BOSEレシーバー RA-15の修理 −出戻り:その4−

こんばんは、Tomです。今日は朝から天気が良く、少し暑い日でした。でも明日、明後日はちょっと天気が宜しくないみたい。せかっく年に一度の仙台定禅寺ジャスフェスティバルなのに・・・。楽しみにしていたんだよ〜。

さて、今日の話題もBOSEのレシーバーの修理の話です。
昨日は会社の帰りにゴルフの練習をしたので、修理は出来ませんでした。そこで、今朝5時半に起きて、昨日の分の修理をすることにしました。何とか早く解決したいのです。

1.メイン基板のバラシ
さて、前回までの内容では、メイン基板をバラさないと追いかけられない状況になりました。そこでまずはすべてをバラし、メイン基板を取り出すことから始めます。
バラシについてはこれまで何度か載せているので、写真だけ載せます。

2.回路を追いかける

メイン基板をひっくり返し、パターンを追いかけて回路を考えます。すると、下記の様な事が判りました。

回路の内容は、こんな感じです。
① パワーICの出力の後段に、リレーが2つあり、そのリレーを介してスピーカとイヤホンのへ信号が出力される。
② スピーカー用の出力ON/OFFするリレーは、電源ON、プロテクト、イヤホンが入るとOFFになる。
イヤホンへの4Pの信号線のうち+4VとGNDがあるが、この4Vの信号で下記のトランジスタを駆動し、リレーをON/OFFさせる。

ヘッドフォン未挿入

ヘッドフォン挿入(ローアクティヴ)

リレーを駆動させるトランジスタ

④ ヘッドフォンON/OFFリレーは、単に電源ON時とプロテクトのみに使用されており、スピーカー接続時もON状態。

ふつうは、ヘッドフォンのコネクタで、スピーカーをON/OFFするんですが、なかなか珍しい回路ですね。

3.信号を確認する。
それでは、下記の場所にリード線を半田付けして、それぞれの信号をオシロで確認します。

① リレーの信号入力(ICの出力)
② リレーの出力(ON/OFF後の出力)
③ リレーのコイルON/OFF(駆動信号)
④ トランジスタをON/OFFするベース信号(+4Vの信号)

それでは、まずは①のリレー入力と②リレー出力の信号を見ます。

1)電源ON前

メイン電源ON前は、リレー入力(IC出力)は0V、リレーの出力は、オープンなので、変な波形です。

2)電源ON

メイン電源をONし、CDソースを入力します。
最初は、キチンをリレーが繋がって、いますのでリレー出力は、パワーIC出力と同じ波形がられますし、ヘッドフォンでも音声を確認する事が出来ます。(これは再現している。)

3)30分経過

問題はこれからで、これまでは数分するとイヤホンから音が聞えなくなり、何度コネクタを抜き差しをしても、音声は聞こえなくなるはずです。
ところが、一曲終わっても音はなり続けました。そこで30分ほど放って置いたのですが、全く問題ありません。(写真の波形は曲によって変わりますのでご了承ください。)

4)ヘッドフォンコネクタを抜き差ししてみる

これまではヘッドフォンコネクタを抜き差しするとNGになったりしていたので、なんどかやってみましたが、ビクともせず、きちんと音声が出ています。

5)一時間経過

そこで、朝の支度をしている間の時間の30分延長してみる事にしました。
始まりから約1時間経過しましたが、何の変化もせず、音声はイヤフォンから流れています。

どうやら、直ったみたいです。

4.故障が直った理由

直った理由を考えてみました。状態が変化したのは、4本のリードをリレーの回りに半田付けした事です。
Tomはピンときました!そうです、4本のリードのうちの1本(③)は、リレーを駆動する足の根本です。
私の想定では、これもチューナー同様、半田クラックです。
電源ON音の時は、かろうじて通電している。ところが数分すると、クラックで信号線が途絶え、リレーが働かなくなる。
そして、今回リード線をリレーの駆動の足に半田付けする事により、接触が良くなり、1時間たっても問題状態になったのでしょう!

いろいろ悩んだけど、直って良かった!
明日組み付けして発送です。