久し振りに御徒町歩き

コーレーグース

 昨日の記事でここのところの秋葉原通いの理由を述べたのですが、秋葉原の後には神田へ流れることが多く、最近では御徒町方面へは御無沙汰だったのでした。ということで、先週末は仕事帰りに久々に岩本町から昭和通りをひたすら北上し上野・御徒町方面へと足を延ばしたのです。上野駅不忍口にほど近いOSドラッグにて常備薬の頭痛薬や目薬を購入するのが目的。バファリンと同等品のベネスロン40錠¥398、イブクイック40錠(会社の人の頼まれ物¥970)、ロートビタ40¥190を購入し後は野となれ風となれ状態。
 『肉の大山』から『たきおか』、『大統領』辺りも心動かされますが、この日の気分ではありません。そういえばとブラブラとアメ横を歩きながら魚屋をチェックし、お茶屋さんで緑茶を買い、としているといつしか御徒町へと辿り着きました。久し振りに春日通り手前の『ちょいのみ アメ横』というお店があり、そこへ立ち寄ろうかと思ったらシャッターが閉まっています。あれれ、金曜日なのにと不審に思ったら『売物件』の貼り紙が。うーむ、まだ出来たばかりだったはずなんですが、やはり競争が激しいのですね。場所はもう目の前が駅ですから抜群の好立地なんですけれどもね。

 どこか新しいお店にでも行くか一軒目から『ボヤキ』に、と考えて吉池の横の通りを歩いていると、焼酎の『金魚』さんをチラリと覗いて見ると、顔馴染みのオネエサンが目に入りました。過去に何度か訪れて出会えなかったのでこのところ御無沙汰でしたが、これならと久し振りに入って見ました。以前は見掛けなかった緑の提灯が店先に吊り下げられています。この緑の提灯は『地場産品応援のお店』という運動に参加・加入しているお店に掲げられているとのことで、

カロリーベースでの日本産食材の提供量

50%を超えれば星一つ ★
60%を超えれば星二つ ★ ★
70%を超えれば星三つ ★ ★ ★
80%を超えれば星四つ ★ ★ ★ ★
90%を超えれば星五つ ★ ★ ★ ★ ★

ですから、こちらのお店は驚きの90%以上です。後ほど聞いたところやはり以前はなかったそうです。

 金魚セットという料理3品と飲み物が付いたお得なセットメニューを頼んで最初に来たのがカンパチの刺身。これはあらかじめ切り分けられ盛り付けられているので、ラップを剥がして運ぶだけだから早いのも当たり前ですね。切り置きでもまだ早い時間ですからエッジもピンと張っています。




 お浸しをカクテルグラスに。これからの季節はやや涼しげが勝ちすぎるように思えますが。黄色いのは食用菊でしょうか。たっぷりの花削りもそうなんですけれど、ひたひたに近いほどの出汁醤油に浸かっているので、口に含むと出汁しの香りが口いっぱいに広がります。ただの茹でた野菜に鰹節を載せて醤油を掛けて食べるインチキお浸しとは一線を画します。いつもながらこの味付けには感心させられます。


 こちらは今が季節のイクラ。自家製かどうかは聞きませんでしたが、ワタクシそれほどイクラに執着はないので。北海道生まれなのに不思議がられます。






 壁を見ると今まで見掛けなかったホッピーのポスターがあります。セットのドリンクは生ビール(スーパードライ)、焼酎の割り物が選べるのですけれども、これまで見なかったホッピーもチョイスできるのか尋ねるとプラス¥150で可能とのことでホッピーにしてもらいました(嬉)。




 顔馴染みの女将さんがお新香を運んできました。ここの糠漬けは絶品なのですね。作り方は以前教わって早速それまでの糠床を捨てて作り変えてしまったぐらい。スーパーで売っている炒り糠を使うのではなく、精米店で生の糠を貰ってそれを使い、鷹の爪ぐらいで下手な他の物は入れないのがコツだそうです。癖が全くない仕上がりで、こちらのに較べるとワタクシの糠漬けはやや酸味があります。もちろんそこは好みの問題ですが、各家に存在する菌との兼ね合いで糠床の具合も変わると聞いたことがあるので、もし糠床を分けてもらっても同じ味になる保証はありません。

 こちらのウリの煮込み串。ガツともつそれぞれ¥100。以前の味付けと少し変えましたと仰るとおり、以前の透明な感じよりも濃い方向に変わったのは八丁味噌を加えたそうです。ワタクシとしては好ましい変化に感じました。力強さが加わった気がします。焼酎『さるこう』と共に食べ終えてお会計¥2,100でこの日はお暇しました。




 次のお店は漠然とどこか新しいお店に入りたい気分。以前ブラついていた時に見掛けた『こんごう庵』という新潟の『へぎ蕎麦』を食べさせるお店に行ってみようと線路向こうに足を向けました。以前は昼間に来ましたがやはり夜はまた趣が違います。チョッと入るのを迷って外のメニューを眺めると、これが結構一つ一つが良いお値段。これでは、ワタクシの手の届くところではないかも?とそのまま退散。特別に高い訳ではないですが、普段行き慣れたお店に較べると値が張りますね(あれ、同じ意味か?)




 ガードの方に戻ると、こちらも見慣れないうどん屋が出来ていました。『麺丸座』というお店で、最近はうどん屋さんが続々出来ていますね。まだ〆のうどんを食べたい気分でもないので次回以降に譲りましょう。ザッとメニューを見てもありきたりのおつまみのようで心惹かれるものは無いようでした。




 以前は何度か入ったことのある立ち飲み屋さんが変わっていました。300円均一の隣りで『浜焼太郎』というお店になりました。近くにはもつ焼きの『かっぱ』がありますがこの日は灯りがついていませんでした、何故なのでしょう?

 結局馴染みの『ボヤキ』に入ってしまいました。立飲みのはずなんですが椅子も完備で値段もお安い気楽な居酒屋です。この日はボクシングの試合がやっているせいなのか、ほぼ満席に近い状態。真ん中の方で4人テーブルにゆったりと一人で占拠。長谷川(穂積)がはやいラウンドを戦っています。

 この日のおススメ。これぐらいのお値段がワタクシには相応しいようで。もちろんこれは定番メニューではないので、これ以外にも一杯メニューがあります。平均¥300未満といったところでしょうか。

 ここで選んだのはニラレバ。確か¥300ぐらいだったでしょうか。モヤシ、ニラと共にやや濃い味付けに炒められたのは鶏のレバー。こちらのレバ刺しも鶏ですから少し時間が経ったものが加熱用に回されるのでしょう。
 もう一つ、オリジナルではないかもしれませんが他ではあまり見掛けないスルメの天ぷら¥300だったか。これは天ぷら粉をつけて裂いたスルメを揚げたもので、これなら原価も安定しているし、材料も日持ちするものでお店側としても手堅い、そして客側は食べて美味しいつまみです。これでホッピーがグイグイ進みます。

 長谷川が判定で勝ちを収めて、ひと安心したところでそろそろ〆ましょう。先ほど街をぶらついている時に見掛けた中国系のラーメン屋さんも気になりますが、更にチョッと歩いているとこんな気になるお店が出現。『究極の四川麻婆豆腐』とは今更ながらやや陳腐ですが、どこまで究極なのか食べてやろうじゃぁないか、と酔ったワタクシに火がつきました。



 階段で二階に上がった店内は意外なほど飲んでいるお客さんで賑わっています。ワタクシも飲もうか迷いましたが、『究極の四川麻婆豆腐』のキャッチフレーズにつられてやって来たので、ここは当然食べるしかありません。辛さが選べる中でスタンダードなものの少し上のチョイ辛というのを選びました。
 それほど待たされずに到着。片栗粉でとろみをつけた感じではありません。ひと口、それほど辛い!って感じではありませんが、食べ進めるうちにじんわり汗をかいてきます。ご飯は結構大き目の茶碗で供されますけれど、大盛りもサービスでしてもらえます。しかし、ワタクシはご飯は控えめにするようにしていますので我慢、我慢。

 セットのザーサイとデザートの小皿。何となく杏仁豆腐かなぁと漠然と食べていましたが、それにしては不思議な味だと思いつつ食べ終えて聞くと、カフェオレプリンだったそうな。久し振りの御徒町歩きでしたが、他にもまた色々と発見がありました。