フェーダリズムの崩壊

こんにちは。

理論生態学研究室M1の笹木です。

キャンパス内を散策していると、アミメアリ(Pristomyrmex punctatus)達がオカダンゴムシArmadillidium vulgare)を襲っている現場に遭遇しました。


捕食−被食のリアルな現場


彼女達(働きアリは全て雌)は決まった巣を持たず、一定の期間毎に遊牧民のように各地を転々としながら生活をしています。移動中にはかなり大きな行列を作るので、一度は皆さん見たことあるでしょう。

さらに面白い特徴として、彼女達のコロニーには女王アリが存在しません。
各働きアリ達が単為生殖(雌が単独で子を作る)によって増えていきます。


アリというと、女王アリを頂点とする封建社会(フェーダリズム)を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし彼女達は、『女王』という制度を廃止してしまった特殊なアリ達なのです。

なぜこのような性質を持つようになったのか、どのように封建制度を廃止したのかについては、まだよく分かっていないのが現状みたいです(僕が把握していないだけかもしれませんが・・・)。

このように、一般的なイメージからかけ離れたような性質を持つこのアリは、割とそこらへんで良く見ることが出来ます。

もし外で彼女達を見かけたら、上記のような性質を持っていることを思い出しながら眺めてみると、今までと違った見方が出来るかもしれません。


では今回はこの辺で。