インシテミル 米澤穂信(217)

インシテミル

インシテミル

 時給一一二〇百円(11万2000円)でバイトの募集を受けた大学生。実験用地下施設・暗鬼館へ。
 須和名祥子…不思議なお嬢様キャラ。浮世離れした発言・殺人にも動揺しない。
 暗鬼館:同心円状に小部屋。中心にラウンジ・キッチン・トイレ。同心円状に個室・牢屋・管理室・金庫室・霊安室
 ほとんどの持ち物は持込を禁じられる(化粧品は可だった:伏線)。各小部屋で殺人に関する十戒とランダムな武器が与えられる。
 暗鬼館の実験:行動学に基づいた資料収集。≪人の行動の結晶≫を取り出すこと。限られた状況下で人間はどのような行動を取るのか。七日間の活動は全て監視される。人を殺す・殺される・人を殺したものを指摘する・その指摘を補助することで金額ボーナスあり(暗に人を殺せといっている)。ルールブック。夜・殺人・解決・ボーナス・ガード・ペナルティ・躊躇の間に関する規定。秘密の抜け道。
 ≪ガード≫:暗鬼館を監視する白いタライのようなロボット。スタンガン常備。
 準備は整った。企画者は参加者たちに殺し合いと探偵ごっこをやらせたがっている。各小部屋は密室にならない。隠れる場所はどこにもない。 
 疑心暗鬼になる参加者たち。嵐の前の静けさ。三日目。最初の死。中年西野の銃殺。恐怖の充溢。眠れない夜。
 四日目。真木の射殺。犯人:岩井は自室のジャグジーに立てこもり。岩井は監獄へ。組になって行動することに。4人と5人の組に。各自凶器を見せ合って身の潔白を証明することに(拳銃を見つけたい)。主人公4人の中に拳銃現れず。しかし、5人の中にも拳銃現れず! 疑心暗鬼深まる! 順番に眠る。そして≪夜≫に移行。3組に分かれて交代で見回ることに。5日目。霊安室で二つの死体。吊り天井のトラップ。いよいよ狂いだす人々。話し合い。切れた恋人。デブを銃殺後、自殺。主人公、その≪夜≫、わざと警告を受けて≪ガード≫が銃を携帯していることを知る。
 6日目。主人公の独断推理。西野の死は自殺。はじめからそうする≪役割≫を持たされていた。≪ガード≫に撃たれた。疑心暗鬼の≪起爆剤≫。若菜の銃とは弾が違う。これにより沈静化していたと思われる事態が再び振り出しに(自分たちの中に殺人者がいる不安)。
 安東と関水による論理破綻の濡れ衣推理で主人公牢獄へ。
 監獄で岩井と合流。岩井と主人公、ミス研の知り合いだった。真木を誤殺した話。クローズドサークルでは全滅が当たり前。ミステリ知らないやつは初期は悠長だったよな。空気の読めないミステリ読み。与えられた凶器ではない凶器を隠し持ってるやつがいた。関水の毒。化粧品に入れてた。
 吊り天井の前。釜瀬→怖いから大迫の部屋に行く途中、ガードに警告。夜いけなくなる。大迫と箱島が二人で関水の部屋に来る。殺すチャンス。
 電気落ちて躊躇の間。すべては関水が10億欲しいことによる。自分で殺し、自分で暴く。最後は自白。これで高配当。
 須和名も館を作ったそうです。