RTCカンファレンス Vol.25:「ネットサービス」の存在意義 参加メモ


ゲストは、ライブドア代表取締役の出澤剛氏と、ロケーションバリュー代表取締役の砂川大氏


ライブドアは堀江前社長の逮捕前と逮捕後の技術者側から見た変化。堀江氏がいたころは他社のインスパイア(またはパクリ)が中心で、堀江氏が決める「かなり無茶な」スケジュールに間に合わせるのがミッションだったのに対し、逮捕後は「作り手がのびのび」とやりたいことをやれる環境となり、評判の高い「livedoor Reader」などが生まれたという。


ただし、そのビジネスモデルには出澤氏自身も言葉を詰まらせていて、事件後「壊滅的な状態」となった広告営業の穴を埋めるまでは至っていない様子。元々技術力で定評のある聞く会社だから、今進んでいる方向が間違っていることはなさそうだが、そこにはスピード感あるIT業界とは対照的に地道に時間をかける必要があり、それに会社がどこまで我慢できるかといったところ。


これは何もライブドアだけでなく、ネットサービスやコンテンツ・メディアに関わる企業すべてに言えることかもしれない。かなり長いこと続け、確実に定着したlivedooorブログは、技術力によって運用コストを下げ、細かいところからマネタイズできるモデルができあがり、黒字化に結びつけたとか。


このあたりはITmediaの岡田さんの記事が詳しい
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0704/16/news042.html


一方のロケーションバリュー砂川氏。今ロケーションバリューが展開している「お手伝いネットワークス」は、「今少し(数時間程度から)手伝って欲しい」という依頼があると、登録されている中から適性があり、かつその場所の近くにいる人にケータイで知らせてマッチングするというもの。


…どこかで聞いたことあると思ったら、以前このカンファレンスで自分がいたグループが即興で考えたケータイを使ったビジネスモデルそっくりだ。やっぱり同じことを考えている人がいたし、それを実行に移している人が目の前に現れたのでちょっと感動。砂川氏はこうした「位置を価値に変える」ビジネスを今年中に6つ程度のリリースを計画しているとか。


また「PCとケータイはデバイスだけでなくユーザーや使われるシーンがまったく違う。Yahoo!がPCの機能をケータイに持ってきているが、まったく理解できない」と強調していた。Yahoo!がいいか悪いかは別にしても、PCとケータイを別個に考えるべきというのには激しく同意。そのあたりは「モバゲータウンがすごい理由」が詳しい。


自分の身の回りでも、基本的にPC(さらには雑誌掲載記事!)で使ったコンテンツをそのままケータイに転載して課金し「ユーザーがつかない」と悩んでいるところがあるので、なんとか、オリジナルコンテンツを展開できるよう、アイデアを出したり上司を説得できるようにしていきたい。