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midnight in a perfect world このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018-06-24

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フーリガン」を観る。

ロシアW杯が盛り上がり、自分の中でもかつてないほどサッカー熱が高まってきたのでサッカー映画(本作ではサッカーじゃねぇ、フットボールだって言われるけど)を観てみた。結果としてはあんまサッカー描写ないけど、きれいにまとまった青春映画だった。イライジャ・ウッド主演で、気の弱い真面目なアメリカ人を好演している。ハーバードで学んでいたエリート大学生が友人にはめられて退学になってしまい、家族を頼ってイギリスに来たら、ふとしたはずみでフーリガンの一員になってしまい、そこにアイデンティティを見出して成長するというお話。

ケン・ローチ的な、パブとかファッションとかのイギリス大衆的な文化を楽しむ資料的な価値もある。英語力足りなくて聞き分けられないけど、本作に出てくるフーリガン若者たちコックニーで話してるんだろうし、英語の勉強にもなりそう。あと、正直言ってフーリガンってなんでそんなにフットボールに入れ込むの?ってずっと疑問だったんだけど、本作を観てギャングがたまたまフットボールを道具として利用して暴れまわってるという感じがした。「ワーキングクラスが成功するにはロックをやるかフットボールの選手になるしかない」と聞いていたイギリス社会そのもので、普通のギャングにとって一番身近なスポーツがたまたまフットボールというだけで、敵対するクラブのフーリガン達と抗争してたり、サッカー好きというよりはギャングでしかないというか。ただ、アメリカのギャングより救いなのは銃を持ってないことで、本作でも結構痛々しい暴力シーンはあるんだけどどこか肉体的で爽やかな感じすらあった。結構悲しいラストではあるんだけど、イライジャ君が成長して自分をはめた友人を懲らしめたり、なかなか見ごたえのある良作だった。

2018-06-13

23:05 を含むブックマーク のブックマークコメント

「Ray」を観る。

amazonプライムで鑑賞。150分超と結構な長編で、且つありきたりな音楽映画だけど、楽しめた。要するに、完成度が高いからこそ。レイ・チャールズのドラマティックで破天荒な自伝的映画。時代的にも人種差別公民権運動の関わりとか政治的なトピックをも巻きこむので、映画としての厚みも増して飽きずに楽しめる。ドラッグ、女、金と分かりやすいトラブルで一時低迷するも、音楽的価値によってレジェンドになるという辺りはいつもの音楽映画通り。ただ、ジェイミー・フォックスの過剰なまでの(ビートたけしの真似をする松村のような)没入演技によってリアリティが増し、映画の質を高めていると思う。

特に、ピアノの演奏が凄まじい。ジェイミーは元々鍵盤引きらしいが、ほとんどスタント無しで本作の叩きつけるようなフレーズに始まってブルージーな演奏までやってる辺りはなかなかマネできない領域だと思う。巧いとは別として、味のある男臭い歌声も含めて超うまい。常に歯をむき出しにして、体を揺らしながら笑う様とか瓜二つ。

ブラックミュージックトリビアとして楽しめたのは、レイが結構ビジネス感覚を持っていたこと。きちんと原盤権を確保するディールを手に入れるべくレコード会社とバチバチ交渉したり、側近の金の使いこみを指摘して解雇したりとか、高等教育を受けていない当時のジョージア州出身の田舎アメリカ黒人としてはかなりレアなのではないだろうか。信心薄かったのが功を奏して、ジャズからゴスペル、R&Bから故郷のカントリーまで、音楽的な楽しさを味わい尽くしてリスナーを楽しめていたというのは映画からでも伝わる雄姿だった。後は、盲目のレイが実践していたという「美女の判別は手首を触れば分かる」という眉唾ものの判別法だろう。試してみたい。

2018-06-10

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Bjork「Vespertine」を聴く。

ちょっと口にするのが恥ずかしい「洋楽」というカテゴリーの音楽に興味を持った思春期の頃、「リアルタイム」で聴いて衝撃を受けたアルバム。知ったのは当時読んでいたファッション誌「SMART」でリボルバーのkiriが紹介していたページだったと思う。音楽を知る機会・情報が今と比べて格段に少なかった中でよくたどり着いたと自分を褒めてあげたい傑作で、今さらだけどLPで購入。当時はまだレンタルしたCDをMDに取りこんで、擦り切れないけど擦り切れるように聴いていた。Bjorkの最新仕事とかは正直それほど追っていないんだけど、本作が個人的に聴いてきた作品の中ではベストであることは揺るぎない。今でもVRとか最新のテクノロジーに興味を持って新しい表現を目指しているみたいだし、制作スピードも速くてこの人のバイタリティには恐れ入る。

「Vespertine」は夕暮れ、というような意味らしい。とにかく内に内に沈みこんでいくような、信仰告白をしているような崇高なアルバム。ハープオルゴール、流麗なストリングスグリッチがのったひんやりした電子音が絡むトラックに、Bjorkがささやくような、泣きそうな歌を乗せる。やはりBjorkの声は凄い。この人の声に似ている人を知らないというか、この声が入るとどんな曲でもBjorkになってしまう。音の一つ一つが初めて聴いた時の記憶を呼び起こすというか、当時の感覚を体験できるようなアルバム。

ただ、今回聴いて超残念だったのが、本作のハイライトgenerous palmstroke」が日本版ボーナストラックでLPに収録されていなかったということ。ホント、この曲目当てで聴くことも多かったのに…。このBjorkの祈るような歌声にハープの乱れ打ちが絡む荘厳な曲は人生ベスト100に入る超名曲なんだが。アナログでクラブでプレイしてみたかったなぁ。

2018-06-09

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「HICK ルリ13歳の旅」を観る。

クロエちゃんが可愛いだけの映画。笑っても泣いても怖がっても怒っても可愛い。古い映画が大好きで一人で鏡に向かって映画の名場面セリフを言ってみたり、誕生日にもらった銃を構える場面とかは映画的にも非常に見栄えがして良いし、ちっぱいを気にするシーンとかもあって悶絶級の可愛さ。題名hickは田舎もん、って意味らしいけど、大自然溢れるネブラスカのホワイトトラッシュ感溢れる生活景色とか、ボブ・ディランの曲やカントリーが似合う車上景色とか映像レベルでは凄くきれいなんだけど、物語としてはクソ。今年観た映画で一番酷いかも。amazonレビューでもボロクソ言われてるように、余りにも行き当たりばったりで人間ドラマとして浅すぎるし、色んな思わせぶりな設定がてんこ盛りなのに全然生かされないまま唐突に物語終わるし、危険な人物から逃げようとしたり近寄ったりクロエちゃんにしても何がしたいのかイマイチ良くわからない。まぁ、クロエちゃんファンならお腹いっぱい楽しめるが。

ちなみに一番のエロポイントは鎖に繋がれて脇丸出しで髪を黒く染められちゃったクロエちゃん。

2018-06-05

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大統領の執事の涙」を観る。

邦題はアレだけど面白かった。7人の大統領に仕えた黒人執事の物語ということなんだけど、キューバ危機ケネディ暗殺、公民権運動ベトナム戦争など激動のアメリカを生き抜いてきた男の物語という側面が強く「フォレスト・ガンプ」に近い内容だった。歴史に対して彼自身が何かアクションをすることはないし、ただ実直に職務をこなしているだけで物語を駆動する力にはそれほどならないのもフォレスト・ガンプ的。主演はフォレスト・ウィテカーで、優しそうで実直な雰囲気がとても良かった。チョイ役でレニークラビッツとかマライア・キャリーも出演。

やはり、先日読んだ「MARCH」の場面が頭に残った状態だったので、エメット・ティル事件や、大学での勉強をそっちのけで公民権運動にのめりこみ、果てはブラックパンサー党へ入党する息子と父の対立が面白かった(ただ、実際に主人公のモデルであるユージン・アレンの息子がホントにそういう活動していたかがネットに情報無かったので、もしかしてフィクションかも)。親としては息子の気持ちも分からないでもないけど、応援してやることも出来ず、ただ気に留めているだけという。仕事の方では、各大統領の人柄が分かるエピソードを若干あざといかな?と思うけど面白く描けていて、彼らがどんなキャラか分かってるアメリカ人ならより笑えるんだろうなぁと思った。中でもジョンソンはトイレのドア開けたまま用を足して部下たちに指示するという変な人で笑った。