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midnight in a perfect world このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018-11-13

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未来世紀ブラジル」を観る。

いやー面白かった。テリー・ギリアム監督の最高傑作と名高い本作、実は大学時代位からずっと「観てみたい映画」としてカウントされてたんだけど、10年越し位に観てみた。情報統制された近未来が舞台となって、小心者で空想家の役人が夢で逢い続ける女性に現実で出会ったことから恋に落ち、彼女を守るために反社会的な行動を取るんだけど…という話。基本過剰でグロいギャグが散りばめられており、全体としてノリが軽いのが特徴。ビジュアル的にもとても凝っており、スーパーカミオカンデみていな手術場とか、「マッドマックス」に出てきそうなヒロインの乗るゴテゴテした武装車とか、「こち亀」に出てきた生活の全てが自動化された家(目覚ましで起きると自動で料理が作られ、シャワーが出て服を着せてくれる、みたいなやつ)とか眺めてるだけでも面白い。整形大好きなババアとか笑った。とはいえ、実は、ラスト辺りの怒涛の展開からは「うーん、こんな勢いに任せて全て解決しちゃうような筋書きだと駄作になっちゃいそうだな…」なんて思ってたんだけど、結末が衝撃的。これで180度ひっくり返って傑作認定した。

結局、正義の味方なんて存在せず、管理社会をぶっ壊すようなヒーローなんて存在せず、粛々と管理から外れた人間を削除して統制し続けるという社会が非常にリアルで楽しめた。謎のテロリストと思われたタトルという重要キャラも、別に救世主でも何でもないというね。

2018-11-12

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恋愛工学の教科書 科学的に証明された恋愛の理論」を読む。

Voicy聞き始めて知ったゴッホという人の語る恋愛工学とやらに興味を持って著作を読んでみた。全然「工学」っぽさはない。自分だけのモテ理論だけじゃなく普遍的な理論だ、なんて言ってるけど、ナンパや女性とセックスするまでの過程で有用な技術を単に心理学の理論(決して参照する論文などはない)とかで学術的な言い方にして権威づけしてるだけでしかない。本書でも女性を「女の子」とまるで自分より劣る子どものような表記をする辺り、女性が意志を持つ人間であるという意識も薄いし、女性を(ほとんどルックスのみで)ランキング付けして新規開拓や既存のキープみたいな表現をする辺り、人間的には全く尊敬・同意できないなというのも分かった。ただ、著者自身が認める通り「非モテ」であった過去の体験から自分の恋愛戦略を見直さなければダメだなと思うことも多々あったので、忘れないようにメモっておく。

・「Good Genes」か、「Good Dads」かどうか。

 →進化心理学がどうの、と権威づけしてるけど、要は相手にハラハラドキドキを提供出来るか、安心感を提供できるかって話ね。

・「ルックスやステータスよりも、メスにモテているオスがモテる」 →グッピーの実験例があるらしいけど、要はモテないのはモテないからだ、というお話。

・「ファンダメンダルズバリュー」

 →企業分析とか投資で使う言葉だけど、ここでは「見た目」と「収入」という基礎部分がないと恋愛市場で弱いよね、と。

・「非モテコミット」と「フレンドシップ戦略」

 →これはちょっと響いた。非モテがやってしまいがちなアプローチはやめなきゃいけない。友達から徐々に恋人になろうという戦略はしちゃいけないという。一人にだけ過剰に好きになると相手にも重いので、数打ってみようぜ、というものね。特に若い女性と若い男性だと圧倒的に女性の方が恋愛強者という話も納得感あった。

・「気づいたらなんとなくホテルにいた」なんてことはありえない →まぁ、そうだよねと。デートコースに関してはあらかじめ逆算してきちんと用意しておこうねという話。

・「いきなり褒めない」 →いきなり褒めると舐められやすいので、軽くディスる位の会話ができた方が良いと。褒めるなら容姿やステータスでなく、行動を褒める。かといって露骨な自慢とかはしないと。

・「デートでは安心感を与えること」 →友達的な安心感ではなく、異性としての安心感を提供できるように心がける。

・過去の恋愛話は意外といける。 →昔のドキドキ感を共有できたりして、確かに親密感出るよね。

・「言い訳を作ってあげる」 →たとえ彼氏がいる女性でもフリーの女性でも、やむを得ないような状況を作ってあげる優しさ。

2018-11-10

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「沈黙 サイレンス」を観る。

うーむ、重い。「ウルフ・オブ・ウォールストリート」と比較すると、マーティン・スコセッシはこんな映画も撮れるのかとちょっと驚く。ラストの辺りが結構冗長に感じたけど、夢中になって観ることが出来た。鎖国中の日本に布教にやってきたイエズス会宣教師が行方不明となり、彼の弟子が行方を追って日本に来たものの、様々な苦しみの中で信仰について問い直す、というもの。タイトルの沈黙とは、苦しむ人間たちに対してなぜ神は沈黙し続けるのか、という宣教師の逡巡。主人公をはじめとして重要キャラにはモデルがおり、結構リアルな作りになっている。

勿論個人的にはクリスチャンでも何でもないし、踏み絵を踏んでくれやと言われたら遠慮なく踏めるんだけど、信仰を持つ人にはそうはいかない。自分の命よりも重い信仰を人間は持つことが出来るし、そのせいで散々苦しむ羽目にもなるという不条理をありありと描いて見せる。宣教師たちを苦しめる殿さまやその通訳達も決して不合理なことを言ってるわけじゃなくて、彼らもかつてキリスト教の文化や考え方に馴染みがあり、それでも日本には根付きににくい、信仰を曲げた形でしか取り入れられないと分かっており、お互い別の形で知恵を交換しあってwin-winになろうよ、と結構納得出来ちゃう論理で主人公に問いかけるものも面白かった。本場のカトリックからはクレームきたみたいだけど、「信仰を捨てることを許容する神」という考え方も面白かった。

原作も読んでみたいな。

2018-11-08

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「strength」を改めて聴く。

主役のrouが先週亡くなった。正直、全く予想していなかったし、自分でどうにか処理出来るような人勢ではないんだけれど、最高にファンキージャズファンクの極北。アナログで持っている音源を聴くと、どうしても2000年ごろに惹きこまれてソウルクエリアンズの重みをかみしめざるを得ない。

2018-11-07

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シチズンフォー スノーデンの暴露」を観る。

何となく最近は自分的にビジネス感度が高いので、娯楽映画よりもドキュメンタリー映画観たいなーと思って観てみた。面白かった。構成の仕方とか音の使い方が上手くて、確かに下手なホラー映画よりスリリング。もう5年前になるが、アメリカNSA(の委託先?)で働いていたエドワード・スノーデンという青年が大企業の協力も取り付けて国民のあらゆる生活にまつわる情報(当時はあんまり聞かなかった気がするけど、ビッグデータだよね、要するに)を収集している事実を暴露した事件のドキュメンタリー

事件当時は何か色々とニュースで騒いでるなぁと思った印象はあるけど、平和ボケしていてそれほど危機感を持ってもいなかった。でも、改めてこんな「1984」とか「マトリックス」みたいな監視社会が実際に実行されてるんだなぁとこの作品を観て納得した。フーコーの生権力の概念通り、現代社会に生きる人間として逃れようがない権力の方向に従って「生かされ」ているというね。

映像では表現されていないけど、ちょっとwikiとかで調べると、スノーデンが共和党支持のリバタリアンであるという経歴を知ってなんか納得した。暴露当時29歳で政府の要職につき、年20万ドル以上というかなりの高給(とはいってもアメリカの富豪たちと比べるとそこまで大したことないけど)を得ながらも、自由を信じて地位や名誉だけでなく、国籍や家族までもかなぐり捨てて告発に至ったという経緯は素直に凄すぎて尊敬する。自分の顔出しについても「告発したい内容がブレたくない」と相当しぶっていて、決してアンチ権力のヒーローになりたかったとかでもなく、それこそ殺されでもしないように顔出しした、という経緯とかも知れて面白かった。告発に至るまでのジャーナリストとのコンタクト方法や亡命までの手続きのスマートさなど、本当に優秀な人なんだろうなという。今はロシアで結構悠々自適に過ごしているみたいだけど、その能力を何かに役立ててみたらもっといいのになぁなんて思ったり。それとも、凡人が測り知らないダークウェブみたいな世界でハッカーと繋がったりして色んな動きをしてたりするんだろうか。完全な妄想だけど。