「TEXHNOLYZE」緩慢な世界の死、終末観

またも深夜アニメの話です・・・

といっても割と昔のなんですが。

TEXHNOLYZE』(テクノライズ
 
・2003年フジテレビ深夜枠 全22話
・製作 マッドハウス



オープニング、めちゃくちゃかっこいいです。
まあ、OPがいくらすごくても、中身ペラペラなんてよくある話だから、どうというわけでもないんすけど、

いろんなサイトで評価をみたところによれば、
激鬱アニメ、しかもグロあり、話がなかなか進まず辛い、後味の悪いラスト、意味不明、など、お口に合わない人と
ものすごくカルトなファンとに
大きく分かれているみたいですよ。

まあ、あんまり売れなかったらしいから、
お口に合わない人のほうが当時は多かったんじゃないかしら。



自分は正直ガンガンこういうの好きやな!というかんじです。

でもそういう隠れた名作!な作品は、
ファンとそうじゃない視聴者に温度差がありすぎて、
「分かる人には分かる複雑なアニメ」
みたいな空気出すけど、
実際難しくもなんともねえ、
ものすごい娯楽の方向性を向いていると思う、TEXHNOLYZEに関しては。

だいたい、絵がきれい、音楽がかっこいい、魅力的なキャラクター、台詞回しと声優の名演技、そしてリアルでキレのあるアクションシーン、これだけそろって、後何が要るんだよという感じ。
安易に人間ドラマや心理描写、謎解き要素、あるいは思想のようなものを挟む余地がない。


まあたしかに、謎が多い世界観というのは、多くがその世界観を解き明かすことでストーリーを動かしていくのがSFって普通考える・・・
もやもやするよね。

私の場合は最終的に勝手におっさん萌えアニメだと思ってるせいかもしれないけど
どういうオチかとか、何がしたいのとか、この世界って何とか、けっこうどうでもよくなってきて
とにかくかっこよく殺しまくってかっこよく死んでくれるんだろうなと思って観ていたと思います。
まあ事前に鬱展開ってことだけは理解してたから、予備知識なしでいきなり見てたら違ったも知れません・・・


ていうか、鬱アニメ鬱アニメって、アニメファンは死にオチとかバットエンドに免疫がないわけじゃなかろうに、
もっといい意味で「期待せず観」ればいいのにと思わなくもない

アウトレイジみるようなB級映画スタンスなら(アウトレイジがB級かどうか知らんけど)
あの刺すような青空の終末世界に感動できる。(んじゃないかな・・・笑)



どのキャラもしびれるけど、みんな吉井さんが好きみたいだね。
個人的には本筋ではないけどシンジとハルの青春の痛々しさみたいな関係がけっこうじーんとします。