英語教育の明日はどっちだ! TMRowing at best Twitter

2008-04-16 A man of few words or a man of a few words too many

「ライティング指導の第一歩は文字指導」とかねてから力説してきたのだが、まだまだ、高校では理解されないことが多い。「活字体と筆記体」とか、「ブロック体」とか文字そのものについての知識、見識のなさに加えて、「書き方」の指導法が依然として貧弱であることが原因だとはおもうのだが、中学校の先生なら、文字指導に明るいかというと、必ずしもそうではないのが更なる悩みの深さを生む。今年の高1では再入門と言うことでフォニクスをやるとはいえ、フォニクスで文字の読み方と英語の発音のパターンが理解できたからといって、文字がすぐに正しく書けるかというと、これまた別問題。単独の文字を練習したらすぐに単語の書き方に移りたがるのも教師の悪い癖。文字と文字の続け方にどんな運筆上のトラブルスポットがあるのか、「筆記体」に移る前に高校の教師はもっと勉強した方がよい。当然、塾や予備校の「先生」も。

それぞれの文字に含まれるストロークの特徴を充分把握せずにペンマンシップよろしく、文字のコピーを強要しても上手くはいかない。発音の習得・習熟を考えてみれば分かると思うが、同じ教師に同じ教材で習っても上手い下手があるように、文字の習得・習熟も筆記具の選び方、持ち方、運筆などが上手い下手に繋がっている要因でもあるのだ。たびたび言っていることだが、「native speakersはいても、native writersは存在しないのである。」春休みの宿題で文字指導などをしているようでは教師失格である。

小学校英語が本格化する今だからこそ、筑附中の入門期指導のような地に足のついた指導法を見学することをお薦めする。

(過去ログ参照→http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20060727 

http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20060526

戦前は旧制の中学校できちんと行われていた文字指導が、これだけ英語教授法の普及浸透した現在の中学校高校でできていない、ということには何か社会構造的な要因があるのでは?とマスコミも教育評論家も気づきそうなものなのにね…。

今日から1年生の授業開始。ガイダンスの最初は英語で自己紹介。ガイダンス用のハンドアウトは作っておいたけれど、英和辞書(『ユースプログレッシブ』)、単語集(『短文で覚える英単語』)、ノート(大判)、教科書(『ユニコーン』)、調べもの参考書(『フォレスト』)、『自己表現お助けブック』をそれぞれ紹介しながら、取り組み方のアドバイス。とりわけ、さくいんの活用法をしつこく。オーラルのコマでは英語の歌を年間15曲程度歌うことを予告。

高2は会話必修表現の復習ディクテーション五題。解説をした後、新たな範囲の音声解説。続いて教科書第1課、パート2へ。「なんちゃってread & look up」まで駆け足で終えて、辞書引き作業で時間切れ。

高3は個人写真撮影の時間と重なっていたので、書籍の紹介と前回進んだ範囲の語彙から、

  • (not) the same

をとりだし、類義表現での言い換え、バリエーションを講義。知識と発想の仕込みには日本語の活用から。

  • (be) unrivalled (by…)
  • have no match for …

などというこなれた表現まで辿り着く過程で、

  • parallel / equivalent / comparable

などという形容詞や、

  • equal / rank with … / match

という動詞句、

  • (be) as good as / as valuable as / worth as much as

などという比較表現への転換

など柔軟性が要求されるもの。ただ、これらをリストよろしく提示して「覚えなさい」とか、何回も発音して、書いて、できるまで家に帰さないなどといった指導をしたくはないので、

  • 「板書は折に触れ読み返す価値のあるもののみをする」

という先輩の教えを噛み締めたりする訳である。

昼休みの会議で、進学指導担当教員の塾回りの話が出たのだが、現任校は地元大手の塾では相手にしてくれないとのことで、どこの世界にも本質を見極められない輩はいるのだなぁ、とちょっと悲しくなった。

今年は、これまでに私が実践から学ばせてもらった英語教育の世界の偉大な先輩方を地元に招いて大々的に研究会を開こうと思っている。詳細が決まり次第このブログでも告知し、山口市内・県内の中学校、高校にはアナウンスする予定なので、今しばらくお待ちを。中学校、高等学校の先生方がお金を払ってでも、年休を取ってでも、話を聞きたい、アドバイスをもらいたいという方を予定しています。

そのためにも、まずは自分の実作。抱えている原稿を書き上げねば…。

本日のBGM: A few words in defense of our country (Randy Newman)

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