Destination Nagano 2010(3日目・前編)

秋葉街道を自転車で北上


朝5時過ぎに起きて準備を始め、外が明るくなってきた頃に部屋の窓から外を見ると和田宿の町並みが眼下に広がる。


今日も土木作業員と一緒に朝食を取ってから民宿の電動アシスト付自転車を借りて出発。…の前に和田バス停の上にある龍淵寺へ。


バッテリーの節約のために自転車を押して坂を上ると遠山郷土館・和田城があるのだが目的はこちらではなく、

遠山郷土館の向かいにある湧き水、観音霊水。ここの水をマイボトルに詰めて坂を下りて和田宿の町並みを横目に、秋葉街道(国道152号線)を北へ。





今まで見た川の中でもトップクラスの透明度を誇る遠山川に沿って秋葉街道を進むと小ぶりな機関車が置いてあった。ここが遠山森林鉄道の梨元駅跡。機関車以外の展示物は帰りに寄る予定の場所にあるので写真を撮って先を進む。

自転車を押して山道を上る


南アルプス登山口の看板が見えたら、秋葉街道を離れて登山口の方へ。やはり今までより急な勾配で電動アシスト付自転車の性能を最大限に発揮して上っていく。



しかし山道を上り始めて20分程度で早くもバッテリーがなくなってしまい、ここから先は自転車を押して歩くことに。途中、何度か斜面上の小集落を通っては「ここが下栗の里ってことでいいかな?」と思ったり。


それでも先へ進んでいくと無人販売所を見つけたので、ここで家のお土産にお茶を買って、すぐ近くの家を見ると「民宿みやした」と書いてある。今いるところは間違いなく下栗の里だ!

未知の絶景・下栗の里へ




下栗の里に着いたと知ったら、拾五社大明神に参拝する。霜月祭り仕様なのか、神社の規模の割に社殿が大きく、間口が広い独特の造り。
断続的に続く集落をさらに上へ進んでいくと



うっすらと雪が積もった南アルプスが!早くも期待以上のものを見てしまった。

そして下栗の里の休憩施設、はんば亭に自転車を停め、ここから先は林の中を歩いていく。すると…

やばい、絶景すぎる。
僕がビューポイントに着いたすぐ後に団体客がやってきたので、団体客にビューポイントを譲って、先に写真を撮っていた人とここまで来たルートや、昨日が南アルプスの初冠雪だったこと、リニアの南アルプス貫通ルートは実現するのかなどの話をして団体客が通り過ぎるのを待つ。この後にしらびそ高原に行くことを薦められたがさすがに無理と答えた。


団体客が帰っていったら撮影を再開。ここの坂道を上ってビューポイントまで来たと思うと、一層感慨深い。和田宿から4時間近くかかったけど行ってよかった。この景色はきっと忘れない。

Destination Nagano 2010(3日目・後編)

遠山郷第二の集落・上町で正調絵島節を聴く


ビューポイントからはんば亭へと戻ったらここで昼食。はんば亭の食事処は土日だけの営業なので民宿で弁当を頼んでおいて良かった。

ここからは自転車で山道を下るのだが、その前に先ほどの団体のツアコンから道を聞かれた。「僕は地元の人じゃなくて皆さんと同じ関東から来た者なんですけど」と言いたかったのだが、とりあえず手持ちの国土地理院の地形図を使って道を教える。

下りの途中に神社を見つけたので参拝する。ここも間口が広い霜月祭り仕様。


下り坂をあっという間に駆け降りて上町(かみまち)集落に到着。ここも和田宿と同じく秋葉街道の宿場町だったところで、早い時期から国道が集落を避けていたからだろうか、宿場町だった頃の面影を残す建物が数多く残っている。屋号を掲げているところも何軒か目につく。
集落の中心にある「まつり伝承館 天伯」に入る。ここは霜月祭りを中心に秋葉街道に沿って発展した旧上村の歴史や自然を紹介する施設で、特筆すべきは上町にしか残っていない民謡「正調絵島節」が聴けること。
最後にスタンプをスタンプ帳に押してもらってから上町を後に。上村郵便局が見つけられなかったのが残念。

旧木沢小学校に登校


上町集落から上島(かみじま)集落を通ってさらに秋葉街道を南下し、朝にみたディーゼル機関車がある梨元停車場跡の少し先に行くと上町より少し小さい規模の集落・木沢に到着。

ここに着いたら早速、木沢簡易郵便局で記帳してもらう。ここにはATMがなかったので窓口の職員に頼んだら局名入りのゴム印を押してもらった。そうか、旅行貯金ってこうやってやるのか(遅)


そして、今日の第二の目的地である旧木沢小学校へ。つい先日、引っ越しのサカイのCMの収録をここと下栗の里で行ったらしく、奇しくもサカイのCMロケ地巡りの旅になってしまった。

靴を脱いで校舎の中に入ると、

廃校直前のまま残された教室が。

まつり伝承館 天伯に続き、ここも大々的に霜月祭りの紹介をする。場所が場所だけに文化祭の展示っぽいけど。


次の教室は入るとキロポストが目につく。ここの展示は旧木沢小学校で最も見たかった展示である遠山森林鉄道について。


昭和6年築の校舎が今でも残っているだけでもすごいのに、ほどんどの教室を有効活用している地域の努力には恐れ入るばかり。限界集落なのに。

旧木沢小学校からは寄り道せずに宿に戻り、夜にかぐらの湯に入ってから就寝。

2010年11月09日のツイート