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「アウトレイジ　ビヨンド」を観る。

アウトレイジ ビヨンド [DVD]

前作に引き続き、むちゃくちゃ面白い。前作よりもグロい暴力描写は少なめだが、日常風景のようにバンバン人が殺される。前作の山王会再編後、大友ことたけしが逮捕されて５年後の組織再編を描く。前回大活躍の石原こと加瀬亮は若き経済ヤクザとして暴威を振るっており、その間抜けな最後を含め彼のキレた演技も見もの。

今回、話の主軸になってるのはマル暴の片岡。最終的に破滅するけど基本的には彼の台本に沿って進む。本職顔負けってのは聞くけど、実際こんな積極的に組織にコミットするもんなのかね？ヤクザと一緒に兄弟分の親分のとこに顔出して、面倒見てやってくださいなんて言うもんだろうか。まぁ、「警察にもメンツがあるんで、立ててくださいよ」的な理屈はわかるけど、いくら出世のためとはいえこんな危険な橋渡る人いるもんなのか。小柄で見た目が柔和な小日向が演じてるからまたギャップがすごい。
しかし登場人物皆に言えるけど、あれだけすぐ臨戦態勢に入れるというか、気に入らないことがある時に瞬間的に牙を剥けるというのがすごい。一般社会にいれば、気に入らないことは出来るだけ外に出さず、他の楽しみで解消したり楽しむことが多いと思うが、彼らは(難癖つける部分も含め)筋の通らない話しにきちんと向き合うことが出来て、そういうところがかっこいいし憧れるんだろうなと思う。だから、カタギの世界に戻るのって難しいんだろうな。大友は出所後落ち着こうと考えていたようだが、暴力は暴力を呼ぶ。敵を打つため、大切なものを守るため、受けた裏切りに報いるため、否応なく蟻地獄のように飲まれていく。でも、最後にすっきり精算して、片岡を消した時は胸がすっと晴れた。気持ち良い終わり方だと思う。