あえて言おう”愛”であると「メテオさんストライクです!」

もう8月が終わろうとしています。本来であればマガジンイーノが発売している月ではありますが、困ったことにそのマガジンイーノが今では存在しません。休刊してから2ヶ月、そして次の雑誌が刊行されるのは2ヶ月後の10月。まだ全容が見えていませんが、一体どんな雑誌になるのか、そもそも名前は何になるのか。色々と不安と期待が入り混じる状況です。イーノは・・・、俺の好きだったマガグレを潰してまで創刊したイーノは・・・「面白ければそれでイーノ」ってことでしたがどーなることやら。



そんなわけでイーノ作品の最終巻がぞくぞくと発売されています。今月はイーノの数少ない(?)ギャグ作品でもある「はんびじぶる」の2巻が出ています。
女の子には認識されるけど、男の子には認識されづらいという”半透明人間”な主人公・美濃輪春奈によるショートギャグ作品。春奈を面白おかしくいじる友人たち、春奈が好きな男の子を含めた日常系になっています。イーノっぽいなと思わせてくれるギャグです。本自体がはんびじぶるなためか、書店で見つけづらかったんですが・・・。このあたりにイーノらしさが伺えます。




気になる方は是非どうぞ。書店で見つけられたらそこはとてもいいお店です。







今月はもう1つイーノの作品が発売されています。「メテオさんストライクです!」なんですが、とても愛に溢れた作品です。基本的に頭の悪いギャグ(褒め言葉)なんですが、全ての話が愛をテーマに描かれて・・・いるってことでいいんですよね?



メテオさん「パンツ愛とか大切だよ (`・ω・´)キリッ」

子供の頃、宇宙人によって10年後の地球滅亡を知らされた主人公・小林ヒロ。当時も相当バカにされたようですが、10年後になり地球に降り注ぐ隕石群を人知れず防ぐために奮闘中です。
なお、隕石を砕くのはヒロ自身ではありません。地球滅亡の危機を知らせてくれたメテオさん(宇宙人・巨乳)の力を借りて隕石群を跳ね返します。ただし、そのためには「地球が救うに値する星であるか」「そこに愛はあるか」、これらをメテオさんに証明しなければなりません。証明方法は・・・まぁ、何かエロいのばっかりなんですけどね。例えば3巻で試された試験で言うと「女子100人のパンツを見ろ」なんてものがあります。えっ、地球・・・大丈夫ですかね。







残念なことに3巻が最終巻となりますが、最後の最後にやってきた本当の絶望。超超巨大隕石群の襲来にヒロも本当の「愛」を見せなければなりません。その愛がなければメテオさんも”あの”最強必殺技が出せません。
全体的におっぱいだとかパンツだとかって話ばかりなんですが、基本的には「愛」がテーマになっていることは見逃せません。パンツ愛もいいですが、女性を好きになるという愛情、母親からもらう愛情、そんなたくさんの愛情に溢れています。どうしてもインパクトの点でメテオさんという存在に目が行きがちなんですけども、本当は地球人の女の子(多分こっちがヒロイン)とヒロとの関係性が重要な要素になっています。むしろメテオさん抜きの恋愛漫画としてでも読めるかもしれません。
まぁ、普通の恋愛要素、おパンツ、おっぱい、そしてメテオさん、そんな大きなネタをひっくるめて違和感なく読めたのはさすがだなぁと。アホの皮を被った素敵な”愛”漫画です。


ヒロのお母さん

特に最終話で明かされたヒロの母親が亡くなった死因については驚愕しました。というか泣いてしまいました。お母さんネタに弱いんですよ・・・。息子を車から守る母親。これから死んでしまうと分かっているのに、息子をこんな笑顔で見送れる母親。ヒロのお母さん・・・、あなたが救った息子さんは地球を救いましたよ。











息子さんは地球を救いましたよ。
(↑大切なことなので2度言いました)






ちょっと上でも書きましたが、メテオさんという存在は必要だったのかと最初は悩みました。
最終的に地球を救う裏側(表側?)でヒロインの心を救っています。これだけでも漫画は成り立ちます。ヒロインかメテオさんのどちらかだけでも漫画は描けたはずです。しかし、地球人のヒロインたちやメテオさんがいて、絶妙なバランスの中この漫画は成り立っています。ここでは書いてませんが、地球人の別の女の子もいますし、ヒロを邪魔する刺客も出てきます。それらが合わさって「メテオさんストライクです!」が作り上げられています。


いつもは強面のメテオさんも愛でニッコリ

この作品を一言で表すと、結局は「愛」なんだと思います。お世辞抜きにそう思います。愛ってこんなものなんだよと説く作品でもなく、こういう愛っていいよねと紹介する作品でもあります。読むとアホみたいなネタばかりの作品なんですけどね。



ところで、皆さんは何に愛情を注いでいるでしょうか。愛は地球を救えるのか本当に怪しい世の中ではありますが、何か1つにでも愛し愛されるものがあるって素晴らしいじゃないですか。俺ですか?俺は・・・講談社ももいろクローバーでしょうかね。特に講談社様には足を向けて寝られません(チラッチラッ  皆も講談社作品読もうぜ!!愛に溢れてるから!笑いながら皆さんの愛が見つかればいいと思いつつ、メテオさんオススメです。




たくじ先生には講談社にいてもらいたいですけどね。イーノがなくなって、次の雑誌がどうなるか分かりませんがマガジンZのニオイがある雑誌じゃないと・・・。残ってくれることを期待。