ゼニ稼ぎは会議室で起きているんだ・・・と思う「グラゼニ・第6巻」

イチローヤンキースに移籍しました。松井はレイズを戦力外になってしまいました。日本人が大好きな野球という競技。非常に華やかな世界であり、そしてお金もガッポリな世界です。ただ、松井の現状を見るに、非情な世界でもあります。名誉のために頑張る者もいれば、お金のために頑張っている選手もいるかもしれません。ただ、何が起きるのか分からないのが野球。人生の長さと比べると選手生命が短いのが野球。



トクさん、無職で結婚!?

グラゼニは野球というスポーツそのものよりも、野球人を描いた作品じゃないかと思います。6巻ではシーズンが終わってからのお話がズラリとしています。まずは主人公・夏之介の先輩でもあるトクさんの人生話。
トクさんも元は野球選手でした。引退後にラジオの解説を勤めています。夏之介とは同郷でもあり、いいアドバイスをしてくれる大先輩でもあります。そんなトクさんですが、野球の解説としてこれから!となってきたこともあり結婚を考えます。ただ、裏では解説者をクビになりそうだったり・・・。
話の中では、野球解説者がクビになった後の仕事として独立リーグのコーチというお話が出てきています。野球選手は華やかな側面を持つ一方で、成功する人間なんて一握りしかいないわけです。選手を辞めた後に、コーチをやれる人間は一握り。解説者だって一握り。そもそも野球に関わることができる人間すら一握りです。・・・條辺を思い出しました(うどん屋をやってます)。

そういえば、この作品で初めて実在の人物が出てきましたね。野球選手じゃなくて、まさかの松本ひでおアナウンサーが出てくるとはww
トクさんにクビを伝える役目を任された松本アナウンサー。こんな形で出されるとは本人も驚きだったでしょう。トクさんのクビ騒動の裏で蠢いていた球団コーチ人事の話も面白かったですね。全部が全部、グラゼニと同じというわけではないわけですが、こういう悲喜交々なお話も面白いですね。




夏之介も契約更改へ

この作品が始まってから楽しみだったこと。それはやはり契約更改でしょう。“グラウンドにはゼニがある”を公言している夏之介にとって、この契約更改は非常に重要な話題です。その年の成績を見てもらい、来年の糧とする作業。ヘタをすると、夏之介にとって野球よりも本業に近いかもしれません。
面白かったのは、50万円で刻む⇒球団の裁量で100万円にしよう!という流れでしょうか。選手を気持ちよくプレーさせるための裏技っぽいですが・・・。果たして本当に使われている方法なんでしょうかね〜。まぁ、本人にとっても目の前でお金を上げよう!なんて言われたら気持ちがいいはず。さすがに1000万円プラスしよう!とは言わないまでも、50万くらいならね。
しかしまぁ、夏之介はそこからさらに自己アピールをしてくるんだからさすがです。結果的には上げてもらっていますが、夏之介ほどに粘る選手っているんでしょうかね??銭闘・・・な〜んて言われますが、夏之介のはただただセコかっただけのような??




先発転向??

地味に3000万もいっていない夏之介ですが、来期は中継ぎエースとして期待されています。しかし、先発に左が手薄なこともあり、首脳陣は悩んでいるようです。
なお、夏之介に先発を勧めているのは、元選手の北王子さん。社会人から2000本安打を達成した右投左打。引退したチームの名古屋でも次期監督と呼び声高いお方。そんな人が夏之介に目をかけてくれています。これが良いことなのか悪いことなのかはまだ分かりませんが・・・。


6巻はこれまでと違った部分がたくさん見れて面白かったですね〜。やはり選手としての後のお話、そしてメインイベントの契約更改。あとは、夏之介の今後。野球漫画らしくない野球漫画を楽しめました。まだ見れてないのは、夏之介の1億越え、個人タイトル、ちょっと気が早いですけど引退後。過去編で言えば、入団話や契約金をどうしたか、いつからグラゼニの考えになったか〜といったところでしょうか。あ、恋愛方面の話を忘れ・・・いやまぁ、いいか。というわけで、続きが気になります。