ターコイズブルーのカーディガン

冬に、春モノのカーディガンをセールで買った。
春になったら着ようと思って。
さて春になった。
勤務先に出社したら、ふたごのような色とデザインのカーディガンを、社内の人が着ていた。
じぶんのカーディガンは、袖を通す前に、母に譲り渡すことにした。
そのカーディガンは、鮮やかなターコイズブルー
鮮やかな色ゆえ、同じ室内で、同じような色を着用していたら、目立つことこのうえないのである。
黒や、白や、ネイビーや、グレーなら、かぶっても平気なのに。
しかし。
どうして、似たような(色の)服を着ていると、ばつが悪いんだろう?
その色が、日常的な色ではなくて、非日常的な色だった場合、特に。
私がターコイズブルーのカーディガンを選んだのは、どんなこころがあったからか?
たまには冒険的な色も必要かも!と思ったからだった。
冒険って、どういうことかというと。
非日常の投入。
スパイス。
攻めの姿勢。
目立つ欲。
周囲から抜きん出る欲。
つまり、「じぶん」からちょっと離れることかな。
冒険って、そうだよな。
ニュートラルから、はずれることだよな。
ふだん歩んでいる道から、はずれることだよな。
いさんで、じぶんから、はずれてみたら、同じような、はずれかたをしている人と、ばったり遭遇する。
全員が、はずれていたら、そんなばつの悪い思いはしない。(リオのカーニバルみたいな。いや、行ったことないけど)
「はずれる作戦」が失敗して、恥ずかしくて、すごすご退却する感じかな。
なんだか、じぶんの「ねらってるこころ」「したたかなこころ」を見抜かれて叱られた感じ・・・・。
母は、「社内で同じ服を着ている人がいた」という理由で即座に納得し、宅配の到着を楽しみにしている。
セールで買ったときから、譲る運命だったかもしれないなあ、とも思う。