是日本店新築に付上棟式を挙行す。栄一之に出席して一場の演説をなす。
出典：『渋沢栄一伝記資料』 2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代 明治六年−四十二年 / 1部 実業・経済 / 1章 金融 / 1節 銀行 / 1款 第一国立銀行 株式会社第一銀行 【第4巻 p.602-603】
・『渋沢栄一伝記資料』第4巻目次詳細
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denki/04.html
中外商業新報 第五七二四号〔明治三四年二月二七日〕
第一銀行上棟式
日本橋区兜町第一銀行にては昨日午前九時より新築工場に於て上棟式を挙行したるか、該建築は工学博士辰野金吾、工学士石井敬吉の両氏設計の任に当り工学士新家孝正氏之が監督たり、[中略] 午前十時頭取渋沢男初め第一銀行重役行員及来賓、逓信技師玉木弁太郎、工学士清水釘吉の諸氏外職工商人等無慮四百六十余名参集し神官（兜神社宮司）神饌式具を供へ、大祓の詞を朗読し、大祓の式を了りし [後略]
（『渋沢栄一伝記資料』第4巻p.602）
第一銀行本店建物は第一国立銀行当時のまま海運橋橋畔に在ったが、明治三十五年に新築し、近代的な銀行様式の建物と代った。所在地は元のままであった。大正十二年九月一日、関東地方に大震災が発生し、同時に起った火災のため本店建物は罹災した。この機会に本店を丸の内に移すこととなり、昭和三年には地鎮祭を行い、五年に完成して全く新しい時代を迎えた。旧地には第一銀行兜町支店があり、「銀行発祥の地」の碑がある。
（『渋沢栄一伝記資料』別巻第10 p.148掲載）
参考：兜町の史跡
〔東京証券取引所〕
http://www.tse.or.jp/about/history/kabuto/site.html
