Hatena::ブログ(Diary)

Money does not hurt your heart このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2009-11-23

[]食べログ(tabelog)に酷い店をありのままに書くと消されるのを知ってますか?

この話をすると驚かれることが多いのですが、tabelogに酷い店に遭遇して、帰ってきてありのままを正直に素直に書くとその口コミは削除されます(正確には下書きに戻される)。

まり、tabelogに悪い情報は基本的に載っていません。

これはtabelogに限らず、イヤな経験をそのまま素直にブログ口コミサイト投稿するとブログ運営者から警告メールが来たりします。


最近はもう正直な情報をtabelogに書いても正確な情報を他の人たちや経営者に伝えるという目的が果たせなそうなので、はてなに書くことにしています。

はてなは正直に書いてもいきなり削除はされたりませんし、削除要請が来るときも実際のレストラン美容室経営者からなので、情報経営者スタッフフィードバックするという目的を果たすことができるし、検索でも上位に来るので口コミを探している人にも届きます(たぶん)。tabelogは最悪の場合検閲スタッフだけが見て削除、というのがあり得るので目的を果たせない可能性が高いです。




この文章で言いたいこと

悪い情報フィルタしちゃったら口コミサイト意味なくない?


食べログ関連のほかの記事

食べログやらせ問題:やらせ業者への依頼店舗を特定できないか? - Money does not hurt your heart



本音の情報を集めたら悪い店が明らかになった

そもそも口コミサイトを見るユーザは、「本音」の情報を探しているはずなのに、それを運営者自らが検閲の上削除して回るのは本末転倒ではないでしょうか。

最初は信頼できる情報を集めようとして始めた(であろう)はずが、そうやって運営者側がユーザが本音を書くことを禁止して回って、良いことばかりしか書かれなくなった口コミサイトが信用を失うというのは皮肉ですね。


もっとも、レストランに行って満足した人よりも、酷い目にあった人の方が誰かに文句を言いたい、という衝動があるというバイアスはあると思うので、致し方ないのかもしれません。満足した人は口コミサイトに不満を書くインセンティブがありませんよね。

f:id:tittea:20091010153500j:image:w400


素直に、正直に書くと消されたり訴えられたりする

本音を書くことを禁止された口コミサイトは、口コミ投稿するユーザによっても、口コミを探すユーザにとっても、レストラン経営者にとっても、tabelogにとってもみんなが損をする仕組みなのではないでしょうか。

本音をみんなに教えてあげたいのに検閲の上削除されるし、本音を探しているつもりのはずがtabelogに良いことが書いてあったからといって実際レストランに行ったら酷かったとか、せっかく顧客からフィードバックがもらえて改善できるチャンスだったはずがレストラン経営者に届く前に検閲の上削除されるとか、良いことが浮かびません。


以前も美容室に行って酷い目にあったのでそれを素直に書いたら、「法的手段も考えます」なんてメールが来たことがあって、お客さんであった人にそんなもの事実の確認もろくにせずに送りつける美容室とか、そもそも客商売に向いていないのではないか、というお店もあります。

そのときは、「法的手段でOK」と思っていたのですが、その後法的手段は取られることはありませんでした。「法的手段」なんて言われたらびっくりして記事を取り下げることも多いでしょう。

そういうのをわかっていてお客さんであったであろう人にプレッシャーをかけるためにそういうメールを送るのだから卑劣です。

努力すべきはそこではなくて、そういう事をお客さんに書かれてしまう経営体制だったりスタッフ教育だったりすると思うのですが、そういう方向にフィードバックを活かそうとするお店は少ないようです。たしかに、どちらが楽かと言えばそれは前者でしょうけれど。

本音と建て前の日本罵倒芸の発達

本音を書く場がどんどん少なくなっていく一方で、本音を書きたいユーザ日本語の婉曲的表現を駆使した罵倒芸を発達させつつあるのではないでしょうか。

素直に酷い目にあったことを酷い目にあったと書くことができない以上、一見して検閲には引っかからないけれどその文章の裏を読む必要がある表現を駆使せざるを得ません。


実際、☆が1つだけどぱっと見悪いことが書いていないな、という口コミはそういう読み方をすると見えてくる物があると思います。


ちなみに、tabelogの利用規約にはいくつか禁止事項がきちんと*1明記されていますが、その中にワイルドカード「内容の確認が困難と思われるもの」と「その他、「食べログ」のサービスを妨げる等、当社が不適当と判断したもの」が入っているため、そのほかの項目はあまり意味は無いと思います。


この「内容の確認が困難と思われるもの」の主語はtabelogなので、「店員の態度が悪い」とか、「料理がしょっぱい」とか、「店が臭い」とか「雰囲気が悪い」とかそういったものは全て削除される可能性があります、というか可能性じゃなくてまず削除されます。


そこで、tabelogの検閲に引っかかるのを回避するためには、酷い目にあったことを正直に書くわけには行かないので、下記のような書換えをせざるを得ません。


こういった日本の婉曲的伝統罵倒芸が発達しても誰も得しないと思うのですが、多くの人に情報を届けたいという目的の達成のためには仕方ありません。不本意ですが、こういった表現の仕方をノウハウとして集めておく必要があります。

ただ、問題は口コミ投稿者がこの婉曲的伝統罵倒芸を駆使しても、それが口コミを探すユーザに伝わらない懸念があることで、これは双方合意の元で使わないとコミュニケーション齟齬が発生してしまいます。

今でも、☆が一つしかついていないにも関わらず悪いことがぱっと見書いてないな、というのは要注意口コミだという共通認識はあると思うので、伝統罵倒芸を使っても☆一つだったら要注意、という認識が広まってくれば大丈夫かもしれません。


  • 店内がトイレ臭い→NH3系のふんわりとした香りが店内に漂っています。
  • スタッフの皿や食器の置き方が乱暴→スタッフの皿や食器の置き方がかなりダイナミックです。
  • スタッフはまともな店に行ったことがないのではないか?→是非、スタッフの方達には○○○へ行ってみることをオススメします。
  • 店員の態度が悪い→スタッフのきめ細かい気持ちの良いサービスに感銘を受けたというと誉めすぎどころか心にもないことを書いたと自責の念に駆られ夜も眠れなくなりそうなぐらいです。
  • つまみが時価なのでうっかり頼むとぼったくられる→お財布に余裕を持っていくか、あらかじめ予算を伝えておくと会計ときにPricelessになることはありませんが、予算を伝えるとなぜか予算ぴったりの会計になるので正直に伝えましょう。

f:id:tittea:20090808203123j:image:w400:right

悪いことが目に見えない世界は良い世界なのか?

口コミサイトの中でも、楽天トラベルの、口コミのページは良いのではないかな、と思っています。

あそこは口コミ情報自体が商売ではないのでできることなのかもしれません。または、悪い情報はちゃんと公開して運営者にもフィードバックするという崇高な目的があるのかも。


楽天トラベルは、ユーザコメントに対して、運営者がレスを書くことができるので、酷い目にあった、と正直に書いてもいきなり削除はされないし、不満はちゃんと運営者に伝わるし、改善したこともわかります。

tabelogみたいに検閲スタッフだけが見て削除しちゃったらもったいないと思います。

口コミサイト口コミだけで食っていこうとすると、正直な情報を載せるわけにいかなくなってくると言うジレンマがあるのかもしれません。


危険なものが見えないようにすることは、かえってリスクを高くするのでは? うごメモから見える世界はフィルタされている - Money does not hurt your heartでも同じようなことを書きましたが、悪いことが見えないのはかえってリスクを高くするのではないか、tabelogの場合であれば、悪い店が淘汰されず、いつまで経っても酷い目に遭う人がいなくならないのではないでしょうか。


先の美容室の例も同じですが、tabelogのような口コミサイト社会的責任SRIとして、悪い情報も良い情報ちゃんと伝える努力をすべきで、悪い情報検閲して削除する努力は明らかに間違った方向性だと感じます。


消費者外食に使う支出が有限である以上、悪い店が淘汰されないことは、良い店の得るはずだった売り上げが良い店に回らないということで、悪い店が改善する機会も奪うし、消費者が良い店に巡り会うチャンスも減らすし、そんな仕組みを誰が望んでいるのでしょうか。


レストランの悪いクチコミを独占的に集められるのは、際立った優位性がある貴重な情報とtabelogも当然気づいているようで、最近コンサル業務も力を入れ始めたみたいなので、期待しています。

レストラン顧客からの悪い情報を得て、それを改善するためのコンサルをする、それこそGreeのようなみんなが幸せになる仕組みですよね。

B003H6Z0PO
Sony Glee Cast
購入: 5人 クリック: 53回
B002NJ8X9G
Sony Various Artists
購入: 12人 クリック: 105回

noricyannoricyan 2010/01/12 10:00 お客も、店もそんな聖人君子いないです。
店や、ほかの客から悪い指摘消してくれと言われるんです。
そういうの受け入れられるような店はそもそもそんな指摘されないし。

febriergoe0febriergoe0 2010/01/12 21:36 伝統罵倒芸おもしろいですねーw
英語のゲームを日本語に直したらこんなんになりますよね。シムズとかw

食べログも広告等掲載での収益だったりして、飲食店経営者側に対してのイメージに気を使う必要があるのでは。

悪い点を指摘した記事を消したとしても、良い点を指摘している記事は消さないのであれば、良いお店はますます良い記事に支えられて評価店も増えていくだけでしょうから、良いお店を見つける平均点の数値が相対的に上がるだけで、食べログ本来の目的も消されないのかなと思います。

でも気持ちはすごくわかります!

titteatittea 2010/01/12 23:23 >id:noricyanさん
ありがとうございます。
うーん、「受け入れられるような店はそもそもそんな指摘されない」というのは大切ですよね。
だからこそ悪いクチコミを削除してしまうとユーザにとって不利益になるのではないかと考えています。

titteatittea 2010/01/12 23:27 >id:febriergoe0さん
「悪い点を指摘した記事が削除されている」ことの認識があってユーザが見ていればまだよいかと思うのですが、食べログさんもそれを自分から進んでは言わないですよね。

ミクロな視点だと同感なのですが、食べログみたいな影響の大きいサイトが悪い点を指摘したコメントを検閲して見えないようにすることで、悪い店が淘汰されないことによる良いお店の逸失利益とユーザの不利益が気になります。

コメントの信頼性という観点だとはてブと同じでモデレーション機能があればまだよいのかな。。

potnipspotnips 2010/01/13 08:50 食べログは「ビジネスモデル」として考えてるんでしょう。
別にいいお店の逸失利益をどうにかしようとか、悪いお店を淘汰したいとかは考えてないと思います。

長期視点で見ればユーザーの利益を守ることによるサイトの信頼性向上などのメリットはあるでしょうが、ユーザーはお金払ってなくてお店側がお金を払うというモデルである以上、短期の対策にすぎなくても食べログが(悪い評価の)お店の利益を守ろうとするのは当然だと思います。

Ho_oHHo_oH 2010/01/13 10:50 食べログでは以前、荒らし行為も多く、その排除から削除していたものが
だんだん方向性が変わっていっていますね。

レビューは個人が書くので主観なのですが、断定的な文章はダメで主観的文章ならOKだった。
ここまでなら問題なかった。
単にまずい、酷いだけのの何がどう不味いのか酷いのかがかかれていない書き逃げに対して
有効であった。(書き逃げは読む側にとっても無意味だし)

しかし最近ではその主観的文章もNGとなりつつある。
逆に具体的に書かず不味いとかだけで済ませるほうが消されなくなって来ている。
読む側にとっても何の利益もなく、店にとってももちろんフィードバックできない。
お店が良くなるきっかけを削り、レビューが荒れていくか桜満開となってくる。

桜的な書き込みはOKとなれば、サービスなどあるぐるなびのほうが使い勝手が良くなってしまう。
実際、宴会などは食べログでは得は選らないので、ぐるなびのクーポンを使っているし。

お店からの収益を得るようになったのは最近なので、これに対してフォローしきれず
店からのクレームがそのままレビューに来ている感じ。
店からの収入もさほど多いとは思えない。
ぐるなびが既に大きく幅を利かせているので、食べログにまで宣伝費をお店がだすか?って所。

ブログとしての基盤となるレビュアーを崩し始めてはビジネスモデルもなにもあったものではなく
崩壊の序曲が聞こえてくる。

もっと使えるサイトが出始めれば皆そちらに乗り換えてしまうでしょう。
ASKの様に。

titteatittea 2010/01/13 22:13 >id:potnipsさん
なるほど。
そこまで食べログさんがモラルを失っているという見方
はしていませんでした。
クチコミサイトとしてはビジネスモデルがまずすぎる、という事ですね。

gomomogomomo 2010/01/15 23:20 ネットビジネスの端くれに身を置く身として大変興味深く読ませていただきました。

potnipsさんのようにビジネスだからと片付けてしまうのが大人なのかもしれませんが、私は、ネットにまだ少し希望があると信じたい人間です。

まだ、大きなクチコミ主体のレストラン系サイトが無かった頃、「そういうサイトをやりたい」と会社で主張していた私は、食べログがはじめて出てきた時「やられたなあ」と思ったのを覚えています。今では、食べログはさらに強大な存在になり、もうレストラン系クチコミサイトは食べログの天下だなあ、と思っていました。

何年か前、ちょうど、私がネット業界に転職して間もない頃、googleが「私たちが成功した10の法則」というのを発表しました。そのなかに、「とくかく、ユーザーを第一に考える」というような法則がありました。

titteaさんのこの記事を読んで、まだ、チャンスはあるかな、とちょっと思いました。

話は違うのですが、アメブロの話を思い出しました。
アメブロでブログをやっている芸能人の事務所に、あるお店をやっている友人が、「(その友人の店を)ただで利用して良いので記事を書いてくれないか?」とお願いしたところ、「好きな記事は書けないので、アメブロさんに連絡してください」といわれ、連絡したところ、後日営業が資料をいっぱい持って現れたそうですw

私は、まだしばらくネット業界で頑張ろうと思いますが、ユーザーへの誠意を第一に考え、テレビの二の舞にならないよう?!頑張りたいと思います。

FJSKFJSK 2010/01/16 20:45 出前館でもそうですね。
http://demae-can.com/
あるピザ屋のメニューが系列店なのでしょうが
全く違う2つの社名のページからアクセスしてもどちらも同じメニューになっていて
片方のブランドは何度頼んでも不味かったので避けたかったのですが
前述の通り、メニューが混ざっているので、間違って購入してしまい
もれなくまた不味かったので(笑)、出前館の店舗の口コミに
「片方は不味いので、別々の店舗メニューに分けて欲しい」と書いたところ
掲載されませんでした。

始めは書き込みミスしたかと思ったのですが
日にちを改めて書き込んでもやはり反映されていなかったのでおかしいと思いサイト内を確認したところ
コメントのガイドラインに「クレームやトラブルは掲載しない」と堂々と書かれているので
http://demae-can.com/html/pop_comment_guide
否定的なコメントは一切掲載しないというので、ここに引っかかったのでしょう。

次の頼まれる方の参考にとコメントしておこうと思っただけで
全く掲載されないというのは、正しい方法だと思いませんが、それがこの会社のポリシーのようです・・・。

kitutokituto 2010/01/17 02:53 主張の通りにするとマイナスな情報で埋め尽くされてしまうだろね
スーパーのお客様の声なんかでも9割は文句でその大半は非常に主観的なものが多い
さらにネットとなれば何を言わんやというところだろう
ものの程度はあれ参加型レビューサイトで完全に制限なしというところのほうが少ないんじゃないかな

waka00wwwaka00ww 2010/01/20 00:02 書き換え術が見事です。すばらしい!
当方、物書きですが、アプローチに脱帽です。クチコミサイトからスカウトが来るかも。
あ、クチコミサイトは「ありのまま」というのは残念ですが幻想です…。

t_yodot_yodo 2010/03/21 11:20 すごくいい記事ですね!
おっしゃるように、悪い口コミを掲載することは、
本当は Win-Win-Win になるはずなのに。

でも日本国民の属性を考えると、
「相手の悪いところを正直に伝えること」=悪い行為と
受け取られてしまうので、
どうしても口コミサイトではうまく機能しないのでしょうね。

記事中にもあるように、バイアスもかかって、
(良いことは一切書かずに)激しく罵倒するような書き方に
なってしまうでしょうから。

はてなユーザーのみコメントできます。はてなへログインもしくは新規登録をおこなってください。