南国の隅っこ(旧)

元はてなダイアリーだった記事です。引っ越したのでデザインとか無視ですが、読めるだけでも……。

メキシコで最初に飼ったニャンコ

 今日もなー、ネタがなー、と思ってて、ふと思い出しました。そういうときのための??? 昔ばなしシリーズがあったじゃないか! でももう長いこと間をあけてしまって、何を書いて何を後日書きます宣言したか覚えてない……。まあ読み返せばいいんだけどさー。
 もうこんな時間だし(夜11時過ぎ)、のんびり読み返してあれこれ思い出にふけってると絶対日付変わっちゃうので、今日は、メキシコで最初に飼った猫の話でも。


 前にもどの記事だったかに書いたと思うけど、今ちょっと探した範囲では見つからないので、もう一度。
 メキシコに移住するとき、私はドイツでクサガメセキセイインコを飼ってた。両方をメキシコに連れていくのは大変だと思ったので、カメは友人がほしいと言ってくれたので譲ることにし(今になってものすごく後悔してる……)、セキセイインコは書類をそろえる手はずを整え、飛行機のチケットも動物を乗せてくれる会社を探しまくってもらい、乗せるための条件、籠の状態やサイズなどをきっちり教えてもらってそれに合致する籠を買い……準備万端整えて、出発の二日前に獣医に殺された……。
 ってことがあって、メキシコシティの空港で迎えに来てくれたダンナに会うなり泣きだすようなメキシコ生活の始まりだったわけだが、その私のためにとダンナがセキセイインコとオウムと、猫を手に入れてくれた。


 今思うと、前のワンコ(秋田犬)が死んですぐに次の仔犬がほしくなったダンナと、一年待たなきゃその気になれなかった私との差が、このときすでに出てたんだよなー。セキセイインコも結局、前のほどかわいがれなかったのは、猫がいて充分な時間と手間をかけられないからだと思ってたけど、やっぱりドイツで飼ってたインコは特別に懐いていたので、そうそう次のをってふうに気持ち切り替えられなかったのもあると、今になってみると思う。
 オウムも、まだまだ雛で、トウモロコシの粉を練ったものから餌付けして、ヒマワリの種を割って食べることを教えるのもけっこう大変だったけど、結局私は途中からメキシコシティの大学に行ってしまって、そうするあいだにオウムは病気になって死んじゃった、とダンナから連絡が来た。やっぱり動物飼うには、生活の基盤が安定してないと難しいよね……。


 とにかく、ドイツでインコが死んで、スペイン語もわからないでメキシコに来ちゃって、まあいろいろ大変で、そんななかで、ニャンコ(今のニャンコじゃなくて、前のね)の存在はものすごく慰めになったと思う。猫を自分で飼うのは、日本で飼ってた黒猫以来だったし、ドイツでも知り合いの猫の世話を任されたりして猫に接することはあったけど、自分の猫とはやっぱり違うし。
 当時近所だった獣医さん(今のかかりつけのとは違う人、数年後に亡くなっちゃったので)の知り合いが、道端で母猫と仔猫、まとめて拾って、そのうちのいちばん生育がいい仔猫はもう母親から離しても大丈夫だと思う、ってことで見せてもらいに行った。これだけどー、と連れてきてくれたのは、薄汚れてボロボロの仔猫だったけど、抱っこしちゃったらもう手放せなくてねw ダンナはちょっと渋い顔してたんだけど、そんなの無視してもらって帰った。
 もちろん、ちゃんとご飯を食べてもりもりと育てば、きれいな猫になったよねー。

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 メキシコに来てすぐのころは、ダンナの稼ぎも少なかったし、私も貯金はそこそこしてたけど、それ以外に収入はなかったから、極貧生活。そのなかで、フィルムのカメラで撮った写真は現像代とかすごくかかったから、今みたいに気楽にパシャパシャ撮れなくて残念だったなあ。
 スペイン語を勉強してる私の机で、だんだん寝ちゃったニャンコの連続写真。こういう赤い首輪が、ニャンリンにもほしかったんだけど……。この首輪、どこやっちゃったかな? 確か、日本から母親が、中古だけどと送ってくれたもののような気がするから、まだ捨てずにどこかに大事に置いてるはずだけど。


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 あどけない仔猫時代。もらったとき、産まれたのいつ?って訊いたけど、道端で拾ったからわからん、と言われ。でももらったのが2月で、母猫から離せるくらいになってたから、12月くらい? この写真のとき4ヵ月齢くらい?
 このころは町の中心部にほど近いアパートの二階に住んでたんだけど、最初のヒートが来たら、もう、オス猫が集まって集まって、夜中にあの独特な声で鳴きまくり、喧嘩しまくるので、眠れないほど。近所迷惑もあるし、とっとと避妊だー! と、紹介してくれた獣医さんに頼んで、避妊してもらった。
 手術には、ダンナは(日曜日か何かだったと思うが)立ち会うなんてとんでもないと逃げ帰り、私は立ち会わないなんてとんでもないとその場に残り、獣医さんは助手とかいなかったので、ひとりで手術。ところがすでにかなり太ってたニャンコ(私にはドライフードって発想がなくて、猫缶ばかり与えてたので)、麻酔がなかなか効かなくて、あれ? あれ? と言いつつ麻酔注射を何度も打ってたら、今度は効きすぎて呼吸が止まっちゃった! その獣医さん、鍼も習得してるとかで、歯茎の真ん中に針を刺してぐりぐり、そのあいだ私は教えてもらったとおりにニャンコの脇腹を押して人工呼吸を。なんとか安定して、お腹を切って(このときはかなりざっくり切って、ものすごーーーく新鮮な肉の匂いに感動した)、しかし脂肪に紛れてなっかなか卵巣が見つからなくて、探り廻ってるうちにまた麻酔が切れてきて、手が離せない獣医さん、私に「そこの棚のその瓶、取って。そっちの引き出しから新しい使い捨て注射出して。瓶の蓋のところから突き刺して5cc吸い上げて」と指示。はい、注射用意できました、って渡そうとしたら、「いいから注射して」って、えええー!? まあ筋肉注射だからさー、そりゃ適当にやっても何とかなったけど、たぶん深く刺しすぎてニャンコ、足から出血してたよ、ごめん……。
 という、にわか仕立ての助手をやりながら何とか終了した避妊手術、手術費は10ペソ(100円)だった。鮮明に覚えてるわーw 何しろお金ないときだったから、ものすごく助かったけど、でもちゃんと払いますって言ったんだけど、政府から助成金が出るんだって、なんか紙をちらっと見せられたけど、当時の私のスペイン語力でそんなのわかるはずもなく。本当だったのかどうかは謎のまま。


 これが、手術後のまだ包帯をお腹に巻いてるころの写真。

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 私は単に、椅子の背もたれ部分によくバランス取って座るなあと思って撮ったんだけど、バックのフクロウさんとマッチして、見せる人見せる人みんなにウケてた。


 さて、避妊したら、おデブにいっそう拍車がかかって、こんなデブ猫に。

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 これは玄関に誰かが来ると必ずお出迎えに行ってたときの様子。でもしばらくして空き巣に入られて以来、やらなくなった。たぶん、入ってきた泥棒に、蹴飛ばされるとかしたんじゃないかと思う。それ以来、特に知らない男性には姿を見せなくなった。女性だとまあまあだったけど、お出迎えはいっさいしなくなっちゃったなー。


 このころメキシコはまだまだ「おデブ=美人」って時代だったからか、私たちが旅行に出るときは獣医さん(今の)に預けていったんだけど、そのたびに、「うちに来る人が、この猫いくらですかって訊くんだよー。一万ペソならお譲りしますって言ってるんだけど」とかジョーク聞かされるくらい、モテてましたw

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 まあ、顔はなかなかの美形だったと思うけどね。

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 結局このニャンコは5歳のときに前のワンコが来て、最初はもちろんフーフーシャーシャー言って逃げ回ってた。でもだんだん仲良くなって、足にすりすりしたり、べろんべろん舐められても平気なくらいになってくれた。
 1995年2月にうちに来て、2007年、12歳まで生きた。最後のほうは病気だったんだと思うけど、ご飯を(太りすぎだから缶詰やめてドライにしなさいと言われ、切り替えには成功してたんだけど)食べないわけじゃないのに、どんどん痩せて毛づやも悪くなって、獣医さんに何度も連れていったけど、どこも悪くない、食欲出るようビタミン注射しておきますとしか言われなくて、違う獣医さんにも連れてったけど同じことで……。食欲がないわけではないんだよ、食べたがってうるさいくらいねだるんだけど、出してやったものは食べたがらなかった。台所から肉を盗んで食べたり、前には絶対やらなかったことをやるようになって、私もストレスで、でも獣医さんが病気じゃないって言うから我がままなのかと思って叱ったりもした。
 今思えば、癌とかだったけど、もう手遅れだし手術してもいろいろとややこしいから言わないでおこう、とどっちの獣医さんも思ったのかもしれない。その後、ワンコ(前の秋田犬)のときはさすがにいろいろ手を尽くしてくれたし、その前後に私も、このニャンコのことを踏まえて、はっきり言ってほしいってことは伝えたから、今後はそういうことはないと思いたいけどね。

そして現在

 いきなり3匹もの猫を飼っちゃってるわけですが。
 ニャンコ(今の)が、この前のニャンコに肉迫する勢いでおデブになってきてる。缶詰なんか一度もやってないんだけどなあ。ドライフードだけでも太る猫は太るのかな……。太る前から、なぜか私は今のニャンコをときどき、この前のニャンコの名前で呼び間違える。見た目はぜんぜん似てないのに、何だろう、メスだし、おっとりしてるところが似てるのかな?
 ニャンリンがもう少ししっかり体出来上がってきたら、ニャンコのダイエット(そしてニャンリンも避妊したらたぶん同じコースへと……)頑張らないとね。長生きしてほしいし。


 ニャンリンはというと、ここ一ヶ月、断続的にヒート? 猫のヒートってこんなに長くかかるの? しかも数日続いては消え、一週間10日するとまた始まる? 昨晩からまた切ない声で夜中に鳴いて、ヒートじゃなくて具合でも悪いのか? と心配だけど、背中をさすってやると気持ちよさそうで、そのうち下腹をべたっと床につけ、お尻を持ち上げてくねくねしだす。んも〜、ムラムラしちゃうんだね、しょうがないねえ、とお尻のあたりを揉んでやると、もうなんかすごいエロいことになっちゃうしw 何やってんだ私w 猫オ○ニーw
 でもそのおかげか? ニャンタとはすっかり仲良しっぽいし、ワンコもかなり許容できるようになって、局部を舐められてうっふんしてたりw いいけど、獣医さん早く帰ってきてほしいなー。寝不足になっちゃうよ……。