2010-05-23
電気羊は山男の夢を見るか?
と大層なタイトルを付けたあたりで中二感たっぷりで既に若干恥ずかしいわけでありますが、一人の文系男子出身現在プログラマ、しかも30歳あたりのほとんど運動経験無し、というヘナチョコの極北のような男こと私がいかに山に憧れ、山に向かうようになったか、ということを記録として、または現状報告として書いてみます。はっきりいって自分は山に関しては全くの初心者(に限りなく近い状態)なので、いろいろ知識としては怪しげでありますが、その辺を加味しつつ、「ひょっとして俺は山に向かうかもしれない」とうすうす感づいている貴方に向けて記述してみる試み。
マンガの世界で生きてきたわけだけど
20代は何やってましたか? と問われたら、まあいろいろありましたが、煎じ詰めれば「マンガ読んで音楽聞いて(たまに作って)インターネット見てプログラマの仕事やってました」というのがほぼブレの無い事実なところです。でまあ、そんなほぼマンガとかインターネットとか引きこもり気味の生活。山どころか自然とかまったく無縁なトーキョー・ライフ。
山とかって、はっきりいって中高年のヌルい趣味としか認識が無かったわけです。世の中にはもっともっとハードコアでストイックでアヴァンギャルドな音楽とかあるのに、何で山とかヌルいものに夢中になるわけ? とか反抗心も特に燃やすこともなく、ホント露も興味がなかったという事実。
まーそんな風に全く山と無縁の生活を送った20代も終わりかけたころ、ふとしたきっかけで読んだマンガが「岳」。
- 作者: 石塚真一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/04/26
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 183回
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まあ各所で話題になっているマンガでもあり、読んでる人も多いと思いますが、スンバらしいマンガです。読んだことのない人はとにかく一巻だけでもいいから買ってみてください。必ず一話はググっと来るところがあると思います(自分は「おかあさーん」の回でした)。
「なんかこれだけ人に情熱をいただかせる"山"って奴はヤバいんじゃないか!?」と薄々気づいたのがこの頃。ただ、同時に思ってたのが「やっぱ山って怖いよね」「いろいろあるけど遭難とかすると人に迷惑だし、死ぬよね」「三歩(主人公)みたいに生きるのは無理だよね」っていうこと。結果としては、「自分も山に行きたい!」という欲望まで光は届かなかったわけなんですねー(決してそのことが悪い、と言いたいわけではありません、念の為)
まあそんなわけで、なんとなく「山って怖いし、面白そうだけど俺には無理だなぁ」というモクモクした思いを引きずったまま生きてた際に、大学のころからの知り合いの山好きのYMKW君から「ヤバイ。とにかく読むべき」と激推薦されたのがコレ。
- 作者: 谷口ジロー,夢枕獏
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/10/18
- メディア: 文庫
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詳細は敢えて書きませんが、「登山」という行為にまつわる人間の情念の底なしの深さ、そしてハードコアでストイックで、ある意味異常な世界に引き込まれたわけで。
「あーこれはマズいなぁ」と思いました。
「こんなカッコいいこと、自分がやらずに死ねないなぁ」と思ってしまったという。
よく考えたら、自分が音楽をやり始めたのも、いろんなカッコいい音楽を聴いて、「こんなカッコいい音楽を俺も作りたいなぁ」という漠然とした憧れだったわけで、そのベクトルが少しずつ「山」というものに向かっていきます。
山、とりあえず行ってみるか・・・・。
まずは形から
と思い立ったもののなかなか実際に行動できないインターネット世代の俺。しかし、何となく「山と言えばリュックサック!」という完全に偏見から、ザックを買おうとお金を握り締めていったのが、三鷹の自宅の近所のHiker's depotというお店。
ここは「ウルトラライトハイク」という、「いかに荷物を軽くして山に行くか」という思想を体言するための道具を売ってることで登山界では有名なとこであることを後から知ったんですが、最初に言ったときはよくわからず、「これから山に行こうと思うんですが、全く経験ない初心者にオススメのザックありますか?」というアブストラクトな問いを店長の土屋さんに聞いてみました。
「将来はどういう風になりたいですか?」
「テント泊もやってみたいですよね」
「ハイキングもできつつ、一泊くらいのテント泊がやれるくらいの容量を持ったザックだったらこれかな」
「こういう風にザックは持つと楽ですよ」
「まあ機能もありますけど、見た目がやっぱりですね。気に入らないと使わなくなるから」
「背負ってみてください! お、いいですね〜」
なんて次々軽快なトーク。気づくと2時間近く話し混み、いつの間にかGranite GearのVapor Trailを背負って帰宅。
[rakuten:artodbox:10028904:detail]
なんだかわからないけど、とりあえずザック買って自分が登山できることが嬉しくて、にやにや買ったザックを眺めていた2009年春。
なんだかわからないけど青春っぽいです。
ハードコアでストイックで異常な世界
ということをやりつつ、「神々の山嶺」で読んだ登山の世界のことが気になって、「この話って何か元ネタになった登山家がいるのかな?」とインターネットでまた情報収集をするわけです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E3%80%85%E3%81%AE%E5%B1%B1%E5%B6%BA
主人公羽生の、「エピソードモデルは森田勝。」という一文。
森田勝?
聞いたこと無いなぁ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%AE%E7%94%B0%E5%8B%9D
というわけで読んだのがこの森田勝について書かれたノンフィクション小説。
- 作者: 佐瀬稔
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1998/11
- メディア: 文庫
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再びぶっ飛ばされました。
あのグランドジョラス生還の話が、まさか実話だったとは・・・。
そして、この本は序盤に戦中・戦後の日本の登山家の話が出てくるんですが、これがまた面白い。戦時中に監視の目をかいくぐって己の命を駆けて谷川岳に命がけの登攀に行く男たち、山中で墜落死体の運搬を担う山岳会の話、さらに大学山岳部や日本山岳会などのエスタブリッシュメントに対する、民間山岳会の異常なまでの対抗意識・・・。
まるで音楽におけるパンクの登場の歴史を見るような、いやさらにリアルな意味で命がけの戦いの軌跡。
パンクはここにあった!
佐瀬稔氏の登山ノンフィクション小説はこの他にも長谷川恒夫(この人も「神々の山嶺」でモデルになってます)について書いた「虚空の登攀者」、第二次RCCについて書いた「喪われた岩壁」など、数々の名作がありどれも最高に面白いです。
特に戦中・戦後のクライマーの激烈な情念が渦巻く「喪われた岩壁」はオススメです。
- 作者: 佐瀬稔
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1999/06
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なんというか、登山のイメージって「体育会系で健康的、自然大好き、大自然に囲まれて私、幸せです」みたいなエコでロハスなイメージがあったんですよ。いやそれ自体が悪いわけじゃないけど、やっぱちょっと自分が好きなトンガッた感じとかとはちょっと違うなぁみたいな。まあ勝手なイメージですけど。
ただこの辺りの登山家の話って、皆なんか暗い。そして異常なくらいに鋭い情熱を抱いていて、人間的にもちょっと「いい人」って感じでもないところがすごくリアルで。共感する、ってのとはちょっと違うけど、こういう深く暗く、そしてミステリアスな論理のもと、命をかけて何かを成し遂げようとする感覚が、なんか共振するものがあって。
何かここにある世界は相当に凄いのではないか・・・という予感が確信に変わってきたわけであります。
とはいえ登山初心者
なんとなく「登山といえば高尾山!」というあいまいな理由に従い、靴をOSHMANSで購入して高尾山に向かう2009年春。
そんとき買ったのはコレでした。
[メレル] MERRELL Moab Mid GORE-TEX XCR J87313 00 (Beluga/8)
- 出版社/メーカー: MERRELL(メレル)
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靴自体は悪いものではないです。ただ、OSHMANSの店員が適当すぎて、サイズがちょっと大きかったけど「靴紐ギュッと締めれば大丈夫ですよ〜」とかってテキトーなことを店員が言ってた記憶が。はっきりいって今考えるとこの売り方ははヒドいと思います。だまたま店員が悪かったと思いたいですが。とりあえずこの経験から、山靴買うときはOshmansでは買わない方がいいと思います。じゃあどこで買うべきか? って話はそのうち書きます。
で、高尾山行きました。それが確か2009年4月初旬。まだ今みたいにミシュランに紹介されて混み合ってない頃で、メインのルート以外のとこを歩いたこともあって楽しい山歩きでした。
頂上では奥多摩の連なる山々を見て、いつか俺もこの山々に・・・みたいな野望を燃やしつつ。
で下山したんですが、正直消化不良。もっともっと、俺はすべてを燃やし尽くすくらいの登山がしたいんだ・・・なんて思いつつ、次の週には丹沢、表尾根縦走で塔ノ岳登頂にチャレンジした4月下旬。
http://www.kankou-hadano.org/hadano_mountain/mountain_o2js.html
鎖場もあるので不安を感じつつ、YMKW氏に相談し連れていってもらったこのコース。

痺れました。
稜線を歩く爽快感、でも稜線に出るまでの厳しい登り、景観に包まれながらの昼飯の旨さ、登頂の嬉しさ、不意に登場する鹿の可愛さ、下山のダラダラした大倉尾根の厳しさ、そして下山後の温泉、キンキンのビール。それが日帰りで楽しめるこのコースは今でも大好きなナイス日帰り登山コースです。
ここでわかったのが、「自分で"行きたい"と思った登山ってこんなに楽しめるんだ!」ってことで。
たぶん、登山って「誰かに強制的に連れてってもらう」って感じで行った人は多いと思うんですね。実は僕もそうで、小学生の頃に父親に連れていってもらったり、中学生の頃に全員で行く登山があったり。でも正直全く楽しいと思わなかった。きつかった。
で、そのときも相当きつかったです。
でも、その「きつさ」こそが楽しかった。
あーあの尾根を登ったら何があるんだろ、この坂道はどこに通じてるんだろ、とか地図を見ながら、少しずつ登っていく感じ。そして登った後、「あーこんな道を歩いてきたんだ!」と振り返る満足感。
すべて自分のものだった。
って感じが、ものすごく新鮮でした。
やべ、これは面白いんじゃないか。
というか、これを面白がる素質が俺にはあったんだ。
という思いが山行を加速させていきます。
とはいえマニュアル世代
「ひょっとして山って面白いかもしれない」「もっといろんなとこ行ってみたい」なんて思いつつも、「遭難は山に対する知識不足が原因」「単独行は危険」「信頼できるリーダーと・・・」みたいな話がゴロゴロとネットに転がってるわけで。何も知らない体力も知識も無い俺が暗闇の中手探りで登山するのは怖いな、なんてビビッてる基本的にチキンな俺もいるわけです。
というわけでこういうときは入門書!
- 作者: 野村仁
- 出版社/メーカー: 山と溪谷社
- 発売日: 2007/08/01
- メディア: 単行本
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はい、絵に描いたような「登山入門」。ヤマケイ・テクニカルブック登山技術全書の登場です。このシリーズはたいていどこの本屋や登山用具屋にいっても売ってるので、大変入手しやすいです。実は前述の丹沢表尾根縦走もこのっ本に中級者向けとして紹介されていたコースで、これは脱初心者の俺はぜひ行ってみなければ、と思ったわけです。(実際に行ったときにもこの本持っていきたました。重いのに・・・)
で、かなりこれは読み込みました。漠然とした知識が段々と輪郭付けられていって、「雨振ったときはザックカバーというやつを使うんだな」「アイゼンのほかに軽アイゼンってのがあって、4本爪と6本爪があるんだな」「鎖場の鎖は両手で握りこむんじゃなくて、あくまでの3点支持の補助として使うんだ・・・」なんてことを学びつつ、かなり「登山」というものが体に染み込んできたような気が。
と同時に、ますます分からないことが増えていくのも事実。「登山」っていうと、「重くてデカいリュック背負って山頂を目指して坂道を歩く体力勝負!」というイメージだけしかなかったんですが、「縦走」「沢登り」「フリークライミング」「山スキー」「雪山登山」「アルパインクライミング」なんて山に関わるジャンルがいろいろある、ってことに気づいていくわけです。実際、それぞれのジャンルに対してこのシリーズは1冊の分量を費やして紹介しているわけで。
うーん、登山は深いな・・・と思いつつ、激しい命を賭した登山、ってのはまだどう考えても、宇宙飛行くらいに遠い話で、とりあえずまだ身近そうな「縦走」ってやつをやってみたいなぁなんてぼんやり考えていました。
そして山は連なる
とりあえず「俺山に行きたいんだ!」なんてことを会社の飲み会とかで話してたら、「じゃあ行ってみようよ」ってことで同僚何人かで山に行くことに。
とりあえず日帰りで行ってきて山頂で鍋でもしようぜ、っていうゆるーい登山を何度かやります。
で、鍋をやるために以下の商品を購入。
PRIMUS(プリムス) イータパワーEFトレイル P-PE-EFT
- 出版社/メーカー: PRIMUS(プリムス)
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お湯の沸きが異常に早いことで有名で、数人の山行で鍋っぽいものを作るにはベストです。
ただ一人で持っていくには重過ぎる&大きすぎるので、しばらく後に以下の一人用のバーナーを買いました。
- 出版社/メーカー: PRIMUS(プリムス)
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、
まあその頃は上のイータパワーをえっちらおっちら背負っていって、
御岳〜大岳山(山頂からの景色)
箱根金時山(山頂からの景色)
などに楽しく登っていた2009年春。
「あーこういう風に山に登るきつさを分かち合って登るの楽しいなぁ」ということに気づいたこの頃。
ただ、どこかで「もっと激しく、寂しくストイックに山に登りたい」っていう相反する気持ちもあり、「とりあえず一人で2000m峰に登ろう!」と御岳〜大岳山から帰ってきたGWのある日に考えてた記憶が。ちょっとこの時点で何か逸脱してる気がしなくもない。で、そのとき持っていた以下の本から日帰りでいける2000m峰を血眼で探す。
関東の山あるき100選 (山あるきナビ―山と高原地図PLUS)
- 作者: 津波克明
- 出版社/メーカー: 昭文社
- 発売日: 2008/03
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で、次の日の朝には出発。今考えるとなかなかの行動力ですね。目指したのは奥秩父の百名山の1つ、瑞牆山(みずがき山)。
岩峰が連なる美しい山です。
このときのことについてはこちらのブログに残してます。
http://blog.livedoor.jp/tokita93/archives/226083.html
書いてある通りこの山の登山道は、ひたすら岩の間をぬって頂上を目指すド急登。かつて体験したことのないキツさにビビりながらグングンと高度を上げていく気持ちよさ。そしてふっと頂上が見えるとこで、ばったりYMKW君と遭遇。彼は甲武信岳から金峰山への縦走からここに来たということ。その頃は金峰山に行ってることは知っていたものの瑞牆山に近いということも全く知らず、ものすごい偶然に驚いたものでした。
余談ではありますが、その後東京に戻って「金峰山小屋で東京の雲取山から縦走してきた人がいたよ」っということを聞き、「そんなことが出来るんだ・・」と思いつつ、次の年の自分の行動に大きな影響を与えることになったんですが、それはまた別の話で。
この瑞牆山単独行は、「東京から遠く離れた2000m峰の山頂に一人で手が届いた!」という嬉しさがどっしりと胸に響くとともに、「日帰りで山行のってちょっと忙しすぎるな」という若干の不満感を感じたところ。そして「山で泊まって登山したい!」という欲望に繋がっていく分岐点でありました。
とはいえ社会人
忙しいときは忙しく、山に行くどころではないときも当然あります。瑞牆山行った後から夏までは、私生活でもCD出したり、仕事も忙しくなり、「どこか行きたい!」という思いを抱えつつ東京に篭る生活が続きます。
この頃、隙をぬって登山用具屋に毎週のように通う生活が続き、いろいろと用具を買い揃えていきます。やはり神田周辺の「石井スポーツ」や「さかいや」などが定番どころ。近々やってくるであろう山小屋泊やテント泊に向け、ガスバーナー(前述のPrimus P-153)やヘッドランプ、シェラフなど、基本的な用具をちょっとずつ揃えていって、いつかの縦走に向けて準備を整えていきました。
そして、ようやく落ち着いてきた夏前。8月頭に30歳の誕生日を迎える予定のとき、「30歳の朝は山で迎えたい・・・・!」という欲望を実現に向けて動き出しました。そしてやはり、その山はできるだけカッコいい山であってほしい。そうすると、憧れの北アルプス。
なんてカッコいいんだ!
という無駄過ぎる自己顕示欲の元、とはいえ一人だと厳しいので経験者のYMKW氏を誘って、登山計画を立てます。
ネックはなんといっても、槍ヶ岳と北穂高の間の、日本の登山道の中でも屈指のハードさを誇る「大キレット」。
実際の注意書き。
ひたすら切れ落ちた稜線を行くというこのルート。本当に大丈夫なのか・・・・!?
まあ、ヤバそうになったらごにょごにょ・・・なんて考えつつ、予定した以上出発のときは来るわけで。
でこの旅の詳しくはこちら。
http://blog.livedoor.jp/tokita93/archives/1628045.html
http://blog.livedoor.jp/tokita93/archives/1635430.html
槍ヶ岳頂上付近。
そして30歳を迎えた北穂高山頂のご来光。
ふとしたきっかけで追い始めた登山道は、とんでもないところまで連れていってくれました。
あーこれはいよいよブレーキかけられないかも・・・と危機感さえ覚えた30歳の朝。
続きます。
2008-10-27
ヒューマンビートボックスのイマを知る動画選 番外編
前回のエントリを書いていろいろと反応をいただきまして、「スゲー!」と僕がただ驚愕したのを共感できてはすごく嬉しいなーと思っておる次第であります。
いややっぱり凄いよねこの人たち。
なんつーか、「機械にできることは機械でやって楽しよう!」っていう倫理が標準的なリテラシーとして浸透するこのIT社会、「機械しかできないようなことを人間が(果てしない努力の果てに)やってみよう!」とするその無駄な労力。最高です。あと僕一応プログラマーです。
で、id:syque さんからコメントで紹介いただいたこの動画とか
Nathan "Flutebox" Lee and Beardyman @ Google, London
http://jp.youtube.com/watch?v=e3kyNGVK-hI
http://d.hatena.ne.jp/rot13/20081027/1225110649
まだまだすごい人たちはいっぱいいて必見です! ありがとうございます!
ということで、前回のエントリからはいろいろな理由で外した番外編動画をざっくりここに乗っけてみます。
やたらかっこいいFelix Zengerのプロモ
フィンランドはヘルシンキ出身のFelix zengerのプロモビデオ。よくFelix Zengerのことが分からなかったんで前回は紹介しなかったんですが、Felix Zengerの男前っぷりが味わえるこのビデオはすげーかっこいいっす。音も良くて口元もはっきり写っているので、音の出し方が学べるところもナイス。最後にwww.felixzenger.comってスクラッチも交えて言ってるんですが、この言い方は真似したいところ。絶対、モテる。
ポルポさん何やってんすか
誰も想像しなかった異種格闘技戦ヒューマンビートボックス vs Windows Vista! PoolpoっていうビートボクサーがWindows Vistaに口で挑む! フランスのWindows VistaのCMっぽいんですが、全く意味不明です。これを見て「やっぱVistaすげー!! 買おう!」っていう人がいるとはとても思えないところが素敵ですね。Poolpoの素人演技とか、Vista役の女性のいかにもな感じの見た目とか、
突っ込みどころが多すぎます。
ところでPoolpoって、下のフランスのスター誕生みたいな番組に出てますね。これからデビューしてマイクロソフトのCMに出るまでになった、って考えるとほっこりした気分になります。
、
唐突のフルートビットボックス
id:syque さんから紹介いただいたフルートの人とはまた別の人っぽいんですが、かしこまって登場してフルートを吹いてたと思ったら、唐突にビートボックスが始まるところは思わず吹いてしまいます。かっこいいのか何なのかもう分からない謎の世界で最高です。
さらに謎の口琴トランスビートボックス
見た感じママのフランス人jean jeanの口琴ビートボックス。普通に口琴鳴らしてるなーと思ってるところに唐突なトランスビートの挿入に衝撃! 面白ければ何でもありな世界です。
あの人の口でジミヘン
もはやビートでもないんですが、口真似でジミヘンを演奏するこの動画もおもろい。めっちゃディストーションかけてるんですが、ここまでそれっぽい音を再現するの凄すぎ。この人ってあれですよ、僕の同世代の人なら誰もが知ってる警察学校コメディ映画「ポリス・アカデミー」でマシンガンの音の口真似とかをしてたmichael winslow。僕あの映画小学生の頃大好きで、何度も見てたんですが、まさかこんなとこで再会するとは思ってもいませんでした。
14歳の天才ビートボクサー
けっこうYOUTUBEに「〜歳でこんなビートボクサーいるよ!」っていう動画多いんですが、その中でもすごかった14歳のビートボクサー。ほっぺた赤いこの男の子、緊張してるのかなーなんて見てると、すげーテクニシャンで驚愕。アメリカすごい。
さらに12歳の中学生日本女子ビートボクサー
熱海から来た日本の女子中学生が留学先で照れながらビートボックス。中国と日本のハーフの女の子らしいんですが、力強いビートボクシングに驚愕かつ萌え。
という感じで、僕も負けずに頑張ります! いろいろと!
2008-10-25
ヒューマンビートボックスのイマを知る動画選(初心者セレクト)
1ヶ月くらい前から取り憑かれたようにヒューマンビートボックスの動画を見ておりまして。
って言うことを人に言うと、
ヒューマンビートボックスってあれでしょ? アカペラグループとかに居るドラム役の人。ボイスパーカッション?
という声をよく聞きますが、違うから! いや違うわけじゃないんだけど、一般的にヒューマンビートボックスって言ったとき、それはアカペラグループのドラムの人じゃなくて、ヒップホップ・カルチャーの方の、無声音でビートを刻んでいくスタイルのことを指す(はずです)。
ちょっと知ってる人なら、ザ・ルーツのラーゼルが有名だし、日本ではCMとか「笑っていいとも」にも出演してたAFRAとか、ビョークのアルバムに参加してるDOKAKAとかいますね。
まあ僕の1ヶ月前までの認識はその程度だったんですが、ふとしたきっかけでYOUTUBEで幾つかの動画をみてて、「これはすげー!」と思って暇があれば動画をみて、あわよくば自分でもやってみよう、とこっそり家でも会社でも練習をしてるわけです。
何でそんなにハマってるのか、って説明はしづらいんですけど、あえて言うとすれば、wikipediaの「ヒューマンビートボックス」の項目に以下の記述があるわけですよ。
ヒップホップ黎明期からまもなくして生まれた技術である。ドラムマシンやターンテーブルを買えない貧困層の人達が、ドラムの口真似でリズムを演奏し、それに合わせてラップをしたのが始まりと言われている。
例えばテクノは、タダ同然で取り引きされていたベースマシンRoland TB-303やドラムマシンTR-909を手に入れたゲットーの黒人たちが、その少ない選択肢の中で創意工夫を凝らして鍛え上げていった音楽であることは(たぶん)有名な話。
でもさらにそれを上回るブッチギリのアイディアがここにあった! それは「口真似」! 口はタダ同然っていうかタダだし!
単なる口真似を進化されて、音楽にまで昇華していくその姿勢にもう僕はただリスペクトするしかないわけですよ。
で、僕の知ってたヒューマンビートボックスはヒップホップブレイクビーツっぽいリズムを口で刻む、っていうくらいなんですが、最近はそれがあれやこれやに発展していって、新しいスタイルやテクニックが日進月歩で登場していって、大変なことになっている・・・さらにそれをYOUTUBEとかで間近に触れることができる・・・そんなビッグウェーブに乗らなくてどうする!?
少々熱くなってしまいましたが、まあゴタクは置いておいて、とりあえず動画を紹介していきましょー。
とはいえ、まだこの世界に足を踏み入れたばかりの初心者なので、情報間違っている可能性はありますが、まあ初心者から見てスゲー!と思った動画集ってことで、ご容赦いただけると幸いであります。
ベルギーの最強メガネビートボクサーRoxorloop
というわけでいきなりメガネ君です。ヒップホップヒップホップと言っておきながら、いきなり激弱そうなナード男がベルギーから登場。いやこの人ほんとすごいです。ビートボクシングニューウェーブの旗手。動画見れば分かりますが、抜群のテクニックのビートの上に電子音っぽい音を混ぜたり、スーパーマリオの音を乗っけたり、もろテクノみたいなリズムになったり・・・ヒップホップの枠を逸脱してヒューマンビートボックスの領域を拡大し続ける才人。
個人的には、「B-BOYみたいな見掛けじゃなくてもビートボックスやっていいんだ!」っていうのが目から鱗だったりしました。
フランスの異次元ビートボクサーEklips
バスケ選手がなんでステージ乗ってるの? という感じで登場してくる彼がEklips。最初は普通にビートを刻んでいるだけかなーと思いつつ、パルプフィクションのあの曲をやり初めてからの展開がぶっ飛ばされます。どう聞いても3つくらい同時に音出てるとしか思えない歌いながらビートボックスとか、驚異的なボイススクラッチとか。そして圧巻なのが4:00くらいからのダフトパンク。口でベースとかリズムとかを表現しつつ、さらにボコーダー口真似とか。果たしてそれを口でやる必要あるのか? という根本的な疑問を感じてしまうまでの圧倒的なテクニック。すごすぎ。
伝説のフィルター・ルーティンAymeric
2006年のフランスのビートボックス選手権に颯爽と登場し、「一体こいつは何をやってるんだ?」とヒューマンビートボックス界に衝撃を与えたAymeric。どう聞いてもレゾナンスをかけたフィルターをかけてるとしか思えないビート音がすご過ぎる。あまりにも異質な音作りに「エフェクター疑惑」まであったらしいですが、完全に口でやってるらしい。ビートもいわゆるヒップホップっぽいブレイクビーツではなくて、もっとテクノ系のビートですね。身悶えながらビートボクシングを披露するスタイルも素敵過ぎます。かっこいい!
この人は本職は画家で、実は全然ヒップホップ文化としてのヒューマンビートボックスを知らなくて(ラーゼルも知らなかったとか)、なんか一人でずっとこのスタイルを研究してたらしいです。で、友達のすすめで「大会に出てみれば?」と言われて登場したのがこの選手権。その80年代のアイドルみたいな出自も含め最高です。
下の方の動画もAymericがその異様なビートを披露していて必見なんですが、先にビートボックスをやるCanetonっていうおじさんの変な手の動きとか微妙なビートボックスとか(いやうまいんだけど)会場の盛り下がり具合とか、妙に笑えてならない・・・。
驚異のクラフトワークNumbersルーティンKenny Muhammad
みんな大好きクラフトワークの「Numbers」を口だけでカバーする天才ビートボクサーKenny Muhammad。この人はDJ Q Bertとかとも共演していて必見なのですが、これはコロンビア大学でのライブを収録した動画。なんつうか、異常に正確なビートキープとか、完全に金属音にしか聞こえないハット音とか、見た目の存在感とか、とにかく圧倒的。実際、テキトーにこれを真似してみると分かりますが、このリズムをオカズを含め口で表現するってかなり無茶ですよ。でも今のヒューマンビートボックス界では、このリズムは「wind」っていう名前で基本テクニックになってるらしい・・・レベルたけーよ。
シンガポールの雄、トランペットビートボクサーdharni
アジアにももちろんビートボクサーいるよ! というわけでシンガポールのビートボクサーdharni。世界的にも有名な人で、ビートボックスのテクニックも超一流なのですが、さらに独特の存在感を醸し出しているのがその狂気のトランペットテクニック(トランペット無し)。見てもらえばわかるんですが、トランペットのフレーズを挟んだビートボックスを披露していて、その音がどう聞いてもトランペットにしか聞こえない。いったい口のどこからこの音を出してるの!? ととても不思議な気持ちにさせられます。教えてもらいたい・・・。
完全に余談ですが、このビデオでは垢抜けない大学生みたいな格好していて好感度高いんですが、最近の動画を見てるとヒューマンビートボックスの世界で揉まれたのかすっかりB-BOYな格好をしていて、個人的にほんのちょっとがっかりしました。
高速ビートタンクトッパーLytos
この人はあんまりプロフィールが分からないんですが、この動画を見て唖然。家の浴室で何寸劇やってんですか? という出だしから、一気に高速ブレイクビーツ地獄。どうやって出してんだかわからない電子音とかスクラッチとか、もう呆然とするしかない圧倒的なテクニックなんですが、同時に必死な形相とか、ブレイクのところでの妙に得意げな感じとか、妙に笑えてならないところが素敵過ぎ。ハマってしまって何度も再生してしまっています僕。口の動きが良く見えるので、ビートボックスのテクニック盗むのにも最適ですね、ってこんなテクニック盗めねーよ!
あとZedeっていう激テクニカルなビートボクサーとかと街角でセッションしてるこの動画も最高です。なんかちょっと垢抜けない感じの集い方とか。途中で通りがかり(?)のおっさんがラップで絡んできたりしてカオス。
こういう風に、「YO! ちょっとやってみようぜ!」と言う感じでセッションできるようになるのが夢であります。
ヒューマンビートボクシングを学ぶには?
で、やっぱりこういうのばっかり見てると自分でもやれるんじゃね? という気持ちになってくるのが人情というもの。というわけで情報を調べてみたんですが、モロな質問がはてな人力検索がありました。
http://q.hatena.ne.jp/1128066538
ここにも紹介されてるんですが、humanbeatbox.com(http://www.humanbeatbox.com)は世界中のビートボクサーが根城としているサイトで、チュートリアルとかも揃っているので(英語ですが)まずはここから盗んでいくのが吉かと。
で、日本語のサイトでいいサイトないかなーと調べていて、一番情報源として良かったのがmixiのヒューマンビートボックスコミュ(http://mixi.jp/view_community.pl?id=64652)。初心者向けビートボックス講座から、世界中のすごいビートボクサーの紹介、テクニックの研究など、非常に役立つコンテンツ満載で、その探究心には恐れいります。書き込みも頻繁で、雰囲気もとても良く、非常に良いコミュニティだと思います。
今回紹介した動画もほぼここで知ったものだったりします(コミュニティの皆さんありがとう!)
で、個人的にhumanbeatbox.comにあるこのTransformation Scratchingがやりたくてたまらないのですが。
http://www.humanbeatbox.com/scratching/p2_articleid/103
どうやっても「ピー ピー」とか小鳥の真似かい! みたいな音しかでなくてとても悲しい。
これできたら絶対モテるよ!
というわけで、自分もやってみたい! とか俺できるから教えるよ! とか言う人いたらよろしくお願いします。そしてレッツプレイヒューマンビートボックスツギャザー!
2008-09-01
DS-10に飽きちゃった人のためのPlogue Bidule入門(たぶん1)
いやースゲェッスね。何がって、アレっすよアレ、KorgのDS-10。
憧れのKorg MSシリーズのアナログパッチシンセ(のシミュレータ)が、この値段で買えちゃうって!
しかもシーケンサーとか付いちゃって! 友達とシンクさせて合奏しちゃったりして!
これまでシンセに興味持ってなかった人も思わず買ったりして、ピコピコやっちゃったりしてもう最高!
って俺、DS-10触ったことないんですけど。
まあそんな瑣末な事実はさておいて、発売して一ヶ月を過ぎ、そろそろDS-10にも飽きちゃって、すっかり埃をかぶってる人もいるんじゃないかなーと。
せっかく電子音の音作りっていうディープな世界の入り口に立ったのだから、Max/MSPとかReatorとか使ってガシガシモジュール作っちゃったり、LiveとかCubaseとかLogicとかで本格的にトラック製作やったり、そういう風になってもっとめちゃめちゃな音楽とか出てきてほしいなーということを友達と話していると、「やっぱ市販の打ち込み用のソフトは機能多すぎて敷居が高いよ」と。
まあそりゃーそうですね。こういうDTM系のソフトはもうここ十数年ずっと洗練を重ねてきてて、どんどん出来ることが多くなってきて分かってる人には快適なんだけど、いざ一からやり始めようという人には敷居が高いのは事実。
実際、数万単位のソフトなので買おうとするとかなーり気合入れて買わなきゃいけないし、気軽に触れるものじゃないしね。
じゃあ、DS-10とそういうDTM系のソフトの溝を埋めるうまい具合のソフトないかなーということで、「モジュラー式で簡単に音作りできて」「シーケンサーでちょっとしたトラック制作もできて」「ハイスペックなソフトへとステップアップしたときも役立つ」っていうことでこれですよこれ。
とりあえずお金払わなくても1か月の期間、試用版で無償で使えるし、気に入っていざ買うってときもUS $75! 1万円以下で買えちゃいます。
ソフトとしてはモジュラー型シンセで、信号を繋げていって音作りをやるんだけど、オーディオファイルの再生/ループもできるし、MIDIシーケンサーも付いてるので簡単な打ち込み制作も出来ちゃう。
モジュラーっていうと敷居の高いイメージあるけど、要するにアレっす、ギターとか弾いたことある人はBOSSのエフェクターとかをシールドで繋いで音を歪ませたりディレイかけたりするでしょ。あんな感じで音作りできるイメージ。
まあ、実はこのソフト、日本ではあんまりメジャーな方ではなくて、モジュラー系で言えば有名どころの双璧はMax/MSPとReaktor。ただ、この2つは値段も高いし、かなり音を出すまでの敷居が高いので間違ってもDS-10から入ったような素人は手を出しちゃいけないところ。手に入りやすいところで言えば、Jeskola Buzz(フリー)とか、AudioMulch(シェアウェア/US $89)なんかが人気がある。
で、もちろんそっちでも全然問題はないんですけど、Biduleは以下のところが魅力的で個人的に好きなんですね。
- MacでもWinでも使える!(ついでにWin 64xでも使える) 俺Mac持ってないけど!
- オーディオサンプルを扱える!(mp3は残念ながら未対応)
- ステップシーケンサー(機能的にはいまいちだけど)が付いてて、MIDIを扱える!
- VST プラグインが使える!
- さらにVSTプラグインとして立ち上げることもできる!
- Rewire(マスター/スレーブ)もできるので、他のソフトとの連携も付いてる!
- モジュールが豊富で変態!
ということで、基本的な機能を押さえつつ、VSTプラグイン化できたりRewire連携できたり、痒いところに手が届くところがニクいあんちくしょうなわけです。まあ、少々安定性に問題があるので、ライブでメイン使用するのは若干怖いとかまだ問題点もあるんだけど、それはこれからのバージョンアップで解決していくことを期待。
ということでDS-10と果たして関係あるのか? という根本的な疑問は、単に俺が紹介したいだけ、という回答でザックリと切り捨てましょう。
とりあえずとにかく動かして遊んでみることがすべては始まるのです。
何がともあれインスコ
はい。とりあえずインストールしてみないことには何も始まりません。
ここでは何も悩むことは無いはず。
- Plogue Bidule のページの左側の「Main Menu」から、「Downloads」を選択。
- そうすると「Category」を選択するページが出てくるので、「Bidule (standalone)」を選択
- お使いの環境に合わせてインストーラーをダウンロード。
という感じでインストーラを手に入れたら、それをうまいことごにょごにょしてインストールしてください。
普通に「Next」を押し続ければインストールできるはず。
まあもうこの辺は豪快に、何も考えずにひたすらクリッククリックで無問題でいけるはずです。
あ、ちなみにMacでは試していませんが、たぶん大丈夫でしょう。ジョブスだし。何となく。
早速起動
はい! では早速起動してみましょう。
スプラッシュウィンドウに続いて現れるドキドキの起動画面がこれ!
素っ気ないです。
何をすればいいの!? という置いてきぼり感満載です。
このままではもちろん、何をやっても音は出ません。
この無常観がお洒落!
ではないのですが、まあちょっとだけお待ちを。
いきなりハードコア
ここで躓いたらあかんでーというわけで、Biduleはちゃんと初心者にも優しいサンプルパッチを用意してくれているわけですよ!
あ、パッチっていうのはモジュールを組み合わせたセット、まあざっくりエフェクターのラックみたいなものです。
で、それをどうやって開くかというと、下のようにメニューの「File」「Open」をクリック!
とすると、下のファイル選択の画面が出てきます。
これらがデフォルトで用意されてるサンプルパッチなわけなんですね。
で、13個近くもあってどれ選べばいいの? という状態なので、ここでワタクシのお勧めを申しましょう。
ズバリ、上から4番目の「04_Audiofile_Squasher.bidule」であります。
Squasher・・・Squareher・・・・Squarepusher!!!!
そう、あのSquarepusherが、Biduleのために作ったスペシャル・プレゼンツ! 神様ありがとう!!
というのは俺の完全な妄想なんでありまして、単にSquarepusherっぽいことがでるっていうだけのサンプルパッチであります!!(すいません)
まあとにかくこれを開いてみましょう。
はい、ドン。
グッチャグチャの配線であります。
とても初心者にお勧めできるパッチではない・・・・ように見えますが、ここであえてこのパッチであります。
そう、やろうとすればBiduleはこんなこともできちゃうよ、という底力なのであるわけです。
決して、Squarepusher!!!!と叫びたいだけではないことを分かっていただきたい。
で。当然開いただけでは音は鳴らない。
どうするか?
っていうことで、よく見ると左下のウィンドウにヒントが書いてあるわけです。
さすがBidule! そこに痺れるぅ(面倒くさくなったので途中で)
Press the button on the Trigger after
the signal processing has been activated
このトリガーのボタン オセバ オンガク ナガレル(意訳)。
ということで、今度は左上のウィンドウに注目すると、
- Send Trigger [Send command]
というボタンがあることに気づくことでしょう
ということで何も考えずコレをクリックぅ!
ドンガドゥンドゥン グシュー ドンガドン グゥー
こここここここれは・・・・Squarepusher!!!!
に似た何かっ!!!!
というわけで、とにかくドラムがグチャグチャに加工されながら突進する音が鳴り出すわけです。
でこのパッチを簡単に説明すると、元になってるのはPlogueで準備されている簡素なドラムの音で、
その再生位置や再生スピードを様々にリアルタイムで計算しながら鳴らしているわけです。
もうこれだけで俺は興奮しているわけですが、まあここからがPlogueの見所。
下の3つの四角い箱、「CrossFader_0」「CrossFader_1」「samples to me」をおもむろにダブルクリックしてみましょう。
すると、3つのウィンドウが現れるので、とりあえず勢いのままに下の赤線で囲まれたスライダーとかリストボックスを動かしてみましょう。
シュルシュルシュル グシュー ドンガドン モゥーー
こここここここれは・・・・エレクトロニカ!!!!
っぽい何かっ!!!!
ということで、もうその道の方はこの3つだけで1時間遊べるくらいには楽しめるはずっ・・・!
そして、その道でもない方は「俺の作りたいのはこんなノイズじゃねぇ」と心底思うはずっ・・・・!
まあそりゃそうです。これはあくまで、今あるサンプル音をいかに加工するか、というパッチなので、メロディとかハーモニーとかからは切り離された世界。でもまあ、1つのオーディオサンプルからだけで、こんなにいろいろな音を、しかもリアルタイムで引き出せますよーということでおこは勘弁して欲しいところです。
まあ、俺は最初にこれ触ったとき、ノリノリで1日触ってましたけど。叫びながら。
ということで、いよいよメロディとかの打ち込みに入るよーというところでいい加減長くなったので打ち切ります。
勢いで書きはじめたのに長くなってしまった・・・・。
ということで次回、もし続くとしたら以下のようなことを書きたい、と思いつつ、書かない可能性もありますが、まあそこはそれ、いろいろとワタクシも忙しいものですから、テキトーにお付き合いいただきたいと。
- ステップシーケンサーを使ったメロディの打ち込み
- エフェクターをインサートして音作り!
- フリーVSTプラグインを入れてダブっぽい何か
- Ableton LiveからVSTiとして利用してみる
- ライブ用にパッチを準備
それでは。
2008-05-26
[memo] 学歴についての中間報告
あ、なんか学歴について話すのが流行してるみたいですね!
ということでここは便乗作戦で、中途半端な学歴を持つ僕も朝5時に早起きした勢いで何か書き残して置こう・・と思ったんだけど、id:dropdbさんが引用してるダンコガイさんの書いたこれで僕の思いもほぼ結論でてるよーな感じ。ダンコガイさんすごい!
「上にはぐれた連中」を見て、「オレも大丈夫」と言う前に、自分がどっち側にはぐれているのか確認しておきなさい。 自信がなければ、学校に行っときなさい。 それでもはぐれることを決めたなら、泣き言は封じてしまいなさい。
以上、って終わるのもつれなーい感じなので、そういう風な思いに至った経緯について書いておこうかな。僕の場合、何か家庭内の事情があったり事故があったりとか全くなく、ただ自分の中でクヨクヨと悩んでいるうちに変な道に反れていってしまったという小規模な話なのですが、まあ、こういうケースもありますよ、ってことで。
僕の小規模な学歴
で、自分がどういう学歴なのかをサクっとまとめると、
という感じであります。実はこの前に、地元の私立中学にいくものの、寮生活が馴染めず転校・・・とかそういうこともありました。何かしら、学校というものにうまく通えた試しがないですね。
まあ高校中退の理由としては、学校生活というものに全く馴染めなかった、ということが一番の理由であります。あ、中高一貫の学校だったんで、中学校3年生の3学期くらいから全く学校に行かなくなって、高校生活に一縷の望みをかけたもの、「がっ・・・ダメっ・・・!」という感じで見事にドロップアウト。残念ですね。
まあ、当時は僕はリーゼントに短ランで、だいたい木刀持って学校にいって「センコー、アンパン買ってこいよ」とかタカってたので、そうなるのも当然・・・あ、ごめんなさいごめんなさい。いま嘘付きました。
実際のとこ、真面目に勉強して真面目にテストうけて、先生にビクビクしながら学生生活を送り、自意識過剰で女の子に話かけることができないのが玉にキズな、よくある思春期男子でありました。14歳のときに撮ったこの写真とか嫌なくらいそのときの自分の立ち位置を表して本当に嫌ですね。
まあそれが何で高校中退に至ったか、っていうと、全く意味が分からなくなったんですよね、勉強とかテストとか先生とか友達とか。そのころ、まだインターネットとかなくて、音楽聞いて雑誌読んだり小説読んだりして過ごしていたんですが、そういうメディアで語られてる価値観と、実際に学校とかで語られてる価値観との間で、よく自分の中で整理がつけられなくなった・・・。
と書いていて、あ、これはちょっとカッコつけようとしてるのかもしれないとか思ったので、もっと素直に書こう。まあほんと、「ああ、なんか嫌だ。規定の靴下と違うの履いてるってだけで午前中正座させる学校とか、サザンとか本気で聞いて感動してるヤツとか、キャンディ・ダルファーをジャズと思ってきいているやつとか、マディソン郡の橋を薦める国語の先生とか。ダリィ。ダセェ。」というのが正直な気持ちだったかもしれない。うわ嫌なやつ。でも当時は、本当にそういうことが嫌で嫌で仕方なかった。そういうことを譲りつつ生きるのが本当に嫌だった。なので、辞めました。
まあ、当然のごとく辞めるまでにすったもんだあったわけであります。先生からは、「大検なんて難しくてほとんどの人受からない」「高校行かないで大学入れる人は俺の見た限りでいない」「ましてや就職なんてできるやついない。みじめな人生になる」など脅迫めいたことを言われました。ま、今思えば僕の心配して言ってくれたんだろうなぁ・・・なんて思うほど僕はお人好しじゃねーー!!っす。そのとき先生から言われたことは、後で調べると全部嘘っぱちであることが分かったし。ま、もう僕も大人なんでこれ以上は言いませんが、嘘ばっかり言うな高校の先生! と息巻いてここはスルー。
で、まあそのときにあまり話さなかった父親から言われたことが、最初に引用したダンコガイさんの言ってたことに近いことで。「たぶん君は、あえて厳しい道に進もうとしてるよ。それを知っていて、しかもそれに対する覚悟があるのならば、辞めもいいよ」ってだいたいそんなこと。ああ、そうなんだなぁ、じゃあいっちょがんばるべか、とまあ暢気に考えてましたが。
その後、インターネットを始めてオフ会三昧・・・ってわけじゃなく、1990年代半ばの九州の片田舎に住んでいた僕にとって、インターネットとかは遠い世界の出来事。まったくパソコンに触れることなく、バイトして日金を稼ぎつつ、本読んだり音楽きいたり犬の散歩をしてタラタラと過ごしたのであります。まあ、当時友達がリアルゼロの世界だったので、寂しくなかったというと嘘になるんだけど、でもそういうことは全く問題じゃなかったな。好きなことを好きなだけ考えられる時間が、しかも山ほどあるっていうのは素晴らしい、と思いつつ、でも恋愛に憧れたりしする思春期を悶々と過ごしていました。
でラララ大学生活
といきなりすっ飛ばしますが、その後大検を取って、東京の大学に進学したわけであります。何で大学に進学したの? っていうと、僕の場合は幾つか理由があるんだけど、はっきりいって僕は大学行かないで生きていけるほどの何らかの特化した実力を持っていなかったし、それを見つけることができなかった、っていうのが一番大きい。で、高校やめてフラフラしてたことによって分かったことの中で、それが一番の収穫。まあ、当時の精一杯の情報収集能力の中での話なので、今考えると全然小さな世界観の中で考えてたわけでありますが、懸命に自分のやりたいこととかできることとか、手の中の物差しで測っていった結論として、そういうことが分かった。たぶん高校行ってたらそういうこともできなかったと思うので、それはそれで自分の中で自身を持って言えるようになったわけであります。僕には何の才能も、飢餓感もないと。悲しいけど。
まあ同時に、「学問」というものに対する興味ってのが芽生えてきたというのもあり。たぶん、ここで大学行かないと、「学問」というものに真面目に取り組む機会が失われてしまうかもなーという気持ち。で、せっかくそういうチャンスがあるんだったら、それに取り組んでみるのもいいんじゃないか、と思ったわけで。で、学問に取り組むのならばできるだけしっかりと教えてくれるところがいい、と思ったので、一応がんばってそこそこの有名大には入りました。当時、そこが英語と国語と小論文で入れる学部だったので、高校3年生の歳だった頃に浪人生用の予備校のコースに通って、一点突破主義でそこだけを勉強し続けました。面倒くさい期末テストとか、学校行事とかに加わらなくてよかった分、集中して受験のためだけに勉強できたので、これはとても効率的だった。
とりあえずの結論
で、実際今でも惑い多き人生を生きている僕にとって、結局学歴って何なの? ってことは現状の中間報告でしか言えないわけだけど、「履歴書に書くとき便利です」以上。これは、「何々の資格を持ってる」とか「何々というオープンソースのコミッターです」っていうのと同列な意味で、場所によっては致命的にキくときもあるし、全く効力を発揮しないこともある。でもまあ、あるとそれなりに転職のときに役立つので、「俺はコレで生きていく!」ていうのが無いときには、とりあえずあると便利。
で、それは全く否定的な意味じゃなくて、カッコよく言えば「サバイブしていくための武器」でもあると思う。自分はコレで生きていくとか、俺はコレをやりたい! それ以外に興味無い! と言い切れる人って、ホントに一握りなわけです。僕はそういうのに強烈に憧れていたので、何度もそういう風に自分を奮い立たせようとしたわけでありますが、結局そういう風に生きることはできなかった。悲しいことに。でも、まだどうなるかわからねーな! 俺は大器晩成型だからな! とか思ってるアホでもある。まあとりあえずそういうことを考えながら生きていくための武器として手にとるのが、「学歴」であってもいーじゃん、とか思う。もちろん、それじゃなくてもいいんだけどね。
大学って結局何なの?
んで、「学歴」の話からズレるんだけど、大学行って「学問」を真面目に取り組んでる人がどういうレベルでやってるかっていうの見れるのはとても良かったと思う。僕は文学部哲学科っていう実益からはほど遠い世界の学部に通ってたんだけど、むっちゃ難解なカントの授業のときに、お爺さんの教授が「カントのここがとても面白いんですよ・・・グッフッフ」とものすごく面白いそうに授業やってて、うわ哲学をホンキでやってる人ってこういう世界に言っちゃうんだ(いい意味でも悪い意味でも)・・・っていうことがとても印象に残ってる。自分の好きなものを本当に追い詰めて、その世界で生きている浮世離れした人たち・・・もちろん現実はいろんな面倒くさいこともあるんだろうけど、そういう人たちに自分の持ち前の知識で一生懸命立ち向かおうとする、っていうのは絶対自分の世界を広げる契機になると思う。
さらに言うと、それが「学問」でなくてもいいと思う。「音楽」でも「映画」でも「プログラム」でも「漫画」でも。どの世界でも最前衛で戦ってる人たちがいて、そういう人たちがどういうことを考えていきているか、ということに自分から足を運んで、たまには参加してみたりしてやってみるってのはたぶん大学生のときが一番やりやすいし、やってもいい時期だと思うわけです(たぶん)。なので、何か自分の興味あることがあったら、あらゆる損得を一端抜きにしてそれを極めよう、って本気で取り組んでみる、ってのが大切なんじゃないかなーとか。まあ、それこそ「モラトリアム」なわけですが。
で、もし今「大学いくのどうしよっかなー」と悩んでる人がいたら、「もしちょっとでも自分の興味のあることがあって、それが一致してたら、行った方がいいんじゃん?」って言うと思う。まあたぶん、本当に才能ある人はそういうことで悩んだりしないと思うので(予想だけど)、悩んでてどうしても答えがでないんだったら、とりあえず自分の生きやすいように場所を移して結論を先延ばしにする、っていうのも一つの結論ではあるよなーと思います。ということで。
















Beardyman と FluteBox Lee が外せませんよ 世界が誇る変態です
Nathan "Flutebox" Lee and Beardyman @ Google, London
http://jp.youtube.com/watch?v=e3kyNGVK-hI
コメントありがとうございます。
うおこれすごい。
いいですねーこの無駄に人間の限界にチャレンジしてる感!
しかもなぜGoogleのオフィスで? とか謎。素晴らしい変態。