[料理] 装備せよ、丸腰で料理するな:丸元淑生のシステム料理学
丸元淑生のシステム料理学―男と女のクッキング8章 (文春文庫 ま 4-1)
- 作者: 丸元淑生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1982/06
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10年以上料理してきて、料理の方法や考え方がガラっと変わるようなインパクトを受けたことが何回かある。
レシピだったらラ・ベットラ・ダ・オチアイの
最新決定版 落合務シェフのイタリアンでトマトソースや、パスタに関する料理がガラっと変わったし、和食では分とく山の野崎洋光さんの本は味付けやだしについてのやり方がガラっと変わった。焼き方や味付けという観点だと
今日からおいしくなる洋食のシンプルルールはハンバーグや肉の焼き方、サラダの作り方や塩梅の加減に大きな影響があった。もう絶版みたいで大変もったいない。この本の内容を知っているかいないかで料理が失敗する確率が変わると思う。ハンバーグはまず失敗しなくなる。
道具だったら圧力鍋以前と以降ではレパートリーや調理時間に対する考え方が全く違っているし、精米機を買ってからは忘れがちだけどいつも精米したてのごはんを食べているのでおいしいご飯を食べていることを外食した時に気づいたりする。
- 作者: 落合務
- 出版社/メーカー: 世界文化社
- 発売日: 2012/02/16
- メディア: 単行本
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野崎洋光 和のおかず決定版 「分とく山」の永久保存レシピ (別冊家庭画報)
- 作者: 野崎洋光
- 出版社/メーカー: 世界文化社
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- 作者: 水島弘史
- 出版社/メーカー: 高橋書店
- 発売日: 2007/10
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ひとつひとつの料理の方法だったり、道具だったりに関してインパクトを受けたことはあったのだけど、献立の組立に大きなインパクトを受けた本に二年前に出会った。ちょうど子どもが生まれたこともあって、家族の食事を預かる者として栄養という観点で料理の手を抜くことはできないけれど時間はそれほどついやせなくなっていくタイミングで、この本で書かれている「装備」という考え方は献立を考えるにあたって大きな支えとなってくれている。
装備の基本
料理をするにあたって丸腰で立ち向かわず、ある程度の装備を、できれば重装備した上で立ち向かえ、というのが丸元淑生の主張だ。
装備として紹介されている食材はいくつかあるのだけど、うちで定着して常備しているのは下記の装備。
- たらこ
- しらす・ちりめんじゃこ
- かつおぶし(だし)
たらこは「天の恵み」、しらす・ちりめんじゃこは魚をまるごと摂取するという観点で「唯一無二」と書かれているけれど、これは本当にそのとおりだと思う。最低限の「装備」として、献立を考えるときに ごはん+しらす+たらこからスタートすることができる。0スタートではなく、この時点でそれなりの栄養バランスがとれているという安心感はすばらしい。疲れていたり時間がなくて料理したくない時も、ごはん+しらす+たらこ+卵焼き+豆腐+味噌汁、で十分満足の行く食事を作ることができる。
ちなみにちりめんじゃこは築地の川正商店で買え、と書いてあるのだけど、いまだに一度もいったことがない。正確には築地の場内で辿りつけたことがない。たらこも築地で買え、と書いてあるのだけど、ちりめんじゃこもたらこも築地に行ってもいいものがよくわからないのでネットで買っている。築地の場外にしらすとかちりめんじゃこを扱っている店があるけど、ああいう観光客相手に見えるお店のものでもいいものだったりするんだろうか築地だったら。
この本が書かれたのは30年前なので状況は随分違う。物価も違うけれど、たらこは1kg5000円ぐらい、ちりめんじゃこも1kg 4000円ぐらいで買って、冷凍して保存して1ヶ月ぐらいで食べている。築地まで行かなくても、ネットだと製造者から直接品質のいいものが買えるようになっていると思う。
たらこは愛情たらこのみなと、というところでいつも1kgまとめ買いして、一腹ずつラップに包んで冷凍保存しています。化学調味料無添加、無着色のたらこが買える店としては多分最安値に近いと思う。
ちりめんじゃこやしらすは、大久保水産、という漁師直送の店から買っています。
250gずつの小分けになっているのでまるごと冷凍して、解凍してから一週間ぐらいで食べる、という感じです。
http://www.kagoshima-chirimen.com/
以前も出汁さえちゃんと取っておけば他は手を抜いてもおいしい料理ができる、と書いたことがあったけど、子どもが産まれてからなかなか鰹節削りで鰹節削ってだしとって、ということはなかなかできないので、だしパックを使っている。だしパックもネットで無添加の塩分がはいっていないものが買えるし、生協やスーパーでも買える。ただだしパックは一袋30パックで800円、とかなっていて1パック30円弱か・・・と思ったりしがちなのですが、一パックで取れるだしが300CC-600ccぐらいでばらつきがあるので30パックで1200円ぐらいでも600CCとれるものを使うことが多いです。
ちなみにちりめんじゃこではなく、しらすを買っておけば離乳食にも使えるので大変便利。
離乳食創るときも素麺+しらすをぶち込んであげればいいし、野菜スープを作ったりするときもとりあえずしらすを放り込んでおくと鉄分やカルシウムが取れるので安心。