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2017-07-22

「表象から知覚へ」(ゲンロンβ16)


昨夜届いた『ゲンロンβ16』(下にリンク)を読んでいたら、東浩紀が「人類は長いあいだ知覚の秩序を作れなかった。表象の秩序しか作れなかった(観光客の哲学の余白に)」と書いていて、雷に打たれた気分だった。

http://ch.nicovideo.jp/genron-cafe/blomaga/ar1302598

なるほど、そうか。いやたしかに、そうだ。デジタル化とネット化は、いわば真綿のように私たちを包んでいるため、「どうも前と違って なんかものすごくヘンなんだけど…」とうすうす感じつつ、うまく言えない。しかしそれが少なくとも1つの決定的な言葉になった。表象から知覚へ。

「表象から知覚へ」は、おそらく、「人間から動物へ」また「規律訓練から環境管理へ」と同じで、世界の基盤の変化と、それに巻き込まれざるをえない私たちの心と体の変化を、ズバリ指摘している。そこに「国民国家と帝国の二層構造」をもこの論考は垣間見ている。いきなり雹に打たれた気分!

今たまたま物理学の本を読んでいるが、自然科学には、過去からの探究の果てに浮上してきた課題が、たとえば「量子力学と相対性理論の矛盾をどう解く?」のようにはっきりある。人文・社会科学は混沌とするばかりにも見えるが、その現在に不可欠のはずの課題の可視化をゲンロンは試みているのかも。

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