3羽の雀の日記 RSSフィード

2011-05-25

【総括】大山鳴動して死屍累々――自称ジャーナリスト・瀬戸弘幸サンの「内部告発」ネタがもたらした犠牲


東村山市民新聞では5月22日付・5月24日付更新で「官製談合疑惑」についての更新がありましたが、これ幸いとばかりに騒いでいるだけですから、5月21日付エントリーに追記するだけで済ませておきました。それ以外は「最終更新日」の修正のみです*1


また、昨日(24日)は京都朝鮮学校襲撃事件(民事裁判)の第5回口頭弁論があり、八木康洋・在特会副会長も出廷したようですが*2、在特会/チーム関西の公式サイトやブログでは完全スルーでした*3。最近、チーム関西関係のニコニコ動画には

「緊急:民事費用が尽き、戦えない状況です、ご協力・お力添えをお願いします。」

という要請文が必ずついているのですが、これではカンパも集まらないでしょう。



さて、せと弘幸Blog『日本よ何処へ』裁判で瀬戸サンが提出したという陳述書も一向にアップされる気配がありませんが、エアフォース〈「行動する保守」事件〉の連載はぼちぼちと続けられています。事件直後に行なわれたタレこみ電話の話(第14回15回)も興味深い内容です(第15回で言及されている『週刊宝石』の記事についてはりゅうオピニオンも参照)。このへんで、瀬戸弘幸サンの「内部告発」ネタについて総括しておきましょう。


2008年10月22日付〈「内部告発者」をさガセ!〉でまとめておいた通り、瀬戸サンが聞いたという「内部告発」の内容は、公表から1カ月も経たないうちに、次のようにどんどん変遷していきました。


“自分たちは3名の犯人を特定していた”(2008年7月29日の街宣)

  ↓

犯人と思われる人物3名の特定もなされていた”(同年7月30日付エントリー)

  ↓

犯人の特定につながりうる複数の不審者が目撃・特定されていた”(同年8月16日付エントリー)

  ↓

“担当検事は創価学会員だった”(同年8月17日付エントリー。この点については、「小さな正義を信じて」本館〈「転落死事件の担当検事が創価学会員」という主張 その1〉も参照)


その後、瀬戸サンはぱったりこの件に触れなくなるのですが、千葉英司さんから提訴されるに及び、ようやく次のような形で「内部告発」にさらりと言及しました。


 私が朝木直子さんや矢野穂積さんとお会いしたのは、私が警察の内部情報を得たという街宣活動をした後のことでした。お会いする前から、故朝木明代さんがビルの5階から転落して死亡した事件は、自殺ではなく何者かによって殺害された可能性が強いという確信を持っていました。

 そのことに関して今後の裁判の中では明らかにしていくつもりです。朝木・矢野両先生にお会いしてから、その自分の確信は益々強まりました。その後両先生から得た情報を元にブログを書いてきました。

 遺族と同僚議員の声でしたので、その声をお伝えしてきたわけですが、実は私はこのお二人に会う前から自殺ではなく、殺害されたと思っていた訳で、その理由を裁判では明らかにするつもりです。

(瀬戸弘幸ブログ〈創価学会と後藤組 (1)〉2010年5月17日付。太字は引用者=3羽の雀)


ほどなくして、次のような意向も表明しています。


f:id:three_sparrows:20110525171228j:image:w600

 まだ、宇留島氏のサイトでは請求の原因の部分は紹介されていませんが、次のようなものです。

 「他殺の証拠はなく自殺の可能性が高い」と判断し捜査を終了したものを、瀬戸は現職警察官による内部告発情報(本件自殺は他殺であり警察は犯人を特定したが、創価学会信者の検察官がそれを握り潰したというもの)に基づき亡朝木の遺族・知人らと共に本件自殺の捜査を批判している。

 当然この点に関しても、その背景と事実関係の立証に努めていきます。・・・

(瀬戸弘幸ブログ〈千葉英司氏からの訴えに対して〉2010年5月29日付。文字拡大は引用者=3羽の雀)


その後、瀬戸サンは洋品店襲撃事件との関連でC.I.Lの荒井さんに証人としての出廷を要請しますが、荒井さんから

「貴方がおっしゃっていた内部告発者も証言してくれるというのであれば、何があっても裁判所に赴いて知る限りの全てを証言することを誓います」

交換条件を出されたせいか、さっさと諦めたようです。


そして、瀬戸サンが最初に「内部告発」について口にしてから約2年8カ月後、今年4月7日に裁判所に提出された陳述書で、ようやくその詳細が明らかになりました。

「朝木さんが何者かによって殺されたのではないか−と当時警察署でも話題となったその内部情報を、どのような経緯で聞くことになったのかについても述べてあります」4月21日付エントリー

と報告されたことからして、再び脱力しそうな中身であることは容易に予想できたわけですが、WAW〈【詳報】「内部告発」者の素性明らかに〉によると、案の定だったようです(追記〔2012年2月22日〕:追記するのをすっかり忘れていましたが、瀬戸弘幸ブログ〈故朝木明代東村山市議殺害事件〉〔2011年9月1日付〕に陳述書全文が掲載されています)。


 元政党副代表〔瀬戸〕は陳述書で、この警察官が、元暴力団組長に関する情報を収集していた捜査員であることを明らかにしました。警察官は、元政党副代表が、「FBIに出入りする」という知人から、元暴力団組長に関する情報を聞いたことを知り、接触を求めてきたといいます。元政党副代表氏は警察官との会談の際、女性市議の転落死についても質問してみたということのようです。

 ところで、元政党副代表は当初、警察官が「(女性市議の転落死の)捜査にタッチした」捜査員であるような発言をしていました。

 しかし、陳述書に記された「当時現場近くで怪しい3人が目撃されており、捜査が進むものと思ったが、上の方(検察)がやる気を見せないのでそのままになってしまった。後でその検事が特定宗教団体信者(陳述書内では実名=WAW注)だと分かったので、上の方に圧力かかったのかも知れないと当時聞いた」という警察官による第3者的な発言からは、その警察官が転落死の捜査に直接関わった人物であることは読み取れません。

 また、その警察官は、元政党副代表に対して国民運動の実施を要請し、運動の展開次第では転落死をめぐる警視庁の捜査に関する真相を明らかにする用意があると、積極的な姿勢を示していたはずでした。しかし、少なくとも陳述書の中では、元政党副代表が「何とか表ざたにできないのか」との問いかけに対し、「余程世論が盛り上がらなければ無理じゃないか」と回答するに留まっただけです。

(太字は引用者=3羽の雀)


要するに、朝木明代市議の転落死の捜査にはまったく関係していない、しかもどうやら東村山警察署の署員でもない人物から、真偽の定かでない噂話を聞いただけだったという話のようです。瀬戸サンが昨年10月2日の朝木明代議員追悼集会で明らかにした「FBIの内部情報」とやらも大したものではなかったようで、接触を図った警察官(後藤組元組長とFBIの関係について調べていた公安関係者か?)も、空振りに終わってがっかりしたのではないでしょうか。


矢野穂積・朝木直子両「市議」は、瀬戸サンの「内部告発」ネタがこのようなスカであることを知ってか知らずか↓のように述べて共闘を開始し、3年近くも彼らの空騒ぎを利用してきたわけです。


「新たな情報をもとに朝木明代議員謀殺事件究明に立ち上がった瀬戸弘幸氏ら主催の

9月1日朝木明代議員追悼・東村山駅頭行動に矢野・朝木議員が参加、事件究明を市民によびかけ。」

2008年9月8日付更新


なお宇留嶋さんは、瀬戸サンが「内部告発」ネタをぶち上げた直後の矢野「市議」の反応をもとに、

「矢野は〔瀬戸〕のいう『内部告発』なるものが眉唾だということを確定的に知っていたのではないか」

と推測しています。


矢野・朝木両「市議」から全面支援を受けた街宣名誉毀損裁判で千葉英司さんに完全敗北を喫した西村修平も、瀬戸サンの動きがきっかけでこの問題に首をつっこんできたのは間違いないと思われますが、「内部告発」ネタが信用に値するものとは考えていなかったようです。同裁判の第6回口頭弁論で千葉さんからこの件について尋問されたものの、

「ちらっと聞いたことがある」

「発信元はわからないが、聞いている」

「自宅に帰っていろいろメモとか見なければわからない」

と言ったきり、裁判にこのネタを提出した気配はありません。


哀れなのは、何度も指摘してきたように、まきやすともです。瀬戸サンの「内部告発」ネタに一縷の望みを託して対創価学会街宣名誉毀損裁判・控訴審を闘おうとし、2008年7月29日の街宣の動画および反訳まで提出しましたが、こんなネタでは勝てるわけがありません。創価学会代理人弁護士からも、

「集会の主催者〔瀬戸〕の発言なるものも、いつ、どこで、警察関係者の誰から聞いた話であり、被控訴人〔創価学会〕ないしその関係者の誰が、どのような関与を行ったというのか全く明らかにされておらず、その真偽すら疑わしい」

として何の具体性もなく、主張自体失当と反論されていましたが、せと弘幸Blog『日本よ何処へ』裁判で和解協議が行なわれた翌日(4月21日)、東京高裁は次のように「内部告発」ネタを一蹴する判決を言い渡しました。


控訴人槇は、客観的にみたすべての状況証拠、犯行に至るまでの経緯からみても、朝木市議殺害事件に被控訴人が関与していると確信するなどと主張し、平成20年9月1日に行われた「東村山市議朝木明代さんの謀殺事件の真相を究明する集会」において、主宰者である瀬戸弘幸が「創価学会の関与は疑いの余地がない。警察関係者からの内部告発があった。」と断言しているなどと主張する。

しかしながら、瀬戸弘幸が述べたとされる内容は伝聞にすぎず、「警察関係者」なるものがいかなる人物であるかも明らかにされていないのであるから、これをたやすく採用することはできない。

そして、控訴人槇自身の認識は異なるとしても、被控訴人が朝木市議を殺害したとの事実が真実であることの証明がなされたとはいえないことは、前記説示(原判決引用)のとおりである。

(太字は引用者=3羽の雀)


瀬戸サンがまきから陳述書の提出や法廷証言を求められたのかどうかは知りませんが、求められたとしてもきっと断ったのでしょう。瀬戸サンの言う「内部告発」がほぼガセネタに間違いないことなど数カ月で明らかになったのですから、そんなものに頼り続けたまきの自業自得ですが、宇留嶋さんも指摘するように瀬戸サンも「道義的責任」ぐらいは感じてしかるべきで、黒田大輔(クロダイ)と連帯して支払うよう命じられた110万円の支払いについて少しぐらいは協力してやればいいのではないでしょうか。また、クロダイが第1次・第2次落書き名誉毀損裁判で(実質)敗訴しを喫し、10万円の損害賠償を命じられたのも、瀬戸サンが起こした空騒ぎが大きな原因です。


瀬戸サンは、在特会の5・21反パチンコデモ(大阪)で繰り広げられた野蛮な大騒ぎに気をよくしたらしく、

この運動が広く国民各層に浸透すれば、反警察的な気運が広がる可能性は否定出来ません

と妄想を広げていらっしゃいますが、そういえば幻の「内部告発」者も

この運動を時効前に国民運動として盛り上げてくれるならば、われわれはその全貌を明らかにする用意がある

「はっきりと断言」していたんでしたっけ? 同じ轍を踏まないよう、くれぐれも注意なさった方がよろしいかと思いますよ。

*1:5月23日付(2011/05/22 20:02:25)・5月25日付(2011/05/24 20:27:53)。

*2:はやく仕事しろ>俺〈朝鮮学校いやがらせ事件民事裁判第5回口頭弁論傍聴記〉およびTogetter〈【在特会】京都朝鮮学校襲撃事件裁判・第5回口頭弁論(5月24日)〉参照。

*3【追記】(5月27日)その後、在特会公式サイトに〈民事訴訟の公判に出廷しました〉と題する八木副会長の報告がアップされました。はやく仕事しろ>俺〈被告側「在特会の声明」なる書面〉も参照。

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