Olympicopolis

本日、1か月以上も遅れて手元に届いたPlanning2014.8.1号をペラペラとめくっていると、「Shifting legacy」の文字が。
2014.7.9の記事ではロンドンオリンピックスタジアムの「その後」だけに注目していたのですが、その12日後の2014.7.21にロンドン市長のボリスジョンソン氏が、住宅中心だったオリンピック遺産の土地利用を文化・教育中心の土地利用へと大幅に変更すると発表したことを「Shifting legacy」の見出しでこの記事は伝えていました。
このイノベイティブな新たなビジョンにつけられた名前が「Olympicopolis」。1851年の第1回万博のあとその余剰金を使ってビクトリア&アルバート博物館やロイヤルアルバートホールなどがある文化ゾーンを当時開発したことを「アルバートポリス」と呼びつつ(今までそんな呼び方をしていました??)、それに匹敵するような新たな文化ゾーンを2012ロンドンオリンピックのレガシーとして創造しようとする、ロンドンの新たな野望です。いや、失礼。既に計画内容は具体的で、ビクトリア&アルバート博物館(現在のものづくりやデザインの現場に近づける施設)等の文化施設や、ロンドン大学(UCL)の新キャンパス等が決まっていて、「Culture and Education Quarter」と呼ばれるエリアの国際デザインコンペもはじまりました(10月17までに登録締切。2段階審査。昨日9月24日に第1段階の質問に対する回答公表。詳しくは[参考資料]へ)。これに合わせて市長はロンドン交通局に対し、現在「ゾーン3」となっている最寄の3駅を「ゾーン2/3」とし集客力を高めたいと要請していることも報じられています(2016年1月より変更される模様)。
「レガシー」というとなんとなく「そのまま保つ」イメージになりがちですが、オリンピック後もしたたかに進化しつづけるロンドン。目が離せません。

[参考資料]国際デザインコンペURL
http://competitions.malcolmreading.co.uk/queenelizabetholympicpark/