2010.5.17 結成2周年おめでとうございます

MUSIC JAPAN公開収録
NHKホール 開場:午後6時/開演:午後7時30分
AKB48、FTIsland、毛皮のマリーズ郷ひろみ、XIAH junsu、JUSTIN BIEBER、SCANDALスマイレージ東京女子流、バニラビーンズ、モーニング娘。ももいろクローバーアイドリング!!! ほか

6万通に達したという観覧応募のうちの1通は僕が心をこめて送り出したものだったが、サラリと落選。従って、結成2周年の記念すべきこの日を、客席から声援を送ることでお祝いすることはできないわけだが、仕事を終えてとにかくNHKホールに向かった。(そりゃ当然、何らかの手段で中に入れりゃ入る気マンマンで。東方神起好きの奥さまに抱かれる覚悟とともに。)
19時15分、代々木公園入り口ですぎちゃんと会い、一緒にNHKホール前に到着。お祝いの大きなホールケーキを持ったのりぃ君とNoriさんがすでに立っていた。どうやら観客の大半は女性、つまりジュンスさんのファンらしい。そして同伴させてもらって入る余地もなかなかないようだ。まぁ残念ではあるが、とりあえずここにいたかったから来たわけなので、特に落胆せず場の空気を味わう。
ぼっさんも合流し歓談した後、ケーキをあける。ホール正面で会場推しをしてるヲタは意外と少なく、ももクロヲタらしき人は他に数人いるかどうかというくらい。なのでのりぃ君が声をかけ、偽高円寺さんと高校生*11名も一緒にケーキを囲む。きれいな色のろうそくも用意してくれていた。赤、青、黄色、緑、ピンク…5本しかない!紫がない!2周年ということで2本だけ立てて、火をつける。ハッピーバースデイももクロちゃん!2周年おめでとう!ケーキがとてもおいしかった。ささやかながら、記念日当日に晴れ舞台(の外)で、(俺は知らないが)思い出の場所で、その場にいたファンと一緒に、お祝いができて幸せな気持ちになった。
むしゃむしゃ食べて、きれいに平らげる。もうここにいても何もないし、用は終わったのだが、何とはなしにその場にたたずむ。「ももクロちゃんはトップバッターぽいからもう出番終わったのかなぁ。どうだったのかなぁ。」なんて話しながら。すると、ずっとさっきからうろうろうろうろしていた、キタベップさんが見たことのない慌てた様子でこっちにやってくる。
ももクロちゃん来る。ここ来る。ももクロここ来る。」
「え???」
「ちょうど出番終わったとこでそこ通って、『そこに他にもファンがいる』と声かけたら来てくれることになった。しおりんが『そっち行きます』って言って川上さんが『じゃあ行きましょう!』って言ったから間違いない!」
大変なことになった。ホントだろうか。でもいろいろ都合もあるだろうから、来ると言ってくれただけでもいい、しばらく待って来なかったとしても、まぁ当然だろう。そわそわする。というかわけわからない。
やっぱりちょっと待っても来る気配がない。後から一人で来て入って行った事務所の方が、また一人で中から出てくる。
ももクロ帰ったよ。」
え?あぁ、でもまぁそうか。テレビ番組の収録終わりでホールの正面玄関に数人のファンのために出てくるなんてありえないよな…



ん?あっちの本館の方から何か人出てきてない?ん?女の子何人かいない?ん?ん?え?え!?え!!!???ももクロちゃんじゃないか?こっちに向かってきてる。こっちを見て歩いてきてる。完全にももクロだ。だんだん早足になってる。近づいてくる。走り始めた!6人並んで、こっちに向かって走ってる。大好きなアイドルが、6人並んで俺たちの方を見て、俺たちに向かって走ってきてる!信じられない。自分の目が信じられない。信じられない光景。どんどん近づいてきてる。なぜか嬉しそうに走ってる。なんで勝手に待ってるファンに向かって嬉しそうに走ってこれるの?みるみる近づいてくる。最高の笑顔で目の前に立ち止まる。ももいろクローバーだ!あかりんが騒がないようにって「シー」ってやってたけど、ももクロちゃんたちの方が賑やかだった。もうなんか嬉しすぎるし信じられないしわけわからなかった。下手かられに、しおり、かなこ、あかり、ももか、あーりんと並んでた。しおり、かなこ、あかりが制服で、れに、ももか、あーりんが私服だった。近くに外人のティーネイジガールズがいて、「ワォナントカ!」と言ってきたので、しおりんはすかさず「We are Momoiro Clover! Japanese famous idol!」と決めていた。リーダーのかなこが「また、紅白で戻ってきます!」と宣言した。「また一緒に、紅白でここに来ようね!」と聞こえた。おめでとうとお疲れ様とありがとうが交錯する夢のひとときが過ぎ、ももクロちゃんたちは去っていった。うつつに戻らぬまま後姿をながめていると、さっきはこっちに向かって走り始めた50mほどの距離のところで、立ち止まる。そしてこちらに振り返る。
かなこ「以上わたしたち!」
(!!!)
「週末ヒロイン、ももいろクローバーでした!」
夢のようで映画のようでおとぎ話のようで、あまりにも現実感がなかった。さっき近くにいたときはけっこうみんなおとなしくしてたのだけど、この時ばかりは思いっきりありがとうと叫んだ。
完全に見えなくなって、ふぅと一息ついた時「エモってんじゃねぇよ!」とのりぃに頬を平手打ちされてもまだ、うつつに戻れなかった。驚きと喜びで全然現実感がわかなかった。会えることを期待していったわけではないのに、会えたこと。基本的には会えるはずのない状況で、あちらから機会を作ってくれたこと。大好きなアイドルが、自分たちに向かって走ってきてくれたこと。何でかわからないけど嬉しそうに走ってきたこと。大好きなグループが、6人並んでまっすぐ走ってくる光景が美しすぎたこと。晴れの大舞台を終えて、晴れがましく、清々しく、とても素敵な表情をしていたこと。いつも通りの楽しそうなももクロちゃんだったこと。いつものステージと同じ、元気で、また会いたくなる挨拶を、あの場に勝手にいただけの僕たちに向かってしてくれたこと。途中まで去って行って、振り返って遠くから挨拶するって素敵すぎる演出、誰の仕業だよってこと。完璧というか理想というか、全く想像力の範囲を超えた体験だった。
ももいろクローバー結成2周年おめでとうございます。

*1:後日、24歳と判明。