英語教育の明日はどっちだ! TMRowing at best Twitter

2008-11-30 The easiest day before the busiest month

ある都立高校の校長が、職員会議での教員の「挙手・採決」を禁じた通達に反旗を翻したことに端を発し、都教育委員会ではこの校長に対して「反省を促す」方針を固めたそうである。

都教委は2月に、高校サッカーで都立高校として初のベスト8に入ったこの高校のサッカー部の表彰を行っていたと思ったのだが、出る杭は打たれるということか…。

何が問題なのか、一般市民にわかるように誰か説明してくれ、と言う声に応えるのもメディアの役割だと思うのだが、教育関連では「取材」らしき取材はほとんどなされず、「報道」ではなく、「できるだけ速やかな伝達」程度の記事に、尾木直樹がコメントを加える、というのが定番になっている。

そもそも教育問題がメディアに取り上げられる時に、教育評論家のコメントを読みたいと思う読者・試聴者はどのくらいいるのだろうか?

・ その校長本人からコメントをとる

・ 現場の教師にコメントをとる

などという行動は小学生でも思いつくし、成否はともあれ、実行に移すことは可能である。

今時、「この校長を支持しますか?」というような、世論調査などということを真面目にやっている新聞は皆無だろう。

「教育ルネサンス」で地道に教育問題を追いかけている読売でもまともな論評は出ていない。週刊子どもニュースでは取り上げられないだろう。きっこのブログに期待するか?

週末は、娘を預けて、妻と二人博多へと足を伸ばし、羽を伸ばしてもらう。パン屋巡りは生憎の雨だったが、リラックスしてくれていれれば何より。

私も、ヤフオクで購入した二台目PowerBook G4 12inch のために、天神のアップルストアに寄ってあれこれ買いたいものがあったのだが、Tomorrowlandで妻のパンツ二本とブラウス一枚を購入したところで、予算オーバー。山口に帰り、娘をpick up。帰り道に、コーヒーを買いに「わっか屋」に寄る。自分へのご褒美で、フェアトレードのセーターと鍋カバーも購入。

グランプリシリーズではNHK杯が行われている。

東京という地の利もあってか、結果だけ見れば日本選手の表彰台揃い踏みとなった。長洲選手の映像は見られなかったのだが、スコアを見る限りではフリーのジャンプでことごとくダウングレード。シニア一年目で悪い印象を持たれると、この後辛いだろうなぁ。

“友加里姉さん” のフリーでは、リンクサイドの佐藤コーチを見る目から今にも緊張がこぼれそう、という感じで画面を見る私の心拍数が上がりました。ファイナルに向けて絶対にミスのできない状況ですから、オープニングを2+にしたことは責められません。ジャンプでのダウングレードは着氷での巻き込みで回転不足という判定なのでしょう。4分間、よくぞ、持ち堪えたという印象です。

度肝を抜かれたのは、なんと言っても浅田真央。

オープニングの3+。シニアになってから、あんなに高くあんなに細い軸で降りてくるのは初めて見た。次のコンボでの3+は回転不足という判定だったが、一発のジャンプで、9.80も出せるんだったら、リスキーなコンボは要らないのでは?3F+2Lo+2Loの3連続の得点で9.50ですよ。最後の最後でご愛敬があったが、鬼ステップの出来も2週間前とは雲泥の差。レベル3のままで得点は4.30。このまま精度が上がっていったら、どうなってしまうのか?コストナーは去年の世界選手権3F+3T+2Loで12.0っていう点数を出していたけど、今年はまだ全然、このレベルで跳べていない。ファイナルまでの残り時間では恐らく、キムヨナのベストをもってしても勝てないだろう。問題は世界選手権。200点台での争いになるかもしれません。(ちなみに、フリーのエレメントは今シーズンは12個ですから、昨年の得点と単純比較はできません。)

今日は、自宅で見るエキシビション。

娘は好物の白菜をシャクシャクと。

氷上に笑顔を映せるくらいの心の余裕が欲しい私であった。

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本日のBGM: My Pocket’s Empty (Bert Jansch)

2008-11-27 「いつの日か無心の岸辺で」

朝は正門で立哨から。

12月1日の世界エイズデーを控えて、本日は県より講師を招いて基礎知識の講演。

その後、全体講話。午前中は短縮授業。

高1のオーラルはなんと30分授業に。

ピーナツといっても、シュルツ作の方のピーナツの絵本教材を用いて、関係詞の練習。

  • A friend is someone who ….

の練習。抜き出した例文を下敷きにオリジナルのひと言を作ろうという教師の欲目。

  • A teacher is someone who can answer all your questions.

などという「例」を示したものの、

  • A teacher is someone who asks you a lot of questions you cannot answer.

などという切り返しができようはずもなく、

  • A dancer is someone who dances.

というベタなものが出てくるのは想定済み。足場よ足場。

  • A dancer is someone who entertains.
  • A dancer is someone who dances on the stage and entertains the audience.

などと発展させる。もしaudienceという語ががわからなかったら?と投げかけ、

  • people who come to watch the dance

などと切り抜ける方策も伝授。

普通の生徒なら、中3で終わっていなければいけないことを今やっているという感じです。まあ、30分ではこんなものですね。

空所補充や二文連結などの高校入試の関係詞の問題は恐らく解けるのでしょう。類題をゴリゴリ解いているわけですから。一回やったことある問題が解ける、見たことある問題だから解ける、という段階。では、新しいフレーズや、文を自分で作り出す力はどうなのか? accuracyについて、何度も何度も何度も、このブログで言及していますが、このことは多くの人に問いかけ続けていきたいと思う。

高2は、テスト範囲の英文のチェックポイントの総整理。高校2年レベルで、予習の段階乃至復習など自学自習で気がつかなければならない語句・語法などを次々とあげていく。ここでメモをとるのに必死というのではまだまだ…。

昼休みは校内の巡視。

高2の2コマ目はシャトルラン。少人数クラスだからこそできる活動ではあるだろう。

ホワイトボードに、参考書の記述を抜粋し、掲示。各自、掲示された例文と解説を読み、例文を覚えて自分の席に戻り筆記。覚えきれないものは、掲示を前にして音読を繰り返す。長いものは、意味を理解し、チャンク化せざるを得ないので、チャンクごとの音読と意味処理が身についていない者は、本当にシャトルランである。

できれば、creativeな活動でこれをやりたいのだけれど、今日の対象は、いわゆるthe + 比較級の構文。参考にしたのは、『ライティングのための英文法ハンドブック』(研究社)、『ランドマーク』(啓林館)、『英語構文』(数研)。

その段階が済んだら、英和辞典では適切な扱いの少ない、注意すべき A is all about B. のaboutの語義。教室後ろの棚に、適切な扱いをしている辞書の該当ページを拡げ、こちらとのシャトルラン。

『ウィズダム』(三省堂)、『G4』(大修館)、『ロングマン英和』(桐原)では用例も適切。『ユースプログレッシブ』(小学館)では成句で用例あり。OALDなど英英辞典ではきちんと定義もされている。パラフレーズするとすれば、 B is the primary purpose of A. あたりになるだろうか。ここを踏まえずに、成句として、

  • That’s what life is all about.

などだけを扱うのは日本人学習者相手で適切なものか再考が必要だろう。

最後は、theのつかない最上級の例で、「同一物内での比較」。参考書三冊の該当ページを開いてシャトルラン。

このシャトルランをやらせてみて気がつくのは、複数の参考書や辞書を横断して用例も提示しているのに、自分が最初に見た用例のみをひたすら覚えて帰ろうとする生徒の姿勢。横断的に行きつ戻りつ眺められるようにお膳立てしているのだから、まずは、横断してくれないと、ね?学級文庫が活用できないのも、背景に同じ学習方略があるからではないかと思う。

放課後は、授業担当者会議。

帰宅途中で、AEと『ビッグコミック・オリジナル』を購入。

AEはようやく、「建てもの探訪」もどきの連載がなくなって嬉しい。洋書特集。「英語仕事人のリーディング術」といって、取り上げられているのは、勝間和代、本田直之など。申し訳ないけれど、この人たちって、ビジネスをするのではなく、ビジネスのコンサルタントなどビジネスモデルを売る側に身を置く、極一部の人。その他大勢の一般人は、これを読んで、「私も英語をもっと頑張ろう!」と思うのだろうか?本当に疑問に思う。この雑誌は英語のトレーニング誌ではなく、英語という言語の使用をトレンドに、ファッション化を志向する情報雑誌なのだなぁと感じた。特集のクオリティを高める努力をして欲しいと真面目に思っていた私の方が勘違いしていたわけです。ごめんなさい。

『風の大地』はマスターズのクライマックス。

人生における教訓を得るには、こちらを読むべし。

帰宅して、津田正氏の『書評空間』。

今回は「いいっ!」を通り越して感動した。

  • 『鶴見和子を語る 長女の社会学』(藤原書店)

必読でしょう。副題も利いている。いつもは某A書店で買っているけれど、この本は紀伊國屋で買おうかしら。

さあ、明日からはフィギュアのNHK杯。

友加里姉さんの演技はもちろんだが、浅田真央の鬼ステップをしっかり見極めてみたいと思う。

本日のBGM: Left Bank (Yukihiro Takahashi)

ohapuruohapuru 2008/11/28 09:07 大変勉強になりました。A is all about BがB is the primary purpose of Aであるのは、やはりaboutが「〜の周辺に位置する」=「〜を中心として巡る」であることから理解すればよいのでしょうか?

tmrowingtmrowing 2008/11/28 11:42 ohapuruさん、コメントありがとうございました。私のパラフレーズは、自分の理解や直感をことばにしたものなので、辞書にあたって確かめて見たわけなのですが、私にはなぜ、aboutがこの語義を持つに至ったかはよく分からないままです。
A is all about B. ということは逆から見れば B is in the middle/center of A. という「核心・コア・要」という比喩が働くのかなぁ、とは思いますが、確信はありません。
お役に立てず、済みません。
MED(AmE 初版)では、
used for saying what the most basic or important aspect of a particular job, activity, or relationship is:
と語義を示し、
-Loving and sharing --- that's what marriage is about.
といきなりwhatでの用例が来ていますが、続いて
-Good management is all about motivating your staff.
とあるので、使われ方や意味は良くわかります。
英和辞書のこの項目で、一番わかりやすいのは『ロングマン英和』でしょうか。
(目的・意義などについて)…のためで、…を意味して、…ということで:
という語義の後に、
-To me, art is about expressing emotions. 私にとって芸術とは感情の表現だ。
と用例があり、
be all about (doing) sthという項目を取り上げた後に、
<仕事・活動などの>目指すところは<…>することにある:
という語義をあげ、
-My job is all about helping people. 私の仕事の目的は人助けにある。
-This is what education is all about. これこそ教育の目標とするところだ。
と用例を示しています。
『G4』の語義にある、primarily concerned with というのは、どこか他の辞書で目にしたような気がします。
この項目は、ある検定教科書に出てきたのですが、案の定、TMではまともに扱われておりませんでした。Sigh!

ohapuruohapuru 2008/11/28 12:49 詳しく解説、ありがとうございます。しょっちゅう見かけるのに昔の英和辞書には載ってなかった表現のような気がします。私もいろいろ調べてみます。

加藤京子加藤京子 2008/11/29 01:30 That's just what I'm doing!
「A friend is someone who …. の練習。抜き出した例文を下敷・・」の件
中学校で習う文法も空所補充や2文連結などの操作ばかりしていては理解も進まず、ましてや表現の道具として使いこなせません。
 Giving shade is part of our purpose in life.
Making people happy is a good reason for living.(以上ニューホライズン3年 The Fall of Freddie the Leafより)
 の動名詞主語を自分の人生にあてはめて変える作文をさせます。次の文のfriends を変えても面白い文ができます。
 Good friends stay in our minds forever.(同上2年E.T.より)
 練習するだけでなく、作文や日記にも時にはこういう決めの1文を使うよう生徒に教えています。

tmrowingtmrowing 2008/11/29 10:30 加藤先生、コメントありがとうございます。
中高大を問わず、こういう地道な言葉の、表現の授業が当たり前に成立する日が来ることを信じてあきらめずやっていこうと思っています。

2008-11-26 ”Let’s call it a night.”

天気は下り坂。気圧が下がったからか、授業も低調。

高1は後置修飾の口頭ドリルのレビューから。

個人でのRead & Look upからペアでのクイズ形式に続いて、音読。教師の示すモデルをオウムよろしくリピートするのではなく、日本語の意味に対応する英語を個人・クラスで言わせていく。

  • a small town my uncle lives in
  • the kitchen my mother always keeps clean

などを経て、最後は、シャッフルで。

  • a picture of her classmate Linda sent me

と、

  • a picture of her classmate Linda married

では足跡に引っ張る名詞が違うということは実感できた模様。上出来。

高2は、リスニングテスト使用新機種試用レポートを踏まえて、英語への取り組みを根本からあらためるように指示。10年近く前の公立時代に教えていた生徒のトレーニングダイアリーから2週間の英語学習時間の配分を読み上げる。1999年12月とある。この用紙のコピーは、この本に挟まっていた。

  • 根岸雅史・和田朋子『即聴・即解英語ヒアリング2週間集中ゼミ』(アルク、1999年)

流石根岸先生。すでに、この頃から「チャンク」と言っていたのですね。それにしても当時のアルクは良い教材を作っていたなぁと思う。

根岸先生のことば。

  • 従来の教材の多くは、一種のリスニング・コンプリヘンション・テストであった。つまり、英語を聞いて、その内容に関する問題が出て、答えるだけである。このような教材では、その英語を理解したかどうかがわかるだけで、どのようにしたら理解できるようになるかは示されていなかった。(中略)本書は「テスト」ではない。「教材」であるから、一度答えを出してしまっても、何度でも繰り返す必要があるのだ。(はじめに)

テストがないと学びを続けられない、動機づけがないということは、学ぶ喜びを感じていないということでもある。大事なのはイベントではなくコンスタント。その人のトレーニングを見ればその人の哲学がわかるものだ。Easy dayに張り切って得意になっている奴は必ず、heavy dayに手を抜くのである。メリハリはつけてこそメリハリ。

高3は、「ポイント特講」の続き。

結束性、比較による焦点化、などなど。センター試験前に、英文の濃さというか、密度というか、「それ」をあげておきたかったので、この教材を作っておいて本当に良かった。リスニングでこのレベルの意味処理を要求されることは少ないが、読解の教材としてまさにこの段階にピッタリである。

帰宅後は、自分の英語のリズムが崩れてきていたので、松本道弘の『一息』シリーズ(たちばな出版)、三冊を一気に音読。疲れたが、呼吸が戻ってくるのがわかる。表現自体は、それほど目新しいものはなかった。落ち着いたところで、読みにくいペーパーバック仕様の『”it”がわかれば英語がわかる』(光文社)にも目を通す。

terracaoさんに刺激されて、広田照幸『教育には何ができないか』(春秋社)を遅ればせながら読み始める。これは大変。じっくり料理します。

もう一つは、某A書店での注文をS急便が担当し、A帽が配送したらしいのだが、メール便にもかかわらず休日の配送を持ち帰って倉庫に眠っていたため、手元に届くまでに1週間かかった、苅谷剛彦他『杉並区立「和田中」の学校改革』(岩波ブックレット)。

こちらは一気に読み終える。本当に久々に(10年ぶりくらいか?)ラインマーカーを使った。メディアが取り上げ(たがら)ない、「普通の学校・普通の教育」の部分を語るエスノグラフィカルな手法、という点では立派。その上で、いくつも注文・反論が湧いてくる。英語教育に関わる部分だけでも、英検対策と称して月に6000円の月謝を取り、平常授業以外の外付け、外部講師によるアウトソーシングで始まった「英語Aコース」が、どのように平常授業を「活性化」させたのか、和田中の英語教諭のコメントは一切出てこない。それ以外にも、質問紙を用いた調査の結果に対して、有意な差が得られず、リサーチデザインそのものを見直したり、一次考察に突っ込んだりしなければならないところで、データの好意的な解釈で終わっている辺りは残念である。

ともかく、議論の足がかりには必読であろう。ただし、この書が、某知事を勇気づけなければ良いなぁ、と老婆心にかられた。

『相棒』を見て、ヤフオクを覗き、学級通信を執筆し1日を終える。

本日のBGM: You may already be a winner (John Hiatt)

加藤京子加藤京子 2008/11/27 23:35 お久しぶりです。23日に行なわれた英語授業研究学会秋の大会のことをお話したいと思ってブログを覗くと、8月に話したことが水に落とした石ではなかったんだなあ、と思える嬉しいコメントがありました。ありがとうございます。
 23日のシンポジウムは面白かったのです。高校の英語教育の課題については静岡大の三浦孝先生が話されました。さすが三浦先生という内容で、松井先生に会場から参加して欲しかったなあ、と思いました。次回はもっと早くに依頼して日程調整し易いようにしてもらいます。
 松本道弘先生は年に1,2度姫路方面においでになり、20人程度のメンバーでワークショップをされます。まだ2度参加しただけですが、鍛えられます。いい本を教えていただきました。音読してみたいです。

tmrowingtmrowing 2008/11/28 04:52 加藤先生、コメント深謝。
「石」などよりもうーんと重い「種」を頂いたと思っています。今回は、当日と言うより、その前の準備をする余裕がなく失礼しました。次回チャンスがあれば、しっかり前髪を掴みたいと思います。

2008-11-25 セットアッパーの矜持

連休最後の月曜は娘の具合が悪く、余りハッピーではなかった。

この週末から連休にかけて、全英連鹿児島大会に始まり、多くの英語教育関係のイベントが行われたことと思う。全英連で奔走・奮闘されたkarishimaさん、本当にお疲れ様でした。熱い思いを胸に、それぞれの現場へと先生たちは帰っていったことでしょう。これだけ、ネット環境での情報発信が増えているのですから、マーケティングや宣伝を度外視しした、本音の声を各地から届けて欲しいと思います。

私はと言えば、今の熱気にひたるのではなく、あのときの熱気は何だったのか、の検証などをしておりました。

まずは、昨年の、9月に行われた広島大学附属福山中高の山岡先生の研究授業。

この授業の一端は、2008年の紀要、『英語教育』2007年11月号の「授業のここにフォーカス」に反映されているので、お手元にある方は確かめられたし。(山岡先生のサイトからもダウンロード可能でしょう)

最新の英語教授理論を知りながらも、それに流されることなく、かといって受験指導のみに汲々とするのではなく、ことばの授業として、高校生の英語力を伸ばしうる授業実践だと思っている。山岡先生のような教師は希有な存在なのかもしれない。周囲の高校の英語教員から見れば、「そうはいったって、中国地区の国公私立の中でもトップの学校で、中高一貫であり、選ばれた優秀な生徒が集まるんだから」という色メガネをかけてこの実践を見てしまうかもしれない。

でも、生徒が優秀で進学実績が高いからといって、その生徒達のことばが授業によって豊かになっているとは限らないのだ。やはり、良き師に恵まれることが大切。筑駒の久保野先生しかり、開成の青柳先生しかり。確かに、他校よりも優秀な生徒を抱えているのかもしれないが、彼らのことばを授業でしっかりと育てていた。現在、筑波大附属中学の植野先生も、桜蔭中高で教えている頃から受験を超えたことばの授業をしていたように思う。

最近の山岡先生のブログで掲げられた「継承」というキーワードが自分の中でこだましている。

今年の8月の英授研全国大会で加藤京子先生が語られた授業観、言語観も最近よく反芻しているので、ノートのメモ書きを何度も読み返し、自分に問う。

  • 子どもの学習の総時間はそれほど減っていない。教科書のレベルが下がっている。「週3」の中学英語は、狭い海で泳ぐ練習。
  • 小学校英語活動が始まり、中1のスタート時点で「不信感」「不安感」を持つ生徒がいるなかで、できるだけ中1の早い段階で「気軽に」「気楽に」発表させる。「楽習」。Gameを忘れない。
  • creativeなもの、教室でなければ味わえない楽しさを追求。教師の心の余裕。
  • team teachingの質は上がっているか?ALTを育てて、任せることが必要。
  • 中2では、創作スキット。習った文法項目を使いこなす場。繰り返し、聞き返し。教師の方で、レベルを上げてやることで、関心を持って、「聞く」生徒・クラスを育て、作る。
  • 良いリーディング教材をたくさん。中2の2学期から。予算の問題。
  • できる子を遊ばせない。
  • 教師は、リーディングとライティングの指導力を上げることが急務。高校入試への対応が、悪影響を生んではいないか。

数多の英語教師、研究授業を見てきて感じる。この人に見えているものは、他の人とは違う。英語教育における加藤実践が特別なものでなくなる日はいつやってくるだろうか?そもそも、その日はやってくるのだろうか?

今回の英授研関西支部秋季大会では、せっかく声を掛けて頂いたのだが、発表に向け準備をする余裕のなかった自分が情けない。一日も早く、ケンタロウのレベルで日々の授業の献立・料理ができるようになりたいと思っています。

札幌に呼ばれてライティングの講演をしてから1年が経とうとしている。この時の講演は、北海道でも有数の進学校の先生方が対象だった。GTEC Writing Trainingの販促という欲目もなかったわけではないが、語研、英授研、ELECなどとはあまり接点のない進学校の英語教員の方々に、波紋を投げかけたい、故郷の英語教育を支える人たちと話をしたいと思って引き受けた企画であった。お陰で、授業工房のmits_ecさんとも面識ができ、今井先生とも知り合えた。今井先生は相変わらずどころか、以前にも増して熱く英語教育に向き合っている。全国の英語教師を繋ぎたい、そんな夢のようなことばをあの体躯から迸らせる。私も点を繋ぐ役目を果たせればと思う。

というわけで、9月ほどの大きなイベントはできませんが、山口県英語教育フォーラム(番外編)を開催するべく、鋭意企画中です。講師(候補)の方々には個別に折衝をさせていただきますので、何卒よろしくお願いいたします。

連休明けの今日は飛び石の1,4,7限授業。

高2はリスニングテスト新機種試用テストのレポート。トレーニングの例として、今私がやっている今井邦彦先生の『英語徹底口練』を紹介。他にも、竹林滋、島岡丘、松坂ヒロシなど巨匠の著作やその指導法に言及。

高1は、『P単』のフォローアップ。小グループに分かれ、小テストの範囲から4語だけ詳しい解説をして欲しいものを選ぶ。グループ同士は相談してはダメ。出てきた語は以下の7語。

  • shortage / compromise / leisure / prospect / boast / secretary / labor

この範囲では17語が対象なので、これ以外の10語は与し易しということなのだろう。

発音と綴り字、既習語との関連、派生語の解説、実例の提示などを織り交ぜ音読で仕上げ。

その後、今月の歌。再度の聴き取りと、語句の確認で、Task 4のコメント書きの補足まで。教室の後ろで曲に合わせて歌ってあげた。

7限の高1、2コマ目は、午前中の『P単』フォローの内容の想起から。生徒から引き出すという原則通り。『短単』の語彙レベルとのギャップは否めないので、適宜、このようなフォローは必要だろう。以前、私立の女子校にいた頃に生徒から請われたことがあるが、週1コマを使って、使用教材を横断・包括するような語彙指導の時間が持てるとおもしろいと思う。急がば回れだ。

今月の歌は歌詞を確定し、最後のタスクで「感想の変化・気づき」をできる限り英語で書いてみる。全員ができなくても、チャレンジ、トライすることが大切。今回は、The Divine Comedyの ”Tonight we fly” を扱っているので、過去ログで使ったYouTube の映像を使おうと思ったのだが、既に削除されていた。他の映像を検索して見せ、1曲を通して聴く。良い時代かはさておき、便利な時代になったものだと思う。

残り時間で、後置修飾の口頭ドリル。SVOの英文を教材から抜き出し、Oとなっている名詞を前置するだけの単純なものだが我ながら良くできたドリルだと思う。

『パラグラフ・ライティング指導入門』の書評が、大修館の小冊子 G.C.D. に載る。評者は清水公男氏。ヨイショ評ではない、良い書評だと思った。

仕事を終え、郵便局に書籍代の振り込みに。ATMには行列。25日だからか。

ついでに、年賀切手を購入。昨年は父が亡くなったので、賀状を出さなかったから、今年は早めに準備。といっても、デザインやレイアウトは本職の妻頼みなのだが…。

本日のBGM: Nothing is new (Jules Shear)

2008-11-23 「上級コーチのためのスキルアップセミナー」

昨日の海からの訪問者を迎えた本業の乗艇練習は天候に恵まれた。

水面は鏡のような絶好のコンディション。

初っ端にちょっとしたアクシデントがあり、午前午後でクルーの組み替えなどがあったが、1週間振りの乗艇で鈍った感覚をチューニングしなおすことはできたと思う。

  • どのメニューでも艇を加速させること
  • 加速減速のサイクルをしっかりと感じること
  • リカバリーでオールをクラッチに乗せて艇の邪魔をしないこと
  • エントリーはリカバリーの終わり
  • 艇をつかまえたら脚ですぐに艇を運ぶ
  • ぶら下がって最後までボディを使い続ける
  • 「イルカさんご一緒に」リリース

午前中は高校生の前に大学生の女子を少しだけ見たのだが、まだ、エントリー直後から踏ん張れていないので、後ろにひしゃげてしまいがち。ただ、だんだん背中の固さが取れてきたので安堵。UTでもより高い艇速を求めて漕ぎ続けて欲しい。1年生で一人、もりもり漕ぐ選手がいて目に留まった。こういういい感覚の持ち主には、上級生も細かいことを教えずに、ナチュラルに力を出し続けられるようサポートすればいいから楽でしょう。

帰宅したら、日体協から公認上級コーチ研修会のお知らせが届いていた。

  • 公認上級コーチの皆様は、各競技のナショナルチームの監督・コーチとしてトップアスリートの指導に当たると共に、競技団体における競技者育成において中心的な役割を担うことが期待されています。

なんだか、格好いいことが書いてあるけど、資格に見合ったインセンティブがないような競技では、説得力がないんだよね。しかも、いつのまにか、本業の世界では独自の資格更新研修を始めたらしく、この研修会に出ても資格更新のための条件を満たさないことになっている。おいおい大丈夫か、我々の中央競技団体は。ただでさえ、マイナースポーツで強化プログラムも他競技に後れを取っているのに、他競技のトップコーチと同席する研修会の位置づけを下げてしまってどのようにコーチの資質を向上させようと言うのだろう。

案内にはこうある。

  • この研修会は、(財)日本体育協会公認スポーツ指導者の資格更新のための義務研修となります。ただし、水泳、サッカー、スキー、テニス、ボート、バドミントン、山岳、空手道の資格者については、別に定められた条件を満たさなければ資格を更新できません。

資格更新の義務研修には年間でどんなプログラムがあるのか、肝心の中央競技団体からは有資格者になんの通知もしてもらっていないんだけどねぇ…。今回の日体協の研修会場は東京のみ。JISSです。日程は土日の1泊2日と配慮しているように見えるが、プログラム自体は朝9時から、夕方は6時過ぎまであるので、山口からだと必然的に前後泊となる。コーチ業で生業を立てているわけでもないマイナー競技に携わる身としては、勤務の調整ひとつでも大変なのに、当然、研修の参加費も、旅費も宿泊費も自腹ときたらかなり辛い選択です。にもかかわらず、義務研修に含まれないとなれば、地方からは誰も参加しようとは思わないのでは?本気で関係者に問い質したい。

さて、

連休の谷間の今日は、関東でも関西でも英授研。東京では、昨日・今日と語研大会。バッティングで運営者は、さぞやきもきしたことだろう。それでも、多くの英語教師が思いこみを揺すぶったり、同士を見つけたりできたことを祈る。

私は、というと、休養日にあて、不動産物件との格闘。

合間に、グランプリシリーズ。今週はロシア大会。コストナーが逆転でV。ファイナル進出を決めた。出場していない浅田や安藤の映像を盛んに流してTV局も盛り上げるのに必死です。来週はNHK杯。頑張れ友加里姉さん!!

週明けの高3授業に向けて、語彙の整理から。

「動詞で-ateは2つ前」の原則で基幹動詞と派生名詞(形容詞)を整理しようという目論見。(以下、コロケーションは全て、郡司利男『逆配列英単語速習』(開文社出版)より引用)

  • dedicate oneself to business
  • predicate life after death
  • indicate one’s plan
  • a certificated teacher
  • investigate a murder case
  • navigate between two places
  • negotiate with a person for
  • violate the freedom of speech
  • isolate oneself from all society
  • contemplate a problem
  • calculate on fine weather
  • stimulate a person into
  • congratulate a person on
  • originate new methods
  • nominate a person to a post
  • illuminate one’s mind
  • immigrate into Brazil
  • decorate a room with flowers
  • concentrate A on B
  • elevate the mind
  • cultivate roses

最新の語彙習得理論ではどのように扱われるかよく分からないけれども、1967年の初版以来、改訂もなく絶版にもなっていないのでやはり根強いファンがいるのだろう。私は教師になってから知った本だが、一通り覚えた知識の整理にはこの逆配列リズムが心地よいのであった。

最近の受験用単語集との決定的な違いは、冒頭の「英単語の学習」を読むとよく分かる。急がば回れ。

  • 品詞はわざと示してありません。単語の語尾の形と、訳例や用例で、自然に覚えるのが正道であるからです。
  • 派生語も→印と←印で示してありますが、ほかの単語集と違って、派生語をその場でむりに覚える必要はありません。本書では、重要な語はすべて、独立の見出し語として、必ず出てきますから。ただ、こんな形の派生語がつくられるのだなと、語形に注意して読んでいくこと。

本編の始まる扉ページには次のことばが。深い。

  • がむしゃらはいけません/またその必要もありません/たえずなにか発見する気で/考えながら、読んでいけば/いつの間にか覚えられるし/それが知識というものです

本日のBGM: Uncomplicated (Elvis Costello & The Attractions)

2008-11-21 Training Specification

0限からリスニング。

センター試験のレベルではなく、語彙がコントロールされている素材で同じように精聴ができるかを問うために、アルクの『究極の…』の1000語レベルをやろうと思ったのだが、パソコンで認識せず、教室に備品でおいてあるCDデッキ3台のうち2台も認識せず、かろうじて1台だけ読めたので、モノローグというかexpositoryなパッセージを流す。100語/分くらいのスピードで朗読としてはクオリティが低い。この教材は、語彙はコントロールしてあるのだが、素材文も音源もバラ付きが大きいので、トレーニングの精度で問題が出てくるように思う。コンセプトがいいだけに残念。学級文庫には『ぜったい音読』やNHKブックス以外でも音源とスクリプト付きの教材がいろいろあるので、それを活用すべし。

高3は引き続き「ポイント特講」。

急いで出張。

途中、街路樹の剪定なのか、一車線通行になっており渋滞。

2限から研究授業参観。

中2のTTの授業。おもしろかった。

歌に始まり、導入→全体→個人/グループ→全体へと進む大きな流れ。

ALTの話す英語を聞いていて、いくつか特徴的な音があったのでカナダの人かしらと思って、分科会の質疑応答で訊いたらそうだった。

日英での発想や文化の差異にどこまで踏み込むかは高校生でも難しいところだが、最後に指導助言者のコメントのなかでは、

  • J1→J2→E

という柳瀬和明氏の著作の話がでてきたので、僭越とは思ったが、より正確な情報を提供しておいた。もうひとつ指摘にあった、三角錐モデルの話は正直よくわからない。構成概念のレベルが揃っているようには思えず、ただ変数を増やして把握も評価もしにくくなりはしまいか。

さて、

授業を見て気になったのは、辞書。

生徒が持っている辞書はコントロールしていないとのこと。以下、私が38人のうちで見てわかったものだけあげておく。

  • 『ジーニアス(G4)』(大修館)、『新英和中』『トリム』『ライトハウス』(研究社)、『デイリーコンサイス』『ジュニアクラウン』(三省堂)、『アンカー』『ジュニアアンカー』(学研)、『ラーナーズプログレッシブ』(小学館)、『フェイバリット』『ニューホライズン』(東京書籍)、『チャレンジ』(ベネッセ)

英和は中〜上級辞書を持っている生徒が多いのに対して和英でそのレベルの辞書を持っているものはそれほど多くはなく、どちらかというと中学生用のジュニア版を持っている生徒は英和・和英のセットでという印象。『新英和中』など、箱のロゴを見る限りおそらく私が高校生の時の版であろう、という年季の入ったものを使っている生徒もいた。中学生が古書巡り、とは考えられないので親譲りということなのだろう。

表現系の授業では、教材研究の段階で生徒の使用する辞書を確認しておくのは極めて重要。辞書指定ではなく、教室に複数の辞書が存在するからこそ実現できる豊かさというものもあるのだ。

  • Aさん、あなたの辞書でこの語を引いてみて、そう○○ページの真ん中あたりにでてないかな?
  • B君、あなたの辞書だと、別の例文出ているよね?

などといって、苦手な生徒にも表現に意識を喚起し、個人から、クラス全体へと還元することができる。辞書の優劣を競ったり、品定めをすることが目的ではないので、教師の匙加減が重要であることは言うまでもないことだが。

出張から戻ってきて、7限は高1の今月の歌。

市販教材や研究授業では決して扱われないであろうThe Divine Comedyの曲。(使っている方がいましたら、是非ご連絡を。ワークシートの交換など致しましょう!)

約3分で頭の中に大いなる情景が拡がる名曲。こういう世界をことばで描けるようにしたいものだ。すごいぞ、ニール・ハノン!! 生徒には、「ニールに、『早く新作出して下さい。待ってます!』ってメール書こうか?」と唆しておいた。来週で教科書の課を終え、最後はスピーチ大会だな。

放課後は教頭に出張の報告がてら雑談。部活の心配をして頂いた。恐縮。

帰宅したら、珍しくYo-Yo Maではなく、ロストロポーヴィチがかかっていた。

夕飯は烏賊の刺身と肉じゃが。

烏賊が美味だったので、お燗をつける。究極か至高か、などどうでもよい至福の一時。

杜氏一人で酒造りがこれほどまでに変わるものかと驚く。蔵人のレベルも上がったということなのだろう。

我が身を振り返る。

明日は、海から湖への来訪者。

来月のOコーチのクリニックの前に思いきり身体を反応させることにトライしておきましょうか。

本日の晩酌:一品・短稈渡舟・純米吟醸・生(茨城県)

本日のBGM: そこから何が見えるだろうか(ハンバート ハンバート/『包帯クラブ』OST)

2008-11-20 ”Speak more slowly.” ”Listen faster!”

久々の平常授業。

LHRは修学旅行の事前指導。

高1は教科書を語順どおり直読直解しながら音読で頭の働かせ方を徹底。新出語句では時間が取られるが、概ね良好と言える。助動詞の番付表と不規則動詞の活用での各自の課題が見えてきたのではないか。

高2は2コマの日。ひたすらセンター型の音源の徹底活用。各形式が一通り終了したことになる。

昨日のエントリーで、基本的な手順を書いたが、第3問、第4問などと長くなるととたんにお手上げになる者がいる。長いといっても、第4問Aでせいぜい30秒、第4問Bでも1分少々なのであるが。

シャドウイングやセンテンスレペティションで、リテンション(保持)をせっかく鍛えたのに、長い文のディクテーションになると忘れないうちに書いてしまわなければ、などといって一字一句全て書こうとして、後から後から入ってくる情報に埋もれてしまう。大学入試レベルの「作られた」音源では、スピードが速いから聞こえないのではないのです。聴いた情報を処理しきれないうちに次の情報が入ってくるから、残らないのですよ。

今日のタイトルは、日本人の英会話下手、リスニング下手を笑うジョークの一節。

でも、笑ってばかりはいられない。

ただ、スピードが速いと思っている生徒の多くは、勘違いをしている。1分間に160語のスピードで読まれるといっても、それは平均スピードなのである。長崎玄弥氏は「波」といっていたが、メリハリが必ずある。ただし、そのメリハリは話し手と聴き手のゴールがどこにあるのかで決まってくる。

  • 時折言われるが、内容語・機能語という区別をするのは役立つだろう、しかし常に内容語はゆっくり、機能語が早く読まれるわけではない。せいぜい言えるのは、新情報は旧情報よりゆっくり(長めに)、強く、高く読まれることが多い、ということくらいだろう。並列、繰り返し、対比・対照、省略を踏まえて、ポーズや卓立が生まれてくるような例文を読み、聴くことが有効ではあることは知っていて損はないかも知れない。
  • つなぎ語、ディスコースマーカー、サインポストに注意して内容を予測しましょう。などということもよくいわれる。これも盲信は禁物。譲歩・逆接と一口に云うが、But / however / neverthelessなど等位接続詞系はそのつなぎ語が聞こえた時点で反応すればいいのだが、 even if / although / even thoughではその後に続く従属節を聴き取りさらに、その従属節の終わりをつかまえた上で、その後に対照的な内容で主節でが続く、という聞き方ができなければならない。このような論理を追う頭の働かせ方ができていない者に、ディスコースマーカーは使いこなせない。(詳しくは『東大特講リスニング』(ベネッセ)の「ポイント特講」を参照されたし。)

なんのことはない、このように1st listeningで意味・論理展開を追いかけ、2nd listeningで表現を聞きとる段階を踏まえた書き取りこそが、grammar dictation (dictogloss) だったのではないか。

次に考えるのは、書き取る際のスピードである。

ディクテーションの際にも、チャンク(コロケーション)で聞きとるのは有効であって、音韻処理ができたが綴り字があいまいな場合は、単語は飛び飛びでもいいので、頭文字の数文字だけでもアルファベットを書いておくように指導している。

  • a wave of sound と聞こえたら、 a w・・・ of s・・・
  • avoid conflict と聞こえたら、a・・・ con ・・・
  • a persuasive argument と聞こえたら、 a p・・・ ar・・・

などと書いておくわけである。

短文ならある程度聴き取りのできる者には、意味をメモするように言っている。上記の例であれば、

  • 波 of 音
  • 争いを避ける → 避・争
  • 説得力ある議論 →説・論

などと出てくれば最高である。ディクテーションとは、聞き終わった時に書き終わっていることを求める活動ではない、聞き終わった時に、音韻処理と意味処理の両方がクリアーできました、ということを示せればいいのであるから、2回目の聴き取り以降に音と綴り字を結びつける時に、この意味のメモが訳に立つ。漢字や記号は情報量が多いので、メモに適しているのだが、普段から慣れていないと、英語モードの頭に切り換えられなくなる。(漢字や記号の活用は田尻悟郎氏の実践に詳しい。)

このようなシャトルランと匍匐前進の繰り返しを普段の練習で積み重ねて、地道に、まとまった英文の音読をすること。しかも、発音に意味を乗せる音読を目指すことで、長めのモノローグでも、音の波に乗ることができ、山と谷、メリとハリが掴めてくるのだと信ずる。いくら個々の音をカナ表記で練習して、連続する音同士の音変化を、やれリダクションだハクション大魔王だ、やれリエゾンだリア・ディゾンだなどととりたてて騒いで(?)練習したところで、どの語(音の固まり)も同じように強く読んでいたのでは聴き取りに役立つことは少ない。これには、指導者が普段、どのような音声モデルを与えているかが大きいかも知れない。

指導する側で、基本的な音声学の知識が覚束ないので不安、という人は、何も留学したり英会話学校などに高い月謝を払うことはない。首都圏にお住まいの方であれば、英語教育系の学会でそのような知見を得たり、実際の訓練をしたりできる場を提供してくれる。年内の開催では、

12月20日(土)英授研関東支部149回例会

で、茨城大学名誉教授の長澤邦紘先生が「教師のための発音クリニック」第二弾のワークショップを、

  • リズム・イントネーションを中心に

と題して行う予定である。私は本業の合宿があり参加できないのだが、そうでなければ、山口から自腹を切ってでも駆けつけ受けたいクリニックである。詳しくは英授研ウェブサイトへ(→ http://eijuken.at.infoseek.co.jp/east.html

また、長い目で自分の音声だけでなく、指導方法までブラッシュアップしたいという向きには、

の門を叩かれることをお薦めする。

本日7限後は自分のクラスの授業担当者会議。詳しくは明かせません。

寮の当番を終え、9時過ぎに帰宅。『七瀬ふたたび』を見損なったことに気づく。妻に尋ねると、

  • 「つづく」、だったよ。

というおきまりの応答に続いて、あらあすじを。

明日は、時間割を上と下に思いきりずらしてもらって、地元の国立大学附属中学校の研究発表に途中から参加します。

本日のBGM: A wave is rolling (The Innocence Mission)

2008-11-19 「理想は低く」

先日の門田先生の講演を聴いて考えていたこといくつか。

  • 便所の100W・発光ダイオード
  • チョモランマ・富士山・高尾山
  • 高地トレーニング・メキシコオリンピックのビーモン選手・Jacques Mayol
  • 8000m級の山では、なかなか身動きが取れないなら、まず3000-4000m級の山で縦横無尽に、2000m級の山で自由自在に動けるようにする。
  • 語彙・文法の積み上げでタワーになった英語力の、頂上よりも少し下のところを広くし、足場をしっかりと固め、活動の場を拡げ豊かなものにする。
  • UTとTRとRP
  • レースが近いからといって、短時間のスプリントばかりをやるのではなく、UTでの艇速そのもののベースを上げて大量のトレーニングをすることが、実際のレースペースでのスピードアップの基礎となる。
  • 棒高跳びの世界女王は練習では4m85cmまでしか跳ばないが、競技本番では5mを超える

比喩が本質を必ずしも捉えていないことを承知で、自分の中でしっかりと腑に落ちるものがあった、大収穫の講演であった。

講演の最後に一つ質問をしたのは、次のような想いがあったから。「音読・シャドウイングの効果を盲信し、初学者・入門期にもシャドウイングやディクトグロスなどを課すのは行き過ぎではないのか?」

今日は今シーズン一番の冷え込み。深夜すでに降雪があった模様。市街地でも昼頃、一瞬空が白くなるほどの降雪が見られた。

時間割を変更してもらい、0限から2限まで3コマ連続で授業をして昼に出張。

  • 大分国体入賞競技監督昼食会

教育長、審議官、専務理事・常務理事・事務局長以下体協の主任の方たちと各競技の監督とが一堂に会してのランチ&情報交換。私は体育の教師ではないため、他競技の指導者の方とお会いする機会はあまり多くないので、有意義な集まりでした。

  • 来年度以降、もっともっと頑張れますよね?

という県からのメッセージだと理解しています。はい。

この昼食会の会場には少し早く着いたので、すぐ前の書店で雑誌を見ていたら、『歌劇』を発見。表紙が気になり手に取り読み進めると、ありました。8か月に及ぶ休養・リハビリを経ての復活。東京公演は今週金曜日が初日とか。ファンにとっても待ち遠しかったことでしょう。よかった、よかった。

おかげで、学校に戻ってからはとっても明るい気持ちで仕事ができました。

高2は今週土曜日に、地元の国立大学を会場として、リスニングテスト新機種の試行テストが行われるので、センター試験のリスニングと同形式の練習問題。以下手順を。原則、高3の「東大リスニング」の素材を使った授業でも、学級文庫にある音源付き教材での自学自習でも同じ手順です。

  • 一応、時間どおりに解きます。
  • 答え合わせはしません。
  • ペンを置いて、まとまった発話なり、モノローグなりを聴いてからペンを取って書き取ります。ディクトグロスで始まり、完コピで終わるといえばいいでしょうか。
  • 途中で、ペンを置き、センテンスレペティション+シャドウイング+センテンスレペティション+シャドウイング+ただ精聴…と繰り返してからペンを取らせ、自分の書き取った英語を修正します。どうしてもわからないところは、自分にとってはどういう音に聞こえたのか、という音をカナでも良いので書き出します。
  • 自分の書いた英語を通して音読し、欠落箇所がないか確認・修正します。
  • この段階までやってから、スクリプトを確認し、音源を再度聴きます。
  • 正しいスクリプトを見て、音源を聴いて音読シリーズをしてから、自己訂正。
  • 辞書または解説で未習得語彙の確認。

この段階で答え合わせが必要な者はほとんどいないでしょうし、ここまでやれば、復習ではシャドウイングが一番楽でしょう。テスト形式+テキスト復元活動で、授業時間の合計は確実に3コマとられますが、興味のある方は、追試を。

今日他に購入した本は、『英語教育』12月号(大修館書店)、『わたしたちの教育再生会議 現場からの批判と提言』(日本評論社、2007年)を購入。

『英語教育』は特集はさておき、連載の「日本の英語教育200年」(pp.54-55) が必読でしょう。

  • 英語のままわかるための訳読法
  • 訳読プラスアルファへ

など、現在我々が直面している課題を解くための様々なヒントが、日本の英語教育の歴史にあるということに今一度目を啓いてくれると思う。

『わたしたちの…』は、岡崎勝氏の発言など去年からずっと気にはなっていたのだが、ようやく入手。教師・教育者の生の声の詰まった本である。日本酒の無濾過生も、いい造りをしていれば一年くらい寝かせるとさらにいい味わいとなるものだが、この本もまさに今読んでおいしい本であった。

「でも、この現場からの声に現場の一員が酔っていてはいけない!」などと、野暮なことは今日は言わない。

味わって、噛み締めて、それでいいじゃないの。

『相棒』のラストで不覚にも寝てしまった。『相棒』ファンの風上には居られませんね。ごめんなさい。

変な時間に起きたので、粉川哲夫・鶴見俊輔『思想の舞台』(田畑書店、1985年)を読んでみる。

初版第一刷で、ところどころ誤植があるし、決して読みやすい対談ではないのだが、やはり揺すぶられるのだなぁ。

  • 歴史的想像力ということ

ひと言で要約してはつまらないだろう。

高1の今月の歌、第二弾の選曲とワークシート作成。これはいい授業になりそうな予感。ビデオに取っておこうかな…。

本日のBGM: It feels like rain (Aaron Neville)

2008-11-17 Frog’s Leap

ELEC同友会の研究大会から無事生還。

前日準備と打ち合わせのため土曜日に飛行機で上京。日曜日が終日大会。生憎の雨にも関わらず延べ550人の参加者。月曜日の朝一の飛行機で山口着。空港から車で直接学校へ。高3のコマに穴を空けられないので、教務に無理を言って3限からで間に合うように時間割変更。疲れました。授業では早速、今大会の講演者である門田修平氏から学んだシャドウイングと音読の効能に関して解説。この門田氏の話はどこかで誰かが書くでしょうから詳しくは記しません。

その後、先週扱った「東大リスニング」の素材の復習と、ディクテーション。新教材の導入。今回は「否定」をどう意味処理に活かすか。

高1も、シャドウイングと音読の効能を話したが、「便所の100W」の喩えと「マトリクス」のマネをして補足。残りの時間で『フォレスト』を使っての文法学習での「肝」を。

  • この例文だとわかる、操作できる、日本語から英語の文が作れる、でもこれだとわからない。こっちはわかるしできるけど、これだとわからなくてできない。
  • この前、やったこの例文と、今度のこの例文のどこが違うのかわからない。
  • これだと、今までにやってきた、この大きな原則・ルールに違反しないのか?

という思考の跡をかならず残しておくこと。これをやらずに「わかりません」というのは甘えでしかない。逆に言えば、これが最低でもできるように、『短単』での基本語、『ぜったい音読』での基本文例というものを徹底してきたわけである。

高2も、同じ話し。で、そういう科学的知見を踏まえて、教室ではどういうトレーニングをするのが一番いいのか?という問いかけ。そりゃ、高1から、ここまで私が授業で扱ってきた、対面リピートやイカソーメンなど一連のトレーニングメニューに決まっているじゃないですか。

HRで進路学習を進めているので、最新の研究成果を紹介するだけでなく、日本の英語教育系学会での、研究の傾向というか、研究発表の傾向というか、なくて七癖というか、そういう話題も提供しておいた。

これは、研究大会のライティング分科会の締めのことばでも発したことなのだが、

  • 海外での先行研究を日本に紹介するだけではなく、その新たな知見に乗っかって自分で何か仮説を実証して、これは今まで日本では行われていないでしょ、本邦初です、よろしく。

とか、

  • 先行研究や文献で扱われている国内の研究は、自分の論文または自分の師匠や弟子筋のみ。

などという発表を、日本人研究者が集まった席で披露し合っているだけで、お互いの研究に切り込んだりしないというのはもう止めにしましょう、というのが偽らざる心境である。たとえば、ライティングに関しては、JACETの関西支部で、5年にも及ぶプロジェクトが90年代に行われていたのだが、このレポートが最近の論文で引用されることはほとんどない。では、それほど引く価値のないものだったのか、といえばそんなことはないのである。トレンドを追うのではなく、地道にテーマを追求していれば、批判的検証であれ、追試であれ、様々なヒントを提供してくれるプロジェクトであったのは確かである。ELEC同友会のライティング部会でも2001年には、1994年の関西の大学新入生への実態調査結果と比較できるように、同じ項目でライティング学習の履歴から推測するライティング指導の実態という観点で、アンケート調査をしたことがある。

  • 公立高校の代表と言うことで、都立日比谷高校
  • 国立大学の附属高校代表と言うことで、筑波大附属駒場中学高等学校とお茶の水女子大附属高等学校
  • 私立高校の代表ということで、早稲田実業高校と桜蔭中学高等学校

といった進学校と目されている高校の2,3年生のデータを取り、指導要領が変わり7年という時間の経過で、指導実態に変化があるかを見ようとしたわけである。(もっとも、大会の分科会でその結果を比較して発表しても何の反響もなく終わりましたが…。)

その分野で何がわかっていて何がわかっていないのかを知ろうというときにパイロットスタディーは重要なのである。中学・高校段階でのライティング指導・研究を考える時に、その部分の知見や考察が蓄積されないまま、新しい概念や理論だけが次から次へと輸入されるのは正直困るのだなぁ…。

今年の大会のライティング部会のテーマは「ライティングの自律学習教材」ということで、「教材論」に足を踏み入れた。大海原に漕ぎ出た、とも言えようか。

キーワードは

・ 内容に繋がりとまとまりのある作文の中で課す一文完成

・ 「和文英訳」の前段階での日本語の書き換え

・ 書いた後で自己訂正をするための誤りの認識

若手を中心した企画であり、細部に多々課題はあるものの、反響は今のところ上々のようである。

日本語の書き換えに関しては当部会のオリジナルではなく、柳瀬和明氏の「J1→J2→E2→E1」というコンセプトを受け継ぐ部分が大きい。この考え方もすでに柳瀬氏が90年代に高校生を相手に実践されたものが、参考文献で上げた2冊で形となったのである。(私は同僚として間近でその実践を見ていたわけだが…)

日本語を変換するという手法は、以前より「和文和訳」などという言葉で入試問題を解く指導の際に使われているが、そもそも大学入試対策の参考書や問題集で扱うのは「頻出過去問のデータベースにある日本語の語彙・構文」であって、「日本語で何かを表現する時に必要不可欠で、最も自然な語彙と構文」をもとに英訳教材が作られているわけではない。日本語の特徴を踏まえた「英作文」の方法論では、古くは水谷信子氏の日英比較の著作があるが、最近では顧みられることが少ないように思う。日本語コーパスをもとにした英訳教材という視点で、最近の和英辞典がどのように作られているのかを精査・吟味することにも意義はあろうかと思う。

私は大会部の係で指定の会場に張り付き、緊急事態に備えるということで、語彙指導部会の発表は見られず。おかじゅんの話では盛況だった模様。流石。

大会でのハイライトはビデオによる授業研究。石井亨先生。安定感抜群で無理がない。焦点がはっきりしていて力みがないといえばいいだろうか。流れるように進んでいくが、そこでやっている技術、やれている活動は凄いという、教師としての習熟の一つのモデルを見せてもらったように思う。学生や若い教師にはわかりにくいだろうなという舞台裏に関しても資料に細かく記してくれていたのも有り難かった。最後に一つ「導入と定着」の観点で質問をさせてもらった。終了後、「いい質問してくれてありがとう」とお褒めの言葉を頂く。講評の名和会長の話で、出てきたconsolidationでの想起の手法、「黒板のこの辺に書いたんだけどなぁ」などといって生徒から学習した内容を引き出す、というのは、私が普段の授業でやっていることなのだが、これも20年ほど前、ELEC総本山が神保町にあったころの研修で名和先生から直接教わったことだったので、懐かしかった。

懇親会では、例によって話をしてばかりで、ほとんど何も食べず。メインのプログラムの多くを見ることなく、会場準備やセッティングで尽力してくれたスタッフに感謝。自分のteacher’s beliefsを揺すぶったり、確認したりできる濃い話ができたのは収穫。お酒は、S先生の差し入れの獺祭の大吟醸が絶品。ワインは自分で持っていったジンファンデルがやはり自分の口にあった。ただ甘いだけではダメと言うことか。

年次大会が終わり、自分を育ててくれた「現場」を離れて、今の自分の現実へ。イベントからコンスタントへ。魔法はない。等身大の、普段着の、素顔の自分と向き合う日々がまた始まるわけである。

本日のBGM: The Frog Princess (The Divine Comedy)

tmrowingtmrowing 2008/11/18 09:05 一部加筆修正。

TJKのSTJKのS 2008/11/18 13:44 3日間の強行軍お疲れ様でした。懇親会では先生の表現力の磨き方を伺うことが出来、又言語教師としての凄みを垣間見させていただき、大きな収穫を得ました。食べ物に手をつけられないほど、長々とお付き合いさせてしまい、申し訳なかったかなと反省しております(笑)今後も知的な刺激を与えていただけたらと思います。ありがとうございました。

zenconundrumzenconundrum 2008/11/18 18:28 ELEC大会お疲れ様でした。とても充実した内容の研究会であったようで、参加された方が羨ましいです。門田先生や岡田先生の話はいつか聞いてみたいと思っています。

お酒は専ら日本酒をお召し上がりかと思っておりましたが、ワインも飲まれるのですね。ジンファンデルは文部省の研修でデービスにいた頃によく飲んでいました。ご存知かもしれませんがフロッグスリープのモットーだそうです。

"Time's fun when you're having flies."

相変わらず食いつきどころの悪いコメントで失礼しました。

tmrowingtmrowing 2008/11/18 19:09 TJKのSさん、コメント深謝。
大会ではお世話になりました。大したことをしているわけではありませんが、わたし自身も、話をする中で気づくこと、見えてくることも多いので、今後ともこれに懲りず、よろしくお願いいたします。

tmrowingtmrowing 2008/11/18 19:19 zenconundrumさん、
門田先生の話は音声の専門家ではないからこそ、興味深いものでした。言語習得の前に言語処理ありき、という当たり前といえば当たり前のことにあらためて気づかされました。
Frog's Leap ネタに突っ込んでいただけて光栄です。私は基本的に醸造酒は日本酒くらいしか飲めず、ワインは必ずといっていいほど翌日にダメージが残るのですが、このブランドのジンファンデルは口にというかからだに合うのですね。単にオーガニックにこだわるだけではない、ワイナリーオーナーの哲学にも感ずるところがあります。この銘柄のフラッグシップのラザフォードなんかを飲めれば格好いいのでしょうが、ジンファンデルというところが私らしくてよろしいかと…。

2008-11-14 訳ありの一品

私自身、大学入試を控えていたはずの高3の今頃になぜか『翻訳の世界』(バベル)を毎月読んでいた。別宮貞徳、安西徹雄、飛田茂雄、高橋泰邦などという名前を知り、さらに本を読んだりもした。当然、入試での即効性はない。誰に言われたわけではないし、当時の自分の英語力から言って、寄り道、無駄足、背伸びし過ぎ、そんなところだろう。そんなことはその時にわかっていたわけではない。ただ自分の求めるものへと向かう道で出会ってきただけのことだ。しかし、今、英語教師として、マテリアルライターとしての自分を考えると、18歳の自分がそういう自分でよかったなと思う。

で、訳。「わけ」ではなく、「やく」の話。

読解における日本語の利用と日本語訳の問題は最近の「英語教育界」ではまともに議論すらされないようで残念である。

昨日のエントリーでも言及した「東大生のノートなんたらかんたら」でも、コピーを使おうが手書きで本文を写そうが、読解の素材文には対応する和訳を作って書いているのである。過去問の素材文ではなく、教科書の本文に対して。

某所では相変わらず、直訳か意訳かなどということを議論していたりする。

英→日で考えれば、構文に忠実であれ、文字通りであれ、場面や目的を勘案するのであれ、どう処理するにしろ英語の表す「意味」や「アイデア」を日本語に移し替えているわけでしょう。単語レベルで考えたところで、英和辞書が与えている訳語自体が、「意味」を表しているのだから。ある語をとりあげて、その意訳という場合に、英英辞典の定義のような語義を日本語で書く学習者はいるでしょうか?やはり、日本語の中から語として対応しうる語を当てはめるのではないでしょうか?

そうするとやはり、翻訳語成立事情とかまで戻って考えるわけですよ。英語学習者としても英語教師としても。

「コミュニカティブ」などといったところで、英日・日英の翻訳からまったく自由になることはあり得ないのだから、

  • 柳父章
  • 楳垣実

とか、

  • 最所フミ

とか読んで自分自身が経験し、当たり前のように使い育ってきた言語事実を揺すぶることが、この仕事には必要だと思っていましたし、今も思っています。翻訳臭などというのであれば、文語・口語も含めて「言文一致」を追体験することが必要ではないかということで、二葉亭四迷よりも、山田美妙あたりを集中的に研究したりもしました。吉沢先生も関わった角川の『外来語の語源』で、訳語の生い立ちを辿ったりもしました。

そんなことをやっても大学入試の英文和訳指導や読解指導に即効性があるわけではないのはわかっています。

でも、詩歌、戯曲、パロディやパスティーシュからナンセンスまで、一作家が扱う文体よりも、一研究者が扱う文体よりも、一外国語教師が扱わざるを得ない文体の方が幅は広いのかもしれない、という感覚は、河野一郎先生に教わったことで身についた大事なものでした。畏れ、と言ってもいいかも知れません。

英語教師の端くれとして、文化の一翼とまでいかずとも、羽の一枚くらいは担っているという自負は持ち続けていたいと思います。

0限の高1は後置修飾を苦手としている生徒のために、クラス全体でドリル。『フォレスト』にあるSVOの文型の例文を中心に、そのOを前置(左方移動)し、接触節を作る練習。文と、文を作る要素の識別でもある。授与動詞でSVOOの文を変形させた時に、新情報旧情報で若干不自然になるものは、前置詞を活用して書き換え。授与動詞などということばは使わず、「キャッチボールの文型」と説明している。

  • キャッチャーが先に座っていれば、そこに安心してすぐにボールを投げ込む。キャッチャーは自分と離れているから「間接目的語」、ボールは自分が持っていて投げるのだから「直接目的語」

という説明。

  • キャッチャーが座ってない時にボールをいきなり投げてしまったら、いくら運動神経がよくても上手く捕れないから、リモコンでちゃんとキャッチャーまで届けるので、前置詞が必要。

という流れで文型の復習も。

高3は、リスニングへの架け橋。

自分で作った「東大特講リスニング」(ベネッセ)の原稿を利用。

  • 逆接・譲歩の流れに乗る

を徹底。ここでの頭の働かせ方は基本中の基本であるのに、なかなか適切な練習が出来る教材がない。あらためてよくできた教材だと自画自賛。これで東大の出題を模した練習問題ではなく、「ポイント特講」に特化した練習問題がもう少しあれば完璧だと思う。あとは、やるだけ。

高2は、各自での教科書本文の下調べ、音読練習が終わっているはずだったのだが、冒頭の数文でもうリピートが満足に出来ず。出直しで再度各自自習。漫然と音読、漫然と筆写で覚えられたのか?満足に出来ていないという事実を重く受け止めた方がよい。高1からこれまで、授業で、さらには学級文庫での中学再入門から高2レベルまでの段階的教材でどのようなお膳立てがあったのか、よく思い起こすことだ。例文を呪文のように音読したり筆写したりするのではなく、品詞レベルから成句までの語彙関連と文構造(文型や語順・動詞の活用・いわゆる準動詞の形合わせ・代名詞など指示語の受け継ぎ・前置詞の選択)を確実に押さえて、与えられた日本文をもとに、自分自身の頭で英語のチャンクから文へと作り上げていくプロセスを追体験することだ。今の自分には何がわかっていないから、この教科書で示されている英文が作れないのか?その問いを本気で自分に向けない者には、高2を終えさせるわけには行かないだろう。

進学校が嫌いな私が進学コースの担任をしているのがそもそもおかしいのだろうが、自分の担任するクラスでもあるので、進路指導の材料に『週刊東洋経済』のバックナンバーを教室へ。現在ホワイトボードには中国〜九州の主要国立大合格者・不合格者のセンター試験での平均点の各教科科目比較一覧を掲示してあるのだが、自分が大学に行って何をするのかをもっと真剣に考えて大学を選ぶべきだ。

  • 今の力で入れるところに入って、そこで他の学生よりも努力することで、他大との入学時のレベル差を解消し、卒業時には逆に差をつける

などという強い意志を持つのであれば、なぜ今、この高校でそれができないのだろう?今やっていることが、自分を成長・成熟させるための不可欠な要素だという実感が持てないことには、イベント志向、外発的動機付け依存から抜けられない。「努力できることも才能だ」、などという人がいるが、「だからどうした?」といわれたらそれまでだろう。そんな言い訳をしているから自分を伸ばせないのだと早く気づくことだ。

  • 自分のどんな小さな進歩にも喜ぶことが出来る

才能があるとすれば、そういう資質のことだろう。もういちどアーカイブで残してある講演録でも読んでおいて欲しい。(http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20040628

修理をお願いしていたオメガが復活。駅前の大村時計店へ。店主というかマイスター大村と談笑、というより時計講義。時計のことを話すのがうれしくてしょうがない、といった表情が素敵だ。直ると思っていなかっただけに私も嬉しい。ボーイズサイズのSeamaster 120 (Automatic / Date) で珍品であるようだ。ローターなど通常男性用のオメガの1/3の大きさしかないので、ピンも非常に細く衝撃に弱いのだとか。全然、知りませんでした。大事にしようっと。

さあ、明日は、ELEC同友会英語教育学会で上京。

自分が部長を務めるライティング研究部会は若手のエースを中心とした企画です。

天気は下り坂のようですが、テンションは上げて行きたいと思います。

本日のBGM: Time I moved on (Georgie Fame & Alan Price)

f:id:tmrowing:20081115061802j:image

追記:この革ベルトの時計が修理済みのSeamaster。で、その下の二冊が逸品の単語集。研文書院の方は絶版ですが、開文社の方は健在です。受験に限らず、単語集を世に問おうという方は必読かと。

LucyLucy 2008/11/15 09:50 「翻訳の世界」懐かしいです。高校・大学と翻訳家になりたくて読んでいました。「大学の先生には日本語が君は駄目だから、翻訳家はなれない。」ときっぱり宣言され涙した苦い思い出があります。明日のELEC同友会英語教育学会ですが、ライティング研究部会と語彙研究部会の発表を楽しみにしています。

tmrowingtmrowing 2008/11/16 04:28 Lucyさん、コメントありがとうございます。
翻訳家も英語を使う仕事なのに、今風の英語教育ではあまり大きな扱いをされていないのではないかといぶかしく思っています。
研究大会、よろしくお願いいたします。どういう評価を得られるか、楽しみでもあり、恐くもあります。

2008-11-13 「なるようになれ」

ようやく『英語青年』12月号入手。今月号はおもしろい。

巻頭特集を読む。

  • ミルトン生誕四百年記念 『パラダイス・ロスト』

図版というか挿絵で、ジョシュア・レイノルズ。ロイヤル・アカデミーといえばこの人だからね。

阿部公彦氏の連載は、「眠さ」。ヴァージニア・ウルフ『灯台にて』。キターッ!

新刊書架で、ナサニエル・ホーソーン。

  • なさぬなら、なるようになれナサニエル・ホーソーン
  • なせばなる、ナセルはエジプト大統領

などといった駄も駄の極みのようなことば遊びを、私は学生時代からよくしていたのを思い出した。

いや、肝心なのは、阿野文朗氏の著書『ナサニエル・ホーソーンを読む』(研究社)の書評であった。

来月号予告で「!」

  • ロバート・バーンズ

第二特集なのでどの程度の紙幅かも気になるが、生誕○○年特集ばかりで大丈夫か、という気もする。余計なお世話。

石川巧『「国語」入試の近現代史』(講談社メチエ)を入手したが、読む暇無し。そのうちに。というのも、次の本を買ってしまったから。

水村美苗『日本語が亡びるとき 英語の世紀の中で』。

読了といっても第7章しか読んでいないし、そこしか読むつもりもない。注釈の付け方が、ネット時代の若者のことばのように感じたのだが、私よりも年は上であった。今や、こういう作者の物言いが日本を席巻してしまうのだなぁ…。不勉強を恥じるが、この方、今回のブームで初めて作家だったことを知った。

片岡義男がかつてハードカバーで日本語論・日本人論を書いて話題となったが、その時点で、片岡義男の名前も作品もそれなりの「ポピュラリティ」を得ていたように思う。

さて、

東大生のノートを集めて何かを探ろうという企画が巷で話題となっているようで、書店店頭でも実際に手に取ってみたが、あらたな「ノート(つまりa notebook)」を開発しようという企業の下世話なアイデアには恐れ入った。そんなことまでお膳立てしてもらわないとお勉強が出来ないようならそこまででしょう。集合論で方法論をごまかすのは単なる詭弁を通り越して詐欺に近い。

誰も、

  • 今わかった!!「東大生はすべて国立大学生」

って言われてビックリしないでしょ?国立大学生の全てが東大生じゃないんだから。

大事なのは、「同様に美しいノートを作ってきた生徒・学生で東大に不合格となった人」との差異を際だたせることでしょうに。小学生の夏休み自由研究以下のことにお金を出すのは馬鹿げている(そしてこの言い方は小学生に失礼でもある)。

ノートで言えば、私はもうずっとオキナのA4の方眼ノートである。(13年前のノートを見たら、ブランドはLIFE の Clipper 方眼だった!)

最近では、

  • 品番PNA4S「プロジェクトリングノート」

これは、方眼の罫線が5mm幅で薄いブルー。このブランドはミシン目のないものもあるので、そこは用途と好みで。私はアスクルでまとめ買いをして経費節約しています。

さあ、金曜日は0限から!

本日のBGM: Metro (原田知世)

tmrowingtmrowing 2008/11/14 09:00 一部加筆修正。

tmrowingtmrowing 2008/11/14 14:09 一部事実に関わる記述を訂正。

2008-11-12 Show me the breakthrough you’ve made, or give me a break.

tmrowing2008-11-12

高1のオーラルは、英語でのスモールトークから、都はるみの『北の宿から』の冒頭を歌い、和文英訳を課す。

  • The weather got colder day by day.
  • It is getting colder down here.
  • How’s everything going?
  • Is everything all right with you?
  • Do you usually sleep well?

などを確認。 大津先生のエピソードなどを雑談にて。次は私の好きな石川さゆりでも。

残りの時間で、Obama氏の続き。インターネット接続が適わないので、PowerBookを持ち込み、TVにDVI接続で再生。「接続詞+従属節で切れ目を予測し、主節を待つ」という頭の働かせ方をリハーサル。今回のスピーチだと、anyoneとwhoの間の out thereという修飾語句で躓くレベルのもの、whoの並列を処理するレベルで躓くものなどが混在しているのでスクリプトで確認。並列になっているということは、裏を返せば、その要素間での類推をする手がかりを作れるということでもある。英語ということばを理解する時の基本の頭の働かせ方を身につける。それが文構造レベルの文法。

もっとも、この単純な文構造がなかなか使いこなせないのが高校生なのだ。

現に、今日の高2では、対面リピートで、

  • When A and B are given C, such as D, B tend to use E to complete C.

という大枠が掴めないまま、呪文のように音読をして、結局覚えきれないという者が続出した。

  • 意味を確認して、語彙・一文レベルの文法を確認して、音声を確認して、その英文を丸ごと自分のものにする。そのための努力を惜しまないこと。

言うことはいつも同じ。

  • 自分の目の前に適切な英文素材がある時に、自分にはそれを消化吸収するために何が出来るのか?

という自分の道具を揃えて、磨かないのに、コミュニケーションスキルだけが伸びていくわけがない。

昼休みは生徒の進路相談というか所信表面の確認。頑張って欲しい。

午後の高3はasの用法の英文読解課題解題。途中で脱線し、高校時代の雑談。高3の文化祭の騒動。忘れようにも忘れられない思い出。往々にして美化されてはいるのだが…。

職員室の机のまわりを少しだけ整理。(写真参照)

放課後、生徒の作文に目を通し生徒指導部へ提出。

先日、ある先生のお子さんに、英語学習のアドバイスを求められ、音読や文字・単語の縦書きなどいくつか留意点とヒントを伝えたのだが、それが思いの外上手くいき評判となったようで、今度は別の先生から、県内の公立中学校の定期試験の問題をお借りすることができた。優秀なお子さんのようでほとんどが正解で、一部誤りがあり、その訂正をしっかりと書いている。これは正解がついていないくても、どのような指導がなされているかが窺い知れるので、地元の中学校での英語授業の実態を推測するのにとても役に立つ。特に1年生の1学期中間試験がその学校の(その先生の?)授業内容を如実に語るものである。

帰宅後、江利川春雄著『日本人は英語をどう学んできたか』(研究社)を読む。

出来得る限り一次資料にあたり語る、ということの意味、重さ。『現代英語教育』(研究社)でも連載のあった「図像学」という切り口の持つ鮮やかな語り口。

その一部だけを引くことは、この書の場合余り意味がないのだが、いくつかに触れておきたい。

青木常雄氏の吹き込んだ暫定英語教科書、『高等科英語』準拠のSPレコードが昭和22年(1947年)に発行されていたということに驚いた。呻る。呻るしかない。

p. 150 で示された三つの「英語教科書と英語教育の未来のための前提条件」は、メジャーな英語教育誌で是非とも議論して欲しいテーマである。

随所に挿入された「英学雑談」も痛快である、などと人ごとのように読んではいられない。

「小学校英語教員養成史の謎を追って」(pp.201-203)を読めば、今まさに同じことが問われていることがわかる。

  • こうして振り返ると、心に残る本はみなハウツーものの対極にある。すぐ役に立つ本は、すぐ役に立たなくなる。(p.261)

このブログのタイトルにも掲げているが、日本の「英語教育」を語るのであれば必読書であることは間違いない。英語の実態がわからずに英語を教えることはできないが、英語教育の歴史を学ばずして英語教育を語ることもまたできないのだとあらためて実感した。

妻が明治堂のシュトーレンが食べたいとネットで検索し、電話で確認したのだが、地方発送はやっていないとのこと。流石だ、明治堂。地域に密着した老舗のあるべき姿がここに。思えば、東京にいた時分、年末年始はここのシュトーレンをずっと買っていたのであった。今度上京した時に買ってくる余裕があるだろうか?

S社、B社など仕事関連でのメールの確認などを済ませ、読売オンラインで「教育ルネサンス」を読み溜息。

  • 語学強化 外大に委託

とあったので、また母校がGPをとってきて現場の教員が悲鳴を上げているのでは?と思ったのだが、別の大学の話だった。江利川先生の本をすぐにでも読んで欲しいと思った。

夜は『相棒』。プロット、伏線の張り方などやや切れ味に欠けた。今シリーズのオープニングとは、監督が代わった模様。次週に期待。

本日のBGM: Chicago (クラムボン)

D

2008-11-11 ♪誰かにとって特別だった君を♪

今日のエントリーは、邪気満載。授業の中身はスキップです。

昨日の記事で紹介した雑誌、『実践国語研究』だが、なぜこの雑誌の、この号を?と訝る向きには、次の連載に目を通すことをお薦めする。

「小学校の外国語活動(英語活動)」連載第4回 外国語活動究極の問答集 (pp.136-139)

この号で菅正隆教科調査官が興味深い原稿を寄せているのである。

「究極の」と題した自負からか、

  • 先生方には「説得ではなく、納得いただく」ことが大切なのである。

と上から目線とも取られかねない調子で始まっている。取り上げた質問事項は次の4つ。それぞれに菅氏自らが答えている。

Q1: なぜ、小学校に外国語活動を導入するのですか。

Q2: 外国語活動は誰が教えるのですか

Q3: 外国語活動は「英会話」ではないのですか

Q4: 1年生から4年生まではどのように考えればよいのでしょうか

A2の最後の部分。

  • では、外国語活動の趣旨から考えて、英語に堪能な日本人の地域人材は必要であろうか。担任の先生が、少々英語が苦手と考えて地域人材を活用することにより、授業内容が外国語活動の趣旨とは異なるスキル(技能)中心の授業になるのではないだろうか。この意味で、地域人材の活用は熟慮する必要があるだろう。

A3から。

  • スキル面を中心に授業を行っても、聞くことの音声面でのスキルの高まりはある程度期待できるが、実生活で使用する必要性が乏しい中で多くの表現を覚えたり、細かい文構造などに関する抽象的な概念を理解したりすることを通じて学習の興味・関心を持続することは、児童にとっては難しいと考える。(中略)指導内容のパターンプラクティスやダイアログの暗誦なども趣旨には適さず、中学校の外国語科で行うべきものである。同様にフォニックスも小学校で行う内容ではなく、中学校の学習指導要領にある「発音と綴りとを関連付けて指導すること」より、中学校の領域としている。

「おわりに」で菅氏は次のように述べている。

  • 注意したいことは、児童に過度の期待や過度の負担をかけないでいただきたいということである。

『英語教育』での連載よりある意味わかりやすい表現で語っているかもしれない。それはよくわかる。

では、期待や負担のかかるのはいったいどこなのか?

経営者や施策を司るトップの人たちは、洞察力に長け、決断が早く、器が大きいなどと言う人がいるのだが、次のことばは一般人にはどう響くだろうか。昨日紹介したもう一冊の本から引く。(『21年度から取り組む小学校英語 全面実施までにこれだけは』、教育開発研究所)

  • 日本では、基本的に、ティーム・ティーチングが小学校英語の教育体制として考えられている。とくにALTなど、外国人教師の役割を重視している。しかし現状では、ALTの数はとても十分とは言えない。各教育委員会が独自に採用している場合も、財政的に見て、非常に厳しい状況にあるため、近年は入札で外国人教員の派遣会社に委託する例が増えている。しかし、現在、教育派遣会社の雇用条件の悪化など、いろいろな問題が表面化しており、よい外国人教員を確保することは非常に難しい。したがって、ALT以外にも、日本人で英語ができる人の活用が非常に大切になってきている。/ようやく日本でも小学校英語が本格的に始まることになった。それが本当に成功するためには、いろいろな問題が山積しているが、それらを一つひとつ解決していく努力が必要なのである。(吉田研作「小学校の外国語(英語)活動の基本的考え方」、p.16、教育開発研究所)

誰が教えるか、という問題に関して先ほどの、菅氏の言とは真っ向からぶつかりはしまいか?

それでいて、「問題は一つひとつ解決する」べく努力せよ、と。

専門家の1人、松香洋子氏は言う。

  • やったことを振り返り、次の活動へ生かすという場面がやってくる。このようなことをしっかりと見届けることができるのも学級担任しかいないのである。カリキュラムや授業内容が子どもたちの成長や、興味・関心に合致していたか、そして子どもはこの活動を通して何を学んでいるのか、学級担任にしっかりと見届けてもらいたい。一度やったことの記録を簡単でもよいから残し、それを次年度に生かすこということも学級担任だけが見届けられることである。外部講師は来る、そして外部講師は去る、のである。そこに居続ける学級担任しかもてない視点がある。(「担任主導のメリットを理解しよう」、同書、p.30)
  • ここがポイント!1. 5・6年生の学級を運営できる人。子どもと信頼関係が樹立できる人。2. 5・6年生に対して、きちんと目標設定ができる人。3. 子どもの発想を尊重し、それを伸ばすという発想ができる人。4. 子どもが必要とする外国語や英語の表現を理解しようとできる人。 5. 忙しい高学年の授業のなかに、国際理解教育の柱を立てられる人。(「5・6年の学級担任を決めるときにはどのような配慮をすべきか考えよう」、同書、pp.37-38)

NPO教育支援協会代表理事の吉田博彦氏は言う。

  • 「地域人材」というものの内容もよく吟味しておく必要がある。2008年4月段階でJ-SHINEに登録されている地域人材は1万5、000人を超えているが、その中には常勤での雇用を希望する方や時間に融通がきく非常勤を希望される方もいる。とくに自分で英語教室を開いている「地域人材」の方は非常勤を希望される方が多く、そういう人はかなり指導力や英語力のある方であることが多い(「日本人指導者の募集・決定」、同書p.123)

聖学院大学講師の東仁美氏は言う。

  • 担任が英語活動の授業をする際に不安を感じる第一の理由は、自身の英語力不足であろう。時間的に余裕がある長期休業中に英語を勉強する習慣をつけたいものである。音声教材が利用できるもので英語のレベルとしては中学校3年間の学習内容で十分である。手ごろな教材としては、NHKラジオ基礎英語のテキストや中学校英語科の教科書などがあげられる。どちらもCD教材があるので、声を出しながら、英文を読む練習を続けると英語活動の中で使う、クラスルーム・イングリッシュに自信がついてくる。(中略)教科書の音読をする場合、シャドーイングの手法を取り入れると効果的である。(「長期休業中の研修」、同書 pp.144-145)

ここまで批評せず引用してきたのだが、どうにも我慢が出来なくなった。

最後に引いた東氏は、長期休業中に担任教師が行うこととして更に次の項目をあげている。(pp.146-147)

「集中的な教材開発・作成」「教育委員会主催の研修」「その他の研修」「外国の生活・習慣・行事を体験」。その中から二三引用する。

  • 自費となるが、民間でも質の高い研修が全国各地で開催されているので、英語教育関連の掲示欄や出版社のページの研修情報などをこまめにチェックするといいだろう。
  • 筆者は、大学での授業で、アメリカ東海岸を旅行するテキストを使用したことがあったが、テキストの中で紹介される東海岸の都市を事前に訪問し、旅行パンフレット類などを教材用に収集してきた。
  • また、海外の生活を体験しながら、児童英語教育の集中講座を受講するというプログラムもお薦めである。オーストラリアなどは、児童英語教育の短期プログラムが充実している。夏休み期間中に担任が冬のオーストラリアで撮った記念写真は、クラスの児童にとって、南半球の気候の違いを学ぶ絶好の教材となるだろう。

菅氏のことばを思い出して欲しい。

注意したいことは、児童に過度の期待や過度の負担をかけないでいただきたいということである。

では、担任にどれだけ過度の期待をして、過度の負担をかけようというのか。教育委員会が責任を持つのではなく、担任教師が自腹を切ってまで研修を受けなければできないような授業とはそもそもどんなものなのか?

さらには、教員免許更新制の導入に伴い、免許更新のための研修が始まる(予備講習はすでに始まった)。外国語活動は5,6年生に携わらなければそれで済むが、免許更新講習の該当者は、それに加えて英語の指導者研修も受けるのか?いつ?大学等、英語の免許更新講習ができる受け皿の確保さえままならない地域が多いのではないか?そもそも新しい時代の教育を担うのに、古い教師が役に立たないと困るから教員免許の期限を定め、更新を義務としたのであろう。では、今まで誰もやってこなかった「外国語活動」を担うこれまでの小学校教員は、免許更新制度の例外措置とすればいいだろう。

小学校の学級担任として、「外国語活動で使う写真を撮るため」長期休業中に海外旅行をする余裕のある人がいたら私に会わせて欲しい。私が高校のクラスで使う写真も一緒に撮ってきてもらえるようお願いしてみるから。

もし、私が文科省のトップで次のような施策を決定したらきっと各方面から不満の声が上がることだろう。

  • 全面実施までの3カ年だけでなく、数カ年をかけて小学校の担任の専任教諭には順番で海外での外国語指導の研修を受けてもらう。その費用は政策を掲げた国が責任を持って負担する。その間の教科指導に関わる代替教員は教育委員会の責任で各自治体の予算から非常勤講師雇用を増員することで対応する。教科に関わらない校務は地域の教師OBの人材を活用する。研修を終えて外国語活動が担当できる教員が配備されるまでは、教師の代わりとなるDVDなどの教材を用いるか、地域の英語教員養成に関わっている大学教員がチームを組み定期的に出向して代替する。小学校での外国語活動に対して、積極的な意義を認めず、それに取って代わるより優れた教育政策を掲げるという自治体は、「外国語活動例外特区」を申請し認可を受けることで、外国語活動ではなく、独自の教育活動にあたることを許される。

書いている私でさえ、非現実的な話だと思う。

では、全面実施まで3年と迫った現在の状況はこれよりも整備されていると言えるのだろうか?

この本の表紙にはこうある。

  • 第一線の専門家が「英語ノート」をベースに解説

外国語教育の専門家がリードするのではなく、小学校教育の専門家の声を、小学校英語を推進する人たちが謙虚に聞くことが先決だろう。

情報を共有しようという時に、このブログで私が書いているようなエントリーを、小学校の先生方が眼にすることはまずないだろう。では、私から出向いていくか?今でさえ、自分のクラス、自分の学校、地元に根ざした英語教育の研究会、高校のライティング指導の普及、そして私の最大のミッションである2011年の国体と、文字通り手一杯なのに、それに加えて小学校外国語活動にまで…。

カレルチャペックは言った。(「二つの慣用語」、『カレル・チャペックの警告』、pp.152-155(青土社))

  • しかし、誰かがそれをするべきなのである。その反対に「私がこれをするべきである」「私が大きなそして決定的な何かをなすべきである」とはほとんど誰もが絶対に言わない。同様に「ここに座っている私たちが自らこういうこと、または、ああいうことを解決すべきである。いかがです、私たちはそれを始めましょうか?」という言い方もまれにしか聞かれない。人間の空想や知恵は誰かが何かを引き受けるべき課題を発見する点ではまさに無尽蔵だと言える。その反対に、私たちが何かをなしうるとか、私たち自身が何を目指して努力すべきかという問題になると驚くほど貧困なのである。」
  • 過去一千年間に起こった有益なあるいは重要な事件のほとんどすべては、それほど単純ではなかったのである。もし人間が問題を「それらが単純ではない」からという、ただそれだけの理由で実行不可能と断定するなら、この世には人間の営為の贈物といわれるものはほとんど存在しなかっただろう。/ここから出てくる結論は、必要なものすべてを実行することを誰かが自分で引き受けなければならないということ、そして問題はそんなに単純ではないと考えないこと、以上である。

このことばが発せられてもう70年が過ぎている。

本日のBGM: ドアをノックするのは誰だ?(小沢健二)

tmrowingtmrowing 2008/11/12 11:31 一部加筆訂正。

tmrowingtmrowing 2008/11/12 13:19 字句一部修正。

mikamamamikamama 2008/11/12 23:03  いくら学んでも、英語は母国語でないので、不安はつきません(私だけ?)。
 私は小学生の母親ですが、小学校の先生達に、これ以上の過度の負担を強いることは、小学校教育全体にとって損失になりはしないか、と思うのです。
 学校に、さらに多くの教育機能をもとめながら、人もお金もあまり手当されないのが、今までの改革の流れでした。学校に、これ以上の機能を求めることは、これまでの優れた実践を劣化させるのではないかと、心配になります。
 Tmrowingさんのおっしゃるとおり、小学校教育の専門家の視点で、小学校の外国語活動は、もっと語られるべきだと思います。

tmrowingtmrowing 2008/11/13 05:08 mikamamaさん、コメント深謝。
臨時政府か暫定政権か知りませんが、2兆円もばらまく余裕があるのなら、今すぐにでも教育に投入したらどうかと言いたい気分です。
もう一つは、記事にも書いたのですが、「特区」は法の規制外なのであれば、必修以外のことを出来るようにするだけでなく、必修とされているものをしなくてもよくすることも可能ではないかと思うのです。
英語科の活動に特化するのではなく、「ことばの授業」をきちんと小学校段階で行い、中学校段階での外国語指導へとバトンを渡す、という形で小中一貫の公立校などにその可能性が残されているように思っています。

2008-11-10 石の上にも三年

日曜は底冷えのする天気で、今ひとつ気持ちは乗らなかったが、物件視察。行ける時に行っておかないとね。

車での移動中に私の頭に鳴り響いていたのは、小田和正の歌声、『BETWEEN THE WORD AND THE HEART〜言葉と心〜』

「渡辺篤史の建もの探訪」のテーマ曲である。

この番組が長らく人気を博しているのは、家を建てようと希望する人が大変に多いこと、そして、建てたいけど夢のままなかなか実現しない人がほとんどであるからだろうと思う。

究極のヨイショ芸だとか、ペットを見た時の渡辺篤史のリアクションがワンパターンだとか、ツッコミどころは多々あるが、この番組で、家人の求める設計上の工夫とか、家への熱い思いなどが語られるのはよくわかる。「私は家が好き」「私の好きな家」の番組なのだから。

では、次のような企画にどんな意味があるというのだろう?

  • 『アエライングリッシュ』の ”My room お部屋拝見”

この雑誌、一応は英語(学習)に関する雑誌なのだと理解してはいるつもりなのだが、この「建もの探訪」もどきの企画では読者に何が伝えたいのだろう?これが、英語を仕事、実務で使っている翻訳家や通訳者の仕事場である自宅を拝見するとか、その方の書斎を覗く、というならわかる。

  • 英語ができる人は、こういう暮らしができるのですよ
  • さあ、あなたもこの雑誌の情報を取り入れて、こんな素敵な生活をしてみてはいかが

などというメッセージを、読者はどう処理しているのか?

「英語ができるとこんなに得」、といった貧しい言語観には辟易する。

明けて、今日は0限から。先週の基本動詞のコロケーションの復習でフレーズレベルの和文英訳(ということは『P単』と同じ再生を要求する活動になる)で誰1人としてまともに定着させようという意欲の跡が見られない出来具合だったので、説教をして自習。比例増減の定型表現を扱う予定だったのだが、断念。いつになったら高2レベルの英語素材を授業で扱えるのか、道のりは遠い。

高3は英作文のシリーズを最後まで。

  • Where did we go wrong?

を板書した時に、20年以上前の授業風景が頭に甦ってきた。懐かしいやら悲しいやら。

一息ついて、asの用法を含む英文読解へ。例文での提示を経て、短文での読解・和訳練習。今はなき、『マスター入試英語長文』(吾妻書房)でしつこく扱われていた例文からの抜粋。聖文新社から出ている中原先生の近年の著作でも類例が扱われているので、興味のある方はそちらでどうぞ。

高1はオバマのスピーチの続き。より内容に踏み込んで読解をする。わからない時にどのように見当をつけ、手がかりを作り、辞書を引くか、という基本中の基本を徹底。やはり、高1のこの段階でしつこく躾ておくことが不可欠なのだ。

あまりにも憤懣やるかたないので、退勤後、ベスト電器と書店を回る。職場で使っていたヘッドフォンが断線してしまい修復が難しいので、ビクターのインナーイヤーフォンを買う。その後、『英語青年』を見に行ったのだが、地元の大学前の書店に入っていなかった。勘弁して欲しい。この書店、英語関係の書籍の品揃えにいつももどかしさを感じる。大学の英語テキストもこの書店で販売されていたりするのだから、大学生協の書籍はここよりもさらに貧弱と言うことなのだろうか?まさかね?

というわけで散財リストは以下に。

  • 江利川春雄『日本人は英語をどう学んできたか』(研究社)
  • 吉田研作編集『21年度から取り組む小学校英語 全面実施までにこれだけは』(教育開発研究所)
  • 木塚雅貴編著『小・中連携を「英語」ではじめよう! 「小学校英語」必修化へ向けて』(日本標準ブックレット)
  • 日本言語技術教育学会編『言語技術教育17 論理的な「言語力」を育てる国語科の授業 「新学習指導要領(案)」の検討』(明治図書)
  • 全国国語教育実践研究会編集『実践国語研究10/11 読むことの能力の育成 --- 改訂と具体化』(明治図書)
  • むのたけじ『戦争いらぬやれぬ世へ むのたけじ語る I』『いのち守りつなぐ世へ むのたけじ語る II』(評論社)
  • カレル・チャペック『カレル・チャペックの警告』(青土社;田才益夫訳)

読後感はそのうちに上げていこうと思うが、今日はひとつだけ、最後の本から。

  • 「賛成または反対の立場に立つ」ことは、この立場がなにか高い場所であるかのような印象を与えます。たとえば、私たちがその上に上がって賛成か反対を表明する演壇みたいです。それは私たちが普通の話を単に地面の上に立ってするよりも大きな重みがあります。「立場に立つ」ことは、例えばある意見に到達するよりははるかに容易です。(p.145、「いくつかの立場」、1938年)

本日のBGM: Welcome to my house (TULIP)

2008-11-08 ビックリだよっ!!

Christian Science Monitorが日刊の紙媒体を止めweb中心に!

  • クオリティ・ペーパーというにふさわしい伝統のある新聞という印象だったのだが。教師駆けだし時代に、英語の表現の勉強のために読むように言われていました。

US News & World Report が隔週刊も止め、月刊に!!

  • TIME, Newsweekに次ぐ週刊ニュース誌として定評があったが、隔週刊にしただけではその落ち込みを食い止めることができなかったと見える。公立の教師時代には毎週のように授業のネタを探していた。

日本通訳協会が閉鎖!!!

  • 国家試験ではないが、国内唯一の通訳技能検定を実施していた協会。私も高校卒業と同時に教則本を買って目指していた時期があります。この週末に試験も予定されていた矢先の出来事。

うーん、これらを全て時代の流れということばで片づけたくはないのだが…。

昨日は、高2は基本動詞のコロケーション終了。高3は英作文レクチャー。

高1はタイムリー企画として、Obama氏のVictory Speechを見せ、スクリプトをもとに概説。表現をいくつかとりだし補足。最後の未来完了のところなどで助動詞の番付表が確認できた。スピーチ教材としては良質の部類にはいるのだろうが、内容を手放しで喜んで良いものか、悩みもある。

夜からは、久しぶりのrowing仲間との飲み会。わくわくするっていうのはいいことですね。

今日は、引っ越しに向けて、物件視察。

とにかく実際に足を運んで見て回ることから。

GPシリーズ、COC(中国杯)はキム・ヨナ圧勝。今回の舞台の中国を意識した衣装。

夏場から早い仕上がりだったのが影響しているのか、ちょっと疲れているのかもしれない。Skate Americaの方が、眼力も含めて魅力的な滑りだったように思う。今回も安藤との点差は20点以上。Gapが埋まる気配は見えないのだけれど…。TV朝日も、放映権を買った手前、盛り上げたいのはわかるが、見ていて痛い。(FSのジャッジ詳細は→ http://www.isufs.org/results/gpchn08/gpchn08_Ladies_FS_Scores.pdf)オープニングのコンボのエッジはセーフの判定(!)。3Lzからのコンボがシングルになった以外は、ダウングレードなし。まあ、取りこぼしなく2勝ということで、韓国でのGPファイナルは一安心。問題は3月の世界選手権の方でしょう。シーズンを通してのコンディション維持はシニアに上がってからの課題でもあるので頑張って欲しいものです。

本日のBGM: Steppin’ Out (Joe Jackson)

yutakarlsonyutakarlson 2008/11/09 14:25 ■日本通訳協会が閉鎖発表 9日実施の通検試験は中止−資格は本当に役に立つのか?
こんにちは。日本通訳協会が破綻してしまいました。受験を予定していた人は、さぞ驚いたと思います。私はそもそも、こういった類の資格が本当に役に立つものなのか疑問です。本当に役に立ち、世の中で重要視されている資格であれば、協会に関しては仕方ないとしても、資格そのものにはすぐに救いの手が差し伸べられたのではないかと思います。世の中このような資格が多いことや、既存の大学や大学院に関しても、今の知識社会の現状にあってはいないと思います。いまこそ、新しい社会に適応する新たなシステムの構築が必要だと思います。詳細は是非私のブログをご覧になってください。

2008-11-06 お陰様で20万アクセス

キリ番前後も含め該当される方は、メールでお知らせ下さい。

天気は下り坂。調子も下り坂。

自分のクラスでは教室の掃除を徹底。ゴミ箱が溢れそうな状態で生活をするような感性を放置してはダメ。

高1、高2とも『P単』を採択しているが、使用上の工夫として、おかじゅんのいう大原則、 ”spaced rehearsal” の仕組みを徹底。コロケーションの選択が優れていて、日→英という提示順で、CDで音源が付き、教材そのものがドリルブック&テストになっているので、要は使い方の問題なのだ。1ページに10個のコロケーション、100個で1セクションという構成で、トレーニング計画・進捗状況の管理がこれほどしやすいものは他にないと思っている。ヒントの提示の仕方、100個一気食いの記録欄、途中の「P君」の語りかけ、著者の理念や哲学を披露する「徒然草」、ユーザーの声を記した「僕にも・私にもできた」のコーナーなど、動機付けとその維持の面でも工夫が凝らされている。

だめ押しというわけではないが、学級文庫にあるモギケンの本から、多くのモダリティに訴えかけるなど、理に適った記憶の定着方法を再度指摘。

一方では、効率のよい学習方法を求め、達成度を高めつつ、他方では「はずれくじ10枚理論」。

矛盾しているようだが、それが学校教育の立っている足場、足元なのだと思う。

先日の某知事と高校生の対談の話を蒸し返すわけではないが、某知事のお好きな「自己責任」という論理を学校選択制など公立での教育にまで押し進める(押しつける?)と、このような問題が出てくるという好例が→http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/special/s_11/20070929tv01.htm

某局での「非正規教員」問題の特集で、コメントする有識者が杉並師範館の取り組みを持ち上げていたが、施設と維持費、人件費までを含めて区の予算がどのように動いているのか、それを区民は把握しているのか、区が独自に養成した教員と一般の採用ルートを通ってきた教員との配置・処遇・給与面での差異など、区民にどこまで周知徹底しているのかを併せて報じなければ何にもならないだろう。

日本のプロ野球は日本シリーズ。昨日は『相棒』の前に放送されていたので、岸投手の好投をみることが出来た。CS(クライマックス・シリーズ)でさえ、地上波での放送がないくらいだから、今までまともにパリーグの試合を見たことがなかったのだが、こんなにいいピッチャーが日本にいたのか、とびっくりした。野球部の顧問の先生に解説をお願いして良さの裏付けが少し理解できた。朝日新聞に載っていた写真が岸選手の素晴らしい身体的バランスを物語っていた。

GPシリーズは、中国杯 (Cup of China) のSPが終わる。

スケート・アメリカと同じく安藤が2位、キム・ヨナが1位だが、得点が今ひとつ。転倒などDeductionもなく、大きなミスがないように見えるだけに、課題は残る。今回はアメリカ大会と比べて、ジャンプの精度が落ちたのか、今季のプログラムを知ったジャッジが厳しくなったのか。キム・ヨナの入りのコンボ(3F+3T) では3Fが誤ったエッジという判定で-0.8。3LZは回転不足(両足着地?)でダウングレードということのようだ。最後のコンビネーションスピンは映像で確認すると軸がずれているので、レベル3止まりということか。やはり、スケートは滑るものなのだと実感。安藤は、TRの修正をしてきた模様。特筆すべきは安藤の入りのコンボ(3Lz+3Lo) は加点が付き11.80という評価。これは凄い点数です。フリップを得意とするはずの安藤でも、3Fでダウングレード。難しいものだなぁ。フリーでは、キム・ヨナが苦手とする3Loを回避するかどうか、ちょっと心配。

ここからは週末のたびに怒濤のGPシリーズであり、ファイナルまで見逃せない。アスリートとして、また美しいパフォーマンスを魅せる演技者として、もう一度見たいと思わせるような滑りを期待したい。

本日のBGM: 遙かなるまわり道の向こうで(KAN)

tmrowingtmrowing 2008/11/07 06:43 採点表をもとに、SPの評を加筆修正。

pirikapirika 2008/11/07 14:05 20万アクセスおめでとうございます。英語教育をどう考えていったら良いのかと言う視点をいつも示していただいています。感謝をこめて、これからのご活躍をお祈りしています。

tmrowingtmrowing 2008/11/07 16:04 pirikaさん、コメントありがとうございます。
このブログのタイトルにあるように、「…どっちだ!」と出口の見えない足掻きや藻掻きを20万回見て頂いたことに感謝しております。
成功とか、栄光とかとは全く無縁なこの「稼業」ですが、「力業」で行けるうちはそれで行ってみてもいいかな、などと思っています。
ネット上だけでなく、著作や研究会などで出会うリアルなお知り合いの方が増え、様々な面に気を使うと、書きたいことが書けなくなるので、時折、放言があるかも知れませんが、そういう時は遠慮なくご批判頂きたくお願いします。

2008-11-05 「目の前の現実と、僕の理想」

年間10万アクセスを本日達成。明日にも、20万アクセスの見込みです。

キリ番、前後の方、スナップショットなど画像と一緒にメールをお寄せ下さい。記念に心ばかりの御礼を差し上げます。

本日は1年から3年まで計4コマ。

1年オーラルは今月の歌の歌詞確認。音と意味の摺り合わせ。主題を踏まえて、各タスクの確認。話型をなぞり、フォーマット・構成を見抜き、コントラストを把握してと、今後も汎用性の高い学習になったと思います。英語の歌を扱うのは息抜きとか楽しさのためだけではないということがよく分かったのでは?

高2は、パート2までの範囲で、語の入れ替えから、構文の転換、さらには発想の転換までパラフレーズの意識付け。質問の該当箇所を抜き出して、通り一遍の英問英答をクリアーしてから後、何が出来るか?

  • その英文が読めた、理解できた、ということを確認するあなたの引き出しの中には何が入っているか?

を問う授業。

高3は、英作文(短文の和文英訳)。前任校では1学期に終える内容だが、致し方あるまい。ハンドアウトを印刷し、複数の解答を比較した上での解説&語法の諸注意。

米大統領選ではオバマ氏の勝利。ニュース映像では次期大統領の顔・顔・顔。でもこれがノッチに見えてくるんだよね。Biofuels Digestでさえ、特集号が出るくらいだから、アメリカが大騒ぎなのはわかるのだが、日本での騒ぎ方は少し考えもの。

浅野博先生のブログで指導要領の解説に関しての話を読んだところだったので、

  • 平田和人編著『中学校新指導要領の展開』(明治図書)

を購入。「書くことの指導」関連がどう扱われているか、情報収集。

正直な読後感は「困ったなあ…」。

そもそも、これは誰が何のために使う解説書なのか?新人にもベテランにもこれでは参考にならないでしょう。一カ所、見逃せないところを。

  • これまでは、中学校1年生の最初は主として音声による指導が中心で、文字の導入は少し遅れる傾向にあった。しかし、2年間、70時間の音声言語に慣れ親しんで入学してくることを考えると、小学校入学と同時にひらがな筆記の指導が始まる国語教育と同様に、早期に文字指導を計画する必要がある。1年生の前半くらいの内容は、音声的には復習程度におさえ、積極的に読み書きを導入することが大切である(もちろん過度の負担を感じない程度に)。ちなみに、アルファベットの筆記は音素認知が前提となる。その能力はおよそ10歳前後で獲得されるので、中学1年生では十分可能である。(「早期の文字の導入」、p.156)

私に引っかかっているのは2点。

ひとつは、"音素認知は10歳前後"、とさも英語教育界の常識や定説であるかのごとく解説されていること。では聞きたいのですが、なぜ、高校入学時にアルファベットが満足に書けない生徒が存在するのでしょうか?

もうひとつは、小学校で児童が2年間音声言語に触れれば、音素認知ができるような指導ができる小学校の英語授業担当者はどのくらいいると想定しているのだろう、という点。

そのうちに、中学校の「セルJrハイ」、小学校の「セルエレ」などが出てこないことを祈る。

鼻の奥というか盆の窪の内側というか、微妙な箇所にちょっとした違和感。ピリピリとズキズキを足して2で割ったような痛みが時折頭の奥で。鼻風邪か?耳に来るまえに、攻撃は最大の防御というわけで、夕飯でチーズ入りハンバーグをリクエスト。めずらしくワインを少々。ガバルダ・トレス、2005年。活力を蓄えるのに、たまには良いものです。

日本シリーズ中継が若干伸びて、『相棒』の開始時間も繰り下がり。シリアスな脚本・演出だった。

寝る前に、

  • 北島康介著『前略、がんばっているみんなへ』(ベースボールマガジン社)

を読了。といっても120ページ程度の分量で、全てルビが振ってあるので小学生でもおそらく読み通せます。もともとは雑誌『スイミング・マガジン』の連載をまとめたもの。

  • 100m決勝は完璧なレースだった。準決勝で泳ぎがあまり良くなかったからこそ、決勝では完璧な泳ぎができたのかもしれない。(p.16)

という発言までが清々しい。

子ども向けと思わず、読んでみて欲しい一冊。

本日のBGM: 花のように星のように(トータス松本)

2008-11-04 誰かが空から見ていてくれると信じたい

一両日中に、20万アクセスに達しそうです(2008年、年間10万アクセスも明日には到達です)。

キリ番、その前後の方は、スクリーンショットなどの画像をつけてメールをお送り下さい。心ばかりの御礼をさせて頂きます。

本業の選抜予選。

地元水域で私も時々指導助言しているS高校のM2Xがようやく全国切符。旋風を巻き起こして欲しい。

連休明けは、模試のとりまとめと返却の準備から。

高2は教科書の新しい課の導入。パート1とパート2を併せて。

高1は、番付表の活用を要する例題をいくつか。

  • How well did you do on a “P-tan” quiz today?

と一般動詞でdoの用いられる文で練習。さらには肯定と部分否定と両方の答えを練習。

先週のThat’s news to me.のパラフレーズで、

  • I’ve never heard of it before.
  • I’ve never seen it before.
  • I’ve never been to England before.
  • I have been to China before.
  • I have visited China once.

まで練習してから、

  • How many times have you visited China?

の口頭作文。

少人数クラスということもあり、音読指導が徹底してきて、発音がかなり良くなってきたのがわかる。

Newsの頭文字から、south / southern の派生語の綴り字と発音をチェック。クラスでリピートし正解を確認。野球部員がいたので、

  • eastern / western って言葉自体は小学校2年生くらいでもう覚えていたよね?

と問い、肯きを得る。

ここまでやっておいて、 The Great Journeyのワークシートを配布。他校と比べると2学期の折り返しを過ぎてまだ第6課?と感じるかも知れないが、英語Iもオーラルも1学期をほとんど中学校の復習に当てていることを考えると、まあまあペースは上がってきたと言えると思う。いよいよ、高1も『P単』銅メダルに突入。担任曰く。

  • 小テストで全然出来てないのに、『P単』は楽しい!のだそうです。

いいことじゃないですか。目先に囚われた、小手先の閉じた学習に陥らなければ大丈夫だと、教えている私が自信を持って言えるので、このまま続けて欲しい。後は私が頑張るのみ。

7限は、今月の歌。

懐かしのPrefab Sprout。アルバム『アンドロメダ・ハイツ』からの1曲。これを使ったのは10年ぶりくらいか?ワークシートのフォーマットも、例年どおりの形にようやくシフトできたので、今後は私のペースでいきますよ。今回の空所は、韻を踏む音と、前後の意味の繋がりとの両面から考える良い練習となったでしょう。流石に10年前のコメントなどが残っていないので、0から記録を蓄積していこうと思う。少人数なので、いつもどおりのコメント集というわけにはいかないので、授業中に情報交換タイムを設定。

放課後は、英語科会議。

その後、腹ごしらえをして、夜は寮の当番。

前回は暖房設備の調子が悪くなかなかに寒い思いをしたので心配だったが、今回は整備されていて快適だった。9時に宿直と引き継ぎ帰宅。

ニュースを騒がす下世話なネタ。時代の寵児と持て囃し、寄って集ってカネ儲けをたくらんでおいて、転落すればしたで、それ見たことかとこぞって叩きに行く。メディアの映す社会の構図そのものがまるで「いじめ」だ。じっくりと取材を重ねた報道が届けられるのを待ちたいと思う。

某知事は、というと、私学助成の減額をめぐって地元の私立高校生と会談した時に、「なぜ公立に行かなかったの?」という質問(詰問?)をして、「今の社会では良いものを選べば、その価格は高くて当然」というような「自己責任」の論理を展開していたようだ。この方一流のロジックに、

  • 色々考えがあるだろうが、それはあなたが大人になってから言えばいい。

というものがある。これは、「高校生が意見を持つことはいいことだが、それは今言うべきことではない。今は黙って大人の言うことを聞いていればよいのであって、その意見の表明は選挙権を得てから、一票の行使という形で行え」、と言っているに等しい。

同じロジックで、

  • 世の中の仕組みがおかしいというなら、あなたが政治家になって変えればいい。

というものがある。このセリフは、次期知事選をにらんで対立候補に言うならともかく、高校生を相手にするなら全くもって不適切・不見識なものである。確かに、どのような政治的仲介を得て実現したかよく分からない会談だが、その背景を深読みする前に、この知事の暴走を停めるのが先決ではないのか。ブレーンは持っていないのか?それとも聞く耳を持たないのか?いや、そのどちらもないとしたら?


本日のBGM: Eye in the sky (The Alan Parsons Project)

2008-11-02 『繰り返す表現のみが唯一存在の意義』

土曜日は模試の監督。

教室の空気がよくないと感じた。掃除の徹底だけで解決する問題ならいいのだが。

模試の基準実施日はこの連休でまちまちだろうから、出題の適否など詳細は週明けにでも。

今日は、午前中に地元の大学のボート部で、メニューの基本的な捉え方、記録の方法、漕艇技術上の留意点などのガイダンス。

シブケンメニューをこなす上で、正しい理解と実践、評価が求められるのでそのあたりを話してきた。G大時代のメニューなどを示して、量と強度がどのような波で変化しているのかを考えてもらいながら、一週間のプログラムを説明。言ってみれば、メニューを立案する人の数だけメニューがある。シブケンにはシブケンの、GPにはGPの、SコーチにはSコーチの「イディオム」があるけれども、その言葉で表現するための「文法」はほとんど変わらないのだ。トレーニングカテゴリーをどんなに細分化しても、突き詰めると、

  • 容れ物を大きくするためのトレーニング
  • その容れ物に入れた燃料をできるだけ早く使えるようにするためのトレーニング

という2つが基本となる。

次に大事なことは、

  • 自分の身体を使い切るテクニック
  • 道具を使って艇を運びきるテクニック

その2つが合わさって、

  • 艇に最大のスピードを与える加速が生まれる

という技術の捉え方である。どんな技術練習も、この「艇に最大スピードを与える加速」を求めて行われるのでなければ意味がない。そのために、艇の声に耳を傾け、自分の身体の発する声に耳を傾けるのである。

UTで21kmのメニューも、21kmをイーブンに漕げる強度にはなから落としてメニューをこなすだけではスピードの向上は得られない。一本のストロークは常に最大のスピードを得られる強度を保ち、艇を加速させきること、リカバリーに時間をかけることでSRをコントロールすること、そして出来る限り艇が減速の谷に呑み込まれる前に、もう一度加速を継ぎ足すべく淀みなく艇を加速させることである。

忘れてはいけないのが、メニューをこなしていく上で陥りがちな落とし穴。

  • easy dayに頑張る奴は、hard dayに手を抜く。

ということ。トレーニングの狙いを正しく理解し、自分をきちんと追い込むためにも、メニューの正しい理解が不可欠で、トレーニングの適切な記録・評価が極めて重要となる。

加速・減速といった艇速のカーブがまだ実感として掴めていない一年生もいるので、某T選手&B選手で測定したグラフをもとに解説。艇の加速・減速の大きなサイクルを漕ぎながら感じるためにも、決してリカバリーでオールを擦らないことを強調。一年生など初心者は1Xを漕ぐとバランスが乱れてブレードで水を擦る漕手がいるが、擦っている間は艇の加速・減速を実感することができない。まずは腕漕ぎ、シート10cm、1/2スライドなど擦らずにリリースすることから。リカバリー、そして次のエントリーまで艇を感じ続けること。レンジが短いなら、その短いレンジの中で最大の加速を得るように漕ぐまで。もっと艇速が欲しいというときに、技術水準が一段階上がることになる。その意味でも、完璧に静止した状態から始める、ロールアップなども含めた「ファーストロウ」の重要性はいくら強調しても強調し足りない。静止からの一本目で艇が返してくれる情報を拾いきれない者に、サイクルの中で自分の漕ぎをモニターすることはできないから。

それを踏まえて、乗艇練習の留意点として、資料映像をいくつか見てもらった。

  • 豪州2-のパワーバンドセッション(動画)
  • U選手の腕漕ぎ(動画)
  • インカレ4+のフィニッシュ時真上からの映像(静止画)
  • 北京五輪M2Xのエントリー周り(静止画)
  • 国体山口県チームのエルゴでのアップ(動画)
  • 国体決勝種目(成年W1X, 少年M1X)(動画)
  • 教則DVDのロールアップとスクエアワーク(動画)

最後は、エルゴを漕ぐ時にもしっかりと加速させきることの重要性と、そのアップをどうトレーニングに活かすか、という実地。

ダンパーに毛布を掛けることでワンショットの加速感を得る方法と、スライドピラミッドでレンジが伸びていくのに比例して加速を継ぎ足していけているかどうかを確かめる方法とを試してもらう。スライドピラミッドは乗艇でも使えるので、しっかりと自分のメニューの中に入れておけると便利ではある。

上級生にとっては自明のことも多かっただろうし、私が乗艇時などに指摘することと全く同じことをただ繰り返していただけと感じるかも知れないが、どんなレクチャー、ガイダンス、クリニックであれ、その内容を克明にメモしてマニュアルをまとめて安心するのではなく、自分で何度も反芻し、自身の血となり肉となった「知識」のみが、後進へと伝授できるものだということを心の隅にでも留めておいて欲しい。チームとしての今後の取り組みに期待します。

帰宅後の昼食は、クリームシチューとかねてより私がリクエストしていた「たらこパスタ」。明太子ではなく、無着色で鮮度・程度のいいたらこが入ったので実現。大変美味だった。

GPシリーズはスケートカナダ。SPで頭ひとつリードした、我が家では ”マッチョな松居一代”の異名で呼ばれている、地元カナダのロシェットが優勝。フリーの曲はアランフェス(私の世代では漫画の槇村さとる作品でも有名な曲である)。中盤のコンボがひとつシークエンスに、後半のコンボでの二つ目がシングルになっていたのだが、それでもこの演技が、先週のスケートアメリカでのキム・ヨナよりも高い得点でびっくり。SPで二位につけていたベテラン村主はなんとか二位の座を守った。ファイナルに向け、順位が大事だというのはわかるのだが、この得点差は大きい。ジャッジスコアを見ると、スピンの最後のエレメントは無効とされていたのが気になった。

シニア2年目の武田はGP初戦の緊張か、キレがなかった。リャン選手はフリーの選曲で『SAYURI』。早くもアジア系選手の定番となったか。

解説は伊藤みどり。コストナーの演技で「手足が長いというのは得ですね〜」という言葉に実感がこもっていた。

今回の映像配信はTV朝日系。要所要所で音声が縒れていたのが全くもって残念であった。それとも配信には問題なくて、うちのTVが耐用年数を超えているだけなのか?!

さて、

今月は16日(日曜日)にELEC同友会英語教育学会の大会が行われます。

詳細は→ http://www.geocities.jp/elec_friendship/taikai_2008.htm

私もライティング研究部会部長として、はるばる上京し分科会に出ますので、旧交を温めようという奇特な方も、普段の不満をこの機会にぶつけようという方も、どうぞ奮ってご参加下さいますようお願い致します。

本日のBGM: Songwriter (KAN)

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