たったひとりの戦い

日本の新聞の記事は、どこからか垂れ流された事実の断片を切り貼りしているだけのものだと思っています。読んだことによって、断片的な情報量は増えるかもしれないけれど、自分が考えるきっかけとなったり、頭や心になにも刺激を与えてはくれることは極めて稀です。端的に言えば、文章に魂が入っていなくて、心に届かないと評価しています。

今日の記事は、ずんと心に届きました。私は記事としての力を感じました。多くのエライ人たちの言葉にはみられない説得力がありました。

イラクに派遣される自衛隊員の恋人を見送らなければならないつらさ、不安だけでなく、多くの日本国民が望んでもいないのに人身御供のように派遣されることに対するとまどいややりきれなさが伝わってくるようです。特に、雪降る中、ひとり街頭に立っている写真はとてもいい写真です。

http://www.asahi.com/national/update/1211/005.html

この記事の内容をどう捉えるかは、個人個人によって異なると思いますが、少なくとも彼女のナマの気持ちは、私の心にまで届きました。

戦争や自衛隊派遣を身近なこととして考えられないという人も多いとは思いますが、そんな人の中にも、彼女の気持ちを感じ取れる人もいると思います。そういう意味で、この記事は記事としてとてもよい記事だと思いました。