[読書]

「ライブシーンよ、どこへ行く」を読む。

ライブシーンよ、どこへいく

ライブシーンよ、どこへいく

今話題の風営法関連と絡めて、音楽が実践される「現場」というもののあり方をちょっと勉強しようかな、と思ったんだけど、風営法にはほとんど触れられずにがっかり。
クラブやライブハウスなど色んな「ハコ」全体を貫く問題だし、もうちょっと踏み込んで欲しかったな。本書では日本で「ハコ」が誰にでも時間貸しするシステムが確立してしまったせいで、出演者とその身内だけが楽しむカラオケ的な閉じた空間になり、つまんなくなったというんだけど、それ以前に古すぎでかつ定義が曖昧な法律のせいでどんどんハコの経営自体が立ち行かなくなり、理不尽に駆逐されてるという事態の方が問題だと思うんだが。「ペルシャ猫を誰も知らない」って映画を思い出すよ。
とりあえずライブの定義がレコードの誕生、ラジオの誕生、ネットの普及といろいろなメディアが発達していく過程で曖昧になってきたっていうのは分かるし、勉強にはなったけど政治的な面からも今後のライブシーンのあり方を分析してあるともっと読み応えがあったと思うな。