光り輝く

太陽の光線が

こちらに漂う。




色を生み出す

花の花嫁が

楽しげに 日光に挨拶する。




信頼に満ちて

輝きは

太陽の娘に語る。




精神を芽生えさせる

太陽の力が

神々のふるさとで

宇宙の音を そっと聞く。




色を輝かせる

花の花嫁は

光の火の音を

思いに耽りつつ聞く。


      


    瞑想と祈りの言葉 より

星の踊り

太陽が 輝く

花々へ 石へと

かくも力強く

なにが 太陽の輝きを 担っていくのか。


魂が 活動する。

信じることから 見ることへと

かくも憧れつつ

なにが 生命を高めるのか。


魂よ

石のなかに 輝きを

花のなかに 光を探し求めよ。

そうすれば 魂よ おまえは みずからを見出す。


空が 青くなる。

彼方から 地球に

秘密に満ちて

なにが 深みを送るのか。


精神が 働く。

意志する存在から

輝く力へと

強さは なにを作るのか。


精神よ

彼方に

おまえ自身の深みに まなざしを向けよ。

そうすれば おまえは世界を見出す。


星々が 輝く。

彼方から 中心へと

あらわにしつつ

輝きは なにを広めるのか。


人間は 問う。

不安な努力から

知へと

なにが 内面で 謎を解こうと悩むのか。


人間よ

おまえ自身を 彼方へと

存在を 中心へと向けよ。

そうすれば おまえは精神を見出す。


夜が 支配する。

果てしない 空間のなかで

重い無へと

なにが 存在を和らげるのか。


万有が 存在する。

根底の 暗闇のなかに 覆われて

ひそかに 呼吸しつつ

なにが 支配するのか。


精神の

燃え立つ渇きが

世界のなかで存在を

存在のなかで 世界を予感する。

何といふきれいでせう

空がまるで青びかりで ツルツルして

その光は ツンツンと 二人の眼にしみ込み 

また 太陽を見ますと それは大きな空の宝石のやうに

橙(だいだい)や 緑や かゞやきの粉をちらし

まぶしさに眼をつむりますと 

今度はその蒼黒(あをぐろ)いくらやみの中に 

青あをと 光って見えるのです 

あたらしく眼をひらいては 

前の青ぞらに 桔梗(ききゃう)いろや 黄金(きん)や 

たくさんの太陽のかげぼふしが くらくらとゆれて かゝってゐます






宮澤賢治

「 ひかりのすあし 」

光輝く

太陽の光線が

こちらに漂う。


色を生み出す

花の花嫁が

楽しげに日光に挨拶する。


信頼に満ちて

輝きは

大地の娘に語る。


精神を芽生えさせる

太陽の力が

神々のふるさとで

宇宙の音を そっと聞く。


色を輝かせる

花の花嫁は

光の火の音を

思いに耽りつつ聞く。