日暮里お初ツアー2

喜多八@西日暮里

 豊田屋さんを出た我々が駅の方へ向かったのは、そもそもお隣りの西日暮里にあるお店にブラリと歩いて行こうと思っていたからです。そもそもこちら方面(日暮里・西日暮里)に来るということになったのは、みやけんさんが西日暮里にある『喜多八』というもつ焼き屋さんに行きたいという発言をなさっていたのを取り違えて、てっきり日暮里にあるお店だと勘違いしていたからなのでした。直前になってその事実に気がついたワタクシは、まぁ山手線でひと駅だし、と思いながら当日を迎えたのでした。すると地図を良く見れば歩いても数百mの距離なので酔いに任せて歩いても何ら問題ないだろうとの判断がありました。

 一昨日の写真の再掲。この建物の前ぐらいを歩いて右から左の方に歩いていた時のことです。画像からはほぼ切れていますが、左側のビルの1階に日本酒を大々的に取り扱う酒屋さんがあり、そこに立飲みの文字を発見したのです。ワタクシは立飲みが大好きですから一瞬心惹かれたのですけれども、元々『喜多八』さんへ行きたいと言っていたみやけんさんに悪いなぁと先へ急ごうとしたら、逆にみやけんさんがお店の様子を見て入りましょう、と力強く仰いました。無論ワタクシも喜んで入ります。正面の入り口からすると右側3分の1ほどが大きな暖簾で仕切られた立ち飲みスペース。酒屋の一角で酒を飲ませるいわゆる『角打ち』ですね。

 曇りガラスに透けて結構人が入っていることは判っていましたが、もう殆んど満杯ぐらいで、カウンターに少し入れる余地が残るぐらい。詰めてもらって、と思ったらサッとお二人ほど先客が譲ってお帰りになりました。
 さて何を頂きましょうか、とカウンターの向こうの壁面を見るとズラリと並んだ日本酒のお品書き。一合売りからボトルまで、流石は酒屋さんとも言うべきラインナップで、写真撮ってもいいですか?とつい尋ねてしまいました。しかし、初めて紛れ込んだ珍客にお店の方も用心されたのか、メニューを撮るのはチョッと…と困惑気味。おつまみや飲んでいるグラスならOKとのことでしたので、みやけんさんが注文した湯豆腐をパチリ。四角い舟(型の鍋)に静かに煮えている豆腐を掬って特製のタレを掛けて出されました。お酒はみやけんさんが燗酒を頼むと辛口と甘口が選べ辛口は何と出羽桜。*1ワタクシも出羽桜は好きなお酒なので冷や(常温)で頂きましたが、これが陶器のグラスでタップリ一合、¥250。この後もまだ飲む予定だったので、これは嬉しい誤算。
 その後何がきっかけだったかお店の方を巻き込んで話すようになったのは、やはり酔った勢いというものでしょう。出羽桜にかなりの力が入っているこちらのお店、やはり出羽桜の蔵元さん(山形)とは懇意にされていて外から見える白い大きな暖簾は蔵元さんから寄贈されたものだそう。これはかなり珍しいことだそうです。
 色々とお話させてもらってすっかりこちらのお店にも馴染んだ頃、そろそろ次にいかないと翌日に差し支えるので、移動する方が良い時間になりました。ご馳走様と言って外に出て外観を撮り終えてからブラブラと『にっぽり駅前商栄会』の通りを歩いて北に向かいます。まだこちらの方にも良さそうなお店もありますが、線路を渡り少し歩くと今夜の最終目的地『喜多八』さんに到着。

 いや、これまたワタクシ好みの、まさにピッタリな店構えです。ホルモン道場だなんて期待に胸が打ち震えて来ます(やや大袈裟)さっさと外観を撮り終えていざ中へ。


 ガラリと引き戸を開けるとウワーンと活気のある居酒屋独特の暗騒音と元気の良い掛け声。2人というとカウンター席に通されました。またしてもホッピーを頼んで、入れ替わるようにトイレで用を済ませると、あらま早いこと、あっという間にレバ刺しと煮込みが到着。先にワタクシがトイレを済ませて、みやけんさんが行っている間に、二つとも到着しました(驚)。
 レバ刺しはこれまたタップリでみやけんさんも納得の一品。煮込みはどことなく加賀屋さん系列のテイスト。脂が浮いているのでコッテリかと思いながらも、予想を裏切り意外にサッパリ美味しくいただけました。

 なるほど人気が出る訳です、こちらがメニュー。手堅い定番メニューが、それも比較的廉価に値段設定されています。これだけ揃っていれば殆んどのお客さんの好みに対応できます。

 焼き物は、そろそろ記憶が怪しくなりましたが、カシラだったと思います。焼き物は1種類2本シバリがあるので、二人ですから1本ずつで丁度良いですが、一人だとそう多くは種類を頼めないので要注意です。串に目一杯刺すのではなく、大振りなモツが刺してありました。ここも良店ですねぇ。結局この日はどこに入っても満足度は高く今後この地域は夜回りの最重点地域認定ですね(笑)







 そろそろお時間も良い頃合い、こちらの喜多八さんでもすっかり満足し、気分は最高潮。最終電車にならないうちに帰途に着きましょう。お店からは西日暮里の駅まで1分ほど。こうして日暮里・西日暮里の初ツアーは大満足の内に終了したのでした。

*1:ちなみに辛口はこの日清泉だったか