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主に映画の感想文を書いています

パシフィック・リム(2013)

遅ればせながら「シェイプ・オブ・ウォーター」でその名を認識したギレルモ・デル・トロ監督(まだ覚えられなくて「ギルレモ」とか言っちゃう)。「シェイプ〜」が大変よかったものですから、デルトロさん祭りをしよう〜と何本か借りてきました。まずは、お名前は常々…という感じのいかにも娯楽作っぽい「パシフィック・リム」から。めっちゃ楽しいな!!

“KAIJU”こと怪獣からの攻撃を頻繁に受けるようになってしまった地球。自然災害と化した怪獣は日を追うごとに力を増し、もはや世界で一致団結しなければならない段階に。対怪獣兵器として各国で開発された巨大ロボット「イェーガー」とそれにまつわる人たちを描く物語。

冒頭1分くらいでもう既に「ぼくたちのよく知っている特撮」感がものすごくて前のめりです。初代ゴジラの監督である本多猪四郎さんへ捧げたという、日本の特撮・アニメへのリスペクトに満ちた本作ですが、この冒頭だけでその心意気は十分伝わってきています。なんなら「シン・ゴジラ」はこっちから逆に影響受けてるんじゃ?とか思うほどです(それはそれで素敵)。

でっかくてかっこいい

本作なにが興奮するって、これですね。登場する「イェーガー」たちは全高70〜80メートルの、まさに巨大ロボット(特にロシアのチェルノ・アルファが好き!)。そのスケール感が見事に表現されていて、もうただ単純に「でけえ!! かっけえ!!」ってなります。オタクのデルトロ監督も結局のところはそこを追求していたはず。でけえかっけえは正義ですよ。

ガンダムエヴァを思わせる、ドックにおける例えば頭部だけのシーンだったり、直立のまま移動させたり、それをあれだけの重量感でやってくれたら男子大満足です。基地を案内しながら次々にイェーガーを見せていくシーンとかも脳内物質が大変なことになってるのを感じます。でっかいよーかっこいいよーうひょー。です。

なるほど同じ監督だ

シェイプ・オブ・ウォーター」と「パシフィック・リム」は同じ監督だよと言われても未見(と偏見)状態では信じがたかったのですが、研究室のシーンなどを見てすごく納得。なるほど確かに、これは間違いなく「シェイプ〜」と同じ人が撮ってます(笑) とりあえず床は濡らしておきたいのだろうかデルトロさん…。

BDに入っていた1時間以上ものメイキングも興奮でした。グリーンバックは多いけれど、それ以上に「本物」も多くて、美術の懲りようが凄まじいなと感動。それにしてもグリーンバックの合成ってあんなシンプルなことであんな上手くいくもんなの??といつも思ってしまいます。技術、すごい。

マコとマナ

ヒロインのマコ役に菊地凛子さん。ときどき出る日本語が妙にたどたどしいのはなんでなん、と思ったら、海外生活が長くて日本語のほうがぎこちない設定らしい。ちなみにこの方、神奈川県秦野市出身らしく、親戚が秦野にいるわたしとしては親近感でした。

そしてマコの幼少期を演じるのが芦田愛菜パイセン! 当時9歳とかそれぐらいかな…? 思いのほか出番も多く重要な役回りで、でーっかくハリウッドデビューしてます。メイキング見ててすごいなこの子〜と今更な尊敬。まるくておっきいデルトロえもん(もしくはデルトトロ)に頭撫でられてる画には笑っちゃいましたが。


近々公開の続編はデルトロさん監督ではないようですけど、メイキング予告を見る限り本作へのリスペクトを込めて製作されているはずなので楽しみです。

(2018年46本目)

CONTEMANSHIP KAJALLA#3『働けど働けど』(2018/02/28)/3.11から7年

劇場に観に行く | KENTARO KOBAYASHI WORKS | 小林賢太郎のしごと

小林賢太郎のコントプロジェクト、CONTEMANSHIP KAJALLA#3『働けど働けど』初日(2018.02.28@KAAT 神奈川芸術劇場 ホール)行ってきました。「カジャラ」シリーズはこれで3作目ですが、これまで行った賢太郎さんの舞台のなかでいちばんシンプルな笑いに徹した作品だったように思います。賢太郎さん独特の「ちょっと神妙になっちゃうくだり」がほぼほぼなかったです。個人的にはこれぐらいのほうが好みです。

今回のメンバーは【野間口徹竹井亮介小林健一/辻本耕志/小林賢太郎】の5名。なんといっても目玉はダブル・コバケンの、小林健一さんでしょうか。賢太郎さんの作品には初の出演、わたしも初めて拝見しました。のっけから「ひとりだけ妙に声でけーな…笑」と注目せざるを得なかったんですが、もうとーにかく可笑しかった! ひたすらパワーでねじふせてスベる! すごい! 最高に愛せるキャラなのでぜひ劇場で虜になってください。このコバケンさんのためだけにでも行く価値ありです。

3.11から7年

わたしの小林賢太郎デビューは、2011年3月11日の予定でした。銀河劇場のある天王洲アイルはちょいと遠いので、15時に仕事を早退するつもりでした。

退勤まであと少し、14時46分に発生した大地震。状況がのめないながらも予定より少し遅れて早退し駅まで行くと、構内は真っ暗。電車は当面動かなそうとのこと。どうにか天王洲まで行けても帰れるか分からないし、なんかただごとじゃなさそうだからチケット勿体ないけど今日はやめとこうかと同伴の友人に連絡(メールは届かなかったのでTwitterだったでしょうか。あの日、本当にTwitterが重宝しましたね)。一時間ほど歩いて帰宅するも、全ての信号機が消灯して真っ暗になった団地は異様な光景で、いつまでも鮮明に覚えていると思います。

結局(今思えば当然ながら)その日の公演は延期となり後日振替公演がおこなわれましたが、未だに賢太郎さんの舞台へ行く日はちょっと身構えてしまったりもします。東日本大震災から7年。数えてみたらそれからもう9回ほど賢太郎さんの舞台へ行っているようで。また奇しくも2011年は、坂本真綾いきものがかりのライブへそれぞれ初めて行った年でもありました。わたしの人生に欠かせないアーティストたちと一気に出会えている、不思議な年です。

坂本真綾LIVE TOUR 2011 "You can't catch me" / 中野サンプラザ(2011/03/31) - 353log

いきものまつり2011 どなたサマーも楽しみまSHOW!!! 〜横浜スタジアム〜 / 横浜スタジアム(2011/07/24) - 353log