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えだは

本サイトモー神通信
管理人:TK(@tk3838)

2016-08-28

ズートピア


ディズニーによるCGアニメ『ズートピア』を見ました。「どんな偏見を持たれていようと、なりたいものになれる」という強いメッセージ性と、それを動物に演じさせることで押し付けがましさを緩和させる手法はお見事で、ポリティカル・コレクトネスの塊みたいな映画でした。バラエティに富んだ動物たちが共生する都市「ズートピア」の多様性溢れるルックスはワクワクしますし、動物らしくそれでいてコミカルな挙動とアクションは見ているだけで気持ち良く、キャラクターも魅力的で、ミステリーとしての伏線の張り方と回収の仕方もシナリオライティングのお手本みたいな100点満点の出来だったと思うんですけど、どうも個人的には見た後に根本的なモヤモヤが残ってしまいました。


というのも、設定上この世界では動物たちは進化し、本能を完全に克服して肉食動物が草食動物を捕食することはまったくなくなった世界で、「肉食動物は凶暴」とか「ウサギは臆病」というのが「偏見」としてだけ残っていることになっているんです。これが現実世界の人種差別や偏見のメタファーになっているんですけど……。 確かにね、「キツネは狡猾」というのは偏見のメタファーとして良いと思うんですよ。それは「黒人は白人より劣る」というのと同じく謂れのない話ですから。でも「肉食動物は凶暴」とか「ウサギは臆病」というのには種としての特性という根拠があるじゃないですか。だから「いわれなき偏見」の例えとしてはいかがなものかなと。


それと肉食獣の捕食を完全に否定した状態を「良き進化」として扱うことへの違和感です。だってそれは種としての特性であり個性でしょう。ジュディのウサギらしいアクションや、ニックのキツネらしい頭脳戦など、種としての個性をあんなに魅力的に描く一方で、捕食だけは議論の余地なく否定されてしまっている。でも個性ってそういうものですか? 「臆病」なことが「慎重さ」を生んだり、「勇敢」なことが「迂闊」につながったり、どんな個性にも良い面も悪い面もあるものでしょう。誰かが一方的に決めた物差しで「良い個性」と「悪い個性」を選別して、「悪い個性」は完全に消せばいいって、なんだかすごく傲慢な考えに思えます。


それにこの作品の場合だと、肉食動物は個性を一方的に否定されている側なんですよね。なんかそこまで本能を克服しちゃってると、生殖本能も衰えて出生率低そうじゃないですか? ただでさえ自然界では大型肉食獣より小型草食動物の方が多産な傾向にあります。この『ズートピア』でもジュディには100人以上の兄弟がいました。捕食関係がなければ草食動物が肉食獣を数で圧倒するのは自明ですし、それに加えて肉食獣の出生率低下まであったら、もう肉食獣はマイノリティ化の一途じゃないですか。そう考えると映画に出て来た都市「ズートピア」は肉食獣にとっては緩やかな絶滅につながるディストピアに見えてしまって……。

(もしかしたら「ジュディに100人以上の兄弟がいる」という下りがなければ、そのへんは意識せずに見られたのかもしれません。あれって特にストーリー上意味がないのに、なんで入れたんでしょうね)


あとはジュディの幼少期にトラウマを与えた悪ガキのキツネ・ギデオンの扱いね。15年経ってジュディが再会したらめっちゃ穏やかな良いヤツになってて、もう完全に別キャラ。こいつはニックとの対比で、「キツネ全員が悪いんじゃなくて、良いキツネも悪いキツネもいる」というテーゼの「悪い方」を担う存在だったのに、突然良いヤツになってたらなんか「みんな根は良いヤツ」みたいな方向に命題がブレるんですよね。カツ上げし、暴力を振るって女の子の顔に傷をつけてたヤツがそんな急に改心してるのも変だし、「いろいろゴメンよ。あの頃は自信がなかったんだ」なんて一言で許されてるのも倫理的収支が合わなくてモヤります。



あと「そもそもじゃあ何食ってんだよ!」ってのは聞かないお約束なんでしょうけど。

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2016-06-02

ラブストーリー『デッドプール』に貫かれる『I WISH』の精神。および個人的報告



マーベルコミック原作のヒーロー映画『デッドプール』を見て来ました。


傭兵くずれで街のゴロツキ相手に糊口を凌いでいたウェイド・ウィルソンは、娼婦のヴァネッサと恋に落ち、つき合い始める。幸せな時を過ごす2人だったが、ウェイドが末期ガンであることが判明。助かるために怪しげな組織に身を委ねた彼は超人的な回復能力を移植されるが、代償として皮膚がただれた余にも醜い姿となってしまう。元の姿に戻り、彼女を取り戻すため、彼は不死身のヒーロー・デッドプールとなって組織を追い詰めるのだった……


と書くとシリアスなアメコミヒーローっぽいのですが、デッドプールはとにかく下品なおしゃべりクソ野郎で、戦闘中でも常に下ネタを吐きまくり、時には映画作品であることをメタ視してカメラ目線で観客にまで語りかけてきます。とにかくヒーローとしては異例の軽薄で下品なキャラクター造形。なので、その対比としてX-MENの中でも特に“お硬い”キャラであるコロッサスを脇役に配置した采配は巧みでしたね。


■これぞ純愛ラブストーリー。マジでマジで

ただ、そんなキャラ造形に反して、内容は徹頭徹尾ロマンティックなラブストーリーだったと思います。だってウェイドの行動原理は1ミリもブレずにヴァネッサへの純愛のみでしたから。ただここで問題があって、純愛を単なる戦闘理由ではなく、ロマンティックな動機として成立させるためには、前述の軽薄な彼のキャラクターを維持した上で、それでも「ヴァネッサを心から愛していることだけは真実」ということを観客に納得させなければなならないのです。この難しい課題に対し、映画製作陣がとった作劇手法というのが……


「一年通しての 四季折々のセックスシーン」を見せる


というのが斬新過ぎます(笑) 前から後ろから、攻め受け入れ替えいろんなシチュエーションで(笑) 


だけどですね、あれは軽妙なBGMで「お色気シーン」や「お笑いシーン」に擬態してますけども、だからこそまったく押しつけがましくない、まごうことなき「幸福」の描写であったと思っています。



■「一瞬の光」に殉じることで人は前向きに生きていける

傭兵としては優秀だったけどそのキャリアを生かすこともなく街のゴロツキを相手に生活しているウェイド。親戚に犯され続けて育った街娼のヴァネッサ。欠けたところばかり、負けてばかり、人生で誇れるものなんて何も持たない2人で、他人に勝てるのは育った環境の不幸自慢だけ。あまりに不幸であることが当たり前過ぎて、2人はそれを悲しむ感覚すらなく、軽いテンションで話のネタにできるほど。劇中に登場した「幸せとはクソッタレな人生に差し挟まる束の間のCMみたいなもの」という表現が2人の実感で、「幸せになれる」なんて1ミリも想像してないからこそ、刹那的で明るいわけです。(ウェイドが優秀な傭兵だったのは、おそらく彼が死をまったく恐れなかったからでしょう)


しかしそんな2人に訪れた、確かに満たされた瞬間…。幸せなんてものははなから信じておらず、当然幸せになるための努力をすることもなくその日、その日を生きてきたウェイドが、初めて永遠を願い、今という瞬間の永続を願い、プロポーズという行動に出る。それはすなわち今後の幸せに対する前向きな努力です。この瞬間、彼の人生はまさに大きく転換したわけです。それはプロポーズに応えたヴァネッサも同様で。


起こる事実としては以前の実感と変わらず、やはり幸せは一瞬で終わりを告げ、ガンに拷問に皮膚の爛れと「クソッタレな人生」が再開されるわけですが、この満たされた一瞬を信じた以降のウェイドはそれまでと違って、ずっと前向きなんですよ。幸せになるための「前向きな努力」をし続けている。その努力の方向性が 「いかにも怪しげな地下組織の人体実験にその身を差し出す」とか「変態っぽいマスクを手縫いで作る」とか、ちょっと個性的ではありますけども。


とにかく彼の人生に対する姿勢は永遠を信じた一瞬によって、劇的に変化するわけです。それこそあれですよ。「そのうち雨も降る」という人生の闇を真っ向から見つめながらも、それでも「人生って素晴らしい」と信じた瞬間こそが、その後の人生を生きる力を与えるという『I WISH』の精神なわけですよ。つんく♂の魂のメッセージが、送り手を前面に出すのではなく、アイドルというフィルターを介すことで普遍性を得たように、この作品の製作者の人生観もクソ下品な娯楽映画の背景に埋め込まれていることで、かえって輝きを増しているように感じました。


そんなわけでウェイドの人生を巡るドラマの頂点は開始20分も経ってない、ヒーローに変身すらしてない段階で完成するんですけども、だからこそその後は一切悩むこともなく、前向きになった彼が悪党たちを前向きに斬ったり撃ったり死体で遊んだりする様をすがすがしく楽しむことができました。スカッと爽やか! ちなみに見ると楽しいセックスがしたくなるからデートムービーにも最適ですよ!



■個人的報告

で、わたくし事で恐縮なんですが、「人は永遠に孤独で、人生はクソだ」とウェイドよろしく実感してた私にも、これまた幸せになるために前向きな努力をしてみんべかなという瞬間が訪れまして、この度結婚する運びとなりました。ってか昨月しました。至らぬ身は変わりませんが、今後ともよろしくお願い致します。

makinomariamakinomaria 2016/06/03 21:56 先日はありがとうございました。
さて、この度はおめでとうございまりあ!
モーニング娘。を知った人、ハロプロを知った人がすべからく幸せになって欲しい僕としましては、この度の良縁がご夫婦共に知己であり、敬愛していますのではっちまん。とっても嬉しいです。
失礼を承知で書けばあの頃去ってしまったことに失望しかなかったのですが、時間をかけて再び戻って来られたことで道重体制のモーニング娘。愛を伝えたことから得た幸せだと思うので、これからもモーニング娘。への愛を忘れることなく幸せなご家庭築いてくださいね。
最後になりますが、ご結婚おめでとうございます。

okirakuradiookirakuradio 2016/06/03 23:40 ご結婚おめでとうございます
最近はTwitterばかりでこちらにお邪魔することがめっきり減ってしまいましたが「個人的報告」の文言にまさか?と思い訪れたところまさかで
末永いご多幸をお祈りいたします

通りすがりA通りすがりA 2016/06/05 01:17 ご結婚、誠におめでとうございます!!
生涯の伴侶と共に、いついつまでも幸せな(ときに雨が降るとしても)時間を過ごしてください!
「幸せになってほしい方」に幸せが訪れるというのは、本当に喜ばしいことですね!

tk-mokamitk-mokami 2016/06/06 03:26 >makinomariaさん
言っとくが離れた時も愛を失ってたわけではない。近くで文句を言う人になるよりは離れることを選んだわけで、いわば愛ゆえなのです! 

ともあれありがとうございます!

>okirakuradioさん
更新してなくて申し訳ありません。さゆロスいまだ癒されず、弱った心に3次元が入り込みましたw ありがとうございます。関係維持のためには努力あるのみだと実感する日々でございます。


>通りすがりAさん
ありがとうございます!
まぁ、基本的に人生はクソッタレなものですが、それでも「笑顔は大切にしたい」ものでありますね…。

わあ!わあ! 2016/06/08 04:46 ご結婚おめでとうございます!
ラムちゃんコスのごっちんに惹かれてモー神に辿り着いてからもう何年(十何年? もっと??),自分も娘。から離れておきながら更新が減っていくのを勝手に寂しく思っていましたが,しかしめでたいです。よかったよかった。
tkさんの書く文章が好きなので,たまーにでも更新があると嬉しいです。
末永くお幸せに。

tk-mokamitk-mokami 2016/06/12 01:37 ありがとうございます。

ごっちんラムちゃんの頃から!
リアルな知り合いでもこれだけ長いお付き合いってなかなかないですね。嫁より全然長いわけでw ありがたいことです…。

しばらくはまた生活がバタバタしますが、書きたい時に書ける場があるのはありがたいこと。またたまにお立ち寄り頂ければ幸いです。

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2016-04-14

よそさまの悪口言うもんじゃね、とお爺ちゃんは言ってたんだけど。


AKB系もさ、「性的なニュアンスも含む異性」という視点ではは楽しめるんですよ。だけど「娘の成長を見守る親のよような視点」だととたんに楽しむことができなくなるんです。見てらんない。それは別に「総選挙」とかが過酷だからというんじゃなくて。


やっぱ「女の子は頭空っぽの方が可愛い」とか「そのアイドルと結婚してプロデュースは完成する」とか気持ち悪いことを言うおっさんに自分の娘をあずける気にはならないってことです。

hanapekohanapeko 2016/04/21 11:10 こんにちは。
(ダイアリが非表示から復活して良かったです。)
アイドルと恋愛目線というのは、オタにとって永遠の課題な気がしますが、「異性としてちょっと意識した視点に立つ」のと「一人の人間としてリスペクトする」というのは両立できないもんなのかなあ、一方を取ろうとすると他方は諦めないといけないのかなあ、とあの歌詞騒動を見ていて思いました。
後は数撃ってたまたま当たった系なのか、メンバーの子が「先生の歌詞は女心がわかりすぎていてびっくりした、とっても共感した」というようなコメントを残している時もあり、それが素直な感想として本心から言ってたとしたらちょっとつらいなあと、、、

tk-mokamitk-mokami 2016/04/22 04:42 アイドル云々以前に、そもそも異性として見るのと敬意が両立しなくて、パートナーを自分のステイタスや優位を示すトロフィーとしか見れない人は一定数いる気がします・・・。悲しいことに。

>「先生の歌詞は〜」
本心ではなく、全部わかった上で、アホな大人を軽蔑しながらしたたかに生きているのだと思いたいですね…。

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2016-03-27

ドラマ『武道館』

朝井リョウ原作で、Juice=Juice主演でドラマ化された『武道館』。このドラマの一番の問題は「アイドルをする悦び」の描写が「アイドルをすることによって課せられる制約」の描写に比べて圧倒的に少ないことだと思うんですよね。悦びの描写がないから、彼女たちがアイドル活動を続ける動機がまったく感じられないし、アイドルが「ただただ理不尽なルールに押さえ付けられる犠牲者」に見えてしまいます。そんな状況だから「仕事よりも恋愛を選んで引退する」という結末も「そりゃそうなるわな」としか感じませんでした。


そもそもアイドルになった動機についてアイコが「歌とダンスが好きで」って繰り返すのも、「アイドルになりたかったわけじゃない」と副音声で言ってるようにしか聞こえません。でもこれもなんかズレてるんですよね。歌やダンスはアイドルの重要な要素ですが、やっぱりそれは核心ではないと思うんです。アイドルの仕事は「愛されること」。そこに対する動機と覚悟がなければ、そもそも握手会とかの接触イベントが濫発される現状を乗り越えられないでしょう。「やってみたら楽しかった」という描写もないならなおさら。


要するに彼女はアイドルになること/アイドルでいることを「自分で決め」てないんですよね。そんな気持ちでアイドルを続けて、スキャンダルでグループの足を引っ張るのなんて、アイドルになろうと覚悟を決めて活動してる他のメンバーに失礼過ぎます。


なんかね、「球技が好きだから」という理由で野球を始めた高校生が「丸刈りが嫌だから」という理由で退部する話で、タイトルが『甲子園』…ってくらい何もかもピンと来ないんですよ。



ただドラマの『武道館』は、内容に対してここで皆であれやこれや言いって盛り上がるのが楽しかったです。あれって昔のモーヲタサイト界隈で、何か燃料となるテキストが投下されて、それに対して議論とか意見交換してた頃の感覚に近かったかも。

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2016-03-23

ミスムン論争

なにやら賛否で話題になっていた『ハロステ』の『Mr.Moonlight 愛のビッグバンド』映像をやっと見られました。工藤さんと、真莉愛ちゃんと、生田が男役やってるヤツね。批判の声もあったのでどれほどのものかと思えば、なんだ全然いいじゃないですか。しょぼいネット映像でこれなら現場で聴けばさらに良かったでしょう。もちろん向上の余地はあるにせよ。


その時代・時代のグループに焦点を絞って曲が作られている以上、リリース時のメンバーと同等の力はなかなか出せないというのは事実であり、また当然のことです。ただ逆に、黄金期のメンバーが『今すぐ飛び込む勇気』とか『夕暮れは雨上がり』を歌っても、今のメンバーが歌うような味わいは出せないとも思うのですね。


それほど、今という瞬間は今しかない。変わりゆくグループを応援するというのは、その認識をもって今に向き合うことではないかと。もちろん歴史あるグループとして過去の名曲を歌えることもバリューの一つとしつつもね。


ちなみにリリース当時も『ミスムン』は「全員で歌っていない」という理由で批判されたりしたものでした。もちろんその意見にも一理あるし、私にもそういう気持ちもあるっちゃあるのですが、それでも純粋に楽曲面だけで言えばこの曲がモーニング娘。全楽曲の中でも一番好きだったりします。



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中野サンプラザ改築

中野サンプラザが建て替えでキャパ大きくなるとのことですが、モーニング娘。の初日公演をここでやるようになったらいいですね。座間は遠いし、キャパ小さくてなかなかチケットも当たらないし。

でも運営側からしたら前日のゲネプロでの使用が格安とかでやっぱり座間の方がいいなのかな?


逆にキャパが大きくなり過ぎると、そこまでの集客力はないグループには使いにくくなったりするのでしょうか。研修生関連とか。

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