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2003-05-03 はてな氏

●「はてな」はやっぱり面白い。いま「日本人」の定義をめぐって複雑なやりとりが続いている。●ごぞんじの方はごぞんじのとおり、「はてなダイアリー」には単語の定義を共同で作成していくページがあり、誰でもコメントや書き換えができるのだ。しかも、「はてなダイアリー」で日記を書いているユーザーが、自分の日記に「日本人」という単語を使うと、そこからその「日本人」の定義作成ページへ自動的にリンクされるようにもなっている。●ここから、少なくとも二つの、極めてワクワクする話が思い起される。●一つは「ある言葉の意味とは、その言葉がどう使われているかということであって、それ以外ではない」といった、ウィトゲンシュタインにルーツがあるとおぼしき、言葉の捉え方。●もう一つは、人間の思考が――いやもう少し話を絞って、人間の概念というもの(たとえば「日本人」という概念でも「猫」という概念でもなんでもいい)は、頭のなかで王様みたいなニューロン群が指揮統括して作り上げているのではなく、無数のニューロンがあれこれ相互作用(バチバチ)を繰り返していくうちに、そのネットワーク全体のうえに、それがどこにあるとは特定できないかたちで浮かび上がってくるのだ、といったコネクショニズム的な見方。=柴田正良『ロボットの心』や信原幸弘『考える脳・考えない脳』が参考になる。●いま「日本人」という単語をめぐって、多数のユーザーがそれぞれの定義やコメントを書き込み、それらが互いにリンクされ、そこにはプラス評価もあればマイナス評価もあるし、また別の言葉や別の日記もかまわずリンクされるし、とてもややこしく、おまけに投げ銭まであって、とそんなことが果てしなく繰り返されていくうちに、たぶん「はてな」でつながったページ全体のなかに、いくらか「日本人」の概念が浮かびあがっているに違いない。問題はしかし、定義作成ページをリンク先まで含めて全部読むのはかなり大変だということ。言い換えれば、その概念を意識できる主体「はてな氏」がいるとしても、それは個々のニューロン(ユーザー)ではないわけで、いったい誰なのかということだ。果てなし。

●そうだ、どうせなら、このトピックについての記事は、ぜんぶ「はてな氏」にも知らせていくことにしよう。

jounojouno 2003/05/03 21:32 そこからいくと、むしろ説明文なんてなくしちゃって、或る単語についてのアンテナみたいにしたほうがおもしろいですね、

tokyocattokyocat 2003/05/04 14:07 そうですね、ウィトゲンシュタイン説は、グーグルの検索結果として実体化しているのかも。

nazokingnazoking 2003/05/04 17:49 こういうののことですか? http://www.googlism.com/

tokyocattokyocat 2003/05/04 23:53 いやその、Googleの検索結果というのは「言葉の使用例」を集めたものなので、それを「言葉の意味」と考えると、ウェトゲンシュタイン的かな、というごく平凡な話です。「単語についてのアンテナ」というのも、つまりそういうことかなと。

tokyocattokyocat 2003/05/05 00:11 あ!「www.googlism.com」というのは、「〜は〜です」という使用例を抽出してくるのでしょうかね。おもしろいことをしますね。それこそ、google脳に「定義を担うニューロン群(モジュール)」が一つ加わった、ということになるかもしれませんね。