近代美術館常設展

 「日本の家」の後は常設展の方へ移動。こっちの方が当然のごとく落ち着ける。以前行ってからそれほど時間も立っていなかったけれど、4階のメインコーナーの展示は変わっていた。確か前回は小倉遊亀の浴女の二部作だったが、今回は川端龍子の大きな屏風画だった。
<草炎>

 素晴らしい作品である。調べると展示は7月19日〜9月10日までとか。偶然だけどえらくラッキーだとは思った。日本画は劣化するため維持管理が難しく、長期間常設展示が難しいとも聞く。それを思うと、たまに訪れてこうやって観ることができるというのは大変幸運なことなのかもしれない。
 その他でちょっと面白いと思ったのは佐伯祐三の作品。佐伯といえばなんとなくユトリロ調というのが、個人的偏見なんだけど、これは完全にヴラマンクである。いろいろと習作したんだなと思ったりもする。と同時に、意外とヴラマンクの絵は日本の画家にちょっとした影響を与えているんだなと思ったりもした。