政治資金でSMバー

「SMバー」に交際費=宮沢経産相「行ってない」―10年の収支報告書

なぜ政治家が大臣に就任したタイミングでこのような問題が噴出するのだろうか?


テレビを見ていたらマスコミは全ての政治化の政治資金収支報告書を調べるだけの余裕が無いので、大臣等の特定の政治家に絞って調査するからだというような解説があった。そうなのかもしれない。また陰謀論的に考えれば、前から知ってたけど寝かせておいてタイミングを見計らっていたという可能性もなくはないといえないこともないかもしれない。


これで大臣を辞職するということは無いだろうけれど、当然国会で追及される。それについては「もっと他に議論すべきことがあるはずだ」といった意見が出てきて、それはそうかもしれないけれど、野党も露見した以上は追及しないわけにもいかないだろう。野党は批判されるべきかもしれないけれど、そもそもの原因は、ミスであってもこんな報告書を提出した側にあることは言うまでもない。


さて、そこで問題になるのは、なぜこれが今まで見過ごされてきたかということでしょう。宮沢大臣の釈明によれば、事務所の関係者が誤って政治資金として支出したということのようだが、そのミスがなぜ今まで発覚しなかったのかということ。


大臣も報告書に目を通したけれど気付かなかったらしい。まあ店名だけではそれがSMバーだとわからないのは仕方がない。結果論だがどんな店かまでチェックすべきではあった。


で、そこからが問題だと思うのだが、政治資金収支報告書は公開されており、しかもわざわざ総務省に出向かなくてもネットで見ることができる。宮沢会の平成22年分の報告書は平成23年11月30日付で公開されている。
政治資金収支報告書及び政党交付金使途等報告書公開


公開されているといっても全ての議員の報告書を精査するのは確かに無理そうだ。


でも、自分が支持する議員の報告書だけを見るなら不可能ではない。それでも精査するとなるとそれなりの労力が必要になるだろうけれど、交際費欄だけを見るのは簡単なことだ。既に書いたように店の名前だけを見てもわからないだろうけれど、どういう店なのかを調べるのもネットを使えばそう大変なことではない。いや調べなくても広島市に住んでいるならすぐにわかる人だっているはずだ。


そしてそれがSMバーだとわかれば、選挙事務所にでも問い合わせて、「これはどういうことですか?もし間違いなのなら早急に訂正してください」と言えば、これほどの騒動にはならなかったはずだ。


今になって騒動になっているのは、そういうことが無かったからだ。


政治資金収支報告書を一番しっかりと見るべきなのは、マスコミでも対立陣営でもなくて、その議員の支持者であろう。