英語教育の明日はどっちだ! TMRowing at best Twitter

2010-03-30 You don’t need any frills.

月曜日は、旧友の辞書編集者T氏が来山。

もう、知り合ってから20年以上の付き合いになろうか。当然、辞書を作る過程で苦労を共にしてきたわけだが、仕事を離れても、同郷で同窓ということで共通の知人も多く、話題に事欠かない。東京勤めの頃は、私の不惑の誕生パーティーにも出席して頂いた。

彼と一緒に呑む時は洋酒、ウイスキーやバーボンが多いのだが、今回、折角山口まで足を運んで頂いたので、地元の居酒屋で山口産の「虎河豚」をリーズナブルな値段で出してくれる店を予約した。この店、腕の良いご主人の自慢の料理が楽しめるだけではなく、なんとお酒の持ち込みも可なのである。とっておきの日本酒ということで私が用意したのは、

  • 勝駒・純米・絞りたて生・五百万石・50%精米 (富山県)

吟醸酒のような強い香りに訴えることなく、とことん旨さ・美味さで呑ませる酒なので、刺身にも、唐揚げにも、雑炊にも合うのが凄い。絞りたての生酒だったので、T氏も気に入ってくれました。とはいえ一升のほとんどを私が呑んでしまいましたが、最後、少し残ったので、店のご主人にも飲んでもらいました。T氏は刺身の器となる皿に興味津々でした。翌日は広島で仕事ということで、余り遅くならないうちにお開き。それでも4時間があっという間に経っていました。お土産にもなりませんが、拙稿の載った『朝日ウィークリー』を一部渡して、辞書の話し。絶版の書籍の話しから、河野先生の『絵で覚える英単語』の話しへ。最後の方では、「単行本化」の話しも浮上し、また会う日までの楽しみが増えました。本当に楽しい宴をありがとう。

そうそう、この店は、フォーラムの打ち上げなどでも利用したいと思います。ご主人、お世話になりました、これを機会に宜しくお願い致します。


ここで告知です。

間もなく40万アクセスになりそうですので、キリ番のアクセスの方1名に、『パラグラフ・ライティング指導入門』 (大修館書店) の重版の新刊 (発売時期は未定なのですが) をお送りします。初版第一刷の訂正箇所・修正箇所等をあらため、より一層読みやすく、使いやすくなったと思われます。乞うご期待!


今日は、午前中出校し、本業の国体強化指定校関連の書類の作成と提出。評価まで一通り終えて、今年度も一段落。

今秋開催を予定している「第3回山口県英語教育フォーラム」の日程と講師の大枠が決まったので、運営委員の先生方にメール。私自身も待ち遠しいほどの陣容です。連休明けくらいには正式告知ができると思います。

昼からは、遠い方の湖へ。新しいストロークコーチを試すべく、SR22からSR26まで1往復ずつレートを上げ艇速を上げる。SR26あたりで課題が浮き彫りになるので、1 by 1 と、前1/2ぶら下がり5本・1本フルを間に挟み、スタ練1本から3本、5本。5本+5本、5本+10本、5本+10本+10本でコンスタントスピードとリズムを掴むための練習。最後は、コースで直進の精度を上げ、スタート付き500mで仕上げ。揚艇までの時間が2時間弱。実際に動いている時間が、約90分。休んでいる時間が長い気もしますが、後半はほとんどスタ練の流れでのメニューであったことを考えれば許容範囲に入るか微妙なところ。ただ、ストロークコーチ自体は感度も良く、初期不良もなく、まずまずの練習ができたのではないでしょうか。陸の上ではストレッチをしながらバナナ2本を忘れずに。

明日は、私が寮の当番なので、乗艇はなし。終日エルゴ。午前中は2分オン (TR)・3分オフ (UT) x4セットで1ラウンド20分。10分休んで、4ラウンドの計2時間を予定しています。午後は、レースアップの後で、20分測定です。

選手を送って、帰宅。

天気が良かったので娘と散歩。今日は同じ年頃のお友達とも遭遇。妙にはしゃいでいました。

A書店で注文していた、

  • 『リーディングとライティングの理論と実践 英語を主体的に「読む」・「書く」』 (大修館書店、2010年)

が届く。これは、大学英語教育学会 (JACET) 監修の『英語教育学大系』の第10巻、第2回配本にあたるもの。編者は木村博是・木村友保・氏木道人。執筆者は編者も含めて18名。

このシリーズで一番興味のあるのは、この巻だったので、期待して読んだ。細かいことは、今後、折に触れて書いていきたいが、一点、気になることを。高校までの英語教育に関してあれこれ言及がある一方で、

  • この巻全体として「大学入試問題」について一節をも割いていない。

ということ。章や節どころか、索引に「大学入試」「センター試験」の一言さえもない。JACETが監修をし、日本の英語教育界をリードし、実際に大学で英語教育に携わっている執筆陣である。であれば、「大学」が「高校卒業者」に課すリーディングやライティングのテストとしての「大学入試問題」についての議論や総括があって当然、と思う私はよほど変なのだろうか?

入試や受験対策へ繰り返し言及しているのは、金岡正夫氏の「第16章 自己アイデンティティ構築に向けたライティング」。

  • 大学受験対策のようなテスト対策に向けた詰め込み、暗記、パターン学習という「自己のあり方」とかけ離れた授業と学習スタイルが今なお継承されている。試験の合否やテストの点数といった、結果と正解だけを追い求める英語学習活動。(中略) 語彙・文法・語法・構文理解や読解力などを試す入試に向けてあらかじめ用意され、限られた答えだけをより正確かつ効率的に暗記しようとする。それにより散発的かつ表層的知識だけを盲目的に詰め込んでいくという、なかば機械化した、非創造的で洞察力や感性に乏しい言語学習スタイルを構築してしまう弊害を孕んでいる。 (pp. 228-229)

これ以降も、受験対策は悪しきもの、脱すべきものという捉え方で言及されている。

  • いわゆる中学・高校での暗記や詰め込み中心の学習体験や受験テクニックを「本当の学習」と考え、それに類するテスト結果などを「真の学力」と捉えている学習者たちに、どのような揺さぶりかけることで「本質的かつ正統的な言語学習活動」と「本当に必要な自律的学習態度」を腑に落ちる形で考えてもらい、理解を促していくことができるのか。(p.231)
  • 滝澤 (2008) からの報告のように、英語学習の目的が大学受験のような一過性で刹那的なものにすりかえられないように、生徒の将来像を見据えた新たな授業作りが、一部の高校で始められている。 (p. 235)

金岡氏の指摘には頷くことも多い。しかし、ここで、日本の大学受験と北米の大学で入学選考として課されるエッセイライティングを引き合いに出すのは当を得ていないように思われる。なぜなら、北米のそれは外国語の学力試験ではないのだから。いってみれば、日本の「AO入試」での日本語による解答を求める小論文などとの比較でこそ意味があるものだろう。とはいえ、この章の目的からすると、ここで大学入試問題の内容を云々、というのもまた筋が違う。

大学入試に向けて一生懸命英語を勉強すると、好ましくない学習習慣が定着してしまう、という認識が大学の英語教育を担当する人たちに共有されるのであれば、JACETの精鋭メンバーがまず率先して、現行の大学入試問題の総点検、仕分け作業を行ってはいかがだろうか?自分の勤める大学の入試問題を、自分一人で変えるというのは大変だろうし、独善的になるという弊害も予想される。一人では難しいのであれば、「こういう出題は高校段階以前の英語指導や学習にとって好ましくないですよ」、というガイドラインを大学の英語教育に深く関わる学会が国内の大学に向けて発信することで、良い波及効果が生まれるのではないだろうか。

「大学英語教育学会監修」とか「英語教育学大系」というシリーズのタイトルに大いに説得力が増し、高校現場を預かる英語教師も得心する、一石二鳥の解決策のように思えるのである。

でも、「大学入試」そのものは、第13巻で『テスティングと評価』という超ウルトラスーパー大テーマの下で扱われるから、ここでは触れていないのでしょうかね。だとすれば私の懸念・危惧も杞憂に終わるのですが…。

ニコ動で世界選手権の海外での放送とその解説を見て、浅田選手のスパイラルとスピンの美しさをきちんと描写しているのが好もしく思えた。と同時に、日本のスポーツ中継の問題点をあらためて実感した。来年の世界選手権は日本開催。国体前のスケジュールがなかなか読めないところですが、見に行きたいものです。

本日のBGM: Between the tea and toast (Clare Bowditch & The Feeding Set)

2010-03-28 Witness Heaven!

同僚の結婚式で一日休みを取った本業で、今日は朝から湖へ。

空模様こそ晴れではあったが、気温は相変わらず低く、カタマランの上の人としては厳しい一日。

昨日から大分と島根から遠征にきているので、午前中は全レーンを使って山口、広島1、広島2、大分、島根の並べ。

1000m3発の予定だったが、種目も多く、思いの外時間がかかり、並べ自体は2発で、その後は、コース航行を通常通りに戻して、2艇での併漕に。他県の1Xは、4X+と2Xの次のランクの選手たちだったので2発とも勝つには勝ったけれど、艇差の開いた後半はまったりしすぎて、結局2秒差まで詰められる始末。気合いが足りません。4X+は22km漕いだといっていたけれど、1Xは18km位かな。

他県チームは昼過ぎで帰路についたので、午後練習は山口県内産選手のみ。我がチームの選手は、帰り際のN先生から、「たくさん食べてパワーをつけろ!」とアドバイスを受けていました。

ということで補食にはバナナを用意してあります。朝の練習前に車中で1本、昼に1本、午後練直後に2本。ゼリーより安いのでね。

午前練で揚艇してから、寒気がまた戻った感じ。風が非常に強くなり、うねりも出てきたので、女子は1Xを止め、4X+で出艇。

アップではエルゴでポジションを確認し、ダンベルロウとエルゴでの腕漕ぎとスタビライゼーションをぐるぐる回して、筋感覚の養成。なかなか、ボディを振り切れずに、フィニッシュの落ち着き先が定まらないので、エルゴを漕ぐ後ろから両肘を押しサスペンションを作るボディの自然な姿勢と繋がりを刷り込み、またエルゴを漕ぐというドリル。ようやく、加速とドラムの音が改善。この感覚を忘れないうちに出艇。

中盤で良い感じが出てきた頃にはエネルギー切れ模様だったので、女子の4X+のUTと併漕。SR22 vs. SR24.5くらいでカツカツ。まだまだDPSが小さいのだなぁ。

明日は自主練で、明後日またここに戻ってきます。

練習を終え、選手を送り、家に着いた頃にまたしても雨が降ってきました。河川敷の公園には花見客が出始めたと思っていたのに、少し花も落ちてしまうでしょうか。

昼にバタバタしていて自分の昼食を取りに行く時間がなかったので、妻に焼きそばをチャッチャと作ってもらい腹ごしらえ。ファーストフードですね。

さて、

フィギュアスケートの世界選手権が終わりました。

女子シングル優勝は浅田選手。SPの2位発進の演技からさらに精度を上げて総合で優勝。2度目の世界女王に輝きました。SPに続いて、フリーではコンボでDG。相変わらず訳の分からない基準だなと思っていると、技術審判がカナダ在住のAという日本人だというのでビックリ。さらに、このA氏は2007年のジュニア・GF3位になったものの最近精彩を欠く西野選手を2008年シーズンから見ているコーチだというではありませんか。二度ビックリだよ!!

バンクーバー五輪での勢いから私が一番注目していた長洲選手は、SPで1位というプレッシャーがかかったのか、フリーではミスが響き、表彰台を逃しただけでなく大きく後退しました。身体的な成長とシニアへの移行との折り合いをうまくつけた感がある長洲選手は、エッジ違反が改善されれば、ジャンプのバリエーションとランディングのスムーズさ、スピンやスパイラルでのポジションや動きの美しさなど、表彰台も夢ではないと思います。

安藤選手は大きなミスなく、フリーの演技は伸びやかさが大きく増したものの、得点の方が伸び悩み、4位。本当に不当に低く評価されているとしか思えません。

3位にはレピスト選手が入りました。五輪でもかなり加点を得ていた選手の一人。よく見ればキレのある動き、私の目には「堅い」演技にしか映らないのですが、点数はついてきます。姿勢やきびきびした動きがよい評価なのであれば、最終滑走のロシアのマカロワ選手の方を強く推す私です。

問題は2位の選手の採点というか得点。そう、キム・ヨナ選手のフリーの演技の評価です。

数年来のキム・ヨナ選手のファンである私から見ても、興醒めどころか、憤りを押さえることのできない結果となりました。

SPの演技に入る前の滑りを見るなり妻が、

  • 顔が疲れてるね。

といったのですが、SPでのミス続出 & 覇気のない演技により、フリーは最終グループから脱落。上位選手の演技とは相当な時間が空くので、その後の展開や波乱も織り込み済みで、相当の加点をしておかないと、入賞も危ういという「摺り合わせ」でもあったのでしょうか?ミスがあれだけあった演技で、SSとかTRとか5コンポーネンツでのテンコ盛りはないでしょう?だったら、そのさらに前の組で滑った鈴木選手は?最終組の長洲選手は?それよりも何よりも、ミスのほとんどない安藤選手はおろか、3+のコンボでDGされた以外には何一つ不安要素のない浅田選手の演技よりも得点が上回るということが理解不能です。

既にニュースで結果や順位を知っていた妻が、フリーの演技の直後、

  • これで銀?

と率直な感想を漏らしていました。まともな感覚の持ち主だと思います。

浅田選手の優勝は嬉しいのですが、本当に後味の悪いシーズンとなりました。

お口直し、ということで、Live streamingでExを見ながらこのエントリーを書いています。

春休みの宿題の本たちをいくつか紹介して今日は終わりにしましょう。

  • 速川和男 『英作文の磨き方』 (朝日イブニングニュース社、1985年)
  • 山田和男・永井みち子 『電話の英語』 (文建書房、1974年)
  • 毛利可信 『教室英文法シリーズ 4 動詞の用法/下』 (研究社、1960年)

本日のBGM: Crosseyed (Brendan Benson)

2010-03-26 覇業

金曜日は仮入学。

放射冷却のためなのか、物凄い寒気。私は受付の係。体育館の入り口で、ひたすら入学予定者と保護者に下足を入れるビニール袋を渡していたのですが、凍えました。

進学クラスの入学予定者とその保護者に、春休み中の課題を説明。課題は『短単』です。CDを必ず使うこと、耳→目→頭→口→手という順番を強調。この先、不安もいろいろあるでしょうが、これを機に英語に打ち込んでみて下さい。不明な点はいつでもお問い合わせを。

新入生を迎える準備も終え、今年度もいよいよ終わりという感じが漂ってきた。卒業生が進路の報告で準備室に。既に引っ越しをしていて、メールで報告という不届き者もいましたけれど…。

指導要録も書き上げ、あとは机の周りの整理のみ、といってこれが一番大変。

再現答案プロジェクトに協力して下さる方たちからのメールに励まされる。多謝。

『朝日ウィークリー』の拙稿掲載号が編集部より届く。進学クラスで定期購読している学校にも届いたので、学校長と主任に報告。学校名も出ているので、PRに使えるものはいくらでも使って下さいと伝えておいた。今回の特集は、見開きで対面になる左ページが、県立広島大の馬本勉先生。電子辞書の活用法。高校生も保有率が高い割に活用の充実度は低いように感じているので、是非とも、この馬本先生の記事をお読み下さい。馬本先生とは先日、お会いしたばかりだったのだが、お互いにゆっくり話す時間がなかったので、メールでも認めておこうと思う。見開きで、中国地区の英語教育関係者の記事、というのもなんとなく嬉しいものですね。記事へのご意見などありましたら編集部か、私宛メールをお願いします。

昼からは、強化合宿後も艇をセットしたままの遠い方の湖まで車で1時間。

現在、広島県から選手団が遠征に来ているのですが、N先生にお願いして小艇の選手にUTでSR22で16km並べてもらいました。湖の上は、強風。そうとううねりが出ていましたが、広島の選手は普段海で漕いでいるので、問題なし。我がチームの選手もバランス感覚は卓越しているので問題なし。風に流され、直進精度が若干落ちましたが、なんとか強度を維持したトレーニングができました。私はと言えば、カタマランの上で2時間、これまた凍えました。

今日は日帰りなので、選手を送り届けて帰路。途中で、お年寄りのための施設なのか、近隣住民でなくとも400円で入浴できる温泉施設があったので、迷わず入りました。冷えた身体には何よりのご褒美です。

明日は、同僚の結婚式で自主練習。明後日は朝から、また遠い方の湖まで。今度は島根と大分から参戦とのこと。刺激を活かしてもっと速くなってくれることでしょう。

今日なんといっても特筆すべきは、高橋大輔選手。

やってくれました。世界選手権優勝。金メダル。日本人男子として初の偉業です。某局では早朝の生放送。最後のスピンは画面というか視界が滲んで良く見えませんでした。フリーのオープニング、躓いてよろける演技の上半身のキレが余り良くなくて心配だったのですが、4Fの回転不足・両足着地以外は、目立って大きなミスはなく、後半の3+もしっかりと高さがあり、格の違いを見せつけた演技でした。カメレンゴ氏と抱き合っている時の笑顔が良かったですね。

今大会の出場メンバーを見れば、優勝して当然と誰もが思いますが、勝って当然の勝負に勝つことがどれだけ大変か、一流のアスリートであればみな分かっています。解説の荒川静香さんが、「高橋選手が自分自身に勝った瞬間なのかなと思います」とコメントしていたのが印象的でした。

それにしても、SPといい、LPといい、稀代の名プログラムだと思います。曲と振り付けの良さも特筆すべきでしょうが、男子で、こんなに何度も見たくなるプログラムは久しぶりです。この2つの演技の最終完成形を見たくなるのは私だけではないでしょう。

当然HGモードで録画もしていたのですが、タイマー予約で録画していたので、あとで再生したら肝心の表彰式の映像が欠けていました。ああ、なんてこったい…。

さあ、女子SPでの素晴らしい演技を期待しましょう。

本日のBGM: Eventually (Carole King)

LucyLucy 2010/03/29 19:34 私のところにも、注文した『朝日ウィークリー』が届きました。松井先生のコラムとともに、馬本勉先生のコラムも読みました。4月からラィティングの授業をまた持つことになるので参考になります。生徒にもこの記事を紹介しようと思います。

tmrowingtmrowing 2010/04/01 18:13 コメントありがとうございました。参考になれば幸いです。馬本先生が書かれるというのは、後で知りましたので、見開きになったのを見て驚きました。これからも、本当に役に立つ、良質の記事が増えるといいですね。

2010-03-24 虹を待ちながら

春雨というにはあまりにも寒い天候の中、強化合宿に行ってきました。

0コーチを車で湖まで。車中での雑談で印象に残ったのが、「ゆる」の話し。

  • 緩めることで、出力が劇的に上がるとか、技術改善に直結するということではなく、いかに「緊張」によって「自分の体の持つ本来の動き」が損なわれているか、に気づくこと、いったんリセットする感覚を持つことにより大きな意味がある。多くの選手は、その感覚を知らないままハードなトレーニングをし続けているから。

オンとオフ、と口でいうのは簡単だけれど、実際に実現するのは大変なのです。

我がチームの選手は補講や追試で充分に乗艇ができていなかった分を取り返して余りある出来で、久々に褒められる内容。前日に国体覇者のH選手の漕ぎをしっかりと間近で観察したのもプラスになりました。

One session が約90分。片道の中盤で10本程度のスプリント。他チームの上級生に一人抜かれただけで、あとは終始高い艇速を維持して漕ぎきったのは、大きな進歩でしょう。レースペースに繋がる予感を持たせてくれました。

技術的には、この冬場からずっと課してきた、one by one (スクエアとフェザーとを1本ごとに交互に漕ぐ) と、シート前1/2 lengthで5本ぶら下がり、1本full lengthの効果がようやく出てきて、エントリーからの初動は、参加選手中最も精度の高いものとなっていました。後はとにかく、パワー。セッティングが決まり、ファイナルの落ち着き先がはっきりしてきたので、強く漕ぎ続けることで以前よりは筋力はアップするでしょう。下半身の一層のパワーアップは確かに必要なのですが、レッグプレス系のレジスタンストレーニング種目を取り入れる際には、深く畳んだところで「タメ」を作りすぎないように慎重にプログラムを組みたいものです。連続のBox jumpをやりたいのだけれど、手頃な高さのものがないんだよね。

とにかく、雨に打たれた合宿で、桜のほころぶ陽気が恋しい二日間でした。

進学クラスの春期課外は、新年度に向けての心構え、新教材の確認といった当たり障りのないものから、学級文庫の活用法、さらには今春の卒業生のうち成功例・失敗例を振り返る、というような内容。

新年度の教材内容や選定に関して、いくつか気になるところを。

高2 「ライティング」では、検定教科書として 『ジーニアス・ライティング』 (大修館書店) を選びました。これは、完全にTM保存のためです。補助教材として、阿部一・浦島久『コーパス口頭英作文』 (DHC)、柳瀬和明『日本語から考える英語表現の技術』 (ブルーバックス) を使用します。この教材での小テストも追試も再試もやりません。やるならもっと別のテストで英語力とそれを下支えする力をみることになるでしょう。

辞書は『エースクラウン英和』に続いて、『ウィズダム英和』 (三省堂) を購入。これは、語法対策というよりは読解での未見の語彙対策という感じか。どうせ高3で必要なのだから、もう今買っちゃえば、というくらいのものです。

「リーディング」では、最初、教科書以外に、K書店の某教材が中学既習事項の英文で書かれているということもあり、授業ではバラで使用しディクトグロスをするつもりで書店を通して注文していた。ところが教科書販売の前に書店から、「出版社が小口のロットではバラ納品は不可と言っていますので、他のものに変更しますか?」といわれ、ディクトグロスができないなら使う意味がないので止めることに。中国地区、さらには本社の営業担当の方とも、注文を受け付ける条件についてあれこれお話させていただき、「今回の対応は非常に残念です」と伝え、今年度まで使っていたK書店の教材を全て取りやめにした。もう、おそらく二度と私が選ぶことはないだろうと思う。今回の私のケースで、現在この出版社のサイトでは、「バラ納品は○○部から受け付けます」という但し書きが全てに入るようになった模様。新たな被害者が出ないことだけがいいことですね。

ということで、高1で買わせていた文法の総合本は止め。美誠社の『ブレイクスルー』も候補にしていたのですが、今のところ、決定したものはありません。入学者の英語力と相談して年度途中で何か必要なら買うことになるでしょう。

高3の演習系の科目は、読解でK書店のものを2年間使っていたのですが、これも取りやめ。いいずな書店に換えました。あんまり変わった感じがしないけどね。リスニングとリーディングの底上げに、長沼& 河原コンビによる、『L&R デュアルト英語レーニング』 (コスモピア)。これは、現時点で日本で唯一のボトムアップ処理を鍛えることができる教材なので使わない理由がありません。とりわけ、テクストタイプのバランスが良いのです。文法語法演習は『アップグレード改訂版』 (数研出版)。この分野は、去年から数研で同じですが、今年は改訂もされているので、まあ妥当な選択かと。本当は、『シリウスジュニア』 (旺文社) が使いたかったのですが、絶版ではね…。

めぼしい教材はこんなところでしょうか。

で、肝心の講習はというと、

高1 (新2年) の講義は、『新クラウン英文解釈』 (三省堂) から。基本文例。いわば「技練」ですな。

高2 (新3年) の方は、学年末試験の記述問題やり直し再提出と更なるダメ出し。関係副詞はなんとかなったようだが、詰めが甘い。beforeの前後関係の自然な語順での処理はまだまだ理屈が分かっていない模様。in such a manner の具体化は、実感として言葉を読んでいない欠点が浮き彫りに。3年になる前に全部片づけて下さい。

その後、3月残りの1週間で終わらせることのできる教材を各自が学級文庫の中から1冊選んで直ぐにとりかかるという課題。宝の持ち腐れは私が悲しむだけで済むけれど、早く消化吸収しておかないと、新2年が使うようになって、肝心な時に使えないという事態になるので覚悟を決めて取り組むべし。

先日の日本英語教育史学会に参加した折りに、高梨健吉氏の訃報を知った。江利川先生のブログで学参のレビューが連載され、高梨氏の本も自分の家で何回も読み返していたところだっただけに、クリシェではあるが「巨星墜つ」という言葉が浮かんだ。学会の方々の落胆はいかばかりか。謹んで哀悼の意を捧げます。

今回の広島での例会参加は自分でも慌ただしい日程の中、ゆっくり皆さんとお話しすることもできなかったのだが、来年度からは関西方面での実施ということで、3月の広島例会も今年が最後とのこと。節目となる回の会に参加できたのは幸運だったのだろうと思う。

本日のBGM: Ballet for a rainy day (XTC)

2010-03-21 春分

半日の休みは雷鳴に豪雨と暴風。一夜明けて、連休だったことに改めて気づく。

今日は午後から広島へ。

日本英語教育史学会の例会に参加。二年ぶりですかね。

広島駅を降りたら、物凄い人、人、人。って、いっても暴れている群衆じゃないですよ。カープの応援に行く人たちでしょうかね。

研究発表は二本。(概要はHISETのサイトをご覧下さい。→ http://hiset.jp/monthly.htm)

会場で事務局のS氏、会場校のU氏にご挨拶。敬愛するK氏と近況を少し。

私が座った席の丁度すぐ前の席が、ELECでもお世話になっているS先生だったので、ご挨拶。

発表の江利川先生に、ブログで紹介して頂いた御礼と参考書談義。

今回のどちらも「入試」というか「受験英語」というものの見直しという捉え方もできる。受験参考書の実物を拝見できたのは、本当に有り難かった。

私はこの学会の会員ではないのだが、この例会に参加すると、初心に返るというか、謙虚な気持ちになれる。英学200年の中での、自分の位置づけなど本当に小さなものであり、まだ何も知らないに等しいのだということを実感する。それと同時に、日本の英語教育の大いなる流れを受け継ぎ、次の世代へ手渡していくという仕事に、自分一人の存在は小さくはあるが、連なっているという自負も感じることができる。

今日、江利川先生が言っていた、

  • 生徒、受験生は指導要領に従って英語を学んでいるだけではない。日本にいて英語を学び英語を教えるということがどういうことなのか、今一度考えよう

という (ような) ことばに大きく頷いた。

広島駅までのバスの中で、T先生門下の大学院生の方といろいろな話し。

最後まで「熱」を感じる、いい例会だったのではないか、と思います。

今回は、本業の強化合宿直前という日程だったので、懇親会の参加を泣く泣く諦めました。きっと、私がこれを書いている今頃、楽しく杯を上げていることでしょう。

妻への土産に、「川通り餅」を買って、帰りの新幹線。

車中で、例会に行く前に立ち寄った古書店で仕入れた本に目を通す。

  • 巻下吉夫 『日本語から見た英語表現 英語述部の意味的考察を中心として』 (研究社出版、1984年)

今の私の関心のストライクゾーンのど真ん中にストレート!という感じでダイレクトに響くものであった。この春の間にどの程度消化吸収できるかわからないが、一皮剥けそうな予感はある。根拠はないのだけれどね…。

明日は、本業の強化合宿のために遠い方の湖へ。リギングをまずは徹底的に見直し、ベストのセッティングで力を出すことから。

以下、告知です。

週刊英日バイリンガルニュース、『朝日ウィークリー』の3月28日号 (「辞書特集」のようです) で、「和英辞典の活用」に関して、拙稿を寄せました。職場で購読されている方、お目通しいただけると喜びます。(新規購読ご希望の方は、こちらから→ https://33.asahi.com/apply/w/brandSelect.php?cmpncd=6a9941w&afltfg=1&sfg=0 、または、お住まいの近くのASAにお問い合わせを。)

「ライティング問題再現答案プロジェクト」に協力して頂ける方を募集しています。

これは、受験産業等、web上、商業誌上で示される速報的な大学入試ライティング問題の模範解答の不備を補うべく、「英語教室の教師と生徒に よる」、「英語教室の教師と生徒のために」企画された、「英語教室の教師と生徒のもの」、としての再現答案アーカイブの構築を目指すものです。当面は、高 等学校や予備校・塾に勤務する英語教師の方にご協力を呼びかけます。大まかな流れは以下のようになります。

• ご自身の受け持つ受験生に、実際に受験したライティング問題の再現答案を書いてもらう。

• 再現答案のうち、合格者の答案を集めて、大学・学部ごとにアーカイブ化する。

• 再現答案アーカイブには氏名・イニシャル・出身校・担当教師などの個人情報に関わる情報は示さない。

• アーカイブは一定の手続きを経て、無料で誰もが閲覧でき、その後の指導や学習に利用することができるよう保存・管理・公開する。

将来的に、英文としての適否・評価・助言などを加えていくこともできるかとは思いますが、このアーカイブから、書籍化したり、商品化したりと いうことは一切考えておりません。母語話者に限らず、プロの英文ライターの方、日英語双方に堪能な方のご協力が得られればさらに心強いと考えております。

ご協力頂ける方、ご質問のある方、詳しく知りたい方は、左のアンテナの「プロフィール」から、メールでtmrowingまでお問い合わせ下さい。


本日のBGM: 春の予感 (南沙織)

D

2010-03-19 You said you believed in life and living!

昨日の夕飯の麻婆豆腐が効いたのか、体調も回復。

つい宍戸錠じゃなくて、追試指導も終わり、今日は3学期最後の日、ということで今年度の修了式。

新年度の校務分掌・人事も決まったので、いろいろなところで会議、そして会議。

引き継ぐものは引き継ぎ、持ち越すものは持ち越し、捨て置くものは捨て置くことに。何かを始めたら、何かを止めるのが一番なのだが、教育現場では、それが一番難しい選択肢かも知れない。

進学関係の諸業者から合否追跡調査の書類等が届く、そして届く。

入試区分などいろいろと面倒な記入事項にめげそう。

自分の担任したクラスの人数が少ないことの数少ない利点を感じた。

放課後にB社のDさんと電話でC調、じゃなくてスケジュール調整。

ライティング関係で仕事ができるのも、来年度の限られた時期だけだろうから、頑張りましょう。

せつこさんから、パラフレーズに関する論文の抜き刷りが届く。今年の私のテーマが「パラフレーズ」ということでわざわざ送って頂いた。多謝。

会議が終わってから遅めの昼食を取り、来年度用の「ヨコ糸」紡ぎの和文英訳の解説を練り直し。一応、高3用のレベルにはなったように思うので、同僚や信頼の置ける先生方に評価をしてもらうことにしました。ご相談メールが届きましたら、是非ともお目通し頂き、忌憚のないご意見をお願い致します。それを踏まえて、高2レベルまでの足場にあたる「文レベル」での例題、そしてその前の段階の「フレーズ、チャンクレベル」での例題を整備したいと思っています。

ここで告知です。

週刊英日バイリンガルニュース、『朝日ウィークリー』の3月28日号 (「辞書特集」のようです) で、「和英辞典の活用」に関して、拙稿を寄せました。職場で購読されている方、お目通しいただけると喜びます。(新規購読ご希望の方は、こちらから→ https://33.asahi.com/apply/w/brandSelect.php?cmpncd=6a9941w&afltfg=1&sfg=0 、または、お住まいの近くのASAにお問い合わせを。)


最近、古書で買い求めたものやオークションで落札した書籍をいくつか紹介。

・Stuart Berg Flexner (1976年), I hear America Talking---An Illustrated History of American Words and Phrases, Touchstone

  • 内容にはずっと興味があり、ペーパー版でマーケットプレイスでも出品があったので迷ったのだが、この本は、「e (= いい) 本棚」での販売、つまり、かつては都築響一氏の蔵書だったもの、ということで決断。いやー、嬉しいですね。

・根古谷常雄 (1977年) 『Graded Direct Method と教科書教材の接点』 GDM Publications

  • これは、千葉大学教育学部付属中の1975年の研究紀要からの抜粋の模様。私の今年のテーマに絡めて、GDMをしっかり学び直そうという目論見の一環です。巻末に、基本文のリスト、中学1年生用の「カリキュラム (=今で言うシラバスか?)」が細かく載っているので、詳しく読み込んでおきたい。

・河野一郎 (1963年) 『絵で覚える英単語1600』 旺文社

  • これは頑張って落札しました。恩師の若かりし頃の著作。私の手許にある、いわゆる「英絵辞典」、picture dictionary は古いものといってもせいぜいが、Lilian Moore の “A Child’s First Picture Dictionary” で、1948年なのですが、これは米国の子ども用のmonolingual版。辞書ではなく、単語集として使えるように全ての単語の訳語と例文、そして語義別に簡略化した挿絵を載せるというのは、超がつくほどの意欲作だったのではないかと推測するのですが、市場や現場での評価はどうだったのでしょうか?

・『英語基礎単語4000 其の暗記と解釈と運用』 ジャパンタイムス社編纂

  • これは、昭和3年の改訂19版というから、1928年刊でコンディションはあまり良いとは言えないのだが、副題に、「米国市民権獲得試験委員選定」とあったのに引かれて入手。まず、ABC順のリスト、訳語のみの対照、そして対訳で例文、という構成。
  • 収録英文には、例えば、”The average temperature is higher this year than last.” “It is a losing bargain.” “There was a gradual decrease in population.” “The price of gasoline advanced by 40 per cent during last year.” などなど、読んでいて飽きない。大学入試問題から採ったと思しきものには「廣師」とか「東師」、「醫専」など出題校も示されている。この本が英語教育史的にどういう位置づけなのか、今度詳しい人に訊いてみようと思う。

・外国語教育研究会編 (1967年) 『高校英語標準語彙と活用 Standard Vocabulary 文部省指導要領準拠』 山口書店

  • 下島統一、A.L. Williams 責任編集とある。新訂二刷。習熟すべしという学年配当の目安が数字で示されているのが面白い。学年配当外の語で、Fifty years are allotted to man. 「人生五十年」に時代を感じたり、Money allures men to danger. 「人は金につられて危険をおかす」などという例文に出くわして、ハッとしたり。3年配当で、Flowers and beauty wither. 「色香は衰えるもの」という訳例を見ると、昔の高校生は大人扱いされていたのだなぁ、と思う。

このように、昔の面白い本を読んでいたら、

  • 某雑誌の特集に関連して、何か書こうと思っていたんだけど…。

と暖めていたネタがどこかに消えてしまいました。まあ、本当に大切なことなら、そのうち思い出すでしょう。そうそう、先日、編集部の方にいろいろ相談されたのですが、近々英語の「ライティング」関連も大きく取り上げられるようですよ。科目がなくなってから騒ぐよりは余程健全ですね。楽しみに待ちましょう。

帰宅後、twitterでアレックス・チルトンの死を知る。鳥肌が全身を駆けめぐった。これを書いている未だに動揺している。59歳だったと知って愕然。若すぎる。私が彼の音楽を知った80年代後半には、彼はもう既に若いアーチストに絶大な影響を与え、リプレイスメンツのPaul Westerbergなどは彼の名前の曲まで作るほどにリスペクトされていて半ば伝説の人となっていたように思う。HDDの中から昔の音源を読み込んで追悼プレイ。

Thin Iceは地上波放送無しのようなので、今夜は早めに寝ます。

明日は、天候が優れないようですが、本業の日。午前中は乗艇の予定。午後は県ボの総会です。

本日のBGM: What’s Your Sign Girl (Alex Chilton)

2010-03-15 ブラックボックスによろしく

朝から暴風雨。

もう、春一番どころか、二番か三番くらいまで吹いたように思うのだが…。

学校では追試指導。この人たちの春もまだ少しだけ遠い。

私自身は、この春で「ヨコ糸」紡ぎに一定の目処をつけたいと思っているので、

  • 英作文の際に、与えられた日本語を、より英訳しやすい日本語に置き換える「和文和訳」を経て、自分の使いこなせる範囲で、誤りのない英語を用いる、というストラテジーというか凌ぎ方

について再考しているところ。

この「和文和訳」は、受験指導ではかなり市民権を得ているように思うのだが、英語教育の分野では、これまでどの程度きちんと研究されてきたのだろうか?先行研究をご存じの方、既にご自分で研究発表をお済ませの方、是非ともお知らせ下さい。(ちなみに、私の所属する研究部会では、以前、宮城教育大の板垣信哉先生に、和文英訳・ライティングでのこのような処理に焦点を当てた講演をお願いしたことがあります。)

近年では、柳瀬和明氏の一連の著作での J1→J2→E2→E1などという考え方が、随分と高校生目線のところまで降りていて、噛み砕いて手順が示されていた。難関大学対策、という方向での理論化ではなく、日本の学習者にとって地に足のついた体系化、に近づいたものであると言えるかも知れない。

私が気になるのは、例えば、ケリー伊藤氏が力説するような、「word for word ではなく、idea for ideaでの移し替えを」という時に、本当にその「ideaを移し替えた」英語で、伝えるべきものが伝わっているのか、という部分である。

以前も書いたことがある (過去ログ→ http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20071015 ) ことの繰り返しになるが、次の 1. と 2.を比べた場合に、

  • 1. と2. では伝わるものは同じなのだろうか?
  • 1. より、2.の方が英語にするのが易しいだろうか?

という疑問を解消しておきたいのである。

  1. お礼の手紙を出すのが遅くなり申し訳ありません。○○からの帰国後、二三度ほど、電話をかけてみたのですが、上手く繋がりませんでした。 そうこうしているうちに、2学期が始まったので、宿題が返却されるのを待ち、その宿題と一緒にお礼の手紙を送ろうと思っていたのです。しかし、先生がなか なか宿題を返却してくれないので、今日、手紙だけでも書いておこうと思った次第です。
  2. お礼の手紙おそくなっちゃってごめんなさい。なんか○○から帰ってきた後、2,3回電話したんだけど、かからなくて、学校はじまっちゃって、だから宿題といっしょに手紙おくろうかなあとか思ってて、でも全然返してくれなくて、それで、今日になっちゃいましたってゆう感じです。

大学入試対策に躍起になる教師でも、こと英作文・ライティングの出題となると、解答は、「それほど論理にこだわらなくても良い」とか「ネイティブスピーカーを基準に考えるのではない」などと言うひとがいるのだが、次のような英文を日本語に直す際にはどのように指導をしているか、と考え合わせると、その違いが見えてくるように思う。

Some people still persist in a view of the natural world and its inhabitants as having no other value than to serve humans as tools, objects, and resources. This approach is very different from that of indigenous people who recognize no such hierarchy and do not see a separating wall between humans and the animal and plant kingdoms. (大阪大・2010年・前期より)

噛み砕いて砕いてアミラーゼ混じりで、”確かに消化吸収はしやすいだろうけど、それってもう、もとの食べ物とは似て異なるものになってるでしょ?” バージョン

  • 大いなる自然、とか、野生王国の住民なんていったってさぁ、道具に形を変えたり、獲物として仕留められたり、資源になって使われたりして、人間様の役に立つことだけに価値があるわけじゃん、誰がなんていったって、この考えは変えませんからね、なんてまだ言っている人っているでしょ。こういう「人間偉い!」的な物の見方考え方とは随分違っているのが、先住民の教えなんだよね。彼らの考えは一貫していて、どちらが上でどちらが下だなんていうことはないし、自分たちと動物や植物の棲む世界との間を隔てている壁なんてないと思っているわけ。

枝葉末節は捨てて、大事なところだけぐっと鷲掴みにしてみました、”でも掻い摘みかも”バージョン

  • 自然や動植物の存在価値は人の役に立つためだけにあると考えている頭の固い人もいまだにいる。このような見方とは随分違うのが、先住民の教えで、彼らは人間と動植物には上下関係などなく、分け隔てる壁もないと捉えている。

前者はくだけ過ぎ、補足し過ぎ、後者は要約もどきで圧縮し過ぎと、どちらも、もとの英文に対応する日本語にはなりきれていないように思うのである。いくら受験の対策でも、「英→日」でこのような解答を推奨する教師は少ないだろう。

翻って、和文英訳で推奨されることの多い「凌ぎ方」を経て、得られた英語表現はどのくらい「等価」に近づけているのだろう?いくら更なる和訳をしたところで、その和訳後の日本語表現に対応する (= 等価の) 英語表現が自分のものになっていなければアウトプットにならないのは自明。ただ、肝心の更なる和訳をする能力は、はたして「英語力」なのだろうか。

そもそも和文英訳で「英語力」を見るのであれば、出題の時点で、すでに「和文和訳」を経た日本語によってcueを与えることで産出すべき英語のレベルやクオリティを (高く) 維持するか、もしくは「和文和訳」などしなくてもすむレベルまで、産出すべき英語のレベルやクオリティを下げておくべきなのではないだろうか。

そう考えるにつけ、まとまった分量の英文で解答を求める大学は、どのような英語を「求めて」いるのか、実例、または、その英語が満たすべき条件や要素を記述して、一般に示す必要があると思うのである。リスニング問題では、スクリプトが公開されているので、教師も受験者も何が聞き取れなかったかを確認できる。つまり、「どのような英語が聞きとれればいいか」は分かっているのである。リーディングもしかり。語彙のレベル、構文のレベルなど、実際の英文を見れば、その英語のリーダビリティなどの難易度が推測できるので、「どのような英語が読めればいいか」は明らかである。これに対して、現行の大学入試では、スピーキングの試験がほぼ実施されてないため、ライティング問題・英作文問題だけが、「どんな英語が書ければよいのか」がブラックボックスのままなのである。こういう状況で、「アウトプット」とか「発信力」というバナーだけが一人歩きするのを危惧する。

改善を求めたい、と訴えてから4年。そろそろ、個別の情報公開に応じる大学は出てきたが、大学の公式サイトで標準解答例として広く一般に公開するところはまだまだ少ない。英作文・ライティング問題で求められる「英語」の実態、そして「ライティング力」が明らかになる日が来るまで、「再現答案プロジェクト」を地道に進めていくつもりである。

本日のBGM: 遠い旅人 (綿内克幸)

ohapuruohapuru 2010/03/16 19:31 「和文和訳」という言い方自体、変ですよね。同一言語同士で「訳す」とは言わないと思います。

tmrowingtmrowing 2010/03/17 17:16 コメントありがとうございます。
確かに、この用語自体、正確さを欠くと言えるかも知れません。古文の口語訳とか現代語訳であれば、理に適うのでしょうが、和文英訳との対比で、口調が良いので使われているという側面が強いのでしょうか。ただ、「和文和訳」という用語は既にかなり広く使われているようなので、抗っても無駄だと思い、私も「」つきで使っています。そもそも、この凌ぎ方は、既に自分の掌にある英語の側からの思考であり、その英語にぴったり対応する和文・日本語表現に、与えられた和文・日本語表現を落とし込むということですから、肝心の英語表現のストックが豊かでなければ、御利益は薄いのですね。

ohapuruohapuru 2010/03/17 18:28 その通りだと思います。「英訳しやすい日本語」なんて出来上がった英語から逆算しなければ出てこないはずですからね。結果を原因と取り違える遠近法的倒錯ですよね。

eduyuyueduyuyu 2010/03/19 15:50 少し話はずれるかもしれませんが、私は和文英訳をするとき、英和辞典と同じくらい国語辞典を使いました。日本語を普段使っていても日本語と1対1対応をしていない他の言語にすぐに訳せる程は日本語理解していないと感じました。ただ、英語という教科を指導するという観点からみたときに、和文の日本語の理解を指導することも英語教員の仕事なのだろうかと考えてしまいます。私は『和文和訳』を、和文の日本語を完璧に理解できていない人がそれらしい日本語でかつ英語になおしやすいものにすることだと感じています。こないだまで受験生で、周りに英作文は和文和訳でいけると言っていた友人がいましたが、和文和訳をしたのはいいがもとの和文から若干意味が変わってしまった和訳をよくしている人がいました。そういう経験から和文和訳は日本語の問題ではないかと感じています。少しわかりにくいですかもしれませんが、今私が和文和訳と呼ばれることについて感じていることです。

tmrowingtmrowing 2010/03/19 21:36 「はてなD」つながりでようこそ。
この間まで受験生だったという方からの貴重な意見をありがとうございます。
国語辞典を活用する、というのは「英語力」には直接含まれないでしょうが、表現のスキルを上げるのに役立つ良い方法だと思います。「6歳の子どもにも分かるように言ってくれ」と頼まれたつもりで、噛み砕いた上で、わかりやすい言葉でしっかりと内容と糸を掴まえることが大切なのでしょう。
>和文和訳をしたのはいいがもとの和文から若干意味が変わってしまった和訳
というのは受験生レベルだけでなくよく見られる誤りだと思います。他山の石として、自らの研鑽に励みたいものです。

2010-03-14 見切るか、見切られるか、大学入試英語ライティング問題

先日のフィギュアスケートのジャッジのインタビューを受けて、いよいよ、Soniaさん自ら意見表明。タイトルは皮肉を込めているのだろうが、どの程度のインパクトで受け止められているだろうか。

“The role of a judge now is as exciting as that of a cashier in a supermarket!”

http://tony-wheeler.blogspot.com/2010/03/sonia-bianchetti-role-of-judge-now-is.html

午前中は、米国大学バスケをLive Streamで観て、画面の前で応援。中山明日実選手、最後のシーズンをカンファレンス優勝 & MVPで飾りました。児玉中の頃から観てますが、全中、WCと最後は必ず勝って終わってるんですよね、彼女は。苦しんだシーズンだったと思うのですが、play-offのトーナメントに入り、試合の重要局面、ここぞという時の集中力は2005年のWCを思い出しました。あのときは、Best 5に選ばれませんでしたから、今回は本当に有終の美ですね。現役はこれで引退というのは残念ですが、おめでとう & お疲れ様でした、という言葉を贈り、偉業を讃えたいと思います。

日本にいる、シャンソンの中川選手、藤吉選手も負けていられませんよ。来シーズンは、暴れて下さい。

午後は、「同窓会」ならぬ、教室の大掃除で再結集。

私は、途中ホームセンターで、床用クリーナーとワックス、窓ガラスクリーナー、使い捨て手袋などを買ってから学校へ。まずは、床掃除。

進学クラスの棟の教室、床は木なのです。建築当初はニスなどで表面のコートがあったのでしょうが、今では無垢、というには年季が入った状態です。耐久性があり、かつ滑りにくくて、成分はシックハウス対策にもなる、環境に優しいクリーナーとワックスを選ぶのに時間がかかりました。ワックス掛けまで終えて、乾燥させる間、休憩。

その後、窓とサッシに取りかかり、2時間程度で、見違えるほど綺麗になりました。皆さん、ご苦労様でした。ありがとう。

さて、

国公立後期試験も一段落したところで、今年の大学入試問題のうち、ライティング・英作文に関わる、気になる出題をいくつかあげておきたい。(試験会場で、15分〜20分で解答を書くための注意ではなく、高2、高3の英語教室で「ライティング」の指導の際にどうするか、という視点ですので、誤解なきよう。)

  • 静岡大・前期 → 印象に残った本・映画に関するライティング → このお題は『パラグラフ・ライティング指導入門 (以下『パラ入門』) 』の第4章、 2-3, (pp. 155-160) でしっかり扱っています。生徒作品例で示している英文が、この出題の指定語数の120語ということで、まさにドンピシャですね。
  • 岡山大・前期→ 曖昧 (性) に関するライティング →これは出題形式に注目。序論に当たる部分が英語で与えられ、例証を自分で論ずる形式となっています。長く書かせれば書かせるほど、入試での採点は大変になりますから、この形式は出題者も、受験生も、そして英語教育的にも皆満足のいくものとなっているのではないでしょうか。2006年4月に『英語青年』の特集で、訴えていたこと (Wordファイルのダウンロードはこちら→英語青年200604松井 直) ではありますが、4年もたつと、徐々にではありますが、大学入試も改善がみられるということでしょう。指導に当たっては『パラ入門』 2-6 のStep 1 の手順が使えますね。解答は12行が目安ですから、1行8語で100語前後と考えていいのではないでしょうか。
  • 金沢大・前期 →現代社会の利便性に関する論述→トピックセンテンスの和文英訳と例証でのライティングという組み合わせです。ハイブリッドで折衷案のようですが、これも出題者側の思惑と、受験生の心理とのバランスがとれた、お互いに健康的な出題形式でしょう。旧帝大系にありがちな、「和文英訳」で一つの大問、「(いわゆる) 自由英作文」で別の一つの大問、とするより、英語力の差が出る良い問題だと思います。これも、『パラ入門』 2-6 のstep通りに取り組めば問題ないですね。解答の語数は、例証部分で50-60語です。
  • 広島大・前期 → 自分及び配偶者の海外勤務に関する意識調査 → グラフ復活!グラフの描写プラス自分の意見、というライティング問題では定番中の定番です。『パラ入門』では、最後の大学入試編で、広島大・07年のグラフ問題を扱っています(pp.264-266) ので、そこで示されている注意点を踏まえた指導をお願いします。グラフでの数量・比較・割合・増減などの定型表現は、GTEC Writing Training (ベネッセ) のグラフ描写問題を扱うコラムと、例題で集中的に示しています。是非一度目を通して下さい。
  • 東北大学・後期 → 日本の人口増減・年齢層別・増加率など→後期でグラフが出ましたか。グラフの描写とそこから読み取れる問題・課題の論述。この後半の部分がセットになっているのが、今年のポイントですね。
  • 北大・前期 → かつてほどの剛速球ではないが、読解と絡めての論述。主題の要約・反論の確認・自分の意見という流れで、出題の形式に沿って考えれば自分の意見立論に繋がる非常に親切な出題。こういう問題を、過去問対策として、ただ時間を計って解くだけではなく、高2、高3の英語授業の中で語彙の整理・拡充、アイデアジェネレーションからの書くプロセスのガイダンスとフィードバック、というように、教師が指導理論を踏まえて、自信を持って扱って欲しいと思う。
  • 千葉大・前期 → 教育・英語では直球勝負の出題ですが、一般的な学部では、グラフ描写の問題が出ています。全文を書かせるのではなく、語句整序による文完成の問題ですので、グラフでの数量や比較・増減を表すための基本表現に習熟する格好の練習となるでしょう。
  • 東大・前期 → 主題は「逆バベルの塔」ですかね?相変わらず、writingに関してはつまらない出題が続いていますね。「もう、ライティングに時間をかけなくて良いんですよ」というメッセージにさえ聞こえてきます。書き出しに続けて50-60語の論述。仮定法を正しく使えなければ、即、ゲームオーバー!ということでしょう。
  • 一橋大・前期 →すっかり定着した120-150語という秀逸な指定語数。定番の与えられた3題のうち一つを選択解答。今回はみな、argumentという方向性ですね。うち一つは、「幼年期から外国語教育を始めることは良い考えである」という命題。お題が決まっている以上、このまま肯定でサポートをしないとダメですからね。

私大でも、

  • 早稲田大・法 → 容姿を変えることに関する意見論述 →3つの立場から一つを選んでサポート。1パラなので、80語程度が無難。
  • 早稲田大・国際教養 → 成功の要因と運→賛否を決めての論述。理由付けは少なくとも1つ。100語以内を目標に。
  • 早稲田大・政経 → 五輪廃止論 →賛否を決めての論述。80-100語程度。

あたりは、定着してきたようです。ダラダラと書いてしまうと解答欄をはみ出してしまうので、いかにコンパクトにまとめつつ、例証の部分を厚くするかが鍵でしょう。

早稲田の場合は、名高い、「1文要約」で、ライティング・作文の力を求められる学部がありますが、あちらは、まず、英文が読めないことには、にっちもさっちも…なのでね。

このような出題に対する、再現答案をアーカイブ化する、「ライティング問題再現答案プロジェクト」に協力して頂ける方を募集しています。


これは、受験産業等、web上、商業誌上で示される速報的な大学入試ライティング問題の模範解答の不備を補うべく、「英語教室の教師と生徒に よる」、「英語教室の教師と生徒のために」企画された、「英語教室の教師と生徒のもの」、としての再現答案アーカイブの構築を目指すものです。当面は、高 等学校や予備校・塾に勤務する英語教師の方にご協力を呼びかけます。大まかな流れは以下のようになります。

• ご自身の受け持つ受験生に、実際に受験したライティング問題の再現答案を書いてもらう。

• 再現答案のうち、合格者の答案を集めて、大学・学部ごとにアーカイブ化する。

• 再現答案アーカイブには氏名・イニシャル・出身校・担当教師などの個人情報に関わる情報は示さない。

• アーカイブは一定の手続きを経て、無料で誰もが閲覧でき、その後の指導や学習に利用することができるよう保存・管理・公開する。

将来的に、英文としての適否・評価・助言などを加えていくこともできるかとは思いますが、このアーカイブから、書籍化したり、商品化したりと いうことは一切考えておりません。母語話者に限らず、プロの英文ライターの方、日英語双方に堪能な方のご協力が得られればさらに心強いと考えております。


ご協力頂ける方、ご質問のある方、詳しく知りたい方は、左のアンテナの「プロフィール」から、メールでtmrowingまでお問い合わせ下さい。

オランダ、ハーグで行われていた、フィギュアスケートの世界ジュニア選手権、羽生選手、村上選手のアベック優勝。どちらも2位とは大差。チヤホヤするのではなく、期待で押しつぶすのでもなく、大切に、そして、逞しく育てていって欲しいと思います。

来週は、Thin Ice。荒川・ランビエール組の活躍を祈りましょう。

本日のBGM: REGIKOSTAR 〜レジ子スターの刺激〜 (KAN)

2010-03-12 Too exciting to do without

知人より情報を得ましたので、緊急告知。

かねてより、このブログでは、TEDのサイトで公開されているtalkの活用などを訴えてきましたが、その可能性を実感する絶好のイベントが開かれます。

本物の素材を用いたICT利用の英語教育

<教育GP「専門課程における英語カリキュラム協調開発」プロジェクト>

第2回フォーラム

日時:2010年3月13日(土)13:00−16:00

会場:津田塾大学 千駄ヶ谷キャンパス 津田ホール T101・T102会議室

プログラム

* 13:00 開会挨拶 津田塾大学学長  飯野 正子

* 13:05-14:15 講演 Patrick Newell (TEDxTokyo)

   “TED Ideas worth spreading and TEDxTokyo”

* 14:15-14:30  報告   英語協調学習システムCOOLL

* 14:45-16:00  パネル・ディスカッション

   “Using Authentic Materials in Language Learning and Teaching”

Patrick Newell (TEDxTokyo)

Andrew Smith Lewis (Cerego Japan)

Alistair Campbell (東京工科大学)

来住 伸子 (津田塾大学)

コーディネータ: 田近 裕子 (津田塾大学)

* 16:00 閉会挨拶  津田塾大学学長補佐 池内 正幸

日英・英日 同時通訳あり

参加無料、参加申込不要

詳しくは、

http://coollweb.tsuda.ac.jp/2010/02/second-forum/

または (↓ pdfが開きます)、

http://tsuda.advancegate.net/lecture/files/100313_iSeNSj.pdf



私は参加が難しいので、どなたか参加された方のレポートをお待ちしております。

学校は、いわゆる「成績会議」。

まだまだ、生徒指導が続きます。

自分のクラスはもう卒業したのだけれど、後期にも出願していた人たちは皆前期で合格してしまったので、後は一部私大と中期日程の発表待ち。

週末は、教室の大掃除をするので、卒業後2週間にして初めての「同窓会」の予定。お世話になった教室を、次の学年に気持ちよく引き継ごうと言うことで、呼びかけていたら、昨日 (元) 生徒からメールが来て、日程調整が完了したので、お願いしますとのこと。今回はぞうきん掛け→シミ取り→ワックス掛け。窓ガラスの水垢取りとサッシのサビ取り。蛍光灯とランプシェードの掃除、くらいまでですかね。本当は倫太郎さんのように内壁も塗り直したいんだけどね。

帰宅後は、来年度の「ライティング」に向けて、「英作力診断テスト」を2010年版に改訂作業。前任校時代に、「ヨコ糸」つむぎのために、高3で行っていたものなので、今の生徒にはちょっと敷居が高い。より基本例文で始めて、補足の用例と解説で、より上のレベルへ、という持って行き方になろうかとは思うのだが、まずは、解答解説の舌足らずなところを修正してから。私の場合、「ヨコ糸」を全部用意・準備してから、「タテ糸」へ、という発想ではないので、念のために。いつでも、戻れる足場、踊り場、頼りになる杖、そんなイメージでしょうかね。ここ2年くらいで揃えてきた、英作文・和文英訳や英文法・語法の古い書籍 (といってもせいぜい、過去30年くらいだけれど) のおかげで、見えてきたものが多々あるので、新指導要領に基づく新課程が始まる頃には、学校設定科目で「ライティング」を実施するための自主編成教科書を作れそうです。その頃には、大学入試も変わっているかもしれませんが、「再現答案プロジェクト」が軌道に乗っているといいなぁ…。

さて、

旧友の去就が気になっていたのだが、母校の医大に戻るとのメール。またアメリカに行ってしまうのでは、などとも思っていたので、友人としては、「良かった」という感想。これからは、研究にも、教育にも思う存分、彼の力を奮えることと思うから。教育に携わる者の一人として、本物の医師を育てて欲しいと切に願います。再会が楽しみです。

イロモネアで見た「えにし」の店主に出していたお見舞いのメールに返信あり。文面を読んで少し安心。もう、ささみはやっていないそうなのだが、今度上京した際には立ち寄ろうと思う。

月末の大学の同窓の来山に備えて、ふく料理のお店を予約。店主によると、養殖だけれど、地元水揚げのとらふぐずくしとのこと。お酒の持ち込みも可ということなので、とっておきの日本酒を準備してありますが、それまでこの瓶には手をつけずにいられますように…。

気持ちの良い一日だったので、晩酌も。

メニューは、地鶏のマスタード焼き、カマンベールチーズとキノコのソース。レタスと水菜でいただきました。我が家のシェフのイマジネーションに乾杯。

本日の晩酌: 有りがたし・しぼりたて純米無濾過・生・吉川産永田農法山田錦・精米歩合90% (新潟県)

本日のBGM: Just Friends (Sam Jones)

2010-03-09 axometer

自分が好きな人が、自分のことを嫌いだということと折り合いをつけながら成長成熟はなされていく。

友人関係とか恋愛関係では割合、折り合いはつけやすい。なぜなら代わりがいるから。代わりがいない「肉親」の人間関係の難しさは文字通り「別格」。

代わりがいる中から練習 (経験といっても別にいいんだけど、その練習) を経て、いろんなタイプの人と友達になったり、なり損ねたり、いろんな人と恋愛をして、振り振られる中で、軸というか直線のどこかに自分の立ち位置を知るのだと思う。ここで私のいう軸とは、

・ 誰とも折り合いがつけられず友人も恋人もいない。

という一つの極を持ち、

・ このタイプの人とは上手くやれるけど、このタイプの人は絶対にダメ。

という点がグラデーションのように存在し、

・ どのタイプの人とでも上手くやれるので、友人も恋人も特にこだわりも審査基準もない。

というもう一つの極を持つものである。どちらの極も、文字通り「極端」であるのは自明。ただ、軸の長さが規定されていない以上、どのあたりが中庸なのか、平均なのかということさえ分からないので、そこが面白いのだと思う。

そんなことを考えながら、内田樹氏の「入試部長のひとり言」を読んでいた。

彼のブログほどには熱狂的信者がいるわけではないこちらの記事だが、所属大学のサイトで公開されている文章であるためか、書き方の「身なり」、「着こなし」がきちんとしている分、読んでいてストレスがない。

「学力」に関わる次のコラムは、多くの高校生の心に響いて欲しい。

http://kobe-college.jp/tatsuru/2009_07_000444.html

内田氏の本は好んで良く読み、他人にも勧めてきたが、面白いもので、私が大嫌いな人も、内田樹の言説をものすごく好んでいて、人に勧めていたりするのである。

  • 自分が嫌いな人が、自分の好きな人を好きだったりすることとどう折り合いをつけるか。

というのも、成熟の一つの目安となるのだろう。

Growing up is hard to do.

未明まで雨だったのだが、朝になって雪に変わった。

学年末試験は最終日。

地元では公立高校の入試が行われた。遅延など、大変な思いをした受験生もいたことだろう。

このブログにも、日中、県立高校の先生による職場からと思しきアクセスがあったのだが、公務員としての服務規程とか大丈夫なのだろうか、と他人事ながら心配になる。

気温も上がらず、低気圧のせいか左の肩胛骨周りに再び違和感。

明日はもっと降り積もるらしい。

成績処理もほぼ終わり、後は点票提出。

前期試験の結果もぼちぼち出てきた。

笑う者も泣く者も、それぞれの結果を受け止め、受け入れて欲しいと思う。

オークションで落札した、

  • 杉山忠一 編 『大学受験ファイナルコース 英作文 問題集』 (学研、1970年)

の問題と解答を読み進める。自分が受験生だった時代にはこの問題集を知らなかったのだが、『英文法の完全研究』 (学研) の著者だという意識をちゃんと持っていたならば、探し出してやっていたのに、と悔やまれる。解答の英語がきちんとしていることにまず驚いた。詳細な解説など皆無なので、当時の高校生には骨が折れただろう。多くの問題には2種類の英文が与えられており、自然な英文となっている。40年前の受験対策書でこのクオリティなのであるから、今の教材の粗製濫造ぶりは目に余るというものだ。

解答の英文のみを抜粋するので、もとの和文がどうだったのか、推測してみるのもまた一興。

  • That is no fault of yours. / That’s none of your faults.
  • The meaning of life consists in doing something new. / Life gains its significance through the achievement of something new.
  • Please don’t misunderstand me. I didn’t mean any such thing by that. / Don’t get me wrong, please. That’s not what I meant to say.
  • We usually take New Year’s cards to the post-office before Dec. 25, so that they may be delivered on New Year’s Day. / New Year’s cards are commonly posted by December 25th to be delivered on New Year’s Day.
  • Those present considered such inquiries (to be) of little use. / The attendants thought that it would get them nowhere to inquire into such things.
  • When he saw an old man walk in on his stick, he offered him his seat at once. / Noticing an old man come in leaning on a stick, he immediately stood up to give his seat.
  • It is quite [only] natural that many people should love mountaineering [mountain climbing]. / Lots of people love mountaineering, and no wonder.
  • You must not depend on the opinion of others, but learn for yourself and widen your field of vision so that you can think and act independently. / It is [the best way is] to free yourself from what other people say and act on your own judgment that is to be formed by instructing and improving yourself.
  • The parents, however, are only trying to make their children do what they judge from their own experience to be best for them. / But the parents are wanting their children to follow the course which they judge best in the light of their own experiences.

Soniaさんから回ってきた、現役ジャッジによるバンクーバー五輪回想インタビューを読む。パトリック・チャンを物凄く高く評価しているのが気になるが、その彼が今回の男子シングルでのベストパフォーマンスは高橋大輔と断言しているのがまた面白い。

http://figureskate.wordpress.com/2010/03/08/patrick-ibens-interview/

夕飯は、阿東牛の内臓肉で作ったモツ煮込みと小松菜のおひたし。良い牛はモツも旨いのだな。

夜は、某局で能登杜氏四天王の一人の生き様を見る。

晩酌で爽やかな酒を楽しんでいた今日の自分の選択をも問い質すかのように、米と向き合う彼の眼差しは厳しかった。

経験を緻密に数値で分析管理し、それをまた経験へと織りなす。人知を越えた領域へ足を踏み入れる。これだけの人でさえ、「わからない」といい、タンクにはやはり酒の神のお札を貼っているのだと、ちょっとだけ安心。

本日の晩酌: 獺祭・磨き3割9分・スパークリング (山口県) / 共働学舎新得農場・カマンベールタイプチーズ・笹雪 (北海道)

本日のBGM: Blindsight (Glen Phillips)

2010-03-07 Retrospection

土曜日は振り替え出校日。

テスト真っ只中なので、本業はお休み。

自分に関わる試験は終了。高1、高2の答案を受領。

出来具合以上に、伸び具合を見たいものです。

邪気にさらされたからではないだろうが、背中の違和感が大きくなってきたので、帰宅途中でマッサージに。担当は女性の方。足の冷えと足裏の固さを指摘される。今まで、調子が悪い時に自分で行ってきて、人にも勧めてきた「足湯」「脚湯」ができない影響がこれほど大きいとは思わなかった。左の肩胛骨周りはオイルマッサージで随分と改善。一枚剥がれた感じですかね。最後はちょっと寝てしまい、「自分のいびきで目が覚め」る、オバQ状態。ハーブティーをいただきながら、施術してのフィードバックを受ける。火傷の予後も、そろそろ、走れるようになってきたので、良い方向に向かっていきそうな予感はあります。切らしていたサプリメントを買って帰宅。毒素が出るのを待ちます。

ここで告知です。

昨年より明らかにしていた、「大学入試ライティング問題再現答案プロジェクト」に協力して下さる方を募集します。

これは、受験産業等、web上、商業誌上で示される速報的な大学入試ライティング問題の模範解答の不備を補うべく、「英語教室の教師と生徒による」、「英語教室の教師と生徒のために」企画された、「英語教室の教師と生徒のもの」、としての再現答案アーカイブの構築を目指すものです。当面は、高等学校や予備校・塾に勤務する英語教師の方にご協力を呼びかけます。大まかな流れは以下のようになります。

  • ご自身の受け持つ受験生に、実際に受験したライティング問題の再現答案を書いてもらう。
  • 再現答案のうち、合格者の答案を集めて、大学・学部ごとにアーカイブ化する。
  • 再現答案アーカイブには氏名・イニシャル・出身校・担当教師などの個人情報に関わる情報は示さない。
  • アーカイブは一定の手続きを経て、無料で誰もが閲覧でき、その後の指導や学習に利用することができるよう保存・管理・公開する。

将来的に、英文としての適否・評価・助言などを加えていくこともできるかとは思いますが、このアーカイブから、書籍化したり、商品化したりということは一切考えておりません。母語話者に限らず、プロの英文ライターの方、日英語双方に堪能な方のご協力が得られればさらに心強いと考えております。


ご質問のある方、さらには、趣旨に賛同しご協力いただける方は、tmrowingまでメールでご連絡をお願い致します。その際には、氏名・勤務校を合わせてお願い致します。ご面倒とは思いますが、過日このブログのコメント欄で「なりすまし」があったばかりで、まだ当事者からの本人への謝罪等解決には至っておりませんので、コメント欄ではなく、メールにて慎重に扱わせて頂きます。

先日のスピードスケートの清水選手引退に関わる記事がどの程度の扱いか気になって、職員室で朝日新聞を久しぶりに眺めてみたのだが、あまりの小ささにびっくり。例えば、競泳の北島康介選手が引退した時、これほどの扱いで終わるだろうか、と率直に思った。これでは、スポーツの南北問題ならぬ、冬夏問題だろう。

ついでに、バンクーバー五輪に関わる、朝日新聞の3月2日の特集ページを見ていたら、浅田真央選手のインタビューを坂上武司記者が構成し直したものが出ていた。その中で気になった部分を引く。

  • トリプルアクセルに関しては、もうすこしGOE (出来映えの評価) の加点があっても良かったのにな、と思いました。今の採点方式で一番気になるのは、GOEの基準です。どんなジャンプを跳んだらプラス3になるのか、プラス1になるのか。フィギュアはタイムがはっきりと出るものではなく、人が採点して決めるものなので、その基準がよくわからなくなる。日本に帰って、もう一度ジャッジの方々に聞いてみたいです。
  • 新採点方式になってから、ジャンプの難度という意味では一段一段落ちていると感じています。今季、プルシェンコ選手 (ロシア) が復帰してから、男子でまた4回転が見られるようになったのはいいことだと思っています。
  • 来期に向け、苦手なサルコーやルッツも少しずつ練習はしていきたい。今季は入れなかった2連続3回転も。次の五輪までにいろんなことに挑戦して、また試合でできるようになればいいなと思います。

朝日新聞で、長期にわたって浅田選手を取材、連載をしてきた一つの総括とも言える特集となっている。その点は高く評価したい。浅田選手も、五輪の結果をきちんと受け止め正直に話してくれたと思う。

では、なぜ浅田選手も含めてジャンプの難度は上げられなかったのか?浅田選手自身、ルッツだけではなく、連続の3回転はなぜ回避せざるを得なかったのか?それはDGやロングエッジなどジャッジの「基準」の揺れに翻弄されたからではなかったのか?

日本スケート連盟、とりわけフィギュアスケートの関係者は、五輪を戦った選手に、帰国後「ジャッジの方々に聞いてみたい」と言わせてしまってはダメだろう。それをも含めて事前に対策を立てて五輪にいくのが連盟など統括競技団体のトップのマネジメントであろう。日本からも五輪の舞台で活躍するジャッジがいるのであるから、五輪に臨む段階で摺り合わせが不足していたのではないか、ファンとしてはそう邪推したくなろうというものだ。

この特集の一番大きな見出しは「この涙 挑む力」。

次の見出しは「考えに『揺れ』出て / 最後の最後でミス / 準備してたのに」、そして「私生活充実させ / ヨナ選手に勝って / ソチで金メダルを」というもの。これがこの特集で読ませたいと準備された「物語」なのだろう。むーん。読み返しては、むーんサルト。

大新聞でなければ情報を多くの人に読んでもらえない時代の終わりはもうすぐそこまできているだろう。多くのマスメディア媒体がtwitterでの情報発信、リンクによる誘導を行っていることでもそれは明らかだ。

『Sprtiva』 (集英社) の3/25号を読む。特集で、浅田選手の五輪での写真 (pp. 8-13) は、眇槊六瓩砲茲襪發痢Lじ開写真として、これまでの足跡を辿るような構成で、フォートキシモト氏、中村博之氏のものが使われている。スポーツに限らず、映像は時として、というよりしばしばキャプションよりも雄弁である。(詳しくは、今橋映子 『フォト・リテラシー 報道写真と読む倫理』 (中公新書、2008年) 、阿部公彦 「即興と額縁」、(高橋康也編 『声と身体の場所』 岩波書店、2002年、収録) などを参照されたし。)

その意味では、p. 21 の写真で切り取られた瞬間の、両拳を突き上げるキム・ヨナ選手の「身体」が彼女の滑走時の「身体」とどのように異なるのか、誰かに触れて欲しかった気がする。あの時、それまで彼女が演技では見せたことのない「身体」が現れたように思うからだ。身体論ということであれば、三浦雅士氏や島崎徹氏あたりのコメントを是非とも聞いてみたいものだ。

さて、雑誌で時間をかけ、テーマを絞り込んで書かれたコラムは署名つき。

スポーツを愛する者として、こういうコラムを読む中から、自分で信頼のおける書き手を見つけ、そして読者の一人として、新たな「コラム」「記事」「雑誌」を買い、支えていくことが必要である。コマーシャリズムとか新自由主義的資本主義とか、ラベルを貼ってしたり顔で現状を肯定し、追従し、後出しじゃんけんで理屈をつけるのはもう止めにしたい。

「寄らば大樹…」で陰から声を上げるとか、「虎の威を借る」某のように、安全な処に身を置いたのでは、聞く人の心はおろか耳にも、そのことばは響かないだろう。自分の目で見て、自前の考察で、自らがケツを拭ける「発信」のできる人が正当に評価され、そしてその人の発する情報も高く評価されていく時代の到来を待ちたいと思う。

O先生から、授業参観のコメントをメールでいただきました。授業では、無理を言って欠席者の代わりに、グループ活動に参加していただいたので、通常の参観とはまた違った印象を受けたかと思います。紋切り型の言い方ですが、忌憚のない意見が大事です。甘言ではなく諫言。お互いにダメ出しができないような内輪の馴れ合いではなく、切磋琢磨に繋がれば本望。

久保野雅史先生の特別講義と久保野りえ先生の「第2回山口県英語教育フォーラム」での講演とをHDDに取り込みDVD作成の準備。まずはご両人に送り、自己評価をフィードバックしてもらえたら喜びます。

それを受けて、次のステップは校内の「長州英語指導研究会」会員で研修ですかね。今回の私の授業や久保野先生の授業は、一般公開する余裕はありませんでしたが、現任校の非常勤の先生にも見てもらえたことには意義がありました。私も非常勤をやっていましたからわかります。自分の授業ではない以上、そのコマ1時間分のペイは出ないのですから。それにもかかわらず足を運んでくれた方々に本当に感謝します。その思いを無駄にしないるためにも、新年度に向け、自分の授業の質を高めるだけでなく、同僚との実践の共有をこれまで以上にしっかりと行います。

日曜日は寒の戻り。家で採点。

高1、高2あわせて4種類のgradingは全て終了。残すは、scoring。得点への換算です。

これでようやく、本が読める。

まずは、自前の考察を揺すぶり覚ますために、

  • Generalized Phrase Structure Grammar (1985)

の読み直し。Gazdarの講演を聞いてからもう、25年経つのだなぁ。梶田先生や郡司先生の切れ味鋭い質問が思い出される。自分もそのあたりの年齢にとうに達しているのだから、ちゃんと考えないと。

『英語青年』の百周年記念号を読み返す。

月末の旧友との再会に備えて、良い酒を注文。

本日のBGM: Things to try (Terry Reid)

ownricefieldownricefield 2010/03/07 19:56 GPSGは、学部時代にJohn Whitman先生の授業で興味を持ちました。当時はあれをずいぶん必死になって読んでた記憶があります。

ゴジラゴジラ 2010/03/07 20:41 松井先生、いつもブログを拝見させて頂いております。特に授業を向上させたいなら、他人との建設的議論が必要とのこと、私も賛同します。『なりすまし』など色々トラブルがあるようですが、これからも発信し続けて下さい。

tmrowingtmrowing 2010/03/08 09:26 皆様、コメントありがとうございます。
今後ともめげずに、発信していきます。
GPSG的な何かが、今自分の中で消化しきれずに残っている感じがして、読み返そうと思いました。John Whitman先生は今、コーネルにいらっしゃるのですね。

2010-03-05 notes of admiration

学年末テスト初日の高2のひとつを終え、土曜日出校日との振り替え休業日を利用し、学年団のご苦労さん会で、県内は阿知須の「てしま旅館」へ。ご主人は、三代目。現任校の卒業生で、元生徒会長とのこと。学年団の他の先生はみなよく知っている模様。

入り口には、haratomoさんに贈られた花が飾られていた。

つい1週間前に、ご夫婦でのアートと音楽のライブイベントが行われ、100名のお客さんの前で、haratomoさんが歌声を披露したそうな。エドツワキさんもオススメのロフト付きの部屋を使わせてもらい、ちょっと感激。部屋に用意されているお茶が、加賀棒茶でかなり驚き。売店で販売もしていることがわかったので、今度から、ここに買いに来ようっと。

進学クラスの担任だと、卒業式後もまだいろいろあるのだが、そういう話しはひとまずおいておいて、「生徒だけじゃなく、先生たちも1年間、本当にみんな頑張りましたね」、という労いのひとときです。この人たちと一緒に仕事がしてこられたことに感謝。楽しかったです。宿泊で何度もお世話になるのは大変だろうから、ディナーなどで友人をもてなすのにまた訪れたいと思う。

お土産には、妻からのリクエストだった「てしたまご」のロールケーキとシュークリーム、で加賀棒茶。

帰宅後、さっそく妻と加賀棒茶でいただきました。

テスト2日目の今日は、高1のOC。毎回行っているライブリスニング、今回は、ディクテーション。試験範囲が短いので楽勝ですね。

昼過ぎに、「山口県英語教育フォーラム」の打ち合わせ。

来年度はいよいよ、正念場の第3回。運営委員体制を組んでしっかりと取り組みたいと思います。

帰りがけに、BDを購入。バンクーバー五輪を残す準備。

帰宅して少しすると、Time Out Tokyo の懸賞に当たったらしく、『かいじゅうたちのいるところ (where the wild things are) 』のTシャツが届いた。「幸運な2名の読者」のうちの一人に。いやぁー、懸賞に当たったのって、高校生の時以来でないかい。(←ここは北海道弁でお読み下さい)

夕飯は、いただきもののホタテ三昧。

刺身でいただくほかに、わたもひもも丸ごと網焼き、チーズをふりかけてのオーブン焼きに、貝柱のフライまで。今井先生、北海道の味をありがとうございました。副菜は水菜のサラダに肉豆腐山椒風味。アサリの味噌汁。アサリは地元産ではなく、有明産の大ぶりで活きの良いものだったせいか、ホタテに負けないくらい輪郭のはっきりとした味だった。

食卓の喜びを写メで送る。返信では、ご自分で作った器で、私の贈った『呉春』を呑んでいたところだとか。私も負けてはいられない、と意気込まずに、テストの採点も控えているので、今宵はお酒は抜きで…。

スピードスケートの清水宏保選手が、今季限りでの現役引退会見。

歴史を塗り替えてきた男がまた一人リンクを去る。今回のバンクーバー五輪代表選手を見てもらえば分かると思うが、スピードスケートの王国とも言われ、数々の名選手を生み、育ててきた十勝の地に生まれ育った人間として、彼の活躍を誇りに思うだけでなく、競技スポーツに携わる人間の一人として、アスリートとしての彼のあり方を尊敬している。彼の業績が傑出しており、彼の足跡が人びとの記憶に残ることは間違いない。某紙のコラムでのストレートな発言も人びとに鮮烈な印象を残したことだろう。

頂点を極めた選手の美学として、有終の美を五輪の舞台で飾れなかったことがどれほど歯がゆかったかは、想像するしかないのだが。

Mizumizuさんのブログで、中野友加里選手の引退を知る。

淋しい。

このブログでも、「ゆかり姉さん」と馴れ馴れしい呼び方ではあるが、精一杯応援してきた選手の一人である。

今シーズン、各大会でのことごとく低い評価にも耐え続け、満を持した全日本でのあのフリー。着氷のぐらつき一つ分なのかと思わせる僅差でバンクーバー行きを逃した彼女。4年前にはトリノに出ていたはずの実績を示しながら、様々な力学に翻弄され、世界選手権では人びとの記憶に残るあの “スタオベ” フリーを演じながら表彰台に届かず、五輪という舞台でこそ花開くことを願っていたのだが、怪我もあり、引退の意向とのこと。大変残念である。真面目に、ひたむきに、自分を鍛え、高めるとともに、スケートへの愛情、芸術への情熱をリンクで表現してくれた中野選手にありがとうといいたい。

本日のBGM: Forget Me Nots (the band apart)

2010-03-02 最後の授業

月曜日は卒業式。

長期予報では、昼くらいまで持つと思われていた天気だが、空は見るからに涙模様。体育館入場前には本降りに。入場前にテンションの上がりまくる生徒に対して、落ち着くように指導していましたが、卒業証書の授与が始まってからは雷鳴までとどろき、私が安心していられませんでした。いつもは「雷」を落とす側なのにね。

式典終了後に、教室に移動。保護者も交えてのHRで、一人一人、卒業証書の授与。表彰。

クラスの生徒一人一人から花をもらったのだが、その花をひとつにまとめて大変大きな花束にしてくれた。ありがとう。保護者の皆さんからも、過分なほど大きな花束をいただき恐縮。空模様とは異なり、教室だけは春を先取りするかのような馨しさに。最後は、教壇に皆で並んで記念写真。前期試験の発表もまだこれからなので、気が気ではないでしょうが、一応節目ということで、

  • おめでとうございます。

HRも終わりしばらくすると雨足も落ち、式典時とはうってかわって穏やかな空気に。

翌日は平常授業なので、指導案を確認。今年度最後の授業となるので、何かスペシャルなことを、と思い、企画を立ててみたのですが、どうなりますやら。

我々の世界では、よく「普段着の授業」などといいますが、生徒はいつも制服を着ているのですから、普段着もよそ行きの装いもないのですね。あるとすれば、教師の衒いなのでしょう。

夜になって、某局の高橋大輔選手のドキュメンタリーを見る。

てっきり再放送だと思っていたら、バンクーバーの映像も出ているじゃないですか。急遽、録画。うっかりしていました。来週、違うチャンネルで再放送がある模様。むーん。

明けて火曜日の今日は、湯田温泉まで、久保野雅史先生をお迎えに。

超多忙なスケジュールの合間を縫って、来山してもらいました。

2年越しの授業見学の実現。完全に個人的な繋がりでの授業見学で、本来学校としての公開授業や英語科としての研究授業として企画されたものではありません。調整も内々でしていたものでしたので、一般には告知及び公開しておりません。悪しからず。

今回は、遠いところから、K大学付属の先生方も参観したいとの依頼を受けていたので、かろうじて3月に残っていた今年度最後の授業に合わせてお付き合い頂きました。

3名のゲストを迎えての授業見学は高1の授業、1コマ。高2の授業1コマ。

高2はもう1コマあったので、無理を言って久保野先生に特別講義をして頂きました。となると、現任校の英語科の先生方も意欲が湧いてくるのでしょう。「丁度良い機会」ということで、主任と相談して、英語科の先生も私の授業と久保野特講が見られるように時間割を調整。期せずして校内研修の場となりました。私が着任して3年目、山口県英語教育フォーラムなど、外との繋がり・広がり・充実を図る動きに加えて、中身の充実を図る第一歩と言えるでしょうか。

4限の高1は、レッスンのまとめ。4分割裏表の自作ワークシートを使ってまずは重ね読みで1レッスンを通して音読。

続いて、「イカソーメン」。

欠席者があったので、急遽、O先生にお手伝い頂きグループ対抗で文整序ディスコース完成。奇数偶数の色分けを使って、2ラウンド、最後のラウンドはお膳立てなしで実施。最後のグループ内ディクテーションまで。

昼休みに授業へのコメントをもらいながら昼食。

5時間目は高2。

6時限への布石で、前半の3パートの音読を、4分割裏表の表面で。

段落1つでB4の1枚。自作ですから皆手書きです。机の上に折りたたまれた用紙が積み重ねられている様子を見れば、準備はしてきていることが伺えます。べた打ちと、動詞句抜きの2面が裏表になるように折り方を変え、スタート。読みながら補充して言えない動詞句は直ぐに裏を見て確認・刷り込み。制限時間でどのパートまで進んだかチェック。パート2は終わらせられないとすると、トレーニング不足ですね。パート3の真ん中ぐらいまで進めていれば合格です。

本題は、後半の3パートの内容理解のT/Fをどう捌くか。

英文の該当箇所を、日本語訳の文で照合。その後、日本語訳をもとにT/Fの判断。Fならどのように訂正すべきか、日本語訳を見て英語で言えるか自問自答。おそらく、直ぐに言えないものが多いのだろうから、ワークシート表面の英文本文を入念に読み、表現を確認し、修正。Tのものでも、表現が言い換えられていることがあるので、表面を丁寧に読むことは大切。適宜、突っ込みとフォローを入れながら10題完了。

その後、表面に移り、動詞句や前置詞など表現・文法での留意点を解説。前置詞は『ハンドブック』の該当箇所をメモさせ、復習での確認を促す。

担任の先生も見学に来てくれていて、生徒の取り組みを見て、

  • 思ったよりできますね。

と感心していた。見られている緊張感がプラスに作用したこともあるのだろうが、頭の働かせ方はかなりのレベルまで来ているのですよ。あとは、算盤の珠を揃えることです。

6時間目の久保野雅史先生による特別講義は、レイチェル・カーソンのDVD資料映像など、私の授業の補足発展という切り口で始まり、英語学習の基礎の徹底から高校3年・大学受験をも見通したハイレベルの英語への足がかり、ことばとして英語を学ぶ正しい道筋を辿るという、まさに「正攻法」の伝授。

生徒もまたとない機会となったことでしょう。

7時限目に参観の先生、英語科のスタッフを交えた情報交換会。私の授業の講評・質疑、久保野先生の講評・質疑を経て散会。

帰りの新幹線まで少し時間があったので、駅前の中国料理店で軽く腹ごしらえでご苦労さん会。英語教育の話しというより、バンクーバー五輪の話しばかりしてしまいました、御免なさい。

駅までお見送り。

また会う日まで。

さて、「なりすまし」事件のその後。

現在、関係各方面と連絡を取り、アクセスログなど証拠を揃えているところです。今回、最初のコメントが、夜の11時半過ぎでした。夜にネットアクセスをする人は多いでしょうが、気をつけなければいけないのは、メールやコメントをする際に、酔っていないか、極度のストレスにさらされていないか、と自問自答、自省、自律ができるかどうかという点です。私も夜中にブログを書くことがありますが、たいていの場合、一晩寝かせて、翌朝早い時間に更新しています。自分の言葉を自分で受け止める時間を作ることと、このブログを単なる感情の発露としてはいけないと思うからです。

今回名前を騙られた方の気持ちを慮ると、前回のブログの最後に書いたものを読んだ段階で謝罪のメールやコメントをいただけるのでは、と儚い期待を抱いておりましたが、そのメッセージは届いていないようですので、ご本人に了承を得た上で、メールを転載いたします。大事なことですので、この部分は私も含め実名です。


松井孝志様

こんばんは、萩原です。

迅速な調査をありがとうございます。コメントを書かれた方の真意ははかりかねますが、お会いしたことはない方でしょうが、少なくとも私の名前と私の所属する研究会との関わりを知っている方なのでしょう。

非常に腹立たしいことですし、松井さんにメールをいただかなければ私が全く知らないところで松井さんに不愉快な思いをさせてしまい、松井さんと私の関係がぎくしゃくしてしまう可能性もあったと考えますと、今回のメールで誤解がとけて本当によかったと思います。

一方でネット社会では、このようななりすましが簡単にできてしまうことがよく分かり、十分に気をつけなくてはと思うと同時に、このようなことで自粛せずに発信を続けたいと思います。

松井さんのブログは必ず毎日読ませていただいており、本当に勉強になっております。

これに懲りずに、今後もいろいろとご教示下さい。

萩原 一郎


大学の先輩でもあり、尊敬する英語教師の一人である萩原先生に、このような形でご迷惑をおかけしたことを重ねてお詫びいたします。

私自身、当該の記事そのもので個人的に恨まれる覚えはないとは思うのですが、誤解が積み重なったりして、また、その他の記事で、さらには普段からこのブログでの私の物言いが気に入らないというような私怨があるなら私怨でも構いません。でも、それは匿名であれ私個人に罵詈雑言を浴びせれば済むことです。他人の名を騙り、もっともらしい文脈に乗っかり、自分は乾いたところにいて他人に水をかけるような行為が正当化できるとは思えません。名前を騙られた方には何の落ち度も負い目もないのですから。

とはいえ、この方も、私に繋がる人たちの全てを憎み、恨みを晴らす積もりではありますまい。どんな人の中にも、善意とか良識という「ことば」の実体が存在することを信じます。

気持ちの良い一日でしたので、気持ちよく終われますように。

本日のBGM: Lesson number one (Marshall Crenshaw)

藤野貴之藤野貴之 2010/03/04 21:01 参観授業お疲れさまでした。多分、大学以来の2時間ぶっ続け英語授業でした。(ただし当時、半分は寝ていましたが(笑))それがお二人の授業は時間があっという間に過ぎていきました。これなら次回も楽しみになると思います。生徒は違うのかな・・・?
全くの門外漢ですが横着にも感想をコメントさせていただきます。
感心したのはストップウオッチで時間を計られていたことです。立場上どうしても受験を考えてしまうので失礼かと思うのですが、センター試験の準備にはピッタリの授業だと思います。正直、時間内に生徒が作業を終わらせることは出来ないと思っていました。日常の授業であれがクリア出来ていたなら模試など長文問題などは造作もないことだと感じます。
また、難しい言葉を使われないように気を付けていらしたことです。これは英単語、日本語共にです。あの1時間で両語の語彙はかなり拡がっているはずです。establish,set up等。英語という教科は「ことば」の授業であることを再認識させられました。

久保野先生の授業は前授業を受けてのリスニングの位置づけを取られたのではないかと感じました。聞き取れない言葉も前後の文脈や誰がしゃべっているのかということを考慮する習慣を付ける必要性。また、それが出来るようになるには基礎文法がいるということ。まさにコミュニケーションの本質を教えていらっしゃるのだと感じました。我々が日本語でもやっていることを英語で実践されているのではないかと思います。
なるほど、受験のための英語を嫌ってらっしゃる意味が分かったような気がします。

私も学生時代そんな授業だったら・・・と思います。

また、数学との共通点も見つかり勉強になりました。
ありがとうございました。
長文失礼しました。

tmrowingtmrowing 2010/03/05 21:50 参観 & コメント恐縮です。クラスの生徒の奮闘ぶりが頼もしく思えたことでしょう。久保野特講に関しては、生徒たちが「貴重な体験をした」といつか思ってくれることを期待します。