南国の隅っこ(旧)

元はてなダイアリーだった記事です。引っ越したのでデザインとか無視ですが、読めるだけでも……。

イグリンコがしたかったこと

 昨日の悩んでいた記事に、コメントくださった皆さま、本当にありがとうございました。背中を押していただいた気がしたり、勇気をもらえたり、一緒になって心を痛めてくださったことで慰められたり……。
 で、今日の顛末です。長くなりますが、すべて順番にお話したいと思います。


 イグリンコを手放すべきかどうか……。私の気持ちとしては、そりゃあ手放したくはない。これだけ手をかけてきたイグリンコ、この家の面々のなかでも存在感では上位1,2を争うイグリンコ、いなくなったらぽっかりどころじゃない、どっかーんと穴が開いたようになるだろうし、ちゃんと無事でやってるだろうか、他のイグアナと喧嘩になってないか、人に見つかって捕まり鍋に入れられてないか、あるいは人を襲ったりして大変なことになるんじゃないか……。心配の種は尽きないだろう。
 いちばん理想的なのは、イグアナの扱いがわかっていて、他の動物などのストレスがない環境できちんと飼ってくれる人に引き取ってもらうこと、なんだろうけど、そんな人がメキシコ、それも受け渡しできるような範囲にいるとはとても思えない。大丈夫ですよ、引き取りますよと言われても、やっぱり気になって心配で(本当は食べられてるんじゃないか……とか)自然に返すほうがまだ気が休まるかも。


 でもいちばん悩んでいたのは、イグリンコの気持ちがわからないことだった。うちにいるのが辛くて、それで暴れているなら自然に返したほうがいいんだろうけど、そうでないなら? 車に乗せてジャングルまで連れていって、放してみる。最初はびっくりして、でも気持ちのいい緑がたくさんあって、お、なんだここ、と歩きだしたら、私がいなくなってしまう。そのときのイグリンコの気持ち、想像しただけで泣けてくる。あーよかった、狭くてうっとうしいところから出てせいせいした、と思ってくれるんならいいんだけど……。そうでなかったら?


 今日は、掃除のおばさんにもイグリンコを手放す考えを話し、でもまだ100%決心はつかない。とにかく、最後の数日になるなら、徹底的にイグリンコに付き合ってみよう。何かできることがあるか、試してみようと思った。
 で、朝からずっと部屋でイグリンコを見たり、ネットで荒いイグアナの扱い方の動画を見たり。でも、荒いイグアナと言っても人間が怖くて暴れる子だから、イグリンコの場合とは違うよなあ。
 飼いイグアナに噛まれたオーナーさんの過去記事を改めて読んだりして(当時のイグリンコはとってもおとなしかったので、どうしても他人事目線でしか読んでなかった)、それに比べるとイグリンコの威嚇や攻撃なんてまだまだおとなしいよなあ、こんなんで音をあげていいのか私、と思ったり。


 その途中でイグリンコが本棚から下りてパソコン机にやってきた。そういうのも動画に撮ってみる。最後になるなら記録しておきたいし、そうでなくとも写真や動画にして繰り返し見ることで発見があったり、客観視できたりするし。


(途中から大きめの音楽鳴ります)


 普段なら、パソコン裏から出てきて威嚇、とか、プリンタに上がってからでも威嚇、とか、あるんだけど、今日はわりとおとなしいねえ。背中おっ立ててボビングしても、わりとすぐにすとんと体落とすし。このくらいなら、もう慣れちゃって私は平気。掃除のおばさんはビビるレベルだけど。

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 お気に入りの場所にいるイグリンコ。おとなしくしてたら、こんなにいい子なのに……。

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 ちょっと顔を向けてきたので、威嚇し、攻撃に入るかと思ったけど、今日はしない。

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 今日はおとなしいし、何でもやってみるつもりで手を差し伸べて喉元に触ってみた。最初は反応なし、二回目にこうして頭を下げた。以前は気にせず続けて触ってたんだけど、こないだやってたらどうも拒絶なんじゃないかという気がしたので、今日もこの段階で手を引く。この後も威嚇その他はなし。


 掃除のおばさんに、イグリンコ、今日は何となくおとなしいわあ、と言ったら、森に捨てるって言われてちょっと反省したんじゃないですか、と笑ってた。それならいいんだけどねえ。てか、森に捨てるってw 事実だけど、グリム童話ですか。


 ご飯を作って持っていくと、すでに窓辺にいた。前はここにいるときご飯を置こうとして顔に突進されたけど、その後も注意しながらなら大丈夫だし、でも今日はどうかな、とこれも動画撮影。


(うるさめの音楽鳴ります)

 結論から言うと、何ともなかった。まあブンブンボビングするくらいは許そう。


 そしてその後もずっと部屋にいて、パソコンに向かいつつイグリンコ観察。ご飯のあと、またパソコンのほうにやってきた。しばらくプリンタの上にいて、それから下りてくる。いつもなら、ここで威嚇が始まるパターン。でも今日は逃げないぞ。撮影しちゃる!
 イグリンコ、キーボード好きなんだよね、乗りたいの? と裏返して差し出すと、乗ってきた。私はしばらく動画を見てから、キーボード使えないからしょうがない、本でも読むか。イグリンコは机のうえをじりじりと左から右へと移動する。部屋を出るには、机の右に行くので、そっちに行かれると、私としては退路を断たれることになる。ガードに使う古タオルも、イグリンコが踏んづけてしまった。でもまあいいか、という気持ちだった。がっつり噛まれたら、そのほうが踏ん切りつくよな。いざとなれば本でもガードできる。
 そして、いよいよやってきた、イグリンコが背中立ててブンブン威嚇。


(うるさめの音楽鳴ります)


 でも……やっぱりちょっとおとなしいねえ。ボビングだけで、いつもみたいに尻尾ビシバシ鳴らして迫ってきたりしない。カメラに遠慮してる?w
 とか思ってたら、じわ、じわ、と間合いを詰めてくるイグリンコ。どうしよう、と思ったけど、いつもほど威嚇や攻撃の気配はない。様子を見ていた。少しずつ近付いてくる。そして……

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 机を下りて私の足に乗ってきた。ここから攻撃モードに入られるとヤバい、けど、その気配はない。あえて動かずに好きにやらせてみた。

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 がしがしと顔めがけて登ってきた。正直、ちょっと怖かったですw いつスイッチが入るかと思うと……。でも。

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 顔に近すぎて、このときのイグリンコの表情は私には見えなかったけど。ここまで来て、私の顎に、こん、と鼻先をぶつけた。ここから攻撃始まるのか、と思った。そしたら。

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 ね、寝てる!? なんなの、なんなの、どういうこと? と顔を覗き込もうとしたら、下ろされると思ったのか、怒り始めた。いいのいいの、下りなくていいから、と抱きしめたら落ち着いた。ちょっと首んとこのシャツあんまり引っ張らないでほしいけど……。

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 この目つき。前は、よくこんな表情で抱っこされてたんだよねえ。嬉しそうとか、甘えてるとか、このブログに書いてはいたけど、実際にはただの飼い主の欲目、願望だろうと思ってた。だって、爬虫類だもん、犬猫みたいに抱っこされて嬉しいとか、ないでしょ、普通。……と、思ってたんだよね。

 抱っこしてるあいだも、鼻先でつんつんと私のほっぺを突いてくるイグリンコ。これがいつ攻撃になるかと思わないでもなかったけど、そうだ、私、前は鼻チューとかやってたんだよね。もう長いことやってなかったけど。

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 もうね、マジで涙出てきましたよ。イグリンコ、あんたもずっと苦しかったんだねえ……、とか、言うと思ったか!! この、ツンデレ馬鹿トカゲ!! 抱っこしてほしいんなら素直にそう言えっつうの!!!

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 イグリンコが乗ってきたのが午後1時過ぎ。普段は1時半くらいからご飯作りはじめるんだけど(ダンナ帰宅は2時半)、今日はイグリンコにとことん付き合うぜ! もういいって言うまで抱っこしてやるからね。幸い、ケータイはこのままで手の届くところに置いていたので、ダンナにメッセ、今日ご飯作れないからなんか買ってきてー!
 でも1時40分くらいにはイグリンコ、堪能したらしくて自分から下りてくれたw そんならご飯作っても間に合うな、とダンナに訂正メッセ送ったら、自分だけ会社で食べたと!(`ε´) どういうことだよー。まあいいけどさー。


 これですべて解決とは思わない。明日はイグリンコ、また威嚇してくるかもしれない。でも毎日抱っこしてやるから(明日あさっては土日で時間取るの難しいけど頑張る)。
 猫たちに対しては、焼きもち焼いてたのかもしれないけど、かなりの攻撃モードを誘発するのは間違いないので、これまでどおり隔離していく。
 でも今日は、抱っこしたあとはイグリンコ、ずーっと窓辺で日向ぼっこし、ご飯を食べ、私が出入りしてもこれまでにないほど穏やかな様子だった。部屋のなかをウロウロすることもなく、夕方暗くなってきたらそのまま本棚に上がっていった。


 ジャングルに捨てなくて、本当によかった。捨てる前に気が付けて本当によかったです。読んでくださってる皆さんには、ご心配おかけして申し訳ありませんでした。親身のコメントの数々、ありがとうございました。

飼い主に似たイグコ

 イグリンコの件が解決して嬉しくて、イグコの写真も撮りまくってしまった。

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 よかったねえ、あんたの旦那、捨てられなくて。もう有精卵もミニイグアナうじゃうじゃも諦めるつもりだったよ。まあ正直、50匹も(全部無事に孵化するとは限らないけど)ちびこいのをどうやって扱えばいいか、不安もあったけどさ。

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 にしても、イグコ、あんたまた太ってきたねえ。お腹、ぷっくり。

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 え? 何か? ってあんた、その後ろ足w

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 だらしないw 誰に似たんだw と思ってから気が付く。ま、飼い主だよな。

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 イグコも、私の部屋でいつもパソコンに向かう私の格好を見てたもんねえ。ま、暑いからしょうがないねw

カメンコ暴挙と遮光ネット

 今朝、カメンコを庭に出してワンコ散歩行ったりして、少しして庭を見ると……

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 何やってんだあああ!w
 手前のはコダカラベンケイがばらばらと生えてるプランタ。奥には、斑入りカランコエが勝手に根付いてるプランタだけど、カメンコに荒らされないようにと思って奥に置いてたのに……。

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 後ろ足、完全に浮いてるしw
 カランコエは……

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 だいぶやられてた。しかも食べるわけじゃなくて、葉をボロボロにして落とすだけなんだよね……。

遮光ネットもやっと

 そうそう、門の修理でいろいろ災難だった遮光ネット。もう棒が折れたり紐が切れたりするのにうんざりだったので、アルミ職人さんに頼んでネット用の枠を作ってもらおうかと。でも幅が5mほどもあるので、かなり太いのを使わないとたわむ、そうすると材料費だけで2000ペソとか……。高いなあ。
 で、あれこれ相談して、その職人さん(実は掃除のおばさんの旦那さん)が最近解体を頼まれたお店で出た廃材のアルミ角材を安く分けてもらえるかも、ということで、材料費を押さえ、枠も諦めて、4本のポールを立てるだけに。これで、材料費600ペソ、手間賃200ペソとまあまあ安く仕上がった。

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 まあそのあと遮光ネットの端をざっくざっくと縫って、洗濯紐を買ってきて通し、張るのが大変っちゃあ大変だったけど。とりあえずこれで長持ちしてくれるといいけどなー。