どうしてこんなに似た者同士? 「京都検事談話」(西村斉被告人)と「検察官発言」(矢野穂積「市議」)


徳島県教組襲撃事件について後日、不当逮捕・弾圧事件との立場で論評しますと(2010年9月22日に)予告しておきながら一向に宿題を提出しようとしなかった瀬戸弘幸サンですが、〈陳美齡(チャン・メイリン)に踊らされる日本人:暴かれた偽ユニセフと「募金活動」〉という品性下劣なエントリーでようやく次のように触れていました。


「しかし、世の中悪い奴らばかりです。/『あしなが募金』を呼びかけた日教組なども、実際は育英会には全額回さないで、その中から抜いてテロ支援国家である北朝鮮に送ってしまった。/そのことを糾弾した愛国者左翼民主党政権によって逮捕されました。しかし、本来逮捕されなければならないのは、善良な人々を騙して募金を行なう詐欺事犯のほうの筈なのに、それを糾弾する側が弾圧される・・・」


京都朝鮮学校襲撃事件をめぐる捨て台詞的擁護(2月6日付〈瀬戸弘幸サンが昨年9月以来およそ5カ月ぶりに京都朝鮮学校事件裁判に正面から言及〉参照)と同じで、いちいち取り合うほどのものでもありません。以下の記事も参照。


「これから我々は先ずこのような『募金活動』という詐欺行為を疑う確かな目を養っていかねばならないと思います。/支那人陳美齡(チャン・メイリン)のような人物に騙されない為にも」
とも書いていますが、その前に、朝木直子「市議」(現在)のような人物に騙されて各方面にさんざん迷惑をかけたことについてきっちり総括なさればよろしいのではないかと思います。一連の裁判の結果を無視し、すでに瓦解した朝木明代市議「殺害」説にしがみついているようでは、「確かな目」を養うことなど無理でしょう*1。そもそも瀬戸サンにそんなことが可能だとも思ってはいませんが。


千葉英司さんから訴えられている裁判の陳述書も、案の定、3月31日の期限までに提出しなかったようですが、どうするんでしょうか。被災にともなう御苦労はお察ししますが、こんな与太記事を書いたりパチンコ業界叩きに精を出したりする暇があるなら、陳述書を書く時間ぐらいは捻出できるでしょう。そもそも今まで不必要に引き延ばしを図ってきたわけですから、裁判官も果たして理解を示してくれるかどうか。千葉さんから、
「被告瀬戸は、朝木事件の真相解明のため、そして、内部告発情報の顛末を注視する人々のためにも、本裁判で内部告発情報の詳細を公表すべきである」
という求釈明が出されていることもお忘れなく。


他方、京都朝鮮学校襲撃事件徳島県教組襲撃事件の判決言い渡しを4月21日に控えた西村斉被告人(在特会京都支部長、求刑=懲役2年)が、3月22日の結審以降、むやみにテンションを上げています。中でも奇妙なのが、西村が「京都検事談話」と称している一件です。


裁判で検事が我々の発言の「戦後朝鮮人は日本人の土地を奪った」、「朝鮮学校はスパイ養成機関」、「朝鮮学校の生徒はスパイの子供」、「拉致実行犯の仲間等」の発言は事実で公共の利益になるので名誉毀損に該当しなかった事を証明した事実と、京都新聞も過去日本人が朝鮮人に行った鬼畜な行為を証明する証拠価値のある資料は存在しない事を証明してくれました!なので前記を「京都検事談話」、後記を「京都新聞談話」として語り継いで日本国に広めて行きましょう!爆
潔く賊の手法を見習いましょう!爆
賊側の忙しい時や日本が混乱している時を狙って、「いもいも談話」成立を狙え!!爆


このブログを西村自身が運営していることは、3月22日の生放送で本人が認めています(19:20:43の発言)。「いもいも」という表現は黒田大輔クロダイ)・日護会代表が好んで使ってきたもので、意味はまったくわかりませんが、ともあれ2人のセンスは本当によく似ているようです。


「裁判で検事が我々の・・・発言は事実で公共の利益になるので名誉毀損に該当しなかった事を証明した事実」など存在するはずがありませんので、どういう精神構造の持ち主がこういう適当なことを言えるのだろうと首を捻っていたところ、在特会掲示板で西村らしき人物が背景を説明していました。


〔前略〕
この「京都検事談話」は○○被告が○○検事との取調べでのやり取りの中で名誉毀損に付いて議論した結果、○○被告は「真実で公共の利益になるんで名誉毀損に該当しませんよ!」と主張し、それにより検察側が、数日調べて(間違いなく歴史資料です)○○検事が「名誉毀損は該当しないけどじゃぁ侮辱ね、ボケって言ったでしょ」という判断でこの結論をを上級検事に上げて上級検事もOKを出したんです。それにより名誉毀損罪から侮辱罪に変更されたのです。
ただそれだけの事です。
それを此方も賊側を見習って「談話」にしたまでですよ。笑


朝鮮学校側は侮辱罪ではなく名誉毀損罪で告訴していましたので(他に威力業務妨害罪・強要罪・器物損壊罪でも告訴)、検察の判断でそれが侮辱罪に変更された理由は確かに判然としません。名誉毀損罪で起訴すれば公益性や真実性について争うことが予想されますから、より有罪判決を得やすい罪名に変更したことも考えられます。


もちろん、だからといって「裁判で検事が我々の・・・発言は事実で公共の利益になるので名誉毀損に該当しなかった事を証明した」ことになるはずはありません。仮に検事が西村に向かって名誉毀損には該当しないと口にしたとしても、それはあくまで一検事の見解です。これを「京都検事談話」などと名付けて騒ぐのであれば、検事の実名を挙げて具体的発言を明らかにすべきでしょう。西村も、これが何の「証明」にもならないことを理解して騒いでいる節がありますから、デマゴギーであることは承知しているんでしょうけれども。


さて、このような西村の騒ぎ方を見て思い出されるのが、矢野穂積「市議」(現在)が一時吹聴していた「検察官発言」です。矢野「市議」の面前で、検察官が
「告訴から3年間、十二分に捜査した結果、創価学会側(信者)が〔朝木明代市議転落死〕事件に関与した疑いは否定できないということで、不起訴の処分を決めたんですよ」
と発言したというのですが、裁判では、矢野「市議」の供述内容に著しい変化があることなどを理由に、真実性・相当性が否定されました。矢野「市議」が口からでまかせを言っているのか、あるいは何かの発言をねじ曲げて宣伝しているのかは不明ですが、どちらにせよこのような発言があったと考えることはできないということです(まとめWiki〈朝木明代市議転落死事件への創価学会の関与をめぐる「検察官発言」〉も参照)。にも関わらず、矢野「市議」らはこれを創価学会攻撃のネタに使ってきました。


3月23日付〈「セクハラ」の主張が排斥されたことを意図的に誤魔化し、「薄井市議が・・・東京高裁でまた敗訴!」と虚偽宣伝を行なう矢野穂積・朝木直子両「市議」(東村山)に公職者たる資格はあるか(いやない)〉の本文末尾で、矢野・朝木両「市議」は、
法律なんかどうでもええねん。あんなもんは使い方
と言い放つ西村斉被告人と同じような体質の持ち主ではないかと指摘したのですが、それを裏づける材料がまたひとつ出てきたと言えそうです。


〔この記事は4月8日の夜アップしたものです。〕

*1:なお、瀬戸サンは「一体この女はいくら偽ユニセフからもらっているのだろう。別に他人の稼ぎにどうこう言うつもりはないが、決して彼女が無報酬でやっているのではなく、仕事として笑顔を振りまいていることだけは知らねばなりません。/彼女は芸人です。彼女の呼びかけは、報酬をもらうその為の代償・商売でしかないのです」と書いていますが、アグネス・チャン氏は、私は1998年に日本ユニセフ協会大使に任命されましたが、一度も協会から収入を得た事はありません。・・・私の本業は歌手、エッセイスト、タレントです。日本ユニセフ協会大使などの活動は、社会のための個人の活動ですと4月8日付で説明しています。