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□ スプレーカーネーション
アンコールから会場に広がったピンク色は、桜、というにはあまりにも鮮やかな色合いで、
僕は季節柄もあって、なんとなくカーネーションの花を思い浮かべていました。
カーネーションにはいくつかの品種があって、その中にスプレーカーネーションというタイプがあります。
カーネーションは一本の茎に一つの花を付けますが、スプレーカーネーションは茎が何本にも枝分かれして、
そしてそれぞれが、普通のカーネーションよりも少しだけ小さな花を咲かせます。
僕はあの場所で、そんな花を見ているような気持ちになりました。
何千本にも枝分かれして咲いた、ピンクのスプレーカーネーション。
カーネーションは母の日によく送られる花で、そのいくつかある花言葉の中には「母の愛情」が含まれています。
でもスプレーカーネーションは、こんな意味の花言葉を持っています。
「試練に耐えた誠実」
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僕はコンサートで石川さんを見ていて、目を見張る時が何回かありました。どうしてこの人は、こんなに笑っているんだろう。
この人の笑顔には、凄みがある。
揺るぎがない。
５年間という時の流れの中で、脆い土台に楔をひたすら打ち込み続けた、そして彼女が手にした、確かな「笑顔」。
その、楔を打ち込む姿すら想像させるような気迫のこもった笑顔をその場にいるファンへ、そして後を託す者達へと向けていく。
プロフェッショナルとして確かに誠実なその姿は、僕がこれからモーニング娘。や高橋愛を見続けて行くために必要な
楔を、一つ石川さんから手渡されたような、そんな気持ちになりました。
手渡された楔をぬかるんだ土台に打ち込んで、僕はこれからも彼女達を見て行ければいいな、と、そう思っています。
そうする事が、僕が石川さんの気持ちに応えられる唯一の行動だろう、そう思っています。
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「集団の美しさ」
あなたが愛したモーニング娘。がいつまでも美しい集団でありますように。
石川梨華さん、ご卒業おめでとうございます。
