庭園ツアー中央線から青梅線へ

殿ヶ谷戸庭園をおとずれました。夏の日の雨雲が切れ切れに襲来する日。
国分寺駅から徒歩数分のところにある殿ヶ谷戸公園は都の経営でていれもよく
国分寺崖線からの豊かな湧き水を中心に、高低差を生かした変化のある地形を
最大限魅力的にいかした緑豊かな庭園です。

湧水を水源とする池を崖の上の東屋から見下ろしたところ
相当な傾斜が深山をおもわせる風情。秋にはヤマモミジなどの紅葉もきれいなことでしょう。

ここが水源です。清らかに湧き出る水に自然のめぐみをかんじます。
おりしもの雨でみどりがこよなく美しい。

もうそうちくの林や芝生の丘を通り過ぎるとこの萩のトンネル。
夏の終わりにさきはじめた萩にやがて来る季節のさわやかさを期待します。

向島百花園の萩のトンネルは有名ですが、同じ都立の公園ながら
こちらのほうが手入れも格段によく気持ちがよい。
同じように手入れのスタッフ人員は配されているようですが・・・

崖線の湧水群を散策したあと、脚を伸ばして青梅線への旅ー玉堂美術館へ。
川べりの料理店で遅いお昼のあとご主人のご好意で車で送っていただいて
閉館間際の美術館に滑り込みました。雨にしっとり潤った杉木立を背景に吉田五十八の建築と
中島健の造園は見事に調和して多摩川奥多摩の山々もすべてが溶け合った
すばらしい景色です。東京にはまだまだ見所満載です。
それにつけてもこのように美しい山々の景観がたもたれている理由のひとつに
日本の景観つくりに尽力した本多静六博士の尽力のあるのを
近頃知りました。美しい景観は志ある人の手によってたもたれているのです。

東京の奥座敷への小さなたびですが
歩く距離もほどほどで電車の接続さえ確かめれば時間も無駄なく
交通ルートも至極便利なおすすめのコースです。

 ※余談ー青梅駅乗換えでは失敗。同じホームで待ち時間ゼロの乗り換えにとびのり乗客に  
  念のためたずねた行き先を「行きませんー。」ときっぱり答えられ下車。去りゆく後ろ姿には
  はっきりと「御岳行き」とありましたー。ばかでしたね・・・とほほ