2006-10-31
■[舞台感想]劇団兄貴の子供『昨日拾ったコレから』
劇団兄貴の子供第一回公演『昨日拾ったコレから』
2006.10.27(金)〜29(日)
阿佐ヶ谷シアターシャイン
作・演出:小田学
出演:山本圭祐、渡猛、碓井清喜、東美伽、増元拓也、若原めぐみ
28日、昼公演。
仕事にうんざりし好きな子にも振られて、人生に希望が持てない男。自殺を決意した夜、公園に落ちていたおじさんを拾う。記憶をなくしたおじさんは自分は妖精だと言い張り、男の過去を塗り替え、男に生きる希望を与える。しかしおじさんの使命は、自殺する筈だった男の魂を運ぶことだった。
可愛らしいお話で悪くなかったと思います。けっこう好きでした。
今回この公演を観に行こうと思ったのは、出演者の1人、ピチチ5メンバーである碓井さんが、ピチチ以外のところでどんな演技を見せてくれるのかと思ったから。この人は「幼い狂気」(by野間口さん)という形容がぴったりだと思う。怖かった!
おじさんの妖精界における先輩、実は男にとりついていた「呪い」。バッタの扮装しているんだけど、笑っちゃうようなそんな格好も笑うに笑えない。幼い高い声で幼いしゃべり方で、にこにこしながらおじさんに男の魂を奪うか自分が消えるかの二者択一を迫るところ、一瞬だけ落ちる声のトーンに思わずゾクっとした。手にした鎌(本物)を壁に突き立てたり、窓枠にもたれてじーっとおじさんと男の会話を聴いていたり、緩急つけた演技が最高。好きだなあ、この人。もっといろいろ観てみたい役者。
主演の2人、山本さんも渡さんも堅実な演技で良かった。正直、物語はありきたりだし脚本も演出もべたべたな印象を受けたんだけど、役者が良かったから充分楽しめたという感じ。約一時間という上演時間も丁度良く。冴えない人生の中でおみくじで大吉を引いたことすらない、という男に、最後、おじさんが「大吉」と書かれたおみくじをプレゼントするというのはほのぼのと可愛らしい。
■[舞台感想]オールド・ロッテン・ピロティーズ『やわらかい旅』
オールド・ロッテン・ピロティーズact・2『やわらかい旅』
2006.10.27(金)〜29(日)
プーク人形劇場
作・演出:小田井孝夫
出演:藤本征史郎/奥村香里/真下かおる/新倉壮一郎/三土幸敏(以上、くねくねし)/立見香/志甫真弓子/今奈良孝行(EHH∃)
29日、昼公演。
新婚旅行に出かけた幹夫とマキが出会う、様々な人々。かつて暴走するサイから人々を救った町の英雄である議長の不肖の息子、その恋人(?)、恋人の友人姉妹、議長の友人だった古見宇根(こみうね)さん、同じく議長の友人であり姉妹の父親である吐無(とむ)。不肖の息子がサイの暴走を止め、幹夫とマキがささやかないさかいを経て仲直りするまでのちょっとした物語。
プーク人形劇場という可愛らしい劇場で、子ども用の可愛らしい椅子に座って観るのに相応しい、可愛らしいおとぎ話。ゆるゆるとしたテンポ、ストーリーといえるほどのストーリーもない展開。しかし油断してると時々鋭い笑いに襲われる。
このORPはくねくねしの姉妹ユニットという感じで出演者のほとんどがくねくねしメンバーなわけですが、やっぱくねくねしの役者は残らず濃い…一人ひとりが強烈な存在感を放ってて見逃せない。三土さんなんか、舞台袖に見切れるように突っ立っているだけで笑いが止まりませんでしたわ。三土・今奈良・新倉の合唱は素晴らしかったいろんな意味で。今奈良さんを初めてまともに観ましたが巧いなあ。オーバーすぎない適度な存在感。
衣装が、やっすい感じなんだけどそれがかえってすごく可愛くて、特に女優陣の衣装はめっちゃくちゃ可愛かったなあ。サーモンピンクのボーダーのワンピース、ぴらぴらした生地の真っ青なスカート、鮮やかな緑のワンピに花を飾った麦藁帽子、カラフルなボーダーシャツに赤いサブリナパンツ。華やかで明るくて楽しい。
若干長い(2時間近くあった?)かなーという感じで途中ちょっとダレましたが、たまにはこういう可愛いお芝居もいいじゃない。


あの高揚感は舞台ならではのものですよねえ。単純に暗闇も心地いいし。
もったいないのでゆるゆると50コやっていきたいと思います。