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tomomii日記 このページをアンテナに追加

2011-09-03

完全なる証明

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はてなダイアリーポイントプログラムを開始しました。ほほー超お楽しみプログラムですね、早速わたしも!

完全なる証明

完全なる証明

数学界における7つの難問のうちの1つポアンカレ予想を証明したグレゴリー・ペレルマンを描いたノンフィクション作品です。彼が数学の英才教育を受けながら育った旧ソ連での境遇や環境に加え、社会情勢や教育事情が丁寧に紹介されています。読み応え十分。


自分がこの本を手に取った理由は2つある。1つめは数学界の超難問とされたポアンカレ予想を証明したグレゴリー・ペレルマンという人物に対する興味。もう1つは、ノーベル賞より受賞が難しいとされる(年齢制限がある)フィールズ賞&100万ドルの賞金をなぜ辞退したのかという疑問でした。

ペレルマンは大学入学を機に米国に渡り物理学アプローチで数学の証明をおこなうなど斬新奇抜な証明スタイルで注目を集めます。しかしその頃から世間の情報を遮断し人と関わることを避けはじめるのでした。

深くひたすらに自分の世界に潜りたい彼にとって、アメリカ社会は生きづらかったのかもしれない…自身の証明や成果をアピールするほど自分が自分でなくなるような感覚を覚えたのかも。そんなことを思いながら頁を進めるうち、だんだん申し訳ない気持ちがしてつらくなりました。今なお人と関わりを絶って生活するペレルマンにとってこの書籍自体が「もう放っておいて」と思わせる存在な気がして。

本書後半では、ポアンカレ予想の証明を解いた後の行き過ぎた取材合戦や裏金などに対する幻滅、ペレルマンの周辺で起こった矛盾を生むだけの拗れた人間行動を紹介しています。彼のすべてである数学と向き合う静かな時間と環境。それを「ビジネス化した数学界/ICM委員会」により破壊される一連の描写が緻密で秀逸です。

「人は委員会と対話するんじゃない。人は人と対話するんだ」

そう言って、ICM委員会にポアンカレ予想の証明について講演することをせずフィールズ賞をも辞退し、また2010年にクレイ数学研究所が決めたミレニアム賞も同じく辞退しています。彼が求めているのは目次にあるとおり

  • 説明させ、それに耳を傾けること

だったんだろうな。情熱を傾けて獲得した新しい自分の世界が人に理解される。その実感がほしかったんだろうな。

フィールズ賞辞退後、ロシアの小さな街で母とひっそり暮らす彼のもとを訪れたジャーナリストに対し「ちょうど友達がほしいと思っていたところでした。それは数学者である必要はありません」そう伝えたそうです。

あまりにも才能に恵まれ、あまりにも孤独(第12章)

ペレルマンを表現したことばは胸にこみあげてくるものがありました。

そうそう。先日はてなブックマークで彼に関する情報を見つけました。そこはかとなく感じられる天上天下唯我独尊ぶり、嫌じゃない。

「ポアンカレ予想」を証明した変わり者数学者、初めて出会った難問は「イエス様」


著者マーシャ・ガッセンが描くペレルマンは相当魅力的だし、青木薫さんの翻訳も相変わらずすばらしい。巡り会えてよかったと思える1冊でした。

この本を読み終えて「フェルマーの最終定理」最後に記されたアンドリュー・ワイルズの言葉が頭を過りました。その一節を書き留めてこのエントリはおわりにしよう。

大人になってからも子供のときからの夢を追い続けることができたのは、非常に恵まれていたと思います。これがめったにない幸運だということはわかっています。しかし人は誰しも、自分にとって大きな何かに本気で取り組むことができれば、想像を絶する収穫を手にすることができるのではないでしょうか。この問題を解いてしまったことで喪失感はありますが、それと同時に大きな開放感を味わってもいるのです。八年間というもの、私の頭はこの問題のことでいっぱいでした。文字通り朝から晩まで、このことばかり考えていましたから。八年というのは、一つのことを考えるには長い時間です。しかし、長きにわたった波乱の旅もこれで終わりました。いまは穏やかな気持ちです。

pp.461-462,フェルマーの最終定理

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

akipponn3akipponn3 2011/10/03 22:46 昨年この本を貸していただいてありがとうございます。本当ーーーーーーーーっに楽しく読めました(^^)

tomomiitomomii 2011/10/03 22:58 いえいえとんでもない!
そう言っていただけるとこちらもうれしいですー^^

2011-04-10

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出雲路橋から北山橋まで散歩しました。

2011-03-30

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2011-01-29

ついつい集めてしまうもの

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ついつい集めてしまう 気付いたら集まっているものを挙げてみます。

  • スーパーの袋
    • 捨てるのもったいない精神が発動して自動的に集まってゆき、数ヶ月後にまとめてどっさり捨てるという非効率甚だしい循環を繰り返しています。買い物袋(紙袋系)もたまりがち。書きながら申し訳ない気持ちになってきた。今日からエコバッグ持参します
  • 輪ゴム
    • 輪ゴム用フックを台所に設置しています。赤や緑のカラー輪ゴムは大事な時用に残してたりしてアホだなー。結構たのしい
  • 万年筆のインク
    • ときめく!文房具屋や雑貨屋に置いてあれば試し書きさせてもらってうっかりとかAmazonでうっかりてな感じでつい。先日衝動買いしたDr.Jansenのインク。瓶もカッコイイ
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  • カレー粉末ルー
    • カレーライス最高。見かけない食品メーカーやブックタイプの粉末ルーは割といろいろ買って試してみます。いくつかのルーを混ぜるのがおいしいよね。それで美味ならまとめ買い
  • マンガ
    • オトナ買いが過ぎてもはや家の床が抜けそう。オトナ借りもします。よろしく
  • 文庫本
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

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銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

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