えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

クラウン

チルさん(@eigazombiechill)にお勧め頂いた『グリーン・インフェルノ』も見たかったんですが、15時〜と21時〜という2回しか上映がなく、都合が合わないうちに上映期間が終わってしまいました。代わりに同じイーライ・ロス監督の『クラウン』を借りて来て見たんですが、ちょっと想像と違いましたね。


物語は「幸せな家庭の父親である主人公が曰くつきのピエロ衣装を着ると脱げなくって、殺人ピエロへと変貌していく……」というもの。あらすじを読んでてっきり父親側の自分が自分じゃないものに変わっていく恐怖を描いた作品だと思ってたんですよね。そもそもピエロの不気味さって、あの笑ってるように見えるフェイスペイントだと思うんですよね。感情と表情が乖離するアンビバレントというのでしょうか。だから泣き笑いながらの


「俺が…俺じゃなくなっていく…。なのになんでだ……それが楽しいのさ…。アハハ…ヒャーッハッハ…」


的な話だと思ってたんです。だけどどっちかと言えば子供を守るために行動する奥さんの方が主体のストーリーで、あまり「変貌する自分」への恐怖には焦点が当たってないストーリーだったんですよね。


それと気が付いたんですが、大人を殺す描写は割と直接的に見せているのに、子供を殺すシーンは直接描写はないんですね。せいぜいが画面外から血がブシャー!程度。どうもいくらホラー映画でも子供を殺すシーンは上映できないようなんです。なのにこの映画のピエロは「子供を殺して食べる」という習性なんです(邪魔する大人は殺すけど、大人を狙いはしない)。なのでピエロの一番の行動を描写できないってことになって、これが大きな足枷になっていた気がします。