3羽の雀の日記 RSSフィード

2010-03-11

職安法・薬事法「違反」の言いがかりを厳しく断罪されても「疑いのあることまでは認定しなかった」などと誤魔化す矢野穂積・朝木直子両「市議」


くまき市議島崎市議の報告によれば、りんごっこ保育園の分園(定員29名)設置はすでに承認され、4月に開設の運びだそうです。やっぱり、だから今回(3月定例会)の一般質問では東村山市私立保育園設置指導指針(ガイドライン)の攻撃をやめたんですかね。わかりやすい。これが後顧の憂いにつながらなければよいですが、ともあれ予算特別委員会で十分な審議がなされることを望みたいものです。


さて、けっきょく3月11日には東村山市民新聞の更新が行なわれなかったこともあり、もう1回中休みを入れて第3次「御用ライター」裁判判決についてコメントしようかとも思ったのですが、先に「セクハラ市議」名誉毀損裁判について片付けておくことにします。第3次「御用ライター」裁判判決全文は凪さんがアップしてくれましたので、そちらを参照。これで「黒田大輔氏の場合〔第2次「御用ライター」裁判とどのような違いがあったのか」について検討する材料は揃ったはずですが、瀬戸サンの言う後日が来ることは果たしてあるでしょうか。


それでは、まず「セクハラ市議」名誉毀損裁判の第1審判決主文を見ておくことにしましょう(薄井市議ブログより。太字は引用者=3羽の雀)。


主文

1 東村山市民新聞分

 被告矢野及び被告朝木は、原告に対し、連帯して、75万円及びこれに対する平成19年8月29日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

2 東村山市民新聞インターネット版分

 被告矢野及び被告朝木は、原告に対し、連帯して、75万円及びこれに対する平成19年8月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

3 多摩レイクサイドFM分

(1)被告矢野及び被告多摩レイクサイドFMは、原告に対し、連帯して、50万円及びこれに対する平成19年9月5日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

(2)被告多摩レイクサイドFMは、原告に対し、別紙4記載の謝罪放送を、別紙4記載の放送条件で、放送せよ。

4 一部棄却

 原告の被告らに対するその余の請求を棄却する。

5 訴訟費用

 訴訟費用は、これを2分し、その1を被告らの負担とし、その余を原告の負担とする。


金利計算の起算日は、それぞれの媒体で、薄井市議が職業安定法・薬事法「違反」を犯しているという言いがかりが開始された(行なわれた)時期を指しています。根拠もなく他人を犯罪容疑者呼ばわりした矢野・朝木両「市議」の行為はこのように厳しく断罪されたわけですが、両「市議」は、損害賠償と謝罪放送を命じられたことには触れようとせず、

「判決は、職安法・薬事法違反の疑いのあることまでは認定しなかったが」

「職安法・薬事法違反の疑いについては、引き続き高裁で審理がなされる」

などと誤魔化しているわけです。



それでは順番に見ていきましょう。


(1)職業安定法「違反」の言いがかり

矢野「市議」らは、ウェブ版「東村山市民新聞」でこんなふうに騒ぎ続けています。


ついに薄井問題に決定打!

 法律家の方々から貴重な助言をうけました。薄井氏には速やかに辞職されるよう強く勧告します。詳細は順次掲載いたします。(編集部)

関係条文

職業安定法第63条第2号(強制労働・有害業務)】

次の各号のいずれかに該当する者は1年以上10年以下の懲役または20万円以上300万円以下の罰金に処する。

(1) 略

(2) 公衆衛生または公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集もしくは労働者の供給を行った者またはこれらに従事した者


法律家・研究者の方々の応援により急展開!

照準は、はっきりと、違法行為、犯罪既遂の事実です。

追及は第2段階に!

 1 ソープ(本番=売春)は勿論、「特殊性風俗」は全部「有害業務」(確定判決)

 2 「有害業務」の宣伝(求人など)は職業安定法63条2号違反の犯罪(懲役刑)

判例としてすでに確立!

法が否定する「有害業務」を「職業」などと叫んだ薄井氏及び薄井擁護派は、これで完全に破綻です。それどころではありません。犯罪の疑いまで出てきたのです。


要は、薄井市議が「公衆衛生または公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集もしくは労働者の供給」を行なった犯罪者であるかのように宣伝してきたわけです。だったらさっさとしかるべき機関に告発すればいいものを、それは決してやろうとせず、「薄井氏の職業安定法第63条第2号違反(「有害業務」紹介)の疑いに関する事実の究明等を求める請願」なるものを提出して*1市議会まで巻き込む始末(請願は2007年11月15日の政策総務委員会同12月4日の本会議で不採択とされた)。


もちろん、「『特殊性風俗』は全部『有害業務』(確定判決)」とか「『有害業務』の宣伝(求人など)は職業安定法63条2号違反の犯罪」などという主張は根本的に間違っています。私は、矢野「市議」らがこの件を持ち出してきた直後(2007年8月6日)に職業安定法4条の定義を示し、薄井市議が前職時代に行なっていた業務がどれにどのように該当するのか明らかにするよう、要求してきました。

  • 「職業紹介」=「求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあつせんすること」
  • 「労働者の募集」=「労働者を雇用しようとする者が、自ら又は他人に委託して、労働者となろうとする者に対し、その被用者となることを勧誘すること」
  • 「労働者供給」=「供給契約に基づいて労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させること」

矢野・朝木両「市議」は、このような疑問にはついぞ答えることができず、「『特殊性風俗』は全部『有害業務』」とか『特殊性風俗」(ソープ・ヘルス)は・・・憲法22条が定める『職業選択の自由』の対象外などと論点を逸らしながら誤った主張を続けました。朝木直子「市議」自ら国会図書館に足を運んで関連しそうな判例を片っ端から引っ張り出してきたものの、すべて不発性風俗も「労働」であると認めた大阪高裁判決には触れない一方で、自分達の主張を真っ向から否定する最高裁判決まで持ち出してきて、自爆してしまいました。


このあたりの詳細は、2009年3月11日付〈幻だった「決定打!」:薄井市議に対する職業安定法「違反」の言いがかり〉および2007年8月の一連の記事を参照。そもそも、「法律家の方々から貴重な助言」とか「法律家・研究者の方々の応援」とか言ってますが、実は一風俗ファンの誤った法令・判例解説に飛びついたに過ぎなかったという笑える結末も、2007年8月22日の時点ですでに明らかになっています。


時間と余裕のある方は、2007年7月18日〜27日にかけて開設され、矢野・朝木両「市議」が一貫して推薦し続けた自作自演掲示板過去ログと完全匿名ブログ〈東村山市民が薄井問題を考えるフォーラム〉のコメント欄も参照(同ブログにコメントしても承認してもらえない人達のために開設された〈薄井問題を考えるフォーラムに書き込みが出来ない問題〉のコメント欄もあわせて参照)。読んでいると気分の悪くなる人もいるかと思いますが、「匿名ネット族」云々と騒ぎつつこんな掲示板やブログは推薦・利用するのが、かつて「草の根掲示板」を開設していた矢野・朝木両「市議」だというわけです。


さて、上記の通り、職安法「違反」疑惑問題については2007年8月下旬までにとっくに決着がついていたのですが、それでもなお、紙版「東村山市民新聞」158号(2007年8月29日付)第1面には〈問題は「犯罪」関与の疑惑に進展! 性風俗マニア「市議」〉として次のような記事を掲載し、その後も誹謗中傷を続けたわけです。高額賠償金を命じられるのも当然と言うべきでしょう。


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(2)薬事法「違反」の言いがかり

続いて薬事法「違反」疑惑問題について。ウェブ版「東村山市民新聞」に、何の説明もなく〈薬事法関係条文〉というページが登場したのは2007年8月17日ごろのことでした。


さすがの私も当初その意図をはかりかね、「わいせつにわたる文書又は図画」(66条3項)に反応したのだろうかなどと推測していたのですが、その後、「薄井氏の薬事法第68条違反(「無承認無許可医薬品」の宣伝)の疑いに関する事実の究明等を求める請願」(紹介議員=朝木直子)が提出されることにより、矢野「市議」らの意図が明らかになります。要は、薄井市議が前職時代に番組で「姫アグラ」を取り上げたことが、未承認の医薬品等の「名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない」と定めた薬事法68条に違反すると言いたかったのでした(なお、請願は2007年11月15日の政策総務委員会同12月4日の本会議で不採択とされた)。


こちらの言いがかりについてはウェブ版「東村山市民新聞」ではあまり触れられていないのですが、紙版「東村山市民新聞」158号(2007年8月29日付)第4面は、朝木直子「市議」の署名記事で、

「無許可無承認医薬品『姫アグラ』の効能にまで触れて薄井氏が宣伝をしていた」

「薄井氏、セクハラどころか、ついに犯罪の疑惑が」

などと報じています。


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「姫アグラ」というのは女性用媚薬という触れ込みで通販されていたものですが、私は、上記請願によって矢野・朝木両「市議」の意図が明らかになった段階で、次のように指摘しました(2007-9-1 10:48)。


参考までに、厚生省通知では、薬事法上の「広告」と見なすためには次の3要件が満たされなければならないとされています(平成10年9月29日医薬監第148号「薬事法における医薬品等の広告の該当性について」)。どうせ知ったことではないのでしょうが。

〔中略:投稿時のリンクはすでにリンク切れになっているため、こちらを参照〕

--------------------------------------------------------

1.顧客を誘引する(顧客の購入意欲を昴進させる)意図が明確であること

2.特定医薬品等の商品名が明らかにされていること

3.一般人が認知できる状態であること

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どっちにしろ、これらの違反があったという相当の疑いがあるのであれば、警察なり監督官庁なりに告発すればいいだけの話。もちろん、そんなことをすれば下手をすると虚偽告訴罪になりかねず、そのことは矢野・朝木両「市議」とも百も承知のはずですから、こういうやり方を選んでいるんでしょうけどね。


そもそも、薄井市議も〈事実を曲げる幻惑発言〉(2007年12月13日付)で明らかにしているように、薄井市議は「姫アグラ」の「広告」など行なっていません。ニューストピックとしてこの話題を取り上げたもので、

「実はこの姫アグラ、数年前の厚生労働省の調査で、違法ドラッグに指定されています。そのため店頭販売はなく、主にネット通販で取引されている状態です。うかつに手を出すと、思わぬやけどを負うかもしれないので、御注意を。男なら媚薬に頼らず、自分のテクでメロメロしたいものですね」

などと、むしろ注意を促しています。


ところが矢野「市議」は、2007年9月5日に多摩レイクサイドFMで放送された「ニュースワイド多摩」で次のように述べていました(薄井市議の訴状より)。


〔薄井市議が前職時代に出演した〕アダルト動画の中に、薄井さん自身がこの「姫アグラ」という違法ドラッグについて、効能ですね、こういう効能が表れるというこの無許可の違法ドラッグの効能についてですね、とくとくとしゃべっているんですね、宣伝しています。一種こう紹介記事風の形はとっていますが、イメージ映像なんかも出てましてですね、で、これを使えばこういう効き目があるんだよ、という風にまさにこの薬事法が禁止しているですね、そういう性能じゃなくて効能っていうんですよね、を宣伝をしている。広告を実質的に行っている、ということが、わかったわけなんですね。


おまけに、上記請願について審査した政策総務委員会の場でも、

「実はこの姫アグラ、数年前の厚生労働省の調査で、違法ドラッグに指定されています」

の部分を意図的にカットし、「××」(バツバツ)などと不必要な伏字を口頭で入れながら下劣な印象操作に終始するばかり(薄井市議ブログ〈事実を曲げる幻惑発言〉参照)。まともな法的根拠を示せないものだから、「姫アグラ」をめぐって逮捕者が出たのと同時期にたまたま(おそらくサイト整理の一環として)動画が削除されたという話を、××(バツバツ)のひとつ覚えのように持ち出すことしかできない(2008年3月21日付〈矢野・朝木両「市議」のやり口:そんなの関係ねぇ!のに・・・〉も参照)。


「問題の動画は薄井「市議」が宣伝・紹介した違法ドラッグで逮捕者がでるまで流され続けたのです。」2008年1月25日ごろの更新


市議の任期開始約2ケ月後、薬事法違反の「姫アグラ」関係者が警視庁に摘発された直後にマンゾクTVを開設管理している会社が、姫アグラを薄井被告が紹介している動画を含め薄井被告登場分を突如全部削除した。

2010年1月17日付更新/その後、同1月21日付更新新規ページへ)


というわけで、高額賠償金の上に次のような謝罪放送まで命じられたわけです。言いがかりであると断罪されたに等しいのに「判決は、職安法・薬事法違反の疑いのあることまでは認定しなかったが」などと誤魔化してしまうのですから、さすがは矢野「市議」です。


(別紙4)

 これから謝罪放送を行います。

 本局の番組「ニュースワイド多摩」は、平成19年9月5日、東村山市議会議員の薄井政美氏が同年2月10日にアダルト動画サイト「マンゾクTV」でした「姫アグラ」の紹介は薬事法に違反する旨の放送を行いました。しかし、上記放送内容は根拠が不十分であり、上記放送は同氏の名誉を傷つけるものでした。

 よって、本局は、上記放送内容を取り消すこととし、同氏に対し、謝罪いたします。

 特定非営利活動法人多摩レイクサイドFM理事長 岡部透

放送条件

 上記謝罪放送は、2日間連続して、番組「ニュースワイド多摩」の放送(1日4回)に近接する広告放送の時間帯に(合計8回)、40秒のCM放送の中で、聴取者が明確に聞き取ることができる速度で行うこと。


どうして多摩レイクサイドFMに対してのみ謝罪が命じられたかについては、凪論〈「セクハラ市議」名誉毀損裁判判決を読む 2 〜結果妥当性のために崩壊した論理〜〉参照。このあたりは控訴審で異なる判断が行なわれる可能性もあるでしょう。薄井市議も、控訴審では紙版「東村山市民新聞」における謝罪広告も請求するとともに、ウェブ版「東村山市民新聞」における謝罪広告の掲載請求期間(1週間)ももっと伸ばしていいと思います。法的にはどうだか知りませんが、すでに2年半以上攻撃は続いているわけですから、それと同じ期間だけ謝罪広告を掲載するのが筋というものでしょう。


〔この記事は3月12日午後にアップしたものです。〕

*1:厳密には請願は別の人間が提出したものであり、朝木直子「市議」が紹介議員を引き受けた形だが、実質的には矢野・朝木両「市議」が主導したものと見なしてよいと思われる。