迷いと決断 ソニーと格闘した10年の記録

迷いと決断 (新潮新書)

迷いと決断 (新潮新書)

12月は買いたい本が多すぎる!
読む本が多すぎるのは、在庫リスクと抱えていると同じ事だと解釈しています。
というのも、一度読んだ本の中で今後読まない本はすぐに売ると決めています。
いつまでも持っていたって無駄な本は無駄です。


って事で今週は本の消化週間とします。


まずはソニー前会長出井伸之さんの新作「迷いと決断 ソニーと格闘した10年の記録」。
ソニーの出井さんと言えば、大学時代にケーススタディソニーの経営戦略について学び、
経営者の新の考え方、存在意義などを考えさせられ、私の経営者意識、起業家意識が高まった時でした。


内容は、創業メンバー以外の社長として、初のプロフェッショナル経営者として就任し、
10年の間に何を考え、何をしてきたのかを日記形式に近い形で書かれています。


社長就任に抱いていた緊急課題である

「バランスシートの改善」
「DVDフォーマット戦争の無駄コストの対処」
ソニーアメリカのマネジメントコントロール

上記はすぐに対応していていったが、10数年間に何万人にも膨れ上がった従業員、
多すぎる関連企業の多くに、最後まで冷徹に意思決定できなったその思いが鮮明に
書かれています。


特に私の心に残ったのは、
「経営者というには、時速120キロ以上の猛スピードでハイウェイを失踪する車の運転席にいるようなもの」
と書かれた所です。
常に正確な意思決定(ハンドリング)が求められているのが、
何万人もの会社の意思決定を行うCEOの仕事であるという点でしょうか。


結局、出井さんは最後まで課題を残したままソニーを離れます。
現在は、2006年夏に設立した「クオンタムリープ」から経営者の支援を行っている様です。