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R_Digital

2013-05-16

岐阜・愛知レトロアーケード探索記(1) 養老ランド

| 22:52

ずいぶんと、こちらを放置してしまいました。

なので久々に書きますよ。

今年(2013年)4月に行っていた

レトロアーケードゲームの探索記でも残そうかと思います。

色々回ったので、何回かに分けて上げていきますよー。



思い立ったきっかけは、1台の体感ゲーム機でした。

セガの体感ゲームが、ゲーセンの華形だった1980年代。

ハングオン」「アウトラン」「スペースハリアー」に「アフターバーナー」…。

そんなセガ体感ゲームの系譜に

「サンダーブレード」という作品があります。

2Dステージと3Dステージをミックスした、挑戦的なゲーム構成。

操縦桿型のスティックを持つ、ヘリを模した漆黒のマシンフォルム。

そして自動ではなく、人力で稼働させる体感ゲームとしては変わり種の機構。

前述の名作たちと比べればヒットとはいきませんでしたが、

それでもメガドライブローンチタイトルとして本作の移植版が出たりと

知名度はそれなりに高いゲームでした。

しかし、現役稼働している「サンダーブレード」の筺体は今や、

日本に2台しか存在しないと言われています。


1台は、北海道に。

そしてもう1台は、岐阜の遊園地「養老ランド」に。


北海道はともかく、岐阜なら自分にとっては十分見に行ける範囲。

となれば、取るべき選択肢は1つ。

いつ無くなるか分からない、貴重な筺体が生きているうちにプレイをしに行かねば!

ついでに岐阜県内や、愛知あたりのレトロゲームも探さない手は無いよね!

そんなわけで急遽、1泊2日の

レトロアーケードゲーム探索の旅は幕を開けたのでした。

思いつきにも程がありますが、まぁ以前にレトロゲームコレクターとして

ファミコンソフトを探し倒していた時からの仕様ですので。

三つ子の魂百までとは、よく言ったものです。



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2013年4月、ある日曜日の午前。

僕は家族連れでにぎわう…とはとても言えないものの

古き良き遊園地の雰囲気をいっぱいに残した「養老ランド」に、足を踏み入れました。

いや本当、昭和の空気で落ち着くんですよここ。

今時、よく分からんけど巨大なロボとか無闇にカラフルなテントとか

残している遊園地なんて、そうそうありません。

なるほど…。これなら目的のゲームコーナーも

時が止まった空間であったとしても、おかしくはない…。


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遊園地を一回りして、いよいよゲームコーナー内部へ。

おおお! どれよりも目立つ位置に体感ゲームの元祖「ハングオン」が!


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もうすぐ発売から30年経つとは思えないほど、綺麗に整備された筺体。

プレイした感じ、不具合のある部分もまったく無いようで

大事にメンテナンスされながら、今も現役を貫いていることが分かります。


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そしてお目当てのマシン、「サンダーブレード」。

画面、サウンド、スロットル含めてこちらも不具合はまったく無し!

2Dから3Dへのスムーズな場面転換も、後部から流れる大音量のBGMも

すべて当時のまま、楽しむことができます。

…もはや現役稼働していること自体が奇跡的だというのに、完璧なコンディションです。凄ぇ。

他にもこのゲームコーナーには、レアな筺体が満載です。

いくつかを紹介していきましょう。


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プロップサイクル」。

自転車のようにペダルを漕ぐインターフェイスが特徴の、90年代ナムコ作品。

一時期はどこでも見かけるマシンでしたが、すっかり見かけなくなりましたね…。


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オペレーションサンダーボルト」。

ガンシューティングの名作「オペレーションウルフ」の続編です。

このジャンルで2人同時プレイを初めて実現した、

エポックメイキングな作品でもありました。


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バブルトラブル」。

前作「ゴーリーゴースト」譲りの、ジオラマとCGが融合したグラフィックが

不思議な画面の奥行きを実現していて、驚かされます。

ビデオゲームエレメカ中間といえる作品…なのかな。


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ここからはエレメカです。

「対抗やまのぼり競争」。

エレメカの名機「山のぼりゲーム」を、対戦できる形にしたもの。

その分マシンが大きく、見かけることが少ないものです。


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こちらも、こまや製。

「ポートクレーン」。

キャンディをアームですくい取るマシンです。

「お山のクレーン」「キャンディクレーン」など

まったくシステムが同じの兄弟機種(?)も多い、こまやの代表作ですね。


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昭和技研ことSHOKENの「ドリームチャンス」。

ルーレットのように回るランプを当たりに止めればいいのですが

狙ってもズレるのは「おしゃべりオーム」以来続く、エレメカの伝統。




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プライズもなかなか味があります。

UFOキャッチャーDXII」。

実はプライズゲーム機がブームとなった、90年代初頭より前に発売された機種。

なので現役稼働しているマシンは、意外にも少ないのです。

BGMとしてずっと流れている「グリーンスリーブス」や「見つめていたい」を聴くと

ああ、ゲームコーナーに来たなぁ…と思いますよね。

このちょっと哀愁すら感じさせる音色がたまらんです。

D




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そしてこれもゲームコーナーの定番。

「NEOプリント」。

SNK製であるため、アテナがずっとデモでマシンの紹介をしてくれるのですが

これがエンドレスで聞こえる光景は、至るところで見られました。




ちなみに養老ランドは、今年40周年だそうで

入口には、開業当時の電動木馬なども展示されていました。

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…で、これを撮影している最中、どこからかこちらに呼びかける声が。

「お客さん、ヘリのゲームはプレイしました?」


声の主は、養老ランドの従業員さんでした。

どうやらこの古い電動木馬を撮影している怪しい男を見て、

レトロゲームを遊びに来た客だと判断された様子。

“ヘリのゲーム”とは言うまでもなく、「サンダーブレード」のことですね。

…ってことは、同じように「サンダーブレード」や「ハングオン」目当てで

ここを訪れる人も少なくないのでしょうか。

まさか従業員さんから「サンダーブレード」の話を振られると思っていなかったので

面食らったものの、これはマシンの詳細を聞く絶好のチャンス。

ということで、少しお話をうかがうことにしました。



従業員さんの話によると、「サンダーブレード」筺体は昔からあるもので

パーツの故障は遊園地内で修理しながら、稼働させ続けているとのこと。

ただ、筺体内のモニタだけは、代換が効かないらしく

もしモニタが映らなくなったら、その時はどうにもならない…のだそうです。


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形あるものは、いつかは壊れる。

それはゲーム機に限らず、逃れることのできない運命です。

それでも訪れた人に、少しでも多く、長く楽しんでもらえるようにと

「サンダーブレード」筺体は、いや、おそらくここに置かれたすべてのマシンは

絶えずメンテナンスをされ、現役を保ち続けていたのです。


「あのマシン、音も綺麗に出てたでしょう」と聞かれた従業員さんの言葉は

ここまでメンテナンスし、稼働を続けてきた

技術者としての誇りすら思わせるものに、感じられました。

情熱を持ってゲームに携わるプロフェッショナルは、ここに確かにいるのです。


願わくば、すべてのマシンが1日でも長く稼働を続けられますように。



そう心から思い、養老ランドを後にしました。

次なる目的地、愛知県犬山市の「日本ゲーム博物館」を目指して。


続きます。

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