南国の隅っこ(旧)

元はてなダイアリーだった記事です。引っ越したのでデザインとか無視ですが、読めるだけでも……。

ドイツで飼ってたクサガメ

 今日は久し振りに昔ばなしなど。このカメの話、前に書いたことあるような気もするんだけど、記事探したかぎりでは見つからないので。もし同じ話してたら、ごめんなさい。


 昨日、友人たちにドイツ時代の写真を見せていたら、私が飼ってたクサガメの写真が出てきた。ドイツ人の友人夫婦に、旅行に出るときいつもカメやらインコやらを預けていってたんだけど、その旦那さんのほうがカメラショップに勤務していて、写真撮るのがうまくて、当時はまだデジカメじゃなかったけど、うちのカメを撮ってその写真を私のくれたんだった。
 そんな写真を見つけて、おーやっぱりうまく撮れてるなあと感心したので、アップします。

Kame (1)

 この手は、友人(奥さんのほう)、じゃなくて、私の手でした(親指の形が)。

Kame (2)

 このクサガメ(名前もいちおうは付けてた気がするけど、呼ぶことがほとんどなかったので忘れた……)、とても懐いていたので、手から乾燥エビとか上手に取って食べてた。友人も同じことをして遊んでくれてたらしい。

Kame (3)


 20歳でひとりでドイツに留学したとき、それまで日本の実家ではいつも何かしら動物を飼っていたので、動物がいない生活ってのがものすごく妙に感じられて、それでスナネズミ2匹とかセキセイインコとか、学生寮の部屋で飼えるような小動物を順番に飼ってた。最初のセキセイインコは、飼い始めてすぐに、同じフロアの学生から苦情が出て(鳴き声がうるさいと)、仕方なく友人に譲り、そんでは鳴かない動物を、と考えて、カメ飼いたいなと思いついた。
 で、ペットショップに行って、カメほしいんですけど、と店員のおばちゃんに言ったら、「カメを飼うにはそれなりの水槽と保温器具が必要なのよ、学生(ドイツでは学生=貧乏)に前知識もなく飼えるものじゃないの。おとといいらっしゃい」と店を放り出された。うーん、立派なポリシーのお店だなあ。
 ただし、私はいちおう生物学の学生をやっていて、前知識がまったくなかったわけではないのだw それで、もう一軒のペットショップに行ってみた。そしたら、甲長12.5cmのクサガメを売ってもらえた。一緒に、保温器具と乾燥エビと砂利と大きめの石数個も購入、水槽は面倒なので、大きな洗濯たらいで代用。そんな適当な設備でも、ドイツの住宅は暖房設備が整っているので、特に問題なく飼えた。冬眠もしなかったし、半分陸棲みたいにしょっちゅう部屋のなかをウロウロしてたけどw、3年ほど飼って、最後には15cmくらいになってたかな。

 私が撮った写真は、

IMG_20150203_0032

 ちょっと電話かけてもいいですか?


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 当時飼ってた黄色いセキセイインコの羽を口にくわえて参上。


 このくらいかなあ。当時のカメラは接写もズームもできないやつだったから、失敗写真ならもう少しあったかもだけど。何しろフィルム代に現像代、貧乏学生には厳しかったから、よほどでないかぎり日常の写真を撮る習慣はなかった。今思うとすごく残念。


 で、メキシコに移住するとき、このカメは別の友人夫婦に譲ってしまった。今思うと惜しいことをしたけど、当時は黄色いセキセイインコがめっちゃ懐いていたので、そちら優先にしてしまったのだった。でもそのインコは渡墨の前々日に獣医に医療ミスで殺され……って、この話はしたよな? でもそのとき、インコの代わりにカメを連れていこうとは思わなかったんだなー。まあもう友人に譲っちゃってたから、返してくれとは言えなかったか。
 そしてその友人夫婦もまた、10年後くらいにメキシコに移住になって(ドイツ人とチリ人の夫婦だったけど)、カメはどうしたのかと訊いたら、ペットショップに引き取ってもらえないかと訊きに言ったら、お城のお堀に放り込めばいいよと教えられてそうしたと……。環境保全の意識高いドイツでも、そういうことを言う人はいるんだねえ。んで、友人はそうしたらしい。
 その後だいぶ経ってドイツに旅行に行ったとき、そのお堀を覗いてみたけど、カメはたくさんいるので、私のクサガメがいるかどうかはわからなかった。もしかして今でもあそこで生きていてくれたら嬉しいなあ。