tomoko-mooseの日記

2018-11-13

「うつ病九段」読了。

| 10:19

 先崎学著「うつ病九段」(文藝春秋)読了。プロ棋士によるうつ病闘病記。私はEテレの将棋番組「将棋フォーカス」のファンなので、フォーカスメンバーの中村太地先生や谷口由紀ちゃんが登場するのが嬉しかった。将棋に興味のない人は、読んでもつまらないと思う。著者の文章はおもしろいらしいので、通常のエッセイなどが読んでみたい。

2018-10-27

「青くて痛くて脆い」読了。

| 19:18

 住野よる著「青くて痛くて脆い」(角川書店)読了。知人に借りた本。「君の膵臓を食べたい」と同じく、主人公・楓の微妙な心理を細かく描いていおり、読み応えがある一冊。しっかり向き合いすぎていて、読むのが苦しくも感じられた。でも、最後はモヤモヤしていたものが晴れるような結末になり、少し安心しました。楓くんはすっきりとした気持ちで社会人になれたことでしょう。

 大学生活という人生の中で最も自由が与えられた時期に、とまどう人間は多いだろう。自分ももちろんその一人。どうしようもなく不安だった大学時代を思い出して、今の方が圧倒的に楽だなあと思う。

 しかし、楓が秋好に対して感じていたものは、本当に恋愛ではなかったのだろうか。友情?独占欲?恋愛ものだったら、あるいは秋好が男だったら、遥かに話は分かりやすかったような気がする。男女間に恋愛以外の関係は成立しないのだろうか。うちの小三の娘も、男子と仲良くしていると「あの二人、ラブラブ」と言われるのが嫌で悩んでいる。生物学的にはありえないのかなあ。

青くて痛くて脆い

青くて痛くて脆い

2018-10-21

「朝が来る」読了。

| 11:05

 辻村深月著「朝が来る」(文春文庫)読了。表紙が女の子(だよね?)の後ろ姿の写真なので、女の子が出てくるのかと思ったら男の子だった。

 物語としては、後半の特別養子縁組の顛末がメインテーマなのだろうが、第一章の幼稚園での出来事の話があまりにも心ふるえる内容で、久しぶりに目頭が熱くなった。たぶん、私も朝斗と同じ年長の息子がいるからだろう。結局、自分の立場に近い設定の物語がいちばんリアルに共感できるものなのかもしれない。

 つらい不妊治療の末に養子を貰うことになり、赤ちゃんを抱いた瞬間「朝が来た」と思えたという夫婦の心理。素晴らしいタイトルだと思う。後半はミステリーの種明かし的な展開になり、やや物足りなかった。ラストシーンももう少し工夫が欲しい。その後はどうなったのか、ヒントがあるとよかったのでは。

朝が来る

朝が来る

2018-10-18

「雲と鉛筆」読了。

| 13:04

 吉田篤弘著「雲と鉛筆」(ちくまプリマー新書)読了。薄くてあっという間に読める。読み終わっても、何も残らないような内容だけど、そういう読書があってもいい。内容がずっしり詰まった本ばかり読むと、疲れてしまうから。

雲と鉛筆 (ちくまプリマー新書)

雲と鉛筆 (ちくまプリマー新書)

2018-09-21

「軽薄」読了。

| 23:17

 金原ひとみ著「軽薄」(新潮文庫)読了。結婚や子育て、海外での生活など、著者自らの生活を最大限小説に反映させているらしいのは相変わらず。心の機微を的確にすくい取って文章で表すことができるのはすごい才能だけど、精神的にかなりしんどい作業なのではないだろうか。むしろすっきりするのかなー。

 物語としてはあまり面白いとは思えなかったが、作家としての金原ひとみをますます信頼できると思えた作品。他人に「面白いから読んでみてー」と気軽に薦めるのはやめたほうが無難です。

 しかし、あらゆることがバッシングされる昨今、未成年の飲酒を小説に書くのは、問題にならないのだろうか。「同様の行為を助長する」とかなんとか言って。ありえるような。そしてLGBTが登場する小説やドラマなどが最近やたら多いのが気になる。時事ネタなのでよく使われているのかもしれないが、ちょっと「またかよ」という気持ちになった(昨日読んだ「もものききかじり」にも出てきたので)。

軽薄 (新潮文庫)

軽薄 (新潮文庫)

2018-09-11

「コンビニ人間」読了。

| 10:14

 村田沙耶香著「コンビニ人間」(文春文庫)読了。薄くて予想以上にあっという間に読み終わってしまった。

 とても芥川賞にふさわしい内容。「生きづらさ」をテーマに書かれたど真ん中の純文学なので、あまり読んでいて気持ちのよいものではない。これが92万部(帯にそう書かれている)も売れたというのが少し信じられない。コンビニという身近な場所を舞台に書かれていることが、手に取る人のハードルを下げているのだろう。でも、この著者の本としては毒が少ないほうだと思う。「しろいろの街の、その骨の体温の」はもっと強烈だったので。

 就職か結婚をしないと変な人だと思われるというのは、真実だと思う。それ以外の道は、今の日本にはほとんど用意されていない。誰も教えてくれないけれど、大人になれば誰もがそう気づくことになる。それをテーマとして作品を書いたのは、作家として素晴らしいと思う。進路を決めようとしている若い人が読むべき小説なのかも。

 解説は中村文則。作風的に適任と思って依頼したのだろうが、この人の文章は苦手。日本語がおかしいような気がする(ごめんなさい)。

コンビニ人間 (文春文庫)

コンビニ人間 (文春文庫)

2018-09-08

「未来のミライ」読了。

| 23:06

 細田守著「未来のミライ」読了。映画を見る前に買っていた小説版を読んだ。

 監督本人が著者なので、もちろん内容は映画と同じ。でも、いちばんの収穫は主人公の「くんちゃん」の名前が分かったこと。太田訓(おおた・くん)という名前なんだって。「くん」という名前だとは思わなかったのでびっくり。だって「訓君(くんくん)」って呼ばなきゃいけないではないか。そんな名前つける人いるかなあ。妹は「未来」でわりと普通なのになあ。

未来のミライ (角川文庫)

未来のミライ (角川文庫)

2018-09-04

「我が家のヒミツ」読了。

| 00:21

 奥田英朗著「我が家のヒミツ」(集英社文庫)読了。「家日和」「我が家の問題」に続く、家庭内の小さなドラマを描いた短編集。

 今回は不妊でプレッシャーを感じている夫婦、出世争いに敗れた中年サラリーマン、妻に先立たれた父親を持つ息子などが主人公。気楽に読めてどれも面白いが、このクオリティの高さを維持するのは大変難しいことだと思う。短くても、読み応えのある小説が読みたい人におすすめしたい一冊。

我が家のヒミツ (集英社文庫)

我が家のヒミツ (集英社文庫)

2018-08-30

「クラスメイツ 前期・後期」読了。

| 23:04

 森絵都著「クラスメイツ 前期・後期」(角川文庫)読了。北見第二中学の1年A組は24人。1年間に起きるさまざまな出来事を通して、24人全員の物語が綴られていく。

 さまざまな性格の子がいるけれど、全体としてとても明るく前向きな内容で、読んでいると元気がでてくる。担任の藤田先生もいい味を出していて、クラスの問題児を、ことごとく自分が顧問をしている水泳部に勧誘するところが面白かった(結局3人が入部する)。

 私がこのクラスだったら誰を好きになるかなあ。面白いし、心平がいいかなあ。ライバルが多そうだけど、敬太郎もいいなあ。などなど、自分もクラスの一員になったような気持ちで読める、とても素敵なヤングアダルト小説。なぜか直木賞作家になったけれど、森絵都はやっぱりこういう本をどんどん書くべきだと思いました。

クラスメイツ〈前期〉 (角川文庫)

クラスメイツ〈前期〉 (角川文庫)

クラスメイツ〈後期〉 (角川文庫)

クラスメイツ〈後期〉 (角川文庫)

2018-08-27

「過ぎ去りし王国の城」読了。

| 01:14

 宮部みゆき著「過ぎ去りし王国の城」(角川文庫)読了。「絵の中に入ってしまう話」というアイデアから物語を無理やり作った感じで、あまり面白いとは思えなかった。私が宮部みゆきを読み慣れていないせいなのだろうか・・・。登場人物にも魅力を感じられなかった。

過ぎ去りし王国の城 (角川文庫)

過ぎ去りし王国の城 (角川文庫)