「誰も皆、勝つことだけを信じて賭けを続ける」

昨年のこの時期にも書いた(http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20060914)のだが、今年もまたやっています『こども英語』10月号(アルク)のハロウィーン特集。文化を取り扱うことと宗教的行事を行うこととの峻別が付かないような発達段階にハロウィーンやイースターをやる教育的意義は何なのだ?少なくとも公立の学校で行うべき指導ではない。浜省ではないが「なづぇ、気づぅかないのかぁ?!」という感じ。
今日の普通科はthere is / there are の復習。もともと再入門講座なのだが、復習は必要ですから。
並べ替え作文の解答を引き出し板書。
Is there a bank near your house? を数人に聞いて、yes/ noでの解答の仕方を確認。
問題全範囲からペアで対面リピートを5分で複数組こなした後で、新たに板書。

  • Is there a bank/ library/ museum near your house?

ペアで質問と答えをして口慣らしが終わったら、入れ替える新たな名詞を問う。
コンビニ convenience store / 映画館 movie theaterなどを板書に付け足していき、Q&Aを続けさせる。
意外に盛り上がったのが、「先生、東京にはファミマがあるのに、なぜ山口にはないの?」「(スーパーの)アルクはある?」「○喜は?」「サティは?」「夢タウンは?」というコンビニ、スーパーの系列。
近所で閉店したチェーン店などに言及しつつ、過去形のthere was / there wereを導入。基本の肯定文、疑問文、否定文計10題を音読筆写。
今回、基本問題の10題は、

  • 解答にあたる英文の日本語訳→英文→筆写のための下線部ブランクスペース

というワークシートの形式なので、この後の対面リピートも2段階。日本文を言って英文を言わせる、言えなかったところは英文を読み上げてリピートさせるという手順。かなりスムーズにできる生徒が増えてきたところで終了のチャイム。
高1進学クラスは一人一行読みの音読での復習。誰かが少しでも躓いたら、その部分は全員でリピートをして、初めの生徒からやり直し。パートの後半でミスをすると振り出しに戻らなければならないので、後の方の生徒も、既に読み終わった生徒もかなりの緊張と集中が要求されます。続いて、新出(?)文法事項の確認。<too+ 形容詞・副詞 +to原形><形容詞・副詞+enough +to原形>。
He ran too fast to catch up. / He was kind enough to help me.を用いて足跡の有無と四角化で視覚化の解説。その後、対面リピート。先ほどスラスラ読めなかった生徒に対して、読み方などを教えてあげる生徒がちらほら。少し集団を揺すぶれたようだ。続いて、個人ベースで裏面のフレーズ訳から表面の英文フレーズへのサイトトランスレーションもどき。両面印刷で天地が逆に印刷されているので、ワークシートをくるくると回転させながら英文を口にしては確認していく。この段階が済んでから、解説済みの文法事項を含む既習英文と新たな英文をディクテーション。最後の1文は、

  • The house is too small to live in.

意味を確認させ、不自然さを引き出す。「いったいどんな大きさの家?」と疑問に思わせておいて、for five of usという意味上の主語を導入。私が小学校まで住んでいた官舎が6畳2間で台所・風呂・トイレ・庭付きで4人暮らしだったことを引き合いに出し、一般論ではなく、個別の話でこの表現を用いる際には具体的な基準を明示する必要性を実感させる。「家族5人じゃなくて、for youだったとしても相手がもし、チェ・ホンマンだったらリアリティーあるな。」と補足。
次のセクションでは、1文(または節)ごとに3文字分のスペースを空けて、段落を印刷してあるので、何も書き込みをしない真っ新な英文をスラスラ読めるか、範読に続いてリピート。リズム、ピッチの著しく崩れたところを部分的に取り出しリピート。その後、2分間、個人練習の時間を与え、最後は個人最速読み2回やって着席。次回はサマリーを予告。
午後は高1同クラスのオーラル。最初の10分で午前中の英語Iの復習をしつこく。
その後スピーチの続き。
前回の替え歌バージョンを辞書を使い清書させ提出。1から3とも名詞の固まりを補充する。1と2は意味・形式の対比・対照。1と3、2と4行目のsayは脚韻を目指す、というルール。1例紹介。

  • Give you [1. sweet strawberry]
  • [2. And bitter chocolate]
  • Give you all [3.sweet memory]
  • If you would only say
  • I want you, you, you
  • All I want is you, you, you
  • All I want is you

この位の作品が出てくると、クラスの磁場を活性化できるのだなぁ。ちなみにこの生徒のアイデア・ジェネレーションはというと、

  • 甘←→苦
  • sweet←→ bitter
  • a sweet tone melody←→heavy metal
  • sweet memory
  • one’s bitter sweet memory
  • sweet fragrance

でした。次回は、名詞の数、日本語のカタカナ語の発音と英語の音のズレなどを補足の予定。
回収後、情報構造の基本パターンの数々を一面に板書し具体例を示しつつ解説。
キーワードをもとにいかに効果的にメモをとるか、マッピングなどを何も教えない段階でキーワードのみを印刷したワークシートを配布。(写真参照)
臨場感を演出しながら2回朗読。「本当に怖かった夢」のお題だということはすぐ分かる。この段階でお互いのメモをもとに相談タイム。その後、まず2回自力で聞いた結果のメモを残して、筆記用具を持ち席を一つ時計回りに移動。新たな席で他の生徒がメモを書き込んだ用紙に付け加える形でさらに2回聞く。さらに移動。今度は1回のみ聞いてメモ。さらに移動してもう1回。同じ話を計6回聞く計算。自分の席に戻り、4人分の努力の結晶から、これがどんな話か推測させる。メモを補足できるところは補足するように指示して最後の朗読。回収。本日はこれにて終了。
高1はこんなペースです。普通科はアルファベットが怪しい生徒もいれば、進学クラスは地元の国立大附属中出身もいます。目の前の生徒の現実を見据えて日々格闘です。
格闘といえば、昨日のHero’sでヒクソン・グレイシーが出ていたなぁ。セコンドの船木にしっかり挨拶していたのが印象的。豪快に勝利を収めた桜庭が二人に対しての戦闘意欲をちゃっかりアピールしていた。抜け目のない男よ。
本日のBGM: 愛の世代の前に(浜田省吾)
本日の晩酌:加茂鶴・純米吟醸/牡蠣の塩辛(広島産)