うらおもて人生録


優等生になりたいのも、お金持ちになりたいのも本来は「幸せな人生を送り」たいからだと思いますが、たぶんお金持ちになっても幸せになれないことがめちゃくちゃ多いわけで、どうやって幸せになれるかというと、まずは幸せを感じられる自分にならないといけない、と思うわけです。そんな風に思ってしまうから私も少々わき道にそれた人生を歩みがちなんだけど、まあそんなだからこそこの本を読むと「やっぱりそうなんだ!」と励まされた気分になるのです。

うらおもて人生録 (新潮文庫)

うらおもて人生録 (新潮文庫)

中高生が読んじゃうとダメかもしれないけど、でも読んだほうがいい人もいるでしょうね。ほとんどの人が勉強ができていい大学にいきたいような世の中なんて、ちょっと気持ち悪い。。という人に向けですかね。

優等生がひた走る本線のコースばかりが人生じゃない。ひとつ、どこか、生きるうえで不便な、生きにくい部分を守り育てていくことも、大切なんだ。勝てばいい、これでは下郎の生き方だ…。著者の別名は雀聖・阿佐田哲也。いくたびか人生の裏街道に踏み迷い、勝負の修羅場もくぐり抜けてきた。愚かしくて不格好な人間が生きていくうえでの魂の技術とセオリーを静かに語った名著。