アフタヌーン新連載の武士道シックスティーンが面白い件について

今月のアフタヌーンから連載され始めた武士道シックスティーンがなかなかいい味を出しています。この武士道シックスティーン誉田哲也さんの小説が原作の作品で、しおんの王安藤慈朗先生が絵を当てています。原作を読んだことはありませんが、剣道を題材にした二人の少女の物語になっているようです。第1話を読んでしまったからには、あえて小説版は外して安藤版の漫画を楽しみたい所存です。なお、映画化も決定しているそうです。成海璃子さん、北乃きいさんといった人気のある方が出ているそうなので、映画を見てから安藤版を読むというのもいいかもしれませんね。


それにしても、安藤慈朗先生を使ったのはいい。すごくいい。しおんの王(アニメ未視聴)がものすごく好きだったこともあるんですが、少女を題材にした作品を描かせたら天下一品ですよ。また、静の中に動を入れる達人でもありました。将棋ってかなり静かなイメージのある競技なのに、その中に躍動感があるんだから凄い。
今作品はそれとは逆に剣道という動くスポーツを用いていることもあり、動きの中にある一瞬静まる姿が妙に凛々しく感じさせてくれていい感じです。



凛とした静


二人の主人公である、磯山香織、西荻(旧姓:甲本)早苗が対照的・・・香織がまっすぐどんどん進むタイプであり、早苗が静かになめらかに動くといった、動と静、剛と柔という両極端な性格も、安藤先生のやりやすい動きを作り出しているように思います。



また、何といっても安藤先生が描く少女の瞳が素敵すぎ。しおんの王時代にもそうだったのですが、しおんが日常で見せる優しい目と、将棋の中で絶対に負けないとまっすぐ見つめる目がすばらしかったです。武士道では香織と早苗がそれぞれの目つきを兼ね備えています。




まっすぐな瞳と優しい瞳


絵とストーリーが見事になっている時点で武士道シックスティーンが面白くならないわけがないと思うわけです。



ちょっと剣道の方に目を向けますと、香織は全中で準優勝をするだけの実力を兼ね備えている一方、早苗は中学時代に一度も綺麗な一本を取ったことがないという程度の力の持ち主。そんな早苗が中学最後の大会(市内規模)で香織から一本を取ることになります。ヘタな人間に何故・・・とイラ立つ香織ですが、早苗自身が不思議な動きをしていた(らしい)のも事実。さすが映画化するだけあって読ませてくれるなぁ〜と思いながら読後を味わっています。最近の剣道漫画といえばバンブーブレードもありますが、それとは違った形で剣道というものが楽しめるかもしれません。面白いです。




・・・あ、ちなみに早苗は俺のものね。