東京永久観光

【2019 輪廻転生】

★アメリカン・グラフィティ(DVD)を見終わったら、夜が明けてきた。

青春とはいつもどこでも同じさというのは錯覚で、あんなでかい車で男子も女子も遊び倒すのは、60年代のアメリカならではだろう(映画公開は73年)。たくさんのポップス曲もまさにこの年代。それと、田舎の高校を出て都会(東部)の大学に出ていくときの交通機関は、飛行機。

リチャード・ドレイファスに、その一夜で次々に起こる出来事は濃密でハデなのだが、それを受けとめる本人の内面のほうに、もっと興味が向く。そのあたりが小説っぽいかんじがした。ウルフマン・ジャックのDJが流れ、主人公のリクエストにまで答える。どうしても「風の歌を聴け」を思わせる。


『考える人』村上春樹インタビュー。小説は「なにを書くか」そして「どう書くか」という問いがある。今回のインタビューは、「どう書くか」の極意のようなことがけっこう明かされていると感じている。会話の役割とか描写の役割とか、けっこう明確な位置づけをして書いているようなのだ。