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midnight in a perfect world このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018-06-13

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「Ray」を観る。

amazonプライムで鑑賞。150分超と結構な長編で、且つありきたりな音楽映画だけど、楽しめた。要するに、完成度が高いからこそ。レイ・チャールズのドラマティックで破天荒な自伝的映画。時代的にも人種差別公民権運動の関わりとか政治的なトピックをも巻きこむので、映画としての厚みも増して飽きずに楽しめる。ドラッグ、女、金と分かりやすいトラブルで一時低迷するも、音楽的価値によってレジェンドになるという辺りはいつもの音楽映画通り。ただ、ジェイミー・フォックスの過剰なまでの(ビートたけしの真似をする松村のような)没入演技によってリアリティが増し、映画の質を高めていると思う。

特に、ピアノの演奏が凄まじい。ジェイミーは元々鍵盤引きらしいが、ほとんどスタント無しで本作の叩きつけるようなフレーズに始まってブルージーな演奏までやってる辺りはなかなかマネできない領域だと思う。巧いとは別として、味のある男臭い歌声も含めて超うまい。常に歯をむき出しにして、体を揺らしながら笑う様とか瓜二つ。

ブラックミュージックトリビアとして楽しめたのは、レイが結構ビジネス感覚を持っていたこと。きちんと原盤権を確保するディールを手に入れるべくレコード会社とバチバチ交渉したり、側近の金の使いこみを指摘して解雇したりとか、高等教育を受けていない当時のジョージア州出身の田舎アメリカ黒人としてはかなりレアなのではないだろうか。信心薄かったのが功を奏して、ジャズからゴスペル、R&Bから故郷のカントリーまで、音楽的な楽しさを味わい尽くしてリスナーを楽しめていたというのは映画からでも伝わる雄姿だった。後は、盲目のレイが実践していたという「美女の判別は手首を触れば分かる」という眉唾ものの判別法だろう。試してみたい。

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